甘美な異界への誘い――匂いたつかぐわしさにほろ酔う連作幻想譚。

さくら、うるわし 左近の桜

sakura uruwashi sakon no sakura

さくら、うるわし 左近の桜
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神1
  • 萌×20
  • 萌0
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
1
得点
5
評価数
1
平均
5 / 5
神率
100%
著者
長野まゆみ 

作家さんの新作発表
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媒体
小説
出版社
KADOKAWA
レーベル
角川文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784041099681

あらすじ

小旅館「左近(さこん)」の長男・桜蔵(さくら)は、母と弟が暮らす家を離れ、父・柾(まさき)の元から大学に通っている。柾の庶子ではあるが特に不自由はなく、柾の本妻である遠子(とおこ)とは、気軽に連れ立って出かけられるほどだ。複雑な家族関係に不満はないが、誰からか継いだ、不可思議な体質は困りものだ。見えないはずのものを見てしまうだけでなく、その者たちに魅入られ、身体をほしいままにされてしまう。それも、集まってくる者たちはいずれも桜蔵を「いい女」と呼んではばからないのだ。
耳を求めさまよう犬、男か女か判然としないマネキン――この世ならぬものたちが桜蔵の身体を求め……。生と性、死の気配が絡み合う珠玉の連作幻想譚。

表題作さくら、うるわし 左近の桜

この世ならざるもの
左近桜蔵

レビュー投稿数1

息子の知らないお父さんの横顔。

『左近の桜』シリーズ第3弾です。シリーズ第1弾『左近の桜』と第2弾『咲くや、この花』は、それぞれ全12章で1年分の物語という構成でしたが、本作『さくら、うるわし』は全4章で2年ぶんです。

前二作ほど古典などからの引用は多くないので、解りやすいといえば解りやすいような気もします。しかし幻想文学の雰囲気が更に濃くなり、まるで他人の見る悪夢にひきずり込まれるような読み味。読後しばらくすると、一体何を読んだのか記憶が曖昧になってしまうかも。

前作『咲くや、この花』のラストで柾から「私の手にあまりはじめている」と言われてしまった桜蔵くん。親離れしろと促されるのかと思いきや、なぜか柾の家に下宿することになってしまいました。

柾推しで柾×桜蔵推しの私としては、二人がひとつ屋根の下に住む展開(柾の正妻・遠子さんも一緒だけど)は大歓迎だったのですが、距離近になったらごく普通の親子感が高まり、あれ……もしかして、カプにならない感じ……? まじかー。スンッてなりましたw

でも、そのぶん柾おとうさんの日常という、今まであまり書かれなかった柾の一面が垣間見れたのでよかったです。あの完全無欠のハイスペスパダリおとうさんが老眼を嘆いたり教養レベルが高いだけのオヤジギャグを言ったりしてる! 一周回って新鮮! 着実に老けておられるのがちょっと切ないけれど……。

私は特に第2章と第4章が好きです。この二つの章では、柾の過去の恋愛について少し触れられています。夢の中で、写真でしか知らない二十代の頃の柾に出会い、色めく桜蔵くんw
そして、不慮の事故で亡くした恋人のことを今でも想い続ける柾。なかなか趣深いです。

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