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転生王子と運命の恋は終わらない

tensei ouji to unmei no koi wa owaranai

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表題作転生王子と運命の恋は終わらない

久遠寺宗昭,医者,32歳/アスラン・ド・オルレリア,オルレリア国の第4王子
松岡一生,税理士,32歳/大魔法使いスヴェトラの弟子・ヨナ―シュ・ヨナ―シュ

その他の収録作品

  • 愛していると言ってくれ
  • あとがき

あらすじ

税理士の松岡が世界で一番可愛がっていた妹が結婚。そんな時、海外帰りの医者となった高校の同級生・久遠寺と突然の再会。高校時代フッた相手なのに性懲りもなくまたやってきて……と厄介に思う松岡だったけど、久遠寺は「前世で王子だった。そこでぼくと松岡は恋仲だったんだ」ーー久遠寺が王子・アスラン、松岡が魔法使い・ヨナーシュだ、などと驚きの話をする。松岡は動揺しつつも、残念なイケメン(=久遠寺)が心配になってデートをしたり同居を始めたり。やがて久遠寺に恋ごころを自覚していく松岡だけど、そもそも前世って一体ーー! ?

作品情報

作品名
転生王子と運命の恋は終わらない
著者
ナツ之えだまめ 
イラスト
鈴倉温 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784344849884
3.4

(19)

(1)

萌々

(11)

(5)

中立

(0)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
7
得点
64
評価数
19
平均
3.4 / 5
神率
5.3%

レビュー投稿数7

予想の斜め上を行くストーリーが秀逸すぎて

作家買い。
作家買いですが、鈴倉さんの描かれる表紙がとっても可愛くって、発売日を心待ちにしていました。





主人公は税理士の松岡くん。
離婚した母親が逝去、その後ひとりで妹を育ててきた。が、愛してやまないその妹が結婚することになった。妹の結婚式で、松岡は再会してしまう。最も会いたくなかった、高校生の時の同級生の久遠寺と。

久遠寺は良家の子息で、お金持ちで、そしてイケメン。
そんな彼が何を血迷ったかお金もない、イケメンでもない、根暗の自分に好きだと告白してきたのだった。あっさり振った挙句に、松岡は久遠寺に酷いセリフを投げかけて―。

あれから十数年。自分のことなど過去の話になっているだろう。
そう推測していた松岡だったが、久遠寺はいまだに松岡に熱烈な愛の告白をしてきて…。

というお話。

平々凡々な受けちゃんにスパダリな攻めが愛情を注ぎ続ける。
そういうお話かなと思いつつ読み始めましたが。

いやはや、そういうお話でしたか―!

と、いい意味で予想を裏切られる展開でした。あらすじにも書かれているのでここでも書いてしまいますが、前世で、久遠寺はアスランという名の王子、松岡はアスランに仕える魔法使いのヨナ―シュだったのだと久遠寺は主張する。そんなことあるわけない、と一蹴する松岡だったが…?

タイトルからも、転生ものということは推測できますし、このあらすじ。転生ものなんだなということは何となく理解しつつ読み進めましたが、ここからが今作品の真髄。それだけにとどまらない展開なのです。

アスランとヨナ―シュ。
久遠寺と松岡。

どんな世界であっても。
いつの時代でも。
どこにいても、どんな姿であっても。
二人のお互いを想う愛情の深さに萌えが滾りました。最後にわかる真実に、胸がギュギュ―と締め付けられる、そんな壮大な愛のお話でした。

今作品に登場する人物はそう多くありません。ありませんが、登場人物たちみんなが等しく魅力的なのもよかった。

そしてこの純愛のストーリーに華を添えるのが鈴倉さんの描かれた挿絵。
可愛いし温かいの。
イメージにぴったりで、萌え度は確実に上がりました。

7

コミカルだけど切なくてキューッとくる(;///;)

評価は神寄りです(∩´///`∩)
テンポ良くて面白く、時にはグッと切なく、萌えた!

全体的には表紙通りのラブコメ感があふれてます。

冒頭で受けが攻めと再会した際は
"よし、全力で逃げよう"と気合いを入れる滑り出しw
攻めが前世の記憶をキラキラと語る姿に対しドン引きし、
愛が重い攻め×逃げる受けの舌戦が面白いッヾ(*´∀`*)ノ

それがも~~~既に切ない伏線になっているとは…。

個人的に最近は重めなお話から足が遠のいてて、
(でも切ないのはすごく読みたいジレンマ)
コミカルなのに切なく・明るいのに深掘りすると重い
ーーーという塩梅が読みやすくて良かったです。


さて。お話は、
『愛が重い王子様攻め×必死で逃げる庶民受け』
何もかも完璧な王子様に愛されてしまった受け視点のドタバタ劇で始まります。

攻め:久遠寺
美形でお金もステータスも持ってるお人。
外見も内面もキラキラ輝く王子様のようです。

受け:松岡
大切な妹に人生を捧げているような苦労人。
ぶっきらぼうな接し方をするけれど根は優しい人です。

高校時代に出会った彼等ですが
久遠寺のヤバさを感じた松岡は酷い言葉を投げます。
"わかった"と了承した久遠寺は松岡の前から消えました。

それから10数年。
再会した久遠寺のヤバさはますます拍車がかかり、
松岡は再会した瞬間から"逃げなきゃ"と肌で感じてて。

しかし高校時代の罪悪感が拭えずズルズルと久遠寺のペースに乗せられてーーー。


・前世の記憶を恍惚と語る久遠寺のヤバさ。
・ぬいぐるみと会話する久遠寺のヤバさ。
松岡のツッコミや逃げたくなる気持ちは第三者としてもよくわかるw
(実際に目の前にこんな人いたら怪訝な顔しちゃうと思う)

けれど全部本当のことなんですね。
時折挟まれる前世の記憶が切なくて…!(;///;)

愛し合ってたけれど成就しなかった関係、
しかし唯一無二で来世を誓い合った関係、
気持ちがすれ違ったまま死に別れた関係、
少しずつ見えてくる記憶が何とも言えない気持ちになります(;///;)

記憶が無い松岡にすれば理解が出来ません。
久遠寺の惜しみない愛情表現を突っぱねて突っぱねて
、、、結局突っぱねきれずにほだされつつあって…。

そのうち松岡の記憶も戻ってめでたしめでたし♡
ーーーという話かと思っていました…(;`・ω・´)
『前世の記憶』というキーポイントはもう少し踏み込んだところにあるんですね。

これ、前世の話をもう少し深く読みたくなりますね~。
(あとがきを見ると大分削ってあるそうで…)
(アスランとヨシューナが出会った過程とか知りたい!)

あと個人的にめっちゃ刺さったのが、
松岡が全てを背負って久遠寺の前から去ろうとしたとこ。
おれが全部持ってくからって!
久遠寺に幸せになってほしくて!

いやいや、そしたら松岡の幸せはどこよ!?(涙)
松岡はいつも久遠寺や妹優先で自分のことは後回し。
前世のときだってそうです。
王子様に愛されてるくせに不器用でキュンキュンしました。

久遠寺がこの世界線に転生できたのも、
本来の力(前世でいう魔力みたいな器)では無理な話。
実はそこから既にすんごい奇跡を起こしているんです。
全てが明らかになると運命の恋としか言えないなぁ…と思うお話でした(﹡´◡`﹡ )

4

時を超えても想い続ける

今回はアメリカ帰りのカリスマ医師と
彼に執着される税理士のお話です。 

前世で恋人だった2人が時を超えて恋を実らすまでの本編と
本編後の2人の短編を収録。

受様の母は受様と妹が幼い頃に離婚、
受様はいつも妹優先で溺愛してきます。

そんな妹は看護師として勤める病院の息子に見初められ
めでたく結婚式をあげ、受様も一安心です。

しかしながら二次会でも元気すぎる妹に真剣に
「これからは自分を大切にして幸せになって」と言われ
痛い所を突かれてしまいます。

分が悪い受様は適当なところで抜けようとしますが
義弟の病院で外科医をする高校の元同級生に捕まり
会いたくないと思っていた元同級生とも
再会することになってしまいます。

この元同級生こそが今回の攻様です♪

攻様はセレブ一家の末っ子で
小学生の頃から"王子様"とあだ名がつくほど
とびきりの美男子で頭脳明晰、運動神経もよく
性格も温和で人望がある男でした。

同級生によると攻様は医師免許をとって海外に渡り
有名病院で顧客を掴んで凱旋、品川で美容クリニックを
開業予定なカリスマ医師だそう。

高校の時から攻様は受様に求愛していましたが
受様は攻様を嫌って転校させた事は有名なのですが
友人は再会した攻様が受様と前世から縁がある
と言い出したと、とても心配していました。

受様が攻様に嫌われるようと付き合いをOKした後に
「2度と顔を見せないでくれ」
「俺の手の届かない遠くに行ってくれ」と言い放ち
攻様はその言葉を受けて転校したのです。

そんな過去からもう会う事はないと思っていたのに
再会した攻様は『付き合う』条件で受様から離れたので
自分達は「までも付き合っている」というのですよ!!

果たしてこんな攻様に受様が対抗する術はあるのか!?

前の王子の記憶をもつ攻様と彼に熱烈に愛される受様の
輪廻転生ファンタジーになります♪

出会った時からキラキラな王子様だった攻様は
地味で根暗でどこといって取り柄もない受様に
熱烈にアプローチをしてきたばかりか遠ざけようとした
嫌がらせにも素直に従うほど受様至上主義な男です。

そんな攻様が受様の住む日本に戻ってきたのは
あるきっかけで前世の攻様と受様が恋人同士だったという
前世を思い出したからなのです。

その攻様の記憶の誘因に関わっているのが
前世では受様とも関わりのある人物だと言いますが
なんと魂だけの存在でウサギのぬいぐるみに
憑依しているのです。

前世で王子様で受様の恋人だったという攻様に
熱烈に迫られる受様がグルグるするドタバタ劇ね♪
と思って読み進めたのですが

攻様の熱烈なアプローチに受様が絆さていく中
徐々に攻様に暗雲が立ち込めてきて
受様の言動がアレレレ!? というかムムム!? ってなっていき
予想外な大ドンデン返しを喰らいました ヾ(≧▽≦)ノ

大切な人だから幸せになって欲しい
それの時傍らにいるのが自分でなくてもいい。

そう願う気持ちに偽りはなくても
それが相手に幸せになるとは限らないですよね。

読み返してみると受様の言葉、真意が違って
読めてさらに面白かったです。

1

転生王子の甘さにドキドキ♡

美容クリニック院長久遠寺(アスラン王子)×税理士松岡(ヨナーシュ)。松岡の妹の結婚式二次会で再会したのは、高校時代に振った久遠寺。相変わらず攻めてくる久遠寺は前世の話をしだして…ってお話。松岡が久遠寺を好きなのは何となく解ったので、それでも素直になれないのは前世のヨナーシュと混同されてるのが嫌なんだと思ってた。そしたら松岡も前世の記憶を持っていたとは。ヨナーシュの記憶があるからこそ久遠寺を守りたかったんだな〜想いの深さに感動。2人で幸せになれて良かった。コミカルな中にジーンとくる所も多々あり面白かった

0

受のいじっぱり具合が合いませんでした

このレーベルのナツ之えだまめ先生の作品は必ずと言っていいほど購入しています。
今回もとても楽しみにしていました。

昨年9月に発売された「富豪とお試し婚なのに恋寸前です」のように、コミカルな要素があったし切なさもあったのですが、私的には前作ほど萌えられませんでした。

個人的に久遠寺の前世の記憶の割合が多くて、どちらに主軸を置いて読んで良いのか戸惑ってしまったんです。あとがきで先生が本当はもっとあったのを減らしたと書いてありました。減らして良かったと思いますが、どうせなら前世パートはちょこちょこ出すよりは纏めて欲しかったと思いました。

そして、松岡が久遠寺をあれ程まで拒絶する理由は後半に種明かしがされていたのですが、それまでは分からなかったので彼の思考や言動が好きになれませんでした。

松岡が異常なまでに大事にする妹の正体は何となく気がつくのですが、やはり思った通りというか…それで感動も薄れてしまいました。

ナツ之先生の作品はハマる時はハマるのですが、今作はちょっと違いました。残念でした。

ただ鈴倉温先生のイラストはとても素敵でした。

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