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今回は記憶を失った花屋の店員と
元軍人で足の悪い花屋の店主のお話です。
攻様が記憶を取り戻し受様が未来を見つめ直すまでと
幕間の四コマ漫画、続編短編を収録。
軍人家系の受様は病に伏す兄の代わりに
国内トップレベルの者達が通う
名門士官学校に入ります。
受様は卒業後、
士官候補生と言われすぐ少尉に昇進した
軍の期待の星であるエリートパイロットの
専属機付兵となりますが
彼は終戦間際に行われた敵国への特攻タイに志願し
作戦は成功したものの撃墜されてしまうのです。
受様も戦争で負った怪我で片足が不自由になり
花の都と呼ばれるエウティミア島で
念願だった花屋と開店します。
花屋の従業員は受様が2年前
海岸で倒れていたところを助けた攻様1人です。
攻様は目覚めた時には記憶を失っており
受様の店で住み込みで働くことになります。
攻様は寡黙ながらも要領よく仕事を覚え
今では受様の恋人となりますが
受様は彼には言えない秘密を抱えていたのです。
島全体が花で飾られる3年に1度の花祭りの日
受様の花屋を訪れた人物は・・・
WEBサイト連載作をまとめての書籍化で、
戦争で足を負傷した元軍人の受様と
彼に助けられた記憶喪失の攻様の恋物語になります♪
攻様が専属機付兵をしていた
エリートパイロットこそが攻様なのですが
読者は2人の間に何があったのかを
記憶を取り戻した攻様と一緒に
知っていく事となります。
なぜ受様が花屋を開いたのか
なぜ攻様を知らないふりをしたのか
受様が抱える傷は癒されないのか
互いを想い合っていた2人なのに
ちょっとしたすれ違いだったはずなのに
共にある未来を願ったはずなのに
どこで運命は捩れてしまったのでしょうか。
愛した人の傍にいて愛されてもなお
過去に縛られ続ける受様に胸が痛かったです。
でそんな受様だからこそ
攻様も愛したのだろうと思うのですよね。
そんな2人の恋の行方に
きゅんきゅんさせて頂きました。
特別編の四コマ漫画は
攻様の独占欲と嫉妬がバリバリで
たいへん楽しかったです♪
カバー下に服飾イラストが有ります。
ペラッとして見て下さいね。
終戦後、小さな島エウティミアで花屋を営むアエロナと、そこで働く恋人のバルドのお話でした。
バルドは記憶喪失で、アエロナはその過去を知っているけど、何かを隠している様子。
二人の過去を知る隻眼の男が現れたり、過去に何かありそうな予感がしました。
ストーリー自体すごく好きでした。島で花屋さんをしているとか、過去にあった事など。
島で花祭があったり、終戦後の平和を取り戻した世界、優しい島の人々といった雰囲気も良かったです。
ただただ私の個人的な感想になるのですが
登場人物の背景やキャラがあっさりしているように感じ、残念ながら終盤まで感情移入ができなかったです(素人がえらそうに言ってすいません)。
そのためストーリーに入り込めなかったのですが
番外編と特別編、あとがきでの細かいキャラ設定を読み、登場人物を理解できました。
その上でもう一度読み直すと
切なさと健気さを持ち合わせたアエロナに胸がキュッとなり、バルドのブレない愛が素敵で萌えました〜。
番外編と特別編での二人は本編の切なさはなく、とてもあまあまで幸せな気持ちになりました。