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毒を喰らわば皿まで ~その林檎は齧るな~

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表題作毒を喰らわば皿まで ~その林檎は齧るな~

ヨルガ・フォン・オスヴァイン
騎士団団長
アンドリム・ユフト・アスバル
元宰相

あらすじ

日本人男性だった前世の記憶を持つアンドリムは、自身が生きているパルセミス王国が、乙女ゲームの世界だと気づく。彼は前世の知識と現世で持って生まれた才を活かし、悪役である己の運命に打ち勝つとともに、ライバルでもあった騎士団長のヨルガを番とすることにも成功した。しかし、自身の一族には短命の呪いがかけられている。アンドリムはこの呪いを解く術を探しに、東にある国・ヒノエに赴こうと計画を立てていた。折良く、ヒノエから国主の娘だというシラユキ姫がパルセミス王国を訪ねる。なんでも国を脅かす八岐大蛇を討伐するために、ヨルガに力を貸してほしいとのこと。アンドリムはヨルガと共に、ヒノエを目指すが――!?

作品情報

作品名
毒を喰らわば皿まで ~その林檎は齧るな~
著者
十河 
イラスト
斎賀時人 
媒体
小説
出版社
アルファポリス
レーベル
アンダルシュノベルズ
シリーズ
毒を喰らわば皿まで
発売日
電子発売日
ISBN
9784434291098
4.5

(75)

(59)

萌々

(7)

(4)

中立

(3)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
8
得点
338
評価数
75
平均
4.5 / 5
神率
78.7%

レビュー投稿数8

圧巻でした

コミカライズの試し読みからハマって原作を読み始めた者です。アンドリウムが知力と策略でもって彼の意のままに物事を操って行くのが凄く面白いです。全てが彼の掌の上なんですよ。

全てが彼の意のままなんですが、そこに新たな感情が生まれた事によって一気にBLらしくなってました。ヨルガという共犯者を得た事によってもう無敵ではないでしょうか? 

前作の「毒を喰らわば皿まで」のエンディングでアンドリウムとヨルガのその後がサラッと書かれてましたが、そのサラッとした中身がこの巻と続巻になってるので彼等の歩んだ道の詳細が知りたかった私にはとても興味深いものでした。

このお話は決してアンドリウムが善人ではないところが良いのです。今作は人助けのように見えているのですが、最後に彼の本当の目的を知るとゾクッと来ること間違いなしです。

個人的には今作の登場人物たちはアンドリウムや家族たちにとっては部外者なので、前作のようなザマァ感はありません。ですがお話の面白さに唸ることでしょう。

コミカライズでザマァ感を楽しんで来ます♪




0

その林檎は齧るな

毒をくらわば皿まで
#一度悪いことをしてしまったのなら徹底的に悪事を行い、最後まで悪に徹する#
という意味らしいのですが、個人的に一巻のアンドリム様の悪事は記憶が目覚めて以降はそこまで??って感じがありました。
他人に苦しめても屁とも思わず自分が豊かになる事だけに邁進していたのに、記憶が戻った後はただひたすら復讐に徹する。
物語としては面白かったのですが、タイトルから期待してた悪とはちょっと違う方向だなー。とちょっと肩透かししてました。
が!!2冊目‼︎
サブタイトルのその林檎は齧るな
これはほんとに素晴らしかった‼︎
Bだけじゃない色んなLが詰まってて、エゲツない展開だけどそれでも誰もが自分の進む道を選ばなくてはいけなくて。
そんななか、アンドリム様が選んだものは…
最後の数行に全部持ってからました‼︎

1巻面白かったけど、続きはいいかなー。
って思ってる人にこそ読んでほしい‼︎
本当にめちゃくちゃ良かった

4

全てはアンドリム次第

なんかもうアンドリムしかわからん!って感じですね。

伏線があったんでしょうが薄っすらとしか読み取れず。
今作もアンドリムの頭脳は冴え渡り、他国の後継者問題まで解決してしまい。
アンドリムのすることはただではすまない。
何重にも利益と遠回りや何十年先の平和のため?

しかもその理由が愛するヨルガのためだったの?なんかものすごい壮大なスケールですね。このお話も前作のラストのワンコと少年に繋がるのかな?

隣国の盲目の王様とタイガのお話が良かったです。愛してるのに言い出せないまま立場が変わってしまい、こじれて今さら言えない!なところをアンドリムがけしかけて。

前作もなんですが、アンドリムとヨルガがなぜそこまで愛し合ってるのかイマイチよくわからない。わからないのに二人は理解しあってて説明がないから更にわからない。
その分前作なら神官長カップル、今作では隣国の王様カップルがわかりやすく萌えやすいです。

乙女ゲームのエンディングの後にアンドリムが生きてることで歪みが生まれるのかな?
だからアンドリムは自分の運命を受け入れるのかな?

悪役なのに誰かのために暗躍するのがいいですね。

2

神作です

こちら神作です
アンダルシュでは重版を重ねられるのもわかります

私もアンドレアムにどハマりした口で
こんな素敵キャラを描ける十河さんにはもう
感謝と尊敬の眼差ししかありません

むむぅ〜そうくるかといった息を吐かせぬ策謀に、全編に渡り毒の染み込んだ物語!最高

4

前作読んでる人は読んだ方がいい!

前作の1巻で「あれ?」と思いました。こんな終わり方なのか、と。ちゃんと十河先生はこの〜その林檎は齧るな〜を見据えていたんですね。失礼しました。

1巻でパルセミス王国での生き残りをかけ、娘ジュリエッタ、神官長マラキアと共に王太子妃とその家族を退け、何故か最期アンドリウムが55歳の呪いを受け亡くなる…と、かなりの空白の時間がありました。その空白を埋める2巻。とはいえ、わずか数カ月間のお話でしたが。

1巻でアスバル家にかけられた55歳でなくなる呪いを打ち消すことが叶わなかったアンドリウム。その呪いを解く鍵が遥か東にあるヒノエという国にあることを突き止める。その国に行かねばならないと思っていたところにそのヒノエからヤマタノオロチ退治の協力を請われる。残された時間があまりない中、ヒノエに行くには大国リサルサロス王国を経由しなければ時間がかかる。だがリサルサロスとヒノエは緊張状態にあって…。

と、このあらすじだけで2つの国が出てきてどうなるんだー?となるのですが、それぞれの国の内情をきちんと説明し、アンドリウムに内乱を解決させながら、2国の状況が絡み合っていたことを納得させる、十河先生の手腕が光ります。

もちろん先を読ませないストーリー展開も魅力の1つですが、ここではあえてそこには触れず(笑)、アンドリウムとヨルガの熟年夫婦っぷりがもうたまらなかったことを述べておきたいのです。1巻ではあくまでもアンドリウムが自分が生き残るための駒としてヨルガを手に入れたのかな、と思えるほどの淡白な感情表現だったのですが(まぁでも冷静に考えたらそれほどの相手なら首に焼印なんて付けませんよね)、この2巻ではアンドリウムも自分が体を許す相手はヨルガだけ、愛しい番と認めたのです!なぜそのように思い至ったかは未読の方はぜひ読んで確かめてください。

ちょっと脱線しましたが、BL要素を抜いても推理小説みたいに先が見えない展開や外敵との交渉術など、見どころの多いお話なのですがそこに無理なくきちんとBL要素をつけていて、しかも1巻に引き続きこの2巻でも〜その林檎は齧るな〜のタイトル回収までほんとに見事なお話だと思いました。

そしてつい最近知ったのですがこの話の番外編をTwitterで上げていらっしゃるようなので、そちらも読んでみたいと思います!

4

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