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表題作灰雪の街のサバーカ

ファルカ,ガルのパートナー(故人)
ガル(エドガル),スナイパー

同時収録作品灰雪の街のサバーカ

バルバ,ファルカによく似ている
ガル

同時収録作品灰雪の街のサバーカ

ラーラ,ガルのお目付役
シーダ,ラーラと共にガルのお目付役

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

裏社会でも指折りのスナイパー・エドガル。老境に差し掛かった男は亡き恋人の影を追いながら、自らの最期の地を探すかのように生きていた。しかし、亡き恋人によく似た謎の男・バルバとの出会いがエドガルの心を揺らしていく――。

雪と白夜(ベールィノーチ)の国を舞台に繰り広げられる、孤独なサバーカ(ろくでなし)たちのロマンスグレーBL

作品情報

作品名
灰雪の街のサバーカ
著者
帽子 
媒体
漫画(コミック)
出版社
日本文芸社
レーベル
ニチブン・コミックス MeltyBullet
発売日
電子発売日
ISBN
9784537143546
4.6

(58)

(48)

萌々

(2)

(6)

中立

(1)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
15
得点
267
評価数
58
平均
4.6 / 5
神率
82.8%

レビュー投稿数15

雪が降り積もるような、もしくは

レコードを再生しているような、静かに始まって静かに終わる、静かに、静かに、遠い外国の映画のような作品。
白と黒のコントラストがとても素敵。BLを好んで読まない私が、帽子先生の作品なら間違いなく好きだから、という理由で読んでるし、買ってるし、飾ってるし。表紙が本当に絵画。ホントに好き。
誰もが優しくて、誰もが生きづらさの中で生きていて、誰もが悲しくて、誰もがただ幸せになりたいと生きているお話。そしてわんこがかわいい。文句なしにかわいい。

1

灰雪の街

切なくて愛おしくて、だけど触れたら消えてしまう雪のように儚いお話。わんちゃんかわいい。本当にかわいい。

1

カラーよりも鮮烈なモノクロームの世界

主人公の職業は狙撃手。
仕事上のパートナーでもあった恋人を亡くした彼は、闇に蝕まれながら死に場所と死ぬタイミングを探す為に生きているかのよう。
その彼が、生きる為に生きる事を選ぶ。
新たな恋人の存在と、幸せになって良いものかと浚巡する主人公の姿と、その向こう側にある結末。
つい達者な画力に目が行きがちですが、ストーリーの組み立ても見事です。
ほとんど説明セリフなど無いものの、ストンと心に落ちてくるのは作者の描く画面の力でしょう。
描き込むところと省略するところの足し引きが大変に巧みで、映画の画面を観ているような構成も素晴らしいです。

私はKindleで購入しましたが、これは紙の本で読んでみたいので近々そちらも購入を予定しています。

2

幸せの形はひとつじゃない

最初に言うとカジュアルにエッチなBLを読みたい人には向いてない。
でも、じんわりした暖かさが余韻として残る独特な読後感で良かった。
主人公のガルさんは暗闇を生きている。
目が見えないという意味ではなくて、生きる希望を喪くしてしまったおじさんなのだ。すでに最愛の人がいなくなった世界から物語が始まる。
こんな所から始まるのにこれはハピエンなのだ。最愛の人・ファルカの生き写し、バルバには秘密があり、これがハピエンへの鍵なのだ。
過去に囚われ一進一退するガルを見ていると早く幸せになって…!と思わずにいられない。
だからこそラスト直前の急展開は胸が苦しくなり、そこからの流れは泣けた。

私ももふもふに包まれたい…

5

手放せなかった1冊

私は漫画は基本的に消耗品だと思っていて、数回読んだらすぐに中古へ下ろしてしまいます。ただ、この先ずっと好きだろう作品だけを手元に残して置くようにしています。この作品は書店で表紙デザインが気になったので手に取りました。物語も絵もとても好みでしたが、大掃除を気に手放そうと思いました。「手放す前にもう一度…」と読み返して、私は残しておく事に決めました。決め手は見開きで描かれた空へ飛び立つシーン。あのシーンがあまりにも素敵で切なくて美しいと思ったからです。薄暗い世界を生きるサバーカ達の切なくも暖かい愛情が素敵な作品でした。

7

まるで映画を観た後のような読後感

50代×50代の初老にさしかかったおじさん達のロマンスグレー。業を背負ったメインCP とサブCP 達の作中多くは語られない関係性と想いが静かな背景や台詞の至るところにちりばめられ、何度も読み返しながら彼等の想いを拾い上げていく、読後フィルム映画を観たような感覚になるちょっと不思議で切なくもどかしく愛しい愚か者達の痛いほど純粋で歪で美しい愛の物語。そしてわんちゃんが可愛い。すごくわんちゃんが可愛い。わんちゃんの可愛さとおじさん達の生き様の温度差も魅力な作品です。

5

切なくも優しい物語

裏社会で生きる狙撃手達の物語。死や別れ、生きることの苦しみに主人公が直面し胸が詰まるような思いで読み進めましたが、暖かい日差しに照らされてゆっくりと解けてゆく雪景色のように優しいラストがとっても心に染みました…!!

「ロマンスグレーBL」と銘打たれている様にBL作品には珍しく主人公が50代なのですが…どうかそこで躊躇わず!裏社会とかクソデカ感情が好きな方には是非読んで欲しい作品です。主人公が年齢を重ねるほど人生に、物語に厚みが増すのです。。

6

好き

映画のような漫画です。心に残ります。読んでよかった。

4

世界観に浸って

表紙の感じからもわかるように、独特の世界観と雰囲気のある作品です。
表紙からはだいぶ暗い感じもあるかと思いますが、
暗いだけではなく、暖かさもあります。
殺伐とした話かと思いきや、おじさんとワンちゃんのハッピーライフを一部お送りしています、というタイミングもあり、
不思議なバランスで物語が進みます。

紙で買うのがおすすめです。
表紙の手触り等も含めて、世界観を限界まで追求しており、
その美しさにため息が出ます。

6

寒々しさの中に暖かさがある

ヒゲが好きな人、おじさんが好きな人、ワンちゃんが好きな人、外国の雰囲気が好きな人、雨の日に読む漫画が欲しい人、ワンちゃんが好きな人、コーヒーや紅茶のお供が欲しい人、いろんな人におすすめです。

おじさんとおじさんが寄り添いあって生きて行く姿に、いろいろなことを感じて、考えて、思いを馳せて…
どこか遠い国の、全然知らないおじさんのことを思いながらコーヒーを飲む一日があってもいいと思います。
ぽっかりとした時間をあえて作りたいときにもおすすめです。

後、おじさんとワンちゃんがとても可愛いです。
モノトーンの世界の中に暖かさがあって、可愛いワンちゃんと紅茶があって、
好きな人は絶対に好きな作品だと思います。

こういうものが人生には必要だな、という最高の嗜好品です。

4

表紙のイメージそのままの雰囲気漫画

表紙に一目惚れして読んでみましたが、内容も表紙そのままな感じで雰囲気を楽しむタイプの漫画でした。第三者の目が入ることなく出された同人誌みたい。電子だと線が細く薄く絵が見辛いので、紙の方が良いかもです。
最初は人物の把握が難しいです。背景も関係性も分からない四人の名前が出てきて誰が何やら。そしてなんだかファンタジーな展開へ。
ハマれたらものすごくたまらない世界観だと思います。たぶん熱烈なファンがつきそうなタイプの。ハマれなかった私は、おじさんたちが延々感傷に浸ってる姿を見てるだけに思えて萌えませんでした。静謐な雰囲気は独特で良かったです。

2

記憶を失っているおじさん受

店頭、モノクロの表紙は珍しく購入。
表紙からシリアスで重めか…と少し抵抗がありましたが、実際開いてみると美しいロマンティックな美しい作画に笑いあり、涙ありの心満たされるボリュームたっぷりの内容で杞憂に終わりました。
過去のトラウマから記憶を一部失っている、面倒見の良い不器用なおじさんが受です。攻は大型わんこ系のわんこです(説明し難いので読んでいただきたい。)どのキャラもすべて優しく、人間くさい部分もあって可愛く描かれています。
BLとしては捻りのあるストーリーなので、少し変わったものを読んで癒されたい方におすすめしたいです。次回作も楽しみにしてます。

3

人生に疲れている人におすすめ

切なくてとても優しいお話です。
読んだ後は作中の吹き抜ける風のような、あたたかな清々しさを感じます。
涙と没入感でしばらくぼんやり夢心地になります。
今から読む方は、あたたかいお茶と甘いお菓子とハンカチを用意してから読むことをおすすめします。

BLというと恋愛ものが多いですが、こちらは人の生き方をフォーカスされています。
壮年男性ならではのシガラミや思いやるが故のすれ違い等、どのキャラも優しさとどうしようもない人間くさい不完全さを抱えています。
人生や自分自身に疲れている人は読んで癒されると思います。

※作品の説明にエロなし、と表記されてますがベッドシーンはありますし、それなりに刺激的ですのでご注意ください。

7

紙で買い直しました

ツイッターでチラチラ見かけてて気になっていた作品。
早く読みたくて電子で買ったけど、この絵とストーリーは、紙の本でじっくり味わいたいやつだった。
どこまでが現実で、どこからが幻想か、灰色の雪の街の寒さを読しみ取るのには、PCのバックライトのディスプレイでは奥行が足りないと感じてしまう。
BLとしては、あからさまな、汁っぽいエロ成分はほとんど無いけど、ちゃんと髭や体毛のある大人の男を描いたこの絵はとっても貴重です。

で、紙の本で買い直しました。
このカバー、黒と銀の印刷だったんですね。
素晴らしい。
本体の紙のちょっとざらっとした質感も良い。
このストーリーには、やっぱり手に重さを感じながら味わいたい。
さらに評価をプラス、と思ったけど、既に神だったか。



9

赦しと救済、ひと匙の奇跡をふりかけて

想像を超えて驚きのある作品。
特に前情報無しに読んだ1回め。
え、え〜?よくわかんない⁉︎どんなお話?と戸惑う。
そして作者様インタビューを読んでから再トライ。
登場人物の人間関係や背景がわかり、その上でまた違う意味で…ええ〜⁉︎

生きるためにスナイパーになったガルとパートナーのファルカ。
しかし戦争も終わったのにまだ人殺しをしていることに疲弊しているファルカは精神的に苦しんでいて、ファルカを助けてあげられないガルもまた。
そしてファルカはガルを残して一人亡くなり、今のガルはそのままスナイパーを続けながらも精神的には空っぽのような。
そんなガルに、組織が子供の時からガルと一緒にいたラーラと、ラーラのパートナーのシーダをお目付役として付けているのだが…

シーダが一匹の犬を助けて車の事故で死んでしまう。
大きな、白い毛がふわふわした犬。世話をするガルとラーラ。
だが、ある朝突然に。
ファルカにそっくりな男が部屋にいて…!

生きる意味を無くしていた男が、ひとりの謎の男によって過去を乗り越えていく。
枯れた心と体、生に麻痺した毎日、それらが救われる瞬間…
白夜のある国での、若くもないスナイパー、そんな冷え冷えした世界に舞い降りる温かな奇跡のようなもの。
思いがけないファンタジー要素のある作品でした。

(シーダを喪ったラーラの心にも救済を…!)

6

この作品が収納されている本棚

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