ワンコは今日から溺愛されます

wanko wa kyou kara dekiai saremasu

ワンコは今日から溺愛されます
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神20
  • 萌×222
  • 萌9
  • 中立2
  • しゅみじゃない3

67

レビュー数
8
得点
217
評価数
56
平均
4 / 5
神率
35.7%
著者
夏乃穂足 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
榊空也 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784344847347

あらすじ

耳と尻尾をもって生まれ、狗神の呪いだと両親にも見捨てられた鈴が出会ったのは、6歳年上の改。 鈴の耳を気持ち悪いと言わず、初めて優しくしてくれた人……。 鈴は改の訪れを楽しみに、宝物のような思い出を増やしていくが、改の留学により二人は引き離されてしまう。 もうすぐ二十歳を迎えようとしていたある日、屋敷にひとり残された鈴を迎えに来たのは、子供のころに出会った改で――。

表題作ワンコは今日から溺愛されます

斑鳩改,26歳,食品会社経営者
千装鈴,20歳,「狗神の呪い」で犬耳と尻尾を持つ青年

その他の収録作品

  • 嫌われワンコのお気に入り
  • あとがき

レビュー投稿数8

ただただ純粋で優しい愛

生まれつき犬耳と尻尾を持っていた事により、屋敷に閉じ込められてひどく虐げられて育った主人公。
そんな彼が攻めによって解放され、あたたかく優しい当たり前の日常を手に入れてー・・・と言うお話になります。

こちらですね、表紙やタイトルから甘くて可愛いお話を想像しちゃうと、かなり切なくて悶絶する羽目になると思うんですよね。
や、夏乃ファンには想定内の気もしますが。

ただ、とにかく攻めの愛が深いし、主人公はめちゃくちゃ健気だしで、すごく心に響くお話なんですよー!
もう、二人のあまりにも純粋な愛に、涙無くしては読めない!って感じで。

そもそも主人公である鈴ですが、とにかく不憫で。
彼は元々「狗神」の力で繁栄している家系に生まれたんですが、同時に狗神の呪いによって、犬耳と尻尾を持って生まれたんですね。
その為、幼い頃から屋敷内の座敷牢に閉じ込められ、必要最低限の面倒だけ見られて育った。

で、そんな彼と偶然知り合い、唯一優しくしてくれたのが、攻めとなる改。
こう、一人で人と接触する事も無く、ガリガリに痩せ細り、更に教育さえ与えられずにいた8歳の鈴。
彼にお菓子を差し入れ、勉強を教え、何よりあたたかい愛情を与えと言った感じで。

これね、切ないのが、そんな二人の別れなんですよね。
狗神の呪いを恐れた改の父親により、彼は海外へと留学が決まる。
そこで、鈴を連れて逃げようとした彼ですが、見つかってあえなく失敗。
二人は引き離されてしまう。

こちら、先に切なくて悶絶と書きましたが、ちゃんと溺愛部分もガッツリありと、すごく甘いお話でもあるのです。

引き離された二人ですが、鈴が二十歳になった頃、再び改は彼の前に現れます。
屋敷に閉じ込められたまま置き去りにされて、衰弱する鈴。
改が、屋敷ごと買い取るんですね。

いやね、元々不憫受けが攻めによって救い出されて、その上溺愛されると言うお話が大好きなんですよ。
ここから、これまでの失った時間を取り戻すように、必要なものを全て与えられて見違えるように幸せになる鈴に、とにかく嬉しくて嬉しくて仕方ないんですよ。
改のあまりの過保護っぷりと溺愛ぶりに、もうひたすら萌え転がっちゃうんですよ。

またこれ、このパターンだと、普通に溺愛攻めってだけで萌えまくりなのです。
なのですが、改はなにより一途だし、健気な所に萌え倍増で。
えーと、幼い鈴と引き離された時、改自身もまだ16歳と未熟だったんですよね。
彼なりに綿密に計画した脱走は、ひどい失敗に終わった。
彼はそこから、ただただ鈴を迎えに行く事だけを目指して、力をつけるべくがむしゃらに頑張ってきた。
こう、自身が何の力も無い子供である事が悔しくて仕方なくて、鈴を救い出せる大人になる事のみ願って突き進んできたと言いますか。
いやもう、めちゃくちゃ健気で涙が出ちゃうんだけど。
最初から受けを簡単に救い出せる大人な攻めもいいけど、このパターンだとそれよりずっとずっと感慨深い。
二人の優しい日常が。

改兄さまに何も返せるものが無いと謝る鈴に対して、改の告げる「人が人から貰えるものは、形あるものだけじゃないんだよ」と言うセリフが、すごく印象的だし素敵だと思うんですよね。
そう、鈴が改から広い世界を与えられたように、改は改で、鈴から綺麗なもの、あたたかいものを貰っているのです。
こういうの、めちゃくちゃ感動しちゃう。

ちなみにこちら、救い出された鈴ですが、情緒がまだ幼子並みです。
当たり前の日常や愛情が与えられて、身体が年齢に追い付き、心もようやく成長を始めます。
そう、改の庇護の下、思春期の戸惑いに恋の芽生えって感じで。
作者さんも書かれてますが、そのせいで二人の恋はめちゃくちゃスローペースなんですよね。
これはこれで、無垢で無知故のエロさに萌えちゃうんですけど。
いや、鈴ですけど、かなりの天然煽りっぷりなのです。
大人で分別がある上に、妙な所で責任感が強くて自制心が働いちゃう改。
彼の懊悩も、ぜひお楽しみ下さいって感じで。

あと、鈴の成長に伴い、彼にまた辛い出来事が起こります。
自立しようと社会で出た事でひどく傷付き、また自身が改の幸せを犠牲にしてしまっているんだと思い悩みと言った具合で。
もうね、あまりに鈴が可哀想で可哀想で、二人をいい加減に幸せにしてやってよー!と、気も狂わんばかりに悶えちゃいましたよ。
互いが互いを思うが故にスレ違う二人に、もどかしくてもどかしくて悶絶しましたよ!

ただだからこそ、ラストは感無量なのです。
すごく素敵な作品だと思う。

そんな感じであまりに切なかったり、受けが辛い目に合う作品が苦手な方にはオススメしかねますが。
でも、ただただ純粋で優しい愛が読みたいって方にはオススメ。
とても感動しました。

15

薄幸・健気受けさんがお好きな方に超お勧め。

あらすじと榊さんの描かれた表紙につられて購入。

いやー、めっちゃ良かった。
何度でも書いちゃうよ。

すんごい良かった。

個人的に薄幸・健気受けちゃんがスパダリな攻めに愛され幸せを手に入れるというストーリーがドツボなこともあって、もう性癖に刺さりまくりな一冊でした。

生まれつきケモ耳としっぽを持った鈴が主人公。
彼視点でストーリーは展開していきます。

彼の一番古い記憶は3歳の時。
親に言われたことができなかった鈴は、一人で離れに閉じ込められ、食事も満足に与えられず独りぼっちで生きてきた。普通の人と違う耳としっぽがある、そのことで周囲の人たちからは疎まれる。それが、彼にとっては「普通」のことだった。

が、8歳の時に転機が訪れる。
鈴の家にやってきた改という少年が、鈴の存在を知り、鈴の境遇を知り、鈴の家庭教師を買って出てくれたのだ。今まで独りぼっちで過ごしてきた鈴にとって改が与えてくれるものはすべて宝物になった。

そしてまた、転機は突然やってきた。
改がアメリカの学校に留学することになったのだ。

また一人ぼっちになった鈴。
改がくれたものすべてを大切に、孤独に過ごしてきた。が、借金苦で親が蒸発。食べる物もなく、家から出ることもできない鈴は命の危機に直面するが、そこに助けに来てくれたのは、またもや改で―。

もうね、鈴という少年が可哀そうで。
親から愛されず、人と違うビジュアルを持つがゆえに疎まれ続けてきた。
そんな鈴にとって、改という存在がどれほど救いだったのか。

そして、この「ケモ耳」(しっぽもですが)の理由がまた良き。そこにきちんと理由が存在しています。

彼がケモ耳をもって生まれた理由。
家から出ることができない理由。

その原因が、少しずつ見えてくる。この繋ぎ方が素晴らしかった。
単にケモ耳がある、と言うだけではなく、そこにきちんと理由が存在しているがゆえに話が上滑りしていない。

一方の改も。

イケメンで、会社の社長で、まさにザ・スパダリな彼ですが、彼もまた心に抱えるものがあって。

劣悪な環境に置かれている鈴を救いたいと願った若干14歳の少年。
その男気がねえ、もうなんともカッコいいというのか。

その正義感と、男気を、いくつになっても手放さず自分の主張を通すために踏ん張る。カッコいいのですよ、とっても。

改は死にかけた鈴を助け出し、家を取り戻し、そして結婚まで申し込む。
ここまでが非常に速いペースで進み、おお、これからどう話を展開していくのかなー、なんて思いつつページを捲りましたが、最後の最後までハラハラドキドキが止まりません。

鈴を追い込む外道な仕打ちが、なかなか終わらないのです。

が、この試練がまた良きでした。
なんて言えば良いのかな。無理がない展開、という感じ。

改の許婚の存在、ケモ耳があることで迫害されること、ヤンキーに絡まれること。
多種多様にわたる鈴への試練ですが、突拍子もない展開ではなくさもありなんといった感じなのでこの作品の持つ世界観から突き放されることなく堪能できるのです。

読書中、改が鈴を愛した理由がちょっと弱い、と感じました。
愛情というよりは、貧相で、劣悪な環境に置かれていた子どもに対する庇護欲ではないのか、と。

で、その感想を、またうまく作中で生かしてるんです。その手腕に脱帽しました。
同情ではなく、紛れもなく愛情なのだと。
鈴を愛しているのだと。
その展開の仕方が実に秀逸です。二人の間で少しずつ形になっていく深い愛情を、ぜひ堪能していただきたいです。

で。

鈴をいじめるヤな奴もそこそこ登場しますが、でも、優しい人も多く登場します。

改の友人で、よき仕事仲間でもある長谷井と、長谷井の息子の龍之進。
改の世話をしてくれているタエさん。
鈴が働き始めるパン屋オーナーの中埜夫妻。

そういった優しい人に包まれて、鈴は少しずつ人として生きなおしていく。
改に守られるだけではなく、自分の足で立って生きていこうと思えたのは、こういった優しい人たちのおかげでもあって、読んでいて気持ちがほっこりしました。

濡れ場はかなり少なめ。
理由は改が鈴に対して欲情することを良しとしないからなのですが(この理由もナイス)、いざ身体を重ねるときは改の言葉攻めがエロいです。まっさらさんな鈴が、快楽を与えられて行く様がめっちゃエロいです。

改、大人に見えて、さてはかなりのむっつりだな…?

ということで良いエロでした☆

序盤から最後まで、結構泣けるシーンがあります。ハンカチ必須です。
が、その涙の種類は異なります。

序盤は鈴が可哀そうで泣けましたが、終盤は温かな涙に変わります。

多くの方に読んでいただきたい、素晴らしい作品でした。

個人的に長谷井がとても好き。ぜひとも彼メインのスピンオフを書いてほしいなと絶賛切望中であります。

11

恋愛にセックスは必要なんだなー、と思いました

あのですね……このお話、かなりにエロいと思ったんですよ。
不憫受で溺愛ものです(ルチル文庫ってこのパターンが多い様な気がするんですけれども、気のせいですかね?)。
でも、私にとってはもう『エロさ満載のお話』という印象。
あ、淫靡なエロさではないですよ。
「無垢ってエロい」の一言に尽きると言うか……

狗神付きの家に犬耳と尻尾を持って生まれた鈴はその異形を親にも厭われ、狗神の力も発揮させられなかったがため、閉じ込められて育ちます。鈴に関心を示し優しくしてくれた改のことだけを暖かな思い出として胸に秘め、座敷牢から出ないまま20歳になった子なんです。
つまり、寝屋のことは何も知らないのですね。

この何も知らない子に自慰を教えるのとか、夫婦としての営みを行うのとかがやたらエロい。
鈴と改の最初の濡れ場は、狗神との因縁を解くための手法なんですね。
その後、改は鈴が嫌だと思っていると勘違いをして、溺愛するけれど抱かない。
鈴は鈴で、愛されていないからそういう行為を避けられていると思っている。

自分に自信がない鈴が改に「触れて欲しい」と言うくだりから行為が終わるまで、何と言ったら良いのかな?お2人は同性夫婦なのだから、何の問題もないはずですけれども、何故か何故か、背徳感を持っちゃう濡れ場なんですよねぇ。
背徳感はあれど、後ろ暗い感じはしないのですよ。
多分、鈴の反応が素直で初々しいからなんだと思うんですけれどもね。
そして、愛に溢れている。
濡れ場なのに多幸感が満載なんです。

私、もう枯れ始めているのに……
だからこそ自信を持って公言します。
これは良いエロ!正しいエロ!

7

可愛い話と思ったら・・・

今回は食品会社社長と生まれつき犬の耳と尻尾のある青年のお話です。

受様が攻様によって「狗神の呪い」から解放されるまでと
呪いから解放された受様が外の世界へと踏み出す続編(タイトル作)を収録。

受様の生家は長く続いた豪商の末裔ですが、狗神憑きの家系として恐れら
れてきた一族でもあります。その繁栄は先祖が憑かせた狗神の力によると
言われていますが、時代の流れに乗り遅れたが故に没落の一途を辿ります。

そんな生家に久しぶりに犬耳と尻尾を持って生まれた受様は一族の再興を
示す吉兆だと歓迎されますが、3才の時に狗神の力を使役出来ないばかりか、
狗神を父親に嗾けたと誤解され、親には自分達の子ではなく人外の化け物
と認定されて、離れに1人隠されて育つ事となります。

そんな受様の暮らしに変化が訪れたのは8才の時、庭に迷い込んだ少年と
の出会いでした。この少年が今回の攻様です♪

離れの南側には小さな中庭があり、受様もその庭だけは出ることを許され
てましたが、来客がある時は決して姿を見せるなと言われいました。その
日も気配を感じて窓の障子も閉めてじっとしていたのですが、砂利を踏む
音の合間に耳慣れない音が聴こえてくるとそわそわしてしまいます。

そっと庭に出た受様は攻様に見つかってします。攻様は耳を隠して怯える
受様にそっと話しかけ「風代わりで可愛い住人を見つけた」と楽しそうに
笑ったのです。

そればかりか攻様は受様の父から週に1度の来訪の権利をもぎ取り、受様
に色々な事を教えてくれるようになります。図鑑や電子辞書、ラジオや
星座版等々、攻様は沢山の宝物を受様に与えてくれますが、2人の幸せの
時間は受様の10才の誕生日まであと1週間となったある日の夜半に突然、
奪われてしまう事になります。

父親からアメリカの高校への留学を言い渡された攻様が受様を生家の離れ
から連れ出そうと忍んできたのです。受様は攻様についていく事を迷いま
せんでしたが、堀を超えようとした攻様が急に苦しみだしました。

喉の奥から尋常でない唸り声を出す攻様は、かつて父が狗神に襲われた時
と同じで受様は半狂乱になって無数の陰を追い払いますが、受様の声で
攻様の所業はバレ、攻様は父親に連れ戻され、受様は窓の鎧戸を釘付た上
に鉄格子をはめた離れに閉じ込められる事となるのです。

受様はそれからも攻様に教えられた習慣を守って過ごします。20才の誕生
日が近づいたある日の朝、屋敷全体から人の気配が消えている事に気づき、
いつもなら差し入れられる食事もない事に気づきますが、受様にはなす術
はありませんでした。

せめて攻様の顔を一目見たいという思いで生き延びた受様を救ったのは
10年よりずっと精悍な大人の男になった攻様でした。攻様は受様の生家が
売りに出されたと聞いてすぐに帰国したと言い、受様を抱き上げて「もう
何も心配しなくていい」と言って受様を安心させてくれ、衰弱しきった
受様は深い眠りへと落ちていきます。

次に目覚めた受様を待っていたのは・・・

生家を反映させてきた「狗神の呪い」に縛られて隠されて育った受様が
攻様との出会いにより、生きる事、愛する事、愛される事を知る恋物語
になります♪

表紙とあらすじから、かわいいワンコのモフリ系ファンタジーをイメージ
してと思ったら違いました (>_<)

攻様は引き離された受様を救うため、ひたすらに努力を重ねて社長となり、
受様の生家を買い取り、瀕死状態だった受様を救い出します。

攻様は受様と離れてからも受様を「狗神の呪い」から解放する方法を探し
続けてきました。そして狗神の召還には『依り代となる狗神の先祖返りが
1人前になり、当主となる事』だと知ります。

そして攻様は受様の生家を受様のものとし、受様と式をあげ夫婦にまで
なるのです。受様は攻様に与えられるものを疑いもせずに受け入れ、
与えられるままに全てを吸収していきます。

受様の呪いは解けるのか? という事が軸になりますが、一方で攻様が世界
の全ててある受様にとって攻様の存在とは? 攻様にとって受様は救わなけ
ればならない可哀そうな子供ではないのか? という事も読者は考えさせら
れます。

攻様は受様の小さな世界で初めて受様を認めてくれた人で、攻様は正義感
が強くて虐げられているものを見過ごせない人なのです。そんな2人に
元パティシエの家政婦、受様の友人でもある秘書室長、彼の甥っ子が関わ
って物語は進みます。

受様が「狗神の呪い」から解放され、攻様への恋心を自覚するまで、
ハラハラとドキドキ、キュンキュンの連続でした ๐·°(৹˃ᗝ˂৹)°·๐

受様は身体は成長していても、攻様と離れた10才で時を止めている受様は
性的な知識は皆無で、攻様と接する事でムラムラッとしたり、攻様に手伝
ってもらって初めての精通体験するのですが、何も知らない無垢な受様を
導く攻様という図がけっこうキタ♡

今回出会い編ではなく、受様が呪いから解放されて外の世界をする続編の
ほうがタイトル作となっています。続編は攻様の許嫁だったと言う青年が
現れる事によって、受様が守られる場所から1歩を踏み出すお話で、こちら
も健気な受様に胸打たれました♪

2

可哀想なケモ耳

ずっと気になってた本。
半獣の話が好きなんだけど、今まで読んだのは半獣当たり前の世界の話ばかり。
幸せな話かなと思ってたら主人公の鈴が本当に可哀想で最後まで「もしかしてバッドエンド?」とハラハラ。
小さい頃の生活があまりにも酷いので大正時代とか昭和初期とか昔の話かと思ったら現代の話でびっくり。でも、もしかしたらこうやって育てられてる人実際に居るのかもしれないと思ってゾッとした。ネグレクトだよね。
教育を受けずに育った精神の幼さや素直さが作品に現れていて素晴らしいなと思った。
お相手の改さんが、スパダリというかお金持ち?鈴のためならいくらでも遣うぞ!って感じ。そういうところからもちょっと不器用な人なんだなって伝わって可愛い。
タエさんや龍くんなどなど。愛情をくれる優しい人達に囲まれて、今まで辛かったぶん、幸せになって欲しい。

2

1番恐ろしいのは

可愛らしいカバー絵からは遭遇出来ないくらいに鈴が悲惨で可哀想な境遇でした。親が酷過ぎます。そして改が小さい時から正義感あふれる良い男でした。

そして鈴と再会してからは真綿に包み込むように大事にします。鈴もとてもいじらしい良い子です。

ただ育ち故に自己肯定感が低いのと、世間知らずなので改とのすれ違いが多いのが焦ったく感じてしまいました。

それと狗神の攻撃がちょっと一貫してなかったような感じがしてモヤモヤしてしまいました。

鈴の両親がどうなったかも備考で入れて欲しかったです。

1番恐ろしいのは人間の悪意だと言うのが良く分かりました。

1

垂れ耳ワンコ

犬は犬でも垂れ耳に格別に弱い。そして榊先生のこのスーツイケメン最高・・・表紙買いです。本当に可愛かったのですが、残るかな・・というとちょっと?だったので萌にしました。いやしかし可愛い。「嫌われワンコのお気に入り」180Pほど+その続きの表題作90P超+あとがき。

長く栄えてきた豪商の千装家に生まれた鈴(りん)。狗神憑きの家系で、栗色の垂れ耳、白と栗色で染め分けられたシッポという異形で生まれてきたため、離れに一人隔離されています。ある日、母屋の方から全く音がしなくなり、日に2回運ばれてきた食事もこなくなり飢えて死ぬかと思っていたら、幼い頃に鈴に様々な事を教えてくれた改(あらた)が10年ぶりに来てくれて・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
タエ(攻め宅の使用人)、長谷井+龍之進(攻め友人+息子5歳)、朔也(攻めの許嫁?)、中埜夫妻(パン屋さん)、ワンダマン(こどもたちのヒーロー、殊勲賞もの)ぐらい。

++攻め受けについて

受けはかなりキツイ境遇の方。幼い頃からずーーっと離れに閉じ込められて、一日2回の食事だなんて、無いわ!ありえない!実の両親なのに(´;ω;`) こんなに可愛いお耳としっぽ持ってるのに・・・異形を受け入れるのって、やはり難しいのかと悲しくなります。おまけに鈴ちゃん、狗神憑きなので、ちょっとした異能を発揮してしまうもんだから、もう大変。

そんな可哀想な鈴ちゃんを助けるのが、改さん。庇護欲から恋愛に発展・・かなと思いますが、もう何だっていい、可愛い鈴ちゃんを囲い込んで、ずっと自分のもの♡としておいてくださいまし。10年かけてご立派なスパダリさんになられました。本当によく頑張りました。
ちょっと紳士なんです。20歳ではあるものの、ものをあまり知らない鈴ちゃんに、手を出すのは良くないと思ってるんでしょうね。(確かに罪悪感がちょっとあるだろうなと思います、この表紙のヴィジュアルじゃ)精通迎えた鈴ちゃんのオ○ニーをお手伝いするシーンは、こっちが照れちゃいました。

とにかく可愛い、頑張り屋の鈴ちゃんと、力の限りで鈴ちゃんを守るイケメンダーリンのお話でした。しかしカッコいい&可愛い榊先生の表紙。大好き。

0

鈴が可愛い

カバーイラストとあらすじの雰囲気から、てっきり半獣が共存する世界かと思いきや、そうではありませんでした。
半獣ものではありますが、かなり珍しい…というよりもほぼ存在していない世界のお話。
こちらの作品、鈴という子が本当に健気で、不憫で、無垢で。
"何も知らない"受けがお好きな方には刺さるものがあるかと思います。

不憫で不遇だった受けが、愛情深い攻めに救われて幸せになる。
不憫・健気受けの様式美とも言えるこのパターンを夏乃先生はどう味付けするのかとワクワクしつつ、タイトルもカバーイラストも可愛らしい雰囲気なので、溺愛甘々ものを読む心づもりで読み始めたところ、いやあ…これは想像していたよりも結構な辛い境遇だなと。
そんな酷い環境の中での、少年時代の鈴と改のやり取りがものすごく良いんですよ。
何も知らない鈴に、ひとつひとつ新しい世界と知識を教えてくれる、改というひとすじの光のような眩しい存在。
改との日々が、何も持たない鈴にとってかけがえの無い本当に穏やかで幸せな時間だったことが痛いほど伝わって来る。
この辺りの描写がとても優しくて、「罰ゲーム」まで可愛らしくて好きでした。
酷い環境の中でも鈴が荒れず、素直な優しい子でいられたのは、改との日々があったからなんだろうな。
だって、あまりにも良い子なんですもの。

あらすじにもある通り、甘く穏やかな日々は続かず、1度引き離されてしまった2人が再び出逢って…というお話。
溺愛のタイトルを見て、受けが超絶幸せになる甘々なお話を期待して読むとちょっと苦いものがありました。オレンジピールの苦味の部分みたいな。
確かに溺愛ではありますし、優しいお話でもあるんですけど、合間に挟まれるエピソードがちょっと辛いかなあ。
個人的な好みとなってしまいますが、もっと攻めと周囲の人々にでろでろに甘やかされて、いちゃいちゃほのぼのしたお話だったら素直に萌えられたかななんて。
幸せでも、一筋縄ではいかない系のお話がお好きな方におすすめです。

とはいえ、受け攻め共にずっと一途な点はすごく好き。
少年時代にキラキラとした新しい世界を教えてくれた改が、大人になった鈴に再び新しい世界を教えていく様子もグッとくる。
あとですね、年齢的には大人でも精神面では無垢な鈴に、改が"大人の新しい世界"を教える図には何か妙なツボを押された気がします。
いけないことをしてしまっている感じというのでしょうか…背徳感…
それから、鈴の犬耳が生かされた設定も良いなと思いました。尻尾の動きもひたすらに可愛かった。
鈴は何をしていても可愛かったですね。
攻めの改は…うーん。ヘタレないでもう少しドンと構えて欲しかった気も。
過保護に鈴を囲って愛する姿や、気持ちの良いお金の使い方は良かったけれど、過保護溺愛にしてはちょっぴり詰めが甘い部分もあるので、これから徹底的に愛して愛し尽くしてあげてほしい。

狗神についてがあっさりめだったり、当て馬や鈴の両親に関しては疑問が残り、すっきりしないままなことだけが気になりました。
ここはもうちょっとしっかり読みたかったかも。

0

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