――奏介さんを独占したい。 私だけを見ていてほしい。

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さよなら、ナナシのバイオリン

sayonara nanashi no violin

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表題作さよなら、ナナシのバイオリン

人型になれるバイオリン
音無奏介,音大生

その他の収録作品

  • Coda(描き下ろし)

あらすじ

物に名前をつけると“名持ち"として命が宿り、意思を持った生物になる世界。
音大生の奏介は、楽器店で人型の名持ちバイオリンに出会う。
奏介の演奏姿に一目惚れしたバイオリンは「自分を買ってほしい」と言い出し、
奏介は彼を購入することに…
パートナーになった二人。
しかし、いくら練習してもまともな音が出ない!
悩む二人が見つけた解決策は、楽器と奏者の「ちゅっちゅいちゃいちゃ」!?
純粋無垢なバイオリン×ワケあり音大生のドラマチック音楽BL!

作品情報

作品名
さよなら、ナナシのバイオリン
著者
うめーち 
媒体
漫画(コミック)
出版社
リブレ
レーベル
ビーボーイコミックスDX
発売日
電子発売日
ISBN
9784799754061
4.3

(88)

(54)

萌々

(21)

(8)

中立

(3)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
14
得点
381
評価数
88
平均
4.3 / 5
神率
61.4%

レビュー投稿数14

楽器×人間が奏でるストーリーと圧巻の画力!

うめーちさんのオリジナルBL待ってました!!
ワッショイ♪ヽ(゚∀゚ )ノ三 三ヽ( ゚∀゚)ノワッショイ♪

とにかくすごい!と感じさせるのが独創性。
加えて絵の吸引力が強くて音の表現に圧巻されます。
見開きの迫力を是非体感して欲しいッ(;///;)
この辺りは試し読みでも確認できますので、お好みに合えば是非…!!!

また切なく読ませるストーリーながら
時々コミカルな面がぶっ飛んでるのも良きですw
(突拍子もないギャグ?が入るのがうめーちさん)

緩急があってグッと鷲掴みされる作品でした…!


さてさて。

道具だった楽器が人間となり、
人と心を通わせて音を奏でる音楽BL。

物に名前をつけると命が宿る世界のお話で、
命が宿った物は動物や人型に変化します。
名前がない物は「ナナシ」と呼ばれて物のまま使用されます。

受け:奏介は幼い頃に大切にしていたバイオリン猫を
自分の不注意で死なせてしまってずっと後悔してます。

物を壊しやすい質ということもあり、
猫の死後は命を持たない「ナナシ」に拘っていました。

そんな奏介の前に「自分を使ってくれ」という人型のバイオリンが…。

そのバイオリンは名付けられて命が宿ったけれど、
命を与えた人物の詳細は不明で自分の名前を知りません。
言わば【名前を知らない=ナナシ】の状態なんですね。

いずれナナシとなってただの物になるのは時間の問題。
だったら奏介の楽器になりたいと申し出てきます。

最初は戸惑っていた奏介ですがその提案を受け容れ、
人型のバイオリンと暮らし始めてーーーと展開していきます。


奏介は口調はキツメですが愛情深さが垣間見えます。
壊してしまった物へも愛情があって、
名持ちの楽器にも好かれやすい性質で。
本質はとっても優しい人なんですね。
しかし喪失感を知ってしまった後は物を遠ざけているのが切ない…。

そんな奏介だからこそ、
自分の名を知らないバイオリン(仮名:Ga)を物と割り切れるわきゃないっていう…。

Gaの音は瓦礫のような金属音しか奏でません。
なにか理由があるのでは?と原因を探ったり、
少しでもいい音が出るように…とエッチしたり←
人間としてGaを見るようになってどんどん変化していくんですよー!!!

ずっとナナシに拘ってたのに、
心を通わせるのが嬉しくて仕方ない感じが良きです///
それが音楽となって表現されるのがグッときました。

しかし順風満帆だった日々が突然変わってしまい、
Gaがナナシの楽器へと身体が変化しはじめてーーーー。

ここで2人の意識の違いがハッキリと出るんですね。
果たしてGaは道具なのか、人間なのか。
諦めたくない奏介と、終わりを受け容れるGa。

これって異種族ですらないんですよね…。
ただ命を与えられた物・道具なんですよ…。
けれど生きてる。

目が離せない展開の中、
小出しになっていたものが集結していくのがすごい!!
こういうのも運命っていうんでしょうかね(;///;)
まさかそこに繋がるとは…!と胸を鷲掴みにされました。

あと何度も書くけどとにかく絵に圧巻されます。
音の表現、Gaがバイオリンに変化する様子 etc.
絵の中に迫力と繊細さ・心の機微が合わさって、
なんかもぅ……すごいとしか言えない。(語彙力ぅ…)

描き下ろしは人型ピアノのお話でした。
(あ、Gaがナナシに戻るキッカケを作った人です)

これがもぅ短編(7P)ながら綺麗にまとまった読ませるストーリーで、
Ga×奏介とはまた違った形で関係を作る人間と楽器の情にグッときます…!!!

ううう、7Pじゃなくてじっくり読みたいような、
たった7Pだからこその余韻とエモさがあるというか。
人型ピアノの印象が変わってすっごい良かったです…!

9

独創的!圧倒的に神作

すごい!!圧倒されました。
帯に超大物新鋭作家とあるけど
画力もストーリーもうますぎてびっくりしました。
もう驚愕って言っていいんじゃないかな
やられました。
from REDがファンタジーで飛ぶ鳥落とす勢いですが
こちらもファンタジーです。
色々読み漁ってますが最近では1番の大ヒットかも。
またすんごい作品が出てきましたね。
2次創作で存じてた作家さんうめーちさんですが
音大出の作家さんだそうで
楽器に名前をつけると命が宿るって独創的な世界が
もう画力もねすごいから!
ちょっとクセありな絵かもしれませんが
とにかく最後まで読んで頂きたい、、
名前を忘れたナナシのバイオリンと
バイオリン奏者音大生奏介のお話。
ちるちるで試し読みした時すでにやばそうだと思いましたが
ナナシの人型がバイオリンに変身?するシーンや演奏シーンの描写が
迫力があっていきいきしてて素晴らしいです。
ほんとブワッって勢いが伝わる描写です。
ストーリーは絶対ネタバレなしで
読んだ方がいい。
過去に名前持ちのバイオリンを
失った事でトラウマのある音大生奏介が
ナナシのバイオリンの名前を探す物語、、
私は泣きました。。
ラスト奏介と一緒に涙腺崩壊した!
そうきたかと唸ること間違いなし。
ディスティニー!ドラマチックBLですね。
かなり読み応えあると思います。
BL抜きにしても力のある作家さんなので
書き下ろしは奏介の友達の別カプでしたが
短い8ページくらいのお話がまた秀逸で
よくできてた!
別名義のnot BLのお話も読んでみたくなりました。
H度は低めではありますがちゃんと BLだし
ストーリー重視の方に絶対おすすめです。
うめーちさんらしい笑えたりへんてこな所もはまれば
めちゃくちゃ楽しめる。
ストーリー説明のちゅっちゅっいちゃいちゃとかは
あんま関係ないから。
このBLがやばい?にはこちらに一票入れようかなと
激推しします。うめーちさん作家買い決定です。



8

運命の出会いは人とだけに訪れる物ではない

物に名前をつけると生き物になってしまう世界という設定はどこからきたんだ?と作家の想像力に感服し、ストーリーに奮い立ちました

付喪神という考えが日本にはあります
物を大事にするとそのものが魂を持ち神になるという信仰です
物に名前をつけ名を呼ぶ行為は物への愛着をまっすぐに伝える行為は信仰関係なく美しいと思います
この気持ちを突き詰めればこの作品のアイディアかなあと思いつつ
物との出会いに運命を感じる時があるように
物の壊れてしまうかもしれない怖さや
出合いの煌めきトキメキ
そのものに名前をつけ名前を呼びかわいがる気持ち
とてもよくわかる気持ちだと思う
そこに魂が宿り気持ちを交わす

とても素敵なお話でした
人外ものが好きな私としても
切ない運命が好きな私としても
是非読んで欲しいです
収録の別のカップル(?)の短編もとても素敵です




5

変なとこに注目しちゃいましたが…笑

絵の説得力がスゴイ!迫力に圧倒される神作画でした。珍しい空気感で、作者はBLをあまり読まない方なのかな~と思ったら少年漫画家?みたいで(ツイのBLアカプロフにご自身で記載してました)。とても新鮮な気分で読めました。
“名持ち”と呼ばれる名前を与えられたモノが生物形となる、ファンタジーな世界のお話。音大生の奏介と、奏介のバイオリンとなったGaのカプ。
名前を忘れたGaは、そろそろ生物形を取れないナナシに戻ってしまうかも…ということで、二人の気持ちが近づくほどに切なさが増していきます。
一度ナナシに戻ったら二度と名持ちにはなれないのかな?最初はそこが分からなかったので、キャラの心情にノりきれなかったんですが、この前提条件を入れてから読みなおすと辛くてのめり込んでしまいました。
ストーリーは練られてて面白いです。Gaの奏でる音と過去が繋がって、さらに奏介の過去と心の傷とも繋がります。体を繋げてからの展開は、感動が何度もくる感じで、スゴイなあとそれしか出てきません。ただあの場面でなぜあの名前!?と、子供時代の奏介の無邪気さに笑わされ、感情がとっちらかった感じになりました。笑えばいいのか泣けばいいのか…。
気になったのは、二人が女性用下着を着る場面。変なとこに注目しちゃったんですが、通常時の股間がリアルで妙に上手いような…?
Hシーンは男の体を持ち上げる重みが伝わってきそうでした。
最後まで夢中になって読めました。とても好きです。

3

斬新、独特!

うーん、素晴らしい。最高に面白かったです。
独特の世界観に引き込まれ一気読み。
絵もすごく好みだったしストーリーも斬新で、これがデビューコミックスだなんて…!と、ひとり興奮しました(笑)

物に名前を付けると命が宿り意思を持った生物になる、という世界でのお話。
音大生の奏介は過去のある出来事から"名持ち"の楽器を持たず、ナナシばかりを選んできていたのですが、学校に向かう途中に事故でバイオリンを壊してしまい…
翌日に試験を控えていた奏介はバイオリンを購入するため楽器屋に立ち寄り、そこで店員として働いていた人型のバイオリン(通称Ga)と出会うところからお話は始まっていきます。
すべてに名前を付けていいわけではなく
名付けていいものは法律で決められている、という細かな設定があるのも良かったです。

名持ちと深く関わることを避けていた奏介が
名持ちなのに自らの名前を知らないGaとの出会いで考えや生き方、奏でる音色までも変わっていくんですよね。

人間や動物の姿から楽器に変わっていく様子は不思議な感覚ではあるけど、なんだかとても神秘的だったし
奏でられた音を空間で表現されているのもすごく斬新なのにわかりやすかったし
読んでいて驚きがたくさんありました。

Gaがナナシになってしまう前に奏介が名前を見つけにいくところは途中まですごく感動していたけど
やっと見つけた名前で呼んだページでは盛大に笑ってしまいました。
もったんの本名、すごいのね(笑)

本編ではコスモはちょっと嫌なヤツだったけど、描きおろしを読んで彼の良さを知ることが出来たのも良かったです。
感動や驚き、そして笑えるところまであって
奏介とGaを見てとっても幸せな気持ちにもなれる、とても素敵な作品でした。

2

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