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表題作鳴けない小鳥と贖いの王 ~彷徨編~

クラウス・ファルド,25歳~,旅の青年
ルル,15歳~,癒しの民

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

はるか昔、楽園のような浮島に住んでいた翼ある
一族――その血をひく「癒しの一族」の青年ルル。
聖なる森の片隅で平穏に暮らしていたある日、
何者かに村を襲われルルだけが生き延びた。
力を使い果たし、小さくみすぼらしい鳥の姿に
なり死にかけていたルルを救ったのは、
旅の青年クラウスだ。
懸命にルルを助けようとするクラウスを、
ルルは誰よりも慕っていく。
ようやく元気になった小鳥のルルは、
クラウスが王族で王になるために
ある人物を探していると知り!?

作品情報

作品名
鳴けない小鳥と贖いの王 ~彷徨編~
著者
六青みつみ 
イラスト
稲荷家房之介 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
シリーズ
鳴けない小鳥と贖いの王
発売日
電子発売日
ISBN
9784199010224
4.5

(110)

(81)

萌々

(16)

(6)

中立

(3)

趣味じゃない

(4)

レビュー数
15
得点
490
評価数
110
平均
4.5 / 5
神率
73.6%

レビュー投稿数15

夜明けの腐女子にはたまらない展開

夜が明ける前は暗ければ暗いほどいいと思ってしまう、自称夜明けの腐女子です。

こちらの本は受けがThe不憫なんです。自分たちの一族に癒しの力があることから襲撃を受けて、唯一生きのびたルル。でもその力も尽きてきて、殺されそうな時に出会ったのがクラウス。

クラウスはルルが昔出会った運命の片翼にも関わらず、そのことに気付かず、ハダルという別の女性を運命の片翼だと勘違いし、ルルを伴侶に出来ないと突き放してしまう。しかもハダルはとんでもない性悪女でクラウスと距離の近いルルに嫉妬し、ルルを罠に嵌め、国外から追放することになってしまう。


クラウスはルルが話せないことを知っていて、それでもハダルの言うことを信用してしまい、その結果ルルはまた死にかけてしまうんです。正直言ってクラウスに怒りしか湧きません。が、六青先生のお話なので、ハピエンになるためのスパイスだと思って耐えることにします。

0

冷静になってレビューをしてみる

前々から超絶気になっていた作品で、まだ未完(近く完結巻が発刊される予定)とのこと。切ない・不憫・悲しい…などなど評価されていることに、ビビラーの私はひよってしまいまして…なかなか手が出せずにいました。

「彷徨編」「再逢編」を通読してから、こちら1巻に当たる「彷徨編」のレビューをしています。
私は痛い・不憫系は、そもそも手に取ることが少なくて読む機会もそんなにありません。溺愛幸せほのぼのが大好物なので、耐性があまりないからとも言えますね(^^;
それに加えて未完で続いてるし…気持ちの落ち着け所がない時点では購入を躊躇っていましたが、近いうちに完結巻が出ると聞いたのでこの世界に飛び込んでみました。


ひと言。とっても良かったです。
惹きつける始まりから、その後のストーリー運びまでハラハラドキドキが濃厚でした。多分、2巻まで読んでいたのが大きいかな、と。この1巻だけ読んだ後だと、ブチ切れていたと思います。それだけに、1巻はクラウスの行動に怒り狂いました。しかも気になるところで終わりなので、この1巻読後すぐの評価だと私的には「中立」だったと思います。うん…やっぱり騙される、悲しい、苦しいのは嫌なんですもん…

んで、ぶっ続けでそのまま2巻に移行して読んだら、まぁーまぁーまぁー!えらいこっちゃの展開になってまして(いい意味)。それが頭に入った状態で考えたら、1巻すごいな…と思ったんですよ。

ルルの境遇も、クラウスやハダルたちにされたこと…猛烈にムカつきはしますが、これこそが2巻への布石。ルルの悲しみが2巻へ生きてくるんです。それもかなりビシビシと。

悪人たちに騙されて、彼らに丸め込まれたクラウスによって国外追放に遭ったルルが記憶喪失になり…冤罪に気づいたクラウスがルルを追っていくという流れになるのが2巻。ルルがクラウスを赦す、赦さないの葛藤の核心が1巻に詰まっています。

流し読みしたい衝動に駆られてしまうほど、ルルが可哀想で堪りませんが、私のように切ない・悲しいの嫌だ〜って方がいたとしても、ここは気を張ってでも読んで欲しい。ツラくなりそうなら、ぶっ続けで2巻を読んで下さい。精神的に落ち込まずに読めると思います。


2巻は終盤のグングン右肩上がりのルルの気持ちの盛り上がりがめちゃくちゃ最高なので、それでもまだ完結せんのかー!?となるかも知れません。むっちゃ3巻読みてぇ〜!ギブミー3巻〜!ってなる終わり方なので、いい意味でのステイ感…「待て」でいられます(笑)

感情的になりがちな気持ちを抑えて…2巻読んでから1巻レビューを書いてると、冷静な見方が客観的にできてることに安堵感を覚えています。苦手設定でも、やっぱり読みたい作品はあるんですよね。

確かにこの作品は私の得意な設定じゃないけど、それを抜きにしたら、すごく作り込まれた壮大な世界観にただただ驚かされるばかりでした。人物の心理描写や過去のバックグラウンド、キャラクターの動かし方にしてもどれも卒がなくて見事です。バッドにする理由が1つも見当たらなくて、神評価にしました。


どんなエンディングになるのか、早くも完結が待ち遠しいです。

3

王が鈍感過ぎて切な苦し〜〜ヤキモキ

続編にしてももう少し1冊のオチが欲しかったです。『つづく!!(ドン!)』て感じでした。もう続き出てますので即購入しましたが。

前半のクラウスとルル二人だけの旅路はベタベタ甘々でお互い思い合っていて最高でした。小さいモフモフを胸に仕舞い込む騎士大好き。果実をくちばしと唇で与え合い、新たな感情を見つけるシーン良かった…!

運命の人を探し求め、心(クラウスには顔にも)に傷があり一人ぼっち、そして続編にかけて相手に自分が“その人”だと気づいて欲しいという。
二人ともが同じ心情を持っていたり行動をしているところが素敵な話づくりだと思いました。

六青さんは残酷で切ない状況カードをバンバン切っていく方ですよね。救ってくれた感謝の言葉も指輪の事も声を出して教えることが出来ないルル、無くした指輪を持った女をクラウスは“その人”だと身を寄せていき、結婚し、ルルは悪戯に不利な状況に立たされ、自分が貰った指輪は壊れ、クラウスから貰ったものは何も残っていない。おまけにクラウスの察しの悪さはなかなかのものです…ルルの絵やボディランゲージでももう少し伝わるもんだろう‼︎とやきもきさせられました。

ハダルが清々しい程嫌な女(オマケに従者と密通ー)なのですが、むしろ素直な良い子でルル同様クラウスに心底夢中だったなら、もっとぐぬぬ…だったかもしれません。間髪入れず続き読みます。

2

美しい世界観と悲恋に泣きました。

六青むつみ先生のファンタジーBL。
美しい世界観と安定の文章力。素晴らしいです。

故郷がなくなり鳥の姿で生き延びたルル。「運命の片翼」にはすぐに再会できたのですが、困難が多くてヤキモキさせられました。

けっこうすぐに人間に戻ってしまいますが、鳥バージョンのルルの描写は可愛いですね。

人間に戻っても声が戻らなくて、当て馬の意地悪キャラも出てきて、2人の心はどんどんすれ違い離れ離れに。
六青先生の作品は必ず重たい展開があるのですが、毎回ぐさっときますね。
今回も読みながらボロボロ泣きました。

1

引き込まれます

辛くて痛くて悲しくて、
幸せな頃を全て消し去るくらい酷いのですが、
辛すぎて読みたくないとは、ならないのです。
人物やお話し、世界観がすごく魅力的だからでしょうか。引き込まれてしまいます。

電子で購入後、読んでいなかったのですが、
2巻目が発行されたので、急いで読み始め、
好き過ぎて紙の本の1.2巻を買いました。
2巻の電子も買います!
何度も読む作品の仲間入りです(*^^*)
素晴らしい作品に出会えて幸せです。
六青先生ありがとうございます。

3

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