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有翼の騎士は強がりな文官に一目惚れし、熱烈に求愛し――?
デビュー作からファンになって追っかけてますが、今回は特に好みの予感しかしないって事で楽しみにしてました。
もうめちゃくちゃ面白かったですよ。
続きが気になって気になって、一気読みですよ。
これね、ストーリーとして面白いだけじゃなく、主役二人のキャラだったり、彼等の関係性だったりというのがとにかく良くてですね。
強気で負けず嫌いで根性があって、なのにどこか脆い部分を抱えている美人受けとか、隙あらば口説いてきてと軽く見えるのに、実は意外と健気で男前な攻めとか。
もうこの二人のやりとり、萌えて萌えて仕方ないじゃんかよー!と。
てか、軽そうな攻めが実は健気って、めちゃくちゃ弱いのよー!と。
とりあえず、爽快感があって甘さも適度にあって、何より心を踊らせてくれてと嫌味が無いので、たくさんの方が読みやすいお話じゃないかと思います。
内容です。
有翼人種・ベルクトのみで構成された騎士団に、内務官として赴任する事になったレフ。
しかしそこは、昼間から酒を飲み建物内も荒れまくってと、風紀が乱れに乱れていてー・・・と言うものです。
で、着任早々に空中から放り出されと、手荒い歓迎を受けるレフ。
そんな彼を救ってくれたのが、騎士団の一員であるゼイン。
このゼインが何故かレフを気に入って、隙あらば口説いてくるんですね。
果たしてレフですが、式典での公開演技までに規律を取り戻し、曲者揃いのベルクト達を御せるのか?
また、サポートをする代わりに、「ご褒美」と称してキス等をねだってくるゼイン。
そして折に触れ感じるゼインの愛情深さに心が揺れ始めるレフと、二人の恋の行方はー?
と言うのが見処になるんじゃないでしょうか。
まずこちら、個人的な萌え処なんですけど。
ズバリ、主役二人の関係性やそのやりとりだったりします。
えーと、そもそもストーリーと言うのがめちゃくちゃ面白いんですよね。
や、あらすじだけ見るとライトな感じに思えるでしょうが、とにかく爽快感があってワクワクドキドキさせてくれるんですよ。
こう単純に、主人公による騎士団立て直しものってんじゃなく、現在の状況に至った6年前のとある出来事。
また、それに絡んで起こる不穏な出来事と言った感じで、細部までしっかり作り込まれているのです。
最初こそ手荒い歓迎を受ける主人公。
彼が真摯に団員一人一人と向き合って行く事で信頼を得て、やがて認められて行く。
何だろう・・・。
サクセスストーリーじゃないんですけど、こういう部分がすごく自然に、かつ魅力的に書かれていて、読んでてとにかくワクワクさせてくれて。
皆は公開演技を無事にやりとげる事が出来るの!?と、最後の最後までハラハラさせられると共に、オチがすっごい気持ちいいんですよ。
読み終わった感想というのがですね、純粋に「面白かった!」が出てくると言うか。
またこれ、同時進行で主役二人のラブがしっかり深まる所が素晴らしいのです。
えーと、主人公となるレフですが、すっごい負けず嫌いなんですよ。
これまで赴任した内務官達ですが、皆お手上げ状態で逃げ帰った。
でもレフは、赤っ恥をかかされたりしながらも、果敢に食いついて行く。
いや、序盤の歓迎エピソードからして、ド胆を抜かれましたもん。
美人受けにね、こんな事やらせちゃうんだ!と。
BLたくさん読んできたけど、ここまで強い受けはなかなか珍しいよと。
これね、攻めであるゼインが、そんなレフにタイトル通り求愛しまくるんですよね。
また、軽いノリで口説きまくりとチャラい男かと思いきや、実はかなり頼りになるし、本当はとても愛情深い。
ついでに結構健気だし、妙に子どもっぽくて可愛い部分もある。
レフが他のベルクトの羽繕いをしてあげたら、あからさまに拗ねて態度に出したりみたいな。
個人的にですね、こういういい大人なのに妙に可愛げがあるタイプの攻めに弱いんですよ。
デカい図体して、拗ねてるのが可愛くて仕方ない。
彼が暇さえあればレフを口説きまくり、レフはレフでキレたり、何故かドキマギしちゃって頭を抱えたりみたいなエピソードも、楽しくて仕方ない!
あとですね、上手いのが、ただ単純にレフが強いだけの人間じゃない所だと思うのです。
これだけ負けず嫌いな彼の原動力ですが、実は「娼婦とその息子」と自分達を蔑んで来た父親を見返したいと言う強い意思なんですよね。
それだけを支えに、歯を食いしばって生きてきた。
そう、彼はすごく根性があるんですが、どこか脆さも感じさせる。
だからこそ、攻めが深い深い愛情で包み込むのが嬉しくて仕方ないと言うか。
オチに、すごく爽やかな心地になると言うか。
そう、めちゃくちゃいい話なんですよー!
と、そんな感じで、個人的にはとてもツボの素敵な作品でした。
それにしても作者さん、世界観からキャラから毎回新しいものを読ませてくれてと、素晴らしいですよね。
普通は得意のキャラみたいのがあって、似たような印象を受けたりするんですけど。
毎回印象がガラッと違う。
※「手荒い」歓迎を「手洗い」歓迎と漢字を間違えてました。失礼しました。
「皆で手洗いして歓迎しようぜ!!」って、曲者どころかめっちゃお行儀良い優等生達じゃん。ベルクト。
想像したら笑いが止まらなくて。
ああ、今日も平和だわ。
初読み作家さんでしたが、ぴれーねさんのレビューを拝見して、「隙あらば口説いてくる攻め」ってところにビビビっときてそのままポチ。
いや〜面白かったです。
ぴれーねさん、ありがとう〜!
攻めと受けの関係ももちろんだけど、「ファンタジー世界のお仕事BL」といってもいいくらい受けのレフが奮闘していて、そこがとても面白かったです。
内務官として、ベルクトという有翼人種の騎士団を監督する立場になったレフ。
ベルクト達は個性的というか曲者揃いで、部屋は荒れまくり、昼から酒は飲みまくりと好き放題。
ベテランと若手の間に溝はあるし、てんでばらばらで団としてうまく機能してない。
早速、レフは初日からベルクト達の手荒い洗礼を受けて、恐怖のあまりに失禁しちゃうんですね。
それを盛大に揶揄うベルクト達。
でも、恥じて泣くどころか食ってかかるわ、汚したものを脱いで奴らの顔めがけて投げつけるわ(フルチン状態で)と、めーちゃくちゃ威勢がいいんですよ。
だけど、単なるメンタル強々なわけではありません。
というのも、レフは不幸な生い立ちで。
弱みを見せたらおしまいだからと、必死で強く在り続けようしてきた…という結果の強さであって、そこがとってもキュンとさせられる。
で、攻めのゼインがこれまた真っ直ぐで、いい男。
レフのことを「ツバメちゃん」と呼んで、隙あらば口説いてご褒美を要求するけど、軽薄な印象は受けません。
そこの加減がなんとも絶妙。
ベルクト達、一人一人の適性や個性をそれぞれ見極めつつ、一筋縄ではいかない彼らをまとめていくレフ。
と〜っても有能!
そして六年前まではまともな団だったという事を知り、団の過去と真実を追求していきます。
ここも、とっても面白い。
それにしても「愛を知らぬがゆえの受けが、攻めからの真っ直ぐな愛に触れて次第に……」ってやつは、萌えますよねぇ。
レフの心が行ったりきたりしつつ、次第にゼインに傾いていく様子がとても丁寧に描かれています。
私は、10章からのゼインとラフが向き合うシーンが好き。
とりわけ「今、レフ・エリンは幸せか?」とゼインが聞いた後のレフの心中の描写がとてもいいと思う。
シンプルな文章なんだけど、読んでるこっちまで胸がひたひた熱いもので満たされていく感覚を味わえて、この作家さんの作品を他も絶対に読んでみようと思いました。
二人のラブ、団を立て直していく様子、そして真実の追求と団の行く末といった色んな要素がきっちり絡み合って、最後の最後まで楽しめました。
文句なしの神です。
こちらこそレビューありがとー!
いいお話なのに全然レビューがあがらないって、寂しく思ってたのよ。
私も10章からのあの描写が本当に好き。
ゼインがレフに「全力で幸せになればいい」「俺も手伝う」ってとこも本当に好き。
ゼイン、いい男すぎるわ。
この作品、リアル書店で購入してて、特典とか別にいいかななんて思っていたんですよ。
でも読んでみて羽繕いシーンにやられてしまったんですよ!
羽繕いもっと読みたい!羽繕いに関するなら何でもいいから読みたい!という思いに駆られてしまって、電子書籍でも買ってしまった作品です。
昨今、獣人モノではブラッシングシーンなんかがありますが、鳥人なんかはどうするの?なんて、そもそもそんなこと考えたこともなかったのですが、鳥人に対するある種の正解を見た感じがしました。
もうね、凄いんですよ。
攻めのゼインは勿論、なかなか受けのレフと最初に派手にやり合って心を開かなかった筋肉達磨(作者Twitterより)のアトスをもグズグズに溶かすゴットハンドの羽繕い!
ゼインを最初にグズグズに溶かした羽繕いシーンはピンナップにもなっているんです。
本当にすごくステキで「何だ、何なんだ」と、それはそれは秋吉しまさんのイラストが美しいこと!
またアトスとの交渉を上手くいかせるために、羽繕い技術の練習をゼインでしてしまうところなんか、凄い好きでした!
それを知ってゼインは傷つくのですが、その顛末が電子書籍の特典であるのですよ!
これが読まずにいられるか!という感じで勢いで電子も買ってしまいました。
羽繕い関連だけで一冊出して下さいと、これは切なる希望です!
すごく面白くて読み応えのあるお話です!
負けず嫌いの伯爵令息のレフが内務官として、有翼の騎士ベルクト達を、唯一味方をしてくれる騎士の一人ゼインとともに、まるで漫画「ごく○ん」のように完全孤立アウェイの騎士団で騎士達を一人ずつまとめていき、ついには難攻不落の総長アトスをも懐柔し全員を公開演技にこぎつけるところ。
まとめるといっても一人ずつ話し合い、意見を聞いて要望をかなえたり、適材適所に配置換えしたり役目を与えたり。親身になってベルクトたちの為に頑張って。
そして総長アトスの頑なな態度の原因、過去の不正を突き止め証拠を集め、身の危険にさらされながらも暴くところ。
かえりみられなかった父や兄弟を見返すためだったはずの任務が、いつしかベルクト達のために夢中になって。
公開演技を成功させたら我が息子と手の平返しの父に思うところ。
そしてやっと心が解放されるところ。
なんだろう、この達成感?感動。
強がりで弱さを嫌い、勝ち負けにこだわり続けたレフが、ベルクト達をまとめ共に戦い一皮むけるところ。
ゼインとの恋の攻防や、ゼインに助けられ抵抗しつつも素直に受け入れて本当に強くなっていくところ。
愛を教えてくれた天使!
主人公レフがとってもいいのですが、この攻めゼインもめちゃくちゃ良いんですよ。
レフの本当は弱いのに強がるところに一目惚れして。
ご褒美を欲しがったり嫉妬してお仕置きしたり。
本当に愛されるまでは最後までしなかったり。
一年かかってレフを…。
最後も任務が終わって離れ離れになってしまうの?と心配してたらゼインがビシッと決めてくれました。
長くなってしまいました。しかもほとんどあらすじを書いただけになってしまったような…。
とにかく読んでください!
ちるちるさんのレビューランキングの上位に入ってきて、さらに高評価のレビューが多かったので電子で購入しました。
初めての作家さまでしたが、数ページで世界観に引き込まれていました。すっごく面白かったです。
特にレフが新任の内務官として、有翼人種のベルクトの問題点や悩みや騎士団としての課題を、体当たりで解決して行く姿が痛快でした。
特に総長のアトスとの最初のやり取りには、何度もクスッとしました。
アトスに倣ってレフを馬鹿にしてた若いベルクト達が、段々とレフを認めて行く過程が見事でとても読み応えがありました。
そして、終始レフに優しくて協力的だったゼインですが、最後までイメージが変わらず素敵なんです。
このままベルクト達の騎士団を纏めて終了なのかと読み進めましたが、最後の最後に司教の不正に辿り着いて彼の恐ろしさに慄きながらも、折れないレフの強さが素敵でした。
特に司教の手が迫る実家の伯爵家からゼインに助けて貰い鷹の巣に帰還するシーン、大公の即位5周年の式典でのベルクト達の公開演技でのレフとゼイン達の活躍がお見事としか言えなくて、読み終わるのが寂しくなるくらい良かったんです。
佐竹笙先生は2019年に初めての本が出たばかりのようで、とても楽しみな作家さまに出会えてとても嬉しくなりました。これからも活躍を期待したいです。
フランク
レビューに超感謝!
口説きまくりの攻め×それをはねのける美人受けということで、条件反射的にポチったけど、本当に面白かったわ。
新しい作家さんも開拓できたし、役ポを100回押したい気持ち!
ありがと〜!!!