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あらすじに期待して、挿絵と見開きのカラー絵できゅんとして、しょっぱな受けが女を誘惑してるシーンがあって萎えました。女遊びしてた設定みたいです。オメガバなのにわざわざ遊び相手に女を選ぶ描写が謎。
序盤以降は二人の世界で話が進みます。オメガの本能に逆らえずに、攻めに一目惚れ(無意識)してしまうのが可愛かった。
アルファとしての機能を失くす手術をした攻めが、受けの強いフェロモンでアルファ性が再起。恋を自覚してからの受けがめちゃくちゃ可愛い。
四ノ宮慶先生は存じ上げておりましたが、作品は手に取ったことが無かったので、今作を拝読させて頂くのがとても楽しみでした。
浮名を流しまくる売れっ子アルファ作家の多賀谷。そんな多賀谷を更生させる為に出版社が送り込んだのは、担当編集兼マネージャー更には執事や家政夫も兼ねた、アルファの實森だった。多賀谷の抵抗も虚しく、實森との同居が始まってしまうが、実は多賀谷はオメガである。発情期が来るまでにどうにか實森を追い出そうとするが、完璧な執事ぶりで甘やかされて…。
個人的、各項目5段階で
オメガバース 3
ツンデレ 3
執事 3
エロ 2
な感じだと思います。
まずタイトルを読んでも分かる様にオメガバース作品です。発情期を軽くすると言う目的で適度な性欲処理として、ベータとの浮名を流してる多賀谷さんですが、ちゃんと受けで、浮名を流す明確な描写もほとんどありません。
攻めのアルファ執事の實森さんは、作中独自の設定である抑制処置により、アルファのフェロモンを発したり、他者のフェロモンを感知することが出来なくなる処置を受けています。實森さん自身のバース性に囚われたくないと言う意志もあり、オメガバース要素は意外と多くはないかなと思います。
でも終盤ではオメガバースの醍醐味である描写はちゃんとあるのでご安心を。
受けの多賀谷さんはある理由からアルファと偽り、言動や服装など常にアルファらしくいようとするあまり、読み始めはちょっと嫌な人と思われるかもしれないが、かなり早い段階で、天邪鬼でただのツンデレなんだなと分かり、途端に憎めない可愛さを味わえます。
特に、クールなアルファのイメージから甘い物が苦手と公言しているが、本当は甘党だったり、扱い方が分からないと避けてはいるが本当は子猫に触りたいなど、意地っ張りで見栄っ張りな姿が何だか可愛いです。
實森さん対して徐々に心が惹かれていく様は更に可愛くて、発情期の乱れっぷりと實森さんに強請る淫らな発言に言わずもがなギャップ萌えします。
攻めの實森さんは担当編集兼マネージャーではあるが、多賀谷さんの身の回りの世話もするので、タイトル通りの執事アルファ攻めとカテゴライズされますね。執事なので常に丁寧な口調ではあるが、物腰柔らかな雰囲気から偶に多賀谷さんに対して辛辣な発言をしたり、可愛い物好きなのでエプロンや花柄のシャワーキャップなどを身に付けるギャップが何気に可愛いです。
絡みでの口調もどちらかと言うと丁寧なままなので、そこの言動はもう少し荒々しさが垣間見えてたら更にギャップ萌え出来て良かったかなと思いました。でも、多賀谷さんのことを「先生」呼びしていたのが名前呼びになった時はめちゃくちゃドキドキキュンキュンしたので、結果的に萌えることが出来ました。
アルファと偽る多賀谷さんとバース性に囚われたくない實森さんの心情や葛藤など、少ししんみりする描写もありますが、オメガバース要素は軽めなのでとても読み易いと思いますので、オメガバース、執事攻め、ツンデレ受けなどが好きな方は是非とも読んでほしいです。
初めましての作家さんです。
オメガバースものでかなり厳しい感じで…。
主人公、虹が何重苦か!なくらい苦しくて。
外国の名家のアルファの父と日本人オメガの母の間に生まれ、アルファとして育てられたものの十歳の時にオメガだとわかると、ゴミ以下だと母共々父に捨てられ…。
しかも心を病んだ母は虹をアルファだと思い込み厳しいアルファ教育を続けて。
虹のアルファなら、アルファらしくという呪縛が読んでいて苦しかったです。
しかも母が虹をアルファとして登録できてしまった?せいか、作家として世に出るのにもアルファとして売れてしまい…。オメガだと隠すのもアルファらしく振る舞うのも必死で。
創作と家の中でだけは自由だった虹。
そんな虹のデビュー前からファンであった担当編集兼マネージャーの實森。
實森も色々抱えてまして…。
實森のおかげで虹の生活がととのい健康になっていくのも、感情が表に出るようになったのも良かったです。
實森にどんな虹でも愛して受け入れてくれて欲しい!と思いながら読みました。
虹が初めての恋を自覚するところ!良いですよね!
虹のおかげで自分らしく生きてこれた實森と、その實森のおかげで人を愛すること、本当の自分を理解して愛してもらえること、全世界が敵だと思ってきたこれまでと変われたこと。
良かったね〜。本当に見栄っ張りの天の邪鬼なんだから。素直になった虹は本当に可愛いです。にゃんこも可愛がってあげてね。
結ばれてからをもっと読みたかったなあ。
続編の「二人の偽物アルファは執事アルファに傅かれる」が発売されたので読んでみました。
四ノ宮慶先生の作品を読むのは、「龍神様と愛しのハニードロップ」「バンビは獅子に娶られる」を読んで以来となります。
最初はですね、多賀谷のキャラが好きになれずに微妙…と思いながら読みました。
でも實森のキャラは好きでした。ただアルファの抑制処置ってどんなことするの?って、最後まで疑問で引っかかってしまいました。
多賀谷のヒートに当てられて抑制処置したはずの實森がラットに陥ったのは、彼らが出会うべくして出会ったのだと読んでてワクワクしました。
特に多賀谷の生い立ちが気の毒だったのでバース性に振り回されて来た2人が、2人でいるからこそ幸せになれるんだろうなと思いました。
担当編集兼マネージャーでアルファの實森×人気作家で偽アルファの多賀谷。多賀谷は軽薄な印象だったけど生い立ちや振る舞いの理由を知ると切なくなった。1人で頑張ってきたんよね。アルファでありながら抑制処置をしている實森が担当になり同居すると、多賀谷の焦りや嫉妬、困惑する様に胸が痛くなった。惹かれてても素直になれないのも仕方ないと思う。實森も彼なりの理由があって想いが通じるまではもどかしかった。親の呪縛に雁字搦めだった多賀谷だけど實森に出会えて良かったし逆に實森を救ったのが多賀谷っていう縁も素敵だった。2人ならもっと自由に生きていけると思う。一味違ったオメガバースで面白かった。奈良先生のイラストがまた美しくて見惚れました。