精霊に愛される薬師と、孤独な王弟が織りなす、珠玉の癒し系異世界トリップファンタジー

王弟殿下の愛され薬師 ~ほころぶ花の癒しのレシピ~

outeidenka no aisare yakushi

王弟殿下の愛され薬師 ~ほころぶ花の癒しのレシピ~
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神6
  • 萌×24
  • 萌4
  • 中立2
  • しゅみじゃない11

49

レビュー数
4
得点
60
評価数
27
平均
2.7 / 5
神率
22.2%
著者
夕映月子 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
北沢きょう 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
リンクスロマンス
発売日
ISBN
9784344846609

あらすじ

ハーバリストの母の店を手伝うごく普通の高校生だった星野和は、ある日突然、精霊と人間が共存する異世界・オルレウィンへと迷い込んでしまった。オルレウィンでは、人は皆何らかの精霊の守護を受け、その能力を生かして生きている。だが、外の人間であるナギには精霊の守護がない。村の神殿に保護され、母との暮らしで得たハーブの知識を生かし、ハーブを調合し人々を癒す「薬師」として働き始めることになったナギ。 それから四年、森の村コイドウィッグの神殿の一角を借り、優秀な薬師として生活するナギは、その技量もさることながら、やさしく穏やかな人柄で人々を癒し、広く慕われていた。そんな中、国を治める「金の王」が不調のため良い薬師を探しているという、「白い死」と畏怖される死を司る精霊の加護を持つ王弟グウィンが現れ、ナギを薬師として正式に王都クフォイスへ招きたいと申し出て――?

表題作王弟殿下の愛され薬師 ~ほころぶ花の癒しのレシピ~

グウィン・ブレインダル・オイル,ナギの店に足繁く通う謎の青年
星野和(ナギ),21歳,異世界トリップ先で薬師として働く日本人青年

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数4

アロマテラピー

先生買い。攻めがめちゃくちゃ癒されていて、読んでるこちらも癒された感あったため萌よりですが萌2にしました。竜、精霊などが息づく異世界舞台のお話、本編230Pほど+あとがき。

英国人の母が営むハーブのお店を手伝っていた高校三年の時に、どうやら異世界に飛ばされたナギ。ハーブの知識を活用してなんとか異世界で生活していましたが、そのナギの薬局に「白い人」と呼ばれる気品ある男性が定期的に通ってくるようになり・・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
国王(攻めの兄、病気療養中、金の精霊が守護霊)、ラファン(受けの世話役、ラベンダーが守護霊)、フィサリス(薬師)、ウィント(風の民の長、風が守護霊)、将軍だの宰相だの大神官長だの少々。

**好きだったところ

死の精霊に守護されているがために、周りの方からは恐れられ距離を置かれがちな攻め様。彼自身もそのせいで人とあまり深く関わらないようにしようとしていたように見えますが、不眠気味、肩こり、頭痛といった形で肉体に不調が現れてしまうのは当然だろうと思うんです。

そこを!
受けが癒してくれるんですよ、あの手この手をつかって!!!

そこがめっちゃ良かった・・・
状態に応じて調整されたハーブティー、アロマオイルをたらしたフットバス、ハンドマッサージ等々。マッサージめっちゃ好きなので、読んでいるだけでもすごく幸せになります。 
本当に疲れ切っているのか(きょう先生の挿絵がとても良い♡)、死を司るような自らの立ち位置が辛いのか、受け入れられ癒されて攻めが涙ぐんでいるシーンもあるんです。攻めが泣くなんて!あまり好きではないはずなのに、この攻め様はなんだか別格、「こんなに辛く寂しかったのね(泣)」という心地になりました。

受けさんは異世界ぶっとばされて、各種思う所があろうと思うのですが、自らが持つ癒しの知識を総動員して、なんとか役に立とうとする、ご立派健気ちゃん。薄幸とか吹けば飛びそうとかいう印象はなく、しっかりほっこりとでもいえば良いのかな。竜ちゃんまで「撫でて撫でて」よろしく顔を摺り寄せる、「精霊の愛し子」とんのこと。最後の方に「命かけてるんだぜっ」的啖呵を切るシーンがあり、ややカッコよさもありと感じました。

一押しキャラは、やはり、死の雰囲気たっぷりな王弟殿下かな。アロマオイルでも用意してお読みいただくと良いのでは、と思った一冊でした。

0

ハーブに癒される優しいストーリー

愛する人のために尽くす健気で奥ゆかしい青年と、死の精霊を宿す王弟による、穏やかで優しいファンタジーです。

突然異世界トリップしてしまった高校生のナギが、ハーバリストだった母親から習った知識を活かし、薬師として宮廷で活躍します。
その中で、王弟であるグウィンと心を通わせていくのですが、
グウィンは死の精霊の加護を受けているのです。
常に死を身近に感じるグウィンと、精霊に愛されるナギの愛の行方は?というストーリー。

まず、ナギのハーブに関する知識がすごくて驚きます!
不眠や頭痛に悩むグウィンをお茶やハーブウォーターで癒し、重症の王兄には東洋医学を感じさせる処方をします。
入浴や石鹸による手洗い、部屋の消毒や換気と、予防意識の高さも素晴らしかった。
最近の情勢を意識してるのかな?なんて、ちょっと思いました。

ハーブを通じて、じっくり愛を育んでいくナギとグウィン。
死の精霊が大きな力を発揮する時に求める見返りは、グウィンの〝愛する人〟
その真実を知っても、グウィンを信じて疑わないナギが尊いんですよね。
グウィンはちょっとキザだけど、懐も愛も深い。
お互いを思いやり、思い合う素敵な二人でした♡

友の裏切りや他国の干渉など、困難を乗り越えられたのもハーブの知識と精霊に愛されたナギのおかげ。
最初から最後までナギが大活躍でした!

親元に戻れないっていうところは気になりましたが、
ナギはきっとオルレウィンという国に呼ばれたんだろうなと思います。
精霊に愛されていたのもそのせいなのかな?
疑問の残るところもありましたが、総じて面白かったです。
ナギが淹れるハーブティーがとっても美味しそうで、読んでいるだけでも癒されました^^

3

ハーブがお好きな方に

作中に何度か登場するタンポポコーヒーの描写に、そういえばしばらく飲んでいないなあ…と、あの独特のクセがあるコーヒーを久しぶりに飲みたくなりました。
主人公であるナギの薬師という職業もあって、ハーブに関する雑学もたっぷり。
これはリラックス効果がある、これはどこに効く…など、勉強になることも多く読んでいて楽しいです。

日本から、精霊と人間が共存する異世界「オルレウィン」へとトリップをした青年・ナギが主人公。
トリップ後4年ほど経過し、もうある程度世界と生活に順応している状態からお話が始まるので、あまり異世界トリップものという印象は受けませんでした。
小さな村で保護され、元の世界でハーブに関する知識に富んだハーバリストである母親の店を手伝っていた頃の知識を生かし、ハーブを育て調合しては人々を癒す薬師として働いています。
そんな小さな村で丁寧な暮らしを送るナギの元へ足繁く通っているグウィンというどこか影のある美丈夫。
体の不調を訴える彼に寄り添い、ハーブの力を借りて癒していきます。
なんだかもうこの時点で相思相愛なのですよね。
雰囲気は終始穏やかで甘いです。
その後、実は彼は王弟だったという事が判明した、病に伏せる国王を助ける為に薬師として一緒に王都に来てくれと言われ…と続きます。

このオルレウィンという世界では医学があまり発達していないようで、薬師が薬草を煎じてどうにかする…と、昔のヨーロッパを連想させるおまじない程度のものしかないようです。
異世界からやって来たハーブに詳しい心優しい青年が、王弟と恋に落ち、やがては王や王弟だけではなく、人々をも救っていく王道シンデレラストーリーといった感じでしょうか。
ファンタジー作品ではありますが、派手さはあまりありません。
ハーブやハーブを使ったお茶など、癒し系アイテムが登場するのもあってほのぼのとしています。
主人公のナギの、見知らぬ世界でもやれる事をやろうと薬師として一生懸命に人々を癒していき、死の精霊持ちとして恐れられているグウィンにも変わらぬ一途な愛を捧げて癒す姿には好感が持てます。
我が強くない愛され受けがお好きな方にハマると思います。
今作の攻めであるグウィンも、ナギに対してとても紳士的で、死の精霊に愛されながらも争いを好まず、兄である王や国の事をとても大切に想っているのが伝わって来ますし、傲慢さとも無縁の好青年なんですよね。
と、性格的にも人間的にも好感度が高い2人が少しずつハーブの癒しの力を介して恋に落ちていく。
生まれ持ってのどうしようもないものと孤独を抱えるグウィンが、ナギに癒され救われていく様子は不遇攻め萌えとしてはすごく良かったのです。
2人に関しては何も言う事がないほど安定した愛に満ちています。

ただ、気になるところが何点かありまして。
なぜナギはトリップしたのか?
なぜナギは精霊と竜に好かれるのか?
客の忘れ物がきっかけでトリップする際に母親が何か知っていそうだったのはなぜ?
言葉が普通に通じているのはなぜ?
異世界でも物の名前は同じなのか?
なぜ誰も調合時に気がつかなかったのか?
ごく自然に同性愛が受け入れられているのはお国柄的にOKなのか?

この辺りの謎や疑問点はいつ明かされるのだろうか?と思いつつ楽しみながら読んでいると、あっという間にページ数が残りわずかに。
気が付けば何も明かされないまま、疑問は残ったままで終わってしまいました。
お話はもちろん、ハーブや薬草の効能など雑学的にも面白かったので、いわゆるチートキャラな心優しい受けが国と愛する人を救いました。で終わってしまったのがすごく残念だった。
逆を言えば、トリップした受けが何も酷い目に遭うこともなく、皆を救い、人々からも精霊からも愛されながら丁寧に暮らす様子が安心して楽しめます。
上手くいきすぎている感じがして、個人的にはもうちょっと何かあって欲しかった。
もやもやとした消化不良感が残り、中立寄りの萌評価です。

2

なんか違う・・・

こちら、異世界トリップものです。

『迷い込み』として異世界で薬師をする主人公が、その純粋で深い愛を持って、孤独な王弟を癒して行く。
やがて、彼は愛する人と国の救い手となってー・・・的な、とても温かくて感動的な王道ファンタジーになるんですけど。
嫌味と言うものが無いお話なので、BL初心者さんや王道ファンタジー好きさんにもオススメだと思います。

ただこれ、その反面、あまりに主人公に上手く行き過ぎな世界観に違和感を覚えちゃって。
いや、なんかね、主人公はすごくいい子で、皆から愛され、大切にされ、特別な才能なんかも発揮しちゃって、最終的には「精霊の愛し子」として国まで救っちゃう。
申し訳ないけど、主人公にそこまでの魅力が感じられないんですよ。
でも作中ではやたらチヤホヤされてるから、イラッと来ちゃうと言うか。
何だろうな・・・。
個人的に、こう言う「あなたに寄り添ってひたすら尽くします」系の受けが好きでは無いせいだと思うんですけど。
心のキレイな姐さんは、楽しく読めると思うんですけど。

内容です。
異世界・オルレウィンに存在する小さな森の村・コイドウィッグで、薬師として暮らすナギ。
実はナギですが、四年前に現代日本から「迷い込み」としてこの世界に飛ばされてきた、普通の高校生だったんですね。
そんな彼の元に足繁く通うのが、頭痛と不眠に悩む訳ありそうな美青年・グウィン。
二人はゆっくり心を通わせて行きますが、ある日、ナギの元に王宮から遣いが寄越されてー・・・と言うものです。

で、この王宮からの遣いですが、なんとナギに王宮付きの薬師となり、謎の病に苦しむ王を救って欲しいと言うもの。
また、実はグウィンの正体は王弟殿下で、自分のそばで癒して欲しいと熱く懇願され・・・と言う流れ。

まずこちら、異世界トリップものになりますが、既に主人公はそこで薬師として暮らしと、和やかな雰囲気からスタートします。
またこれ、序盤でですね、二人はもう相思相愛状態なんですよ。
いや、患者と薬師ではあるんですけど、定期的に訪ねてくるグウィンをナギは心待ちにし、現れれば現れるで、穏やかで甘酸っぱい時間を共に過ごす。
グウィンと言うのは謎多き青年でして、貴重な風の馬に乗り、とても紳士的で優しいんですよね。
なのに、精霊の守護を当たり前に持つ村人達は、漠然とした恐怖を感じて遠巻きにしている。

えーと、異世界人故に守護精霊を持たないナギだけが、彼を恐れず真っ直ぐ向き合ってる状態と言いますか。
ナギがグウィンの誠実さやその孤独な魂に惹かれているなら、グウィンはグウィンでナギの温かさや優しさに癒しを感じているんですよね。
いやもう、最初からめちゃくちゃ甘い。
タイトル通り、読んでて超癒されるお話なのです。

と、そんな中、王宮へと召し抱えられるナギ。
また、そこで知ったのは、グウィンが皆から恐れられるとある理由で・・・と言う展開。

この王宮での生活ですが、グウィンがガッツリ保護し、ナギはこれと言って辛い思いなんかはしません。
また、グウィンが皆から恐れられる理由ですが、彼の守護精霊が死を司るからなんですよね。
彼が孤独に生きてきた理由が分かり、心を痛めるナギ。
自分だけは彼を恐れず、ずっとそばに居よう、彼の望む通りにしようと決意する。

や、そんなナギに、グウィンが救われるのが良く分かるのです。
一人孤独に生きてきた攻めが、主人公の存在によってやっと安らぎを得るのに、なんだかグッと来ちゃうんですよ。
この後も過酷な出来事が二人を襲いますが、その真っ直ぐな愛で周囲を動かし、国の救い手となる主人公と、ファンタジー好きなら面白くて仕方ない展開。
とても素敵な作品だと思います。

ただこれ、なんか引っ掛かる部分もあって。
えーと、主人公がですね、薬師として皆から愛され、謎の病に苦しむ王を診れば理由を発見し、何故か精霊達から愛されと、すごく彼にとって都合の良い世界と言うか。
要はチヤホヤされまくり状態で、主人公モテモテが好きじゃ無いとキツイんですよね。
また、すごく健気だし心がキレイないい子なのです。
いい子なんだけど、なんか「自分だけはそばに居よう」みたいのに違和感があると言うか。
こう、あなたを信じてひたすら尽くします系のキャラが好きじゃないせいだと思うんですけど。
えーと、「私だけは分かってる」みたいのに、拒絶反応が出ちゃうんですよ。
いや、これってある意味傲慢だと思うし。

それと、あれもこれもと申し訳ないんですけど、そもそもなんで、ナギはこれほど精霊に愛されてるんですかね?
特に理由が書かれて無い為、「精霊の愛し子」と祭り上げられてるのに違和感が大きいのです。
これも、主人公にやたら都合がいいと感じちゃう一端なんですけど。

いや、う~ん・・・。
この主人公に違和感を覚えるのって、ただ単に私が捻くれてるだけのせいだとは思うんですけど。
ストーリーも面白い、主役二人の性格もとてもいいと、普通に考えて文句のつけようのないお話だと思うんですけど。

こちら、出版社さんからの依頼+レーベルに合わせて書かれたとの事なんですよね。
ただ、個人的にはいつもの、恋愛の機微や心の揺れを丁寧に綴った作品の方が好みでした。
なんか、申し訳ないです。

8

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