人間のみを狙う人喰い鳥から人々を守る男たちの 命懸けのハードLOVE!!

獲物を狩るは赤い瞳(表題作「赤い瞳は闇夜で歌う」)

emono wo karu wa akai hitomi

獲物を狩るは赤い瞳(表題作「赤い瞳は闇夜で歌う」)
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神2
  • 萌×24
  • 萌2
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
1
得点
32
評価数
8
平均
4 / 5
神率
25%
著者
久我有加 

作家さんの新作発表
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イラスト
金ひかる 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
発売日
ISBN
9784199010071

あらすじ

150年前の世界大戦から、急激に繁殖した赤い瞳の人喰い鳥――そんな凶鳥クロと闘う部署へ配属された新米刑事の礼央。相棒となったのは、クロの研究機関から派遣されたワタナベだ。
「人間は、私の優れた視力や聴力、運動能力に遠く及ばない」見下すように告げたワタナベは、実はクロの遺伝子で造られた人外の存在だった!!
反感を抱く礼央だが、二人でクロを扱う組織に潜入捜査することに!?

表題作獲物を狩るは赤い瞳(表題作「赤い瞳は闇夜で歌う」)

ワタナベ,150歳,研究センターから派遣されたインフェクター
田中礼央,27歳,警視庁A課に所属する新米刑事

その他の収録作品

  • 夜明けと未来(書き下ろし)
  • あとがき

レビュー投稿数1

ページをめくる手が止まらない

370を超える厚みのあるページ数が嬉しい。
それをあっという間に読ませてしまう、久我先生の文章力とストーリー展開が素晴らしいです。
もう、すごく面白かった。なんだこれは。
シリアスだけれどシリアス一辺倒ではありませんし、なんというか、早く物語の続きが読みたくなる作品。
SFやファンタジーっぽさも感じる独特の世界観なのですが、全てのバランスがちょうど良かった。
飽きずに一気に読めます。ぜひ読んで欲しい。
大きなネタバレは無しのレビューです。


物語の舞台は、架空の極東の島国・仁本(にほん)の塔京(とうきょう)。
SFファンタジー風とは言っても地名の漢字が違うだけなので、現代日本とほぼ変わらない生活設定ですし、あまり混乱せずに読めるかと思います。
普通の現代ものと違うところ。
それは「クロ」と呼ばれる、人を喰らう成人ほどの体躯を持つ凶鳥が存在している点。
彼らは突如として飛来し、家畜等には見向きもせず真っ先に人間を喰らってまわる。
元々はというと、仁本固有の「ドゥオ・アウィス(通称・アオ)」と呼ばれる富裕層に愛玩されていた非常に知能が高い大型の鳥類が存在していて。
「アオ」の人懐っこさと珍しさに着目した人間が人工的に数を増やし続けた結果、突然変異で凶暴な肉食の「クロ」が誕生した…というもの。

今作の主人公・礼央は、そんなアオとクロに関する事件や犯罪対応に特化したA課に所属することとなった新米刑事。
今や絶滅危惧種となったアオの密輸・販売の取締りや、人を襲うクロの駆除など、その仕事は過去と比べると数は多くないものの多岐に渡ります。
ある日突然、クロを研究する研究所から、赤い瞳を持つワタナベという男がA課に派遣されて来る。
クロの遺伝子から造られ、人間以上の能力を持つ「インフェクター」と呼ばれる存在。
限りなく人に近いけれど人ではないワタナベと、ワタナベに戸惑いながらも彼とバディを組むことになった礼央。
印象最悪から始まった険悪な2人が、アオの幼鳥を扱う裏組織に潜入捜査をしたり、クロによる被害に立ち向かっていく様子が、非常に読ませるタッチで描かれています。

まず、主人公の礼央がとても良い。
嫌味がなく、真っ直ぐで正直。人間味があって素直。
有り体に言えば、ごく普通の青年なんです。
ワタナベの不遜な態度に憤ったり、人を喰らうクロに対して複雑な感情を抱いたりと、彼の感情や気持ちの変化を読み手側が理解しやすかったのも良かった。
共感しやすい主人公というのかな。
礼央視点で進んでいく物語を追っていく内に、アオの現状やクロに関して知っていく様子、共に過ごす内にワタナベに惹かれていく様子も理解に苦しむことなく、スッと自然に入って来ます。
シリアスな展開が多い中にも、合間にほのぼのとしたシーンが絶妙に組み込まれていて決して重たくなりすぎないですし、読み手が親しみを持ちやすい礼央のキャラクターもあってなのか、ページをめくる手が止まらなくなる。
ワタナベと礼央が惹かれ合う流れも自然なもののように感じました。
シリアスですが、ちゃんと甘さだってたっぷりあるんです。これはすごく萌えた。
人ならざる者であるワタナベの言動や態度が変化していく様子、礼央の気持ちの変化に注目してみてください。
雛鳥達も可愛らしいので、ぜひ。

ちょっと、書きたいことは沢山あるのですが、見どころばかりなので…まずは読んで欲しい気持ちでいっぱいです。
ひとつ言えることは、人間とはいつの時代も勝手で、傲慢な生き物だなということ。
アオやクロに関してなんて、現代の日本でも重なることがあったりして。
もしかしたら今後こんな生き物が生まれるかもしれないという、架空の国のSFファンタジーだけれど、遠すぎない少しのリアルさを感じさせる描き方が上手いなあと。
非常に魅力的で、没頭して読める作品でした。
読んだ方の感想を聞きたくなりました。

3

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