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表題作ケダモノのティータイム

和田,開発部企画課エリート
藤代,総務課,入社2年目

その他の収録作品

  • ケダモノの正餐

あらすじ

遠くから見ているだけだった企画課の和田の秘密を、偶然にも知ってしまった藤代。
その秘密をきっかけに、憧れの彼とお近づきになるチャンスを得ることができた。
でも、藤代が和田に会えるのは、彼がケダモノモードのときだけ。
疲れて苛々する和田からしか、呼び出してもらえない。
ケダモノじゃない和田にも会いたい藤代は…。
―捕食者と被食者の恋愛事情。

作品情報

作品名
ケダモノのティータイム
著者
火崎勇 
イラスト
依田沙江美 
媒体
小説
出版社
オークラ出版
レーベル
プリズム文庫
発売日
ISBN
9784775507414
2.5

(9)

(0)

萌々

(1)

(5)

中立

(1)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
5
得点
20
評価数
9
平均
2.5 / 5
神率
0%

レビュー投稿数5

隠れスウィーツ男子(攻)

攻・企画課 和田
受・総務 藤代

藤代は総務の一番の若手で、新卒2年目なので24歳かな?
和田は企画課では有名なやり手らしいので20代後半以上と思われます。

急ぎの注文で企画課に消耗品を届けに行った藤代は、そこで憧れの和田と対面します。
和田はピリピリしており、藤代を怒鳴りつけますが…藤代からチョコレートの香りを嗅ぎ取った彼は、「出せ」と有無を言わせずチョコを奪い取り、その場でバリバリと食べ始めてしまう。
「足りない」「3分で持って来い」と凄まれて、ロッカーにおやつを取りに走った藤代。
藤代が持ってきたトリュフをがっつく和田。

そこに企画課の面々が帰ってくると、チョコの包装紙を藤代に押し付け、和田は何事もなかったように取り繕う。
和田は仕事が忙しく睡眠時間が足りなくなると凶暴になります。
藤代のことを心配して慌てて飛び込んできた面々は驚きます。

「イジメられなかった?」
「灰皿投げつけられてない?」
「キーボードは?」

普段の凶暴な和田は、そういう暴れ方をするようです。

和田は自分が睡眠不足で豹変することを知っています。
甘いものを食べると落ち着くのですが、和田はそれができないんですよ。
自分の見た目がスウィーツを好んで食べるタイプからは遠くかけ離れているため、一度皆の前で菓子を食べて「引かれた」ことが軽いトラウマとなっていて…と妙な苦労をしてます。

遠くから憧れていたときには知りえなかった和田の秘密。
必要になれば自分が菓子をこっそり菓子を差し入れします、と約束。

それ以来、頻繁に藤代は呼び出され、企画課の会議室で和田と2人きりに。
スウィーツで餌付けをする日々が続きます。
当然企画課の面々は和田と藤代のことを誤解しますが…暖かく見守ってるのがなんとも言えません。

あの凶暴な和田を手なずけられる存在、として尊敬を集めてます。
まあ…2人が恋人同士であっても、それで和田が豹変せず仕事をしてくれるなら、ホモでもゲイでも勝手にやってくれ、という感じかな。

和田の秘密を宝物のように大切にする藤代がカワイイです。

「ケダモノの正餐」では、和田の秘密を知る営業の高辻が企画課の助っ人として入り、藤代の妨害をします。
が、和田にとって睡眠不足でイライラしているときに必要なのは「藤代と甘いもの」なので、高辻は墓穴掘って敗退…という話。


とにかく和田のケダモノっぶりと、藤代の餌付け作戦が楽しい作品です。

1

餌付け~

タイトルはティータイムとなってますがお茶は飲んでません。
お菓子です、お菓子。しかもむさぼり食います。

イライラでケダモノ化した和田[攻]を藤代[受]がこっそりお菓子を運んでは餌付けしていこうと頑張る話。
何のこっちゃって感じですが、つまり会社の花形部署開発企画課の和田は普段は頼りがいのあるデキる男なんですが、睡眠不足や疲労がたまると凶暴になり灰皿投げまくったりしてキレまくるケダモノになっちゃいます、そのケダモノ化した和田を大人しくさせるアイテム、それが「お菓子」
総務課は女性が多いのでおやつタイムがあってよくお菓子を食べます、可愛いタイプの藤代は彼女達から弟分の様に可愛がられているのでお菓子も食べるしおやつ当番になる事もあるのでロッカーにお菓子も装備してるのですね。
ケダモノ化した和田に、偶然、藤代が持っていたお菓子を食べさせたところバリバリ食っちゃいます。
しかし和田は男がお菓子なんて食ってる所を見られたら恥ずかしいだろ!って理由でこれは和田と藤代2人の秘密となるのです。
和田は隠れ甘党というか、普段は甘党では無さそうなのですがどうも睡眠不足になると身体が甘い物を欲する体質っぽいですね。
普段から甘党でないからこそ甘い物を食べるのが恥ずかしいと思うのかも。
今では男性もお菓子食べるのはそう珍しくないけど、でもやっぱり男は辛党で女性甘党ってイメージはありますもんね。
関係ないけど女で甘い物苦手ってのも結構辛いんだぞー、和田!!
だが他人に迷惑かけるなら甘い物位食べればいいのにな。
そんなツッコミ入れつつ、展開は餌付け計画方向へ。
藤代はなかなか面白い性格で、頑張り屋さんなんですがどうも恋する和田をお菓子で餌付けして、自分をお菓子をくれる人として認識させようと頑張りはじめます。
和田ケダモノ化→総務から藤代呼び出し→和田沈静化の繰り返しで企画部内では2人が出来ているとの勘違いをされているのですが藤代は実際に和田が好きなので微妙な気分。
その交際誤解から会社で発熱した和田を藤代が任される事となり、その看病で彼等の仲は次第に接近。
めでたくくっつくんですが、後半はその和田のお菓子秘密を知るもう1人の男が現れます、まさに悪役~って感じの嫌なヤツです。
彼が和田を好きで狙ってたのか、企画課に入りたかったのかは最後まで謎。

エロ描写は割に軽め、最初は強姦ですがそれ程に激しくはないです。
ただチョコは使いますー、あと後半はクリーム。そこでもお菓子活躍。

萌と中立の中間位かな、餌付けに頑張る藤代が妙におもろかったので萌で。

1

軽く読むには面白い

表題作「ケダモノのティータイム」と続編「ケダモノの正餐」の中編2本が収録されています。

「ケダモノのテーィタイム」
仕事はできるけれど疲れるとケダモノ・モードになる和田(攻め)と、彼の秘密を知った総務のアイドル(?)藤代(受け)が恋人同士になる話です。

「ケダモノの正餐」
恋人同士になった二人に、和田の秘密を嗅ぎつけた高辻が藤代の邪魔をして横から割り込んで来ようとする話です。

藤代の目線でストーリーが進んでいくので、和田はケダモノ・モードであるのがほとんどなので、仕事ができる男なのだという描写はほとんどありません。サラリーマン同士ですが、会議室でエッチをしてしまうような仕事より恋愛重視の内容です。

コミカルタッチなので、深く考えず、楽しんで読むと面白いです。勤務時間中に何をしていんだとか、和田も甘いものくらい気晴らしに外に出てくるとでも言ってコンビニででも食べれば良いのに、などと考えては楽しめません!

藤代がちょっと女々しいというか、マイナスな女性的要素を持ってるような箇所がありますので、そういうのが苦手な方はご注意ください。

1

素直に自分で食べればいい

攻めがケダモノモードというあらすじに、期待し過ぎました。
悶々と思いこむ受けの心理描写も、ちょっと重たかったです。
受けは嬉しいですが、無理矢理があるので苦手な方はご注意。

開発企画課・和田 硬派攻め×総務・藤代 健気受け
総務に男で一人配属されて、周囲の女性と上手く行っていなかった時に、思いもよらぬアドバイスを企画課の和田から受けて、和田に恋をする。
人知れず片思いをしていただけなのに、和田に近づくチャンスを与えられて。

企画課の和田の秘密は、睡眠不足になると口調もキツクなり、人に当たってしまう。
その解決策は、甘いものを食べると治る。
普段は一切食べないのに、貪り食っている所を見られて、人にひかれてしまった。
だから、人前では食べられない。
だからこその受けだけが握っている攻めの秘密なんですが、自意識過剰というか、他人に迷惑をかけるレベルなら、素直に自分で甘いものを食べればいいのにとしか思えなかった。
根本的な状況に納得いかないままだったので、起こる出来事も絵空事というか、寒さを感じるレベルでした。
それでも、受けの健気さと一途さには、絆されるものがありました。

結ばれてからのその後で、もう一遍あります。
和田のいる企画課に応援で営業の高辻が入ってきて、藤代は和田を奪われるのではと危機感を抱く。
例の甘いものを食べると治ると言う秘密を知って、藤代のお株を奪う始末で。
受けの不安感に、どうも感情移入が出来ないままでした。
恋人なのは自分なんだから、誰から食べようがいい気がするし、仕事中に呼び出されて会わなくても、会社が終わってから会えばいいとしか思えなかったです。
調子に乗ったお邪魔キャラを攻めが撃退するシーンも、高辻事体は嫌いですが明らかに理不尽でしかない行動で、すっきりしなかったです。
皆が2人でこもった状況を知っているのに、会議室にこもってSEXも萎えました。

ケダモノになる設定を活かしたかったのだとは思いますが、無理があった気がします。

総合:★2 健気受けは好きですが、数々の謎が気になってしまいました。
エロ:★2 無理矢理、会議室H

1

うーん

この話にでてくる人達ちゃんと仕事なさいよ、って思いました。
仕事よりも恋愛第一って姿勢には共感できないですね。
あと藤代がなよなよしすぎて女性のような印象を受けて、それも気になってしまいました(._.)

0

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