イラスト付き
貰うぞ。お前の血、肉、心、そのすべてを。
熱砂の黒鷹というワードと奈良千春先生のめちゃくちゃ素敵な表紙に導かれ〜。
鷹族×鷹匠という設定がまずかっこよい!
鷹の翼と鉤爪持ってる攻め好きです。
衣装や世界観もアラブで最高〜。
奈良先生の挿絵も大変美麗で惚れ惚れしました。
お話は受けの成長物語。
鷹匠として未熟で背が小さくて線が細くて、割と攻めにびくついてる時間が長くて…うーん、ごめんなさい!少年ぽさがちょっと好みでなかったです。
色々な面で成長はするんだけど、、一人称なこともあり最初から最後まであまり共感できなかった為入り込めなかったかなぁ。
攻めはめちゃくちゃかっこよいのですが、惜しむらくは前半攻めの心情がほとんど伝わってこず(涙)
甘さが足りなーーい。
甘さが出るのはクライマックス辺りかなぁ。格好良くて男前で俺様ぽいんだけど、ずっと何か秘めてるもんで…受けは基本遠慮がちなもので、うーん萌えきれず。
個人の好みの部分が大きいと理解していますが、すみません無念です。
中原さんの作品なのと評価を見て読んでみました。
結論としては、やはり私には響かなかったかなという。人外はそうでもなかったですが、受けの少年さがね。
物語は他の方も書かれているように、受けの少年の成長(攻めへの想いも含めて)があり、おもしろいと思います。
展開にある要素は工夫されていて、鷹匠と鷹族の関係性とか、戦いによる消耗の癒し効果とか、面白いです。少年の昔の記憶のオチもうまく回収されていました。
ただ萌えない(苦笑)
多分、攻めにも受けにも感情移入しにくかったからかなと思います。好きな方にはたまらんかも!
中原さんの動物擬人化!v
や、擬人化とは違うんですかね。
半擬人化とでも申しましょうか。
今回も
その種族の特徴や生体を上手く取り込んで、
素晴らしいファンタジーに
仕上がっております!
鷹と鷹匠の関係を
とても上手く、
そしてBLチックに取り込んであります!
その辺の発想が中原さんらしい!
今回は鷹ということで、
素敵な大きな羽が沢山出てくるのですが、
羽フェチとしては
わくわくどきどきでありましたv
物語のシュチエーションも素敵なのですが、
今回『も』ストーリーも面白い!
謎と戦闘とエロス!
そして心の葛藤と深く静かな愛情!
前半はその謎と葛藤に、
甘さは控えめなのですが、
後半に謎が解け始めると、
なんだかもう途端に甘くなってきます!
私的には、
前半の甘さ不足がちょっと辛かった!
その分後半がスッキリですv
そして今回も脇の仲間たち大活躍!
ここも中原さん!
前半の甘さ不足に、
評価は「萌☓2」なんですが、
全てを知った上で
何度も読み返したくなる一冊です。
最後に忘れてはいけない巻末のSS。
これはなかなか辛いです!
でも、この物語としては
そういうのもあるのだろうなと納得。
地雷になる人もいるかもなので、ご注意を。
架空のお話なのに砂漠と太陽の過酷さ、砂丘の美しさ、攻めたちのたくましさ美しさが迫ります。
鷹匠殺しの真相、蛇使いと毒蛇と襲えない鳥人の謎、誰からも番に指名されない主人公受け。
攻めと受けとの関係の変化や受けの成長に萌えと達成感を覚えます。
国を護るための鷹匠と鳥人の関係、一見怖い気もしますがお互い唯一無二の存在で。でもそこには矛盾と苦しみも存在して。
サラサラ、サラサラと主人公の足元にたまる砂がだんだん攻めの羽根に変わっていく描写、何度も出てきて印象的でした。
謎を解明し汚名をそそぎ矛盾をただす。
二人も結ばれ敵も力を無くしめでたしめでたしだったのですが…。
あとがきの後の短編に余韻が持っていかれました。
これは辛い。
そうなんですよ、これこそが結局国を護るためにどうにもならない矛盾というか犠牲というか。
このペアの場合まるである意味正妻公認の妾というか性欲受け止め係というか。
眼の前で事後ともに妻の手料理を食べて夫婦円満を見せつけられ、牽制され。
鳥と人間の世界観で社会の矛盾と苦しむ犠牲者を忘れさせない短編でした。やはり中原さんですね。
そして奈良さんの素晴らしいイラスト!
読み応えのあるお話ときっちり描かれたイラストの組み合わせに満足です。