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愛ってそういうものなんだって、腑に落ちてしまった――
恋は力。未来へと押してくれる、力強い気持ち。
うわーん。泣きました。良かったです、凄く幸せな気持ちになれました。
私としては、主人公カプよりも。断然。パベルとアウラが気になって、気になって、仕方なかったのですが。そこはきちんと以上にガッツリ描いて下さってて。嬉しかった。
予想通りではあるんだけど。「吸血人類」には個々の特性がある。パベルのそれは強烈な、記憶を消してしまうという力。パベルはアウラをとても大切に想っているのに。アウラの好意が「星の鱗粉」を出してしまう度に。恋の終わりを迎えてしまう。アウラは何もかも、忘れてしまうのだ。けれどまた、必ずパベルに恋をする。パベルは何度も、何度もアウラに恋をして。記憶の欠片がアウラの奥底に少しでも(号泣)残ればいいと切なく願っているのだ。事の真相を知ったユキは、詳らかにしようとするが、種の保存を第一に考えているだろう学園側の教師、ウェクスラーに、一度は阻止されそうになる。ウェクスラー先生も、かつて恋の為に苦しみを味わった「人間」であったという。ジーンもまた。ユキの勇気に押されるカタチで、自らの生きる道を模索し始める。「吸血人種」の存在を明らかにするまでもなく、人間との共存を願う様になって行くのだ。
「愛してしまう」ということ自体が、ジーンを苦しめてしまう事に、ユキも苦しむ事になる。「愛してしまってごめんなさい…。」という苦しそうな告白が胸を締め付ける。
ユキの心が美しい「星の鱗粉」を放出した時。それが二人の恋の成就。愛は必ず。
種の違いも、隔たりも、全ての障害をも超えて行く。
「吸血人類」が、一般に食事をしたり、ある程度以上の年を取らないとか、吸血は寿命を延ばす為、だとか。もちろん「星の鱗粉」とか。本作ならではのロマンティックな設定も。
隅々まで。堪能出来ました。ただ、タイトルにもなっている「黒猫」たちの意は分からないまま、なんですよね。寄宿舎に居付いている黒猫が、丁度、「吸血人類」の生徒達の集会を行われている頃、黒猫たちも数匹集まっていたりする。黒猫たちは、ヴァンパイアにおける蝙蝠の様に、眷属的な役割なのかと思ったんだけど、そういうわけでも無く。ただモチーフだっただけみたい。
上下まとめての感想です
かなりネタバレしています
毎回作風の違ったお話を描かれるニッケ先生ですが
今作はパブリックスクール
エモさがぎゅうぎゅう詰めで大渋滞のお話でした
人と共存をするために血を吸わない吸血鬼(彼ら自身は吸血人類と呼んでいるが)のために作られたパブリックスクールという美味しさ溢れる設定
なおかつ吸血鬼の持つ特色がエモい
メインのジーンとユキ
ジーンの言葉行動からユキがジーンを知りたいと欲求を持ちユキが愛の証「星の鱗」を出す様になり二人は決断を重ねていく
その出会いと愛により吸血鬼としての運命を切り開こうとするメインのお話ももちろんよかったんです
が!
それ以外に出てくる二つのカップルがまたエモい
学校内で吸血鬼の存在が噂される様になったきっかけのユキの友人のパベルとアウラのカップルがエモい
それぞれの吸血鬼には血を吸った際に現れる特性がありパベルの持つ特性が血を吸った相手に記憶を消すということで
アウラはパベルを愛し星の鱗を出しパベルに血を吸われるとパベルのことを忘れてしまうのです
でも愛が強いのかアウラはパベルの全てを忘れるというわけでもなく
己の中にのこる愛の残像のようなものを感じてパベルと知り合うと又パベルを愛してしまい星の鱗を出してしまう
パベルはいつかアウラの全てを奪ってしまうと思いながらもアウラを愛する事をやめられない
エモいエモすぎる
そしてもう一組
20年前起きたミイラ騒動が実は星の鱗を出した者とその愛された吸血鬼が彼の血を奪うすぎて起きた悲劇の結末だったこと
ミイラになってしまった彼に愛され彼を愛した吸血鬼は愛する人をミイラになるまで血を吸ってしまった後悔から学園から逃げ出してしまう
(吸血鬼血を吸わないと生きていけないらしいので死なないでいてほしい)
エモさがやばいです
頼みますこちらでもう一本お話を読ませてくださいとお願いしたい
一冊250pほどあり上下で500p
かなり描かない部分を作っていると思われるのに500p!
漫画って引き算だなあとしみじみ思いました
これだけ長いお話なので上巻は設定紹介の部分が有るのでそこをきちんと読んで
上巻中盤からの動き出す物語を楽しんでいただきたいです
下巻読了。
とても素晴らしかったです。
読み終えてから上巻を読み直すと、こういうことかー!っていう気づきが多くてまた面白い。
上巻でサラッと読んでた部分とかにも意味があったりするんですよ。
上下巻すぐに周回がオススメです。
吸血人類の幻惑作用(催淫型、忘却型、睡眠導入型、呪詛型)という設定が今までの吸血鬼モノには無かったもので、催淫型はBLにはピッタリでしたね。
吸血+何らかの作用っていう設定に驚かされました。
吸血しないでもある一定の年齢までは生きられる、吸血行為をしない事が推奨される世界観、だから本当に愛されたときに初めて吸血し、自分の幻惑作用の型を知るとか、なんとよく練られたストーリーなのかと感動しました。
パベル×アウラ、ジーン×ユキどちらのストーリーも切ないし、美しい。
濡れ場がエグ過ぎないのも好みでした。
吸血人類の未来のために立ちあがる、という前向きなラストも良かったです。
絶対ネタばれなしの方が面白い話だと思うので、あんまり内容に触れたくないのですが、面白さを知って貰いたい!のでネタばれありでの感想です。
ネタばれしたくない方は読まないで下さい。
一般的に知られている吸血鬼の特徴と色々違う設定が泣かしに来る!
人と共存する為に、人の血を吸わないとしている吸血人類(吸血鬼の事です)。
人が吸血人類に愛情を向けると星の鱗粉を出し、抗えない吸血欲求に襲われてしまいます。
彼らの牙には幻惑成分があり、咬まれた人に色んな効能があるのですが、それによって起こる出来事が切なくて!
メインのCP以外に2CP居るのですが、どっちも切ない!
よくこれだけ濃密な3CPの話を2冊で収めたなと感心しました。
20年前の話はもっと詳しく読みたい所ですが、メインCPの邪魔にならない程度に収めたんでしょうね。
ずっと冷静に事件を探り、あんまり感情を出さず立ち回っていたユキが、愛してしまってごめんなさいと泣くシーンが、胸にグッときました。
きちんと未来に向かって進む彼らのその後まで描かれていて、幸せな気持ちになれました。
普通の王道な吸血鬼の物語かなと思っていても、作り込まれた話に引き込まれてしまいます。流石鯛野ニッケ先生です。独特な世界観を作り上げていて、どっぷり浸れました。読み終わるのがもったいないくらいでした。
↓上下巻まとめての感想で多少のネタバレ含みます
序盤はあまり刺さらないな〜と思いながら読んでたのですが上巻の中盤(5話あたり)から一気に面白くなりそのまま下巻まで駆け抜けました。
上下巻丸々代表作ですがメインカプと、この2人でも1作かけるのでは?というもう1つのカプが出てきます。
メインカプ。受けが大事で大好きな溺愛攻め…という大好きポイントが詰まった攻めでした。受けも綺麗な顔でありながら言動がかっこよく好印象でした。お互いがお互いを好きになった過程がちゃんと知れるのも良かった。さらに初めてが吸血の勢いじゃなかったのが良かったです…!書き下ろしの吸血時の効果か入ったユキもエロくて可愛いかった。本編の終わり方が自分で行動を起こしその場限りではない明るい未来を想像させ、書き下ろしでも未来の幸せそうな姿を見せてくれたので読後感がとても良かったです。
もう1つのカプ。上下巻読み終わった後に見返すと序盤に「なるほどな〜」と言う伏線のような部分がありそういう話が好きなので作品をより楽しめました。メインカプも好きなんですけど私はこのもう1つのカプの切ない関係性やらが大好きで…。この2人についてもおまけという感じではなく、丁寧にお話に組み込まれているおかげで物語が2倍楽しめました。書き下ろしで幸せそうな未来の彼らの姿も見れてよかったです。
そして別レビューの方も仰ってますが私もぜひ「あの人」のスピンオフ読んでみたいです…!詳しい過去とあの人にも幸せな未来が欲しい…!
思ってた以上に買ってよかった〜と思える素敵な作品でした。彼らの末永く続く幸せを願ってます。上巻がいい所で終わってるので上下巻まとめての購入をおすすめします。また、書き下ろし小冊子の締切が2021年10月25日までなので購入を検討している方はぜひそれまでに。