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表題作雨のちマル

山本児太郎
26歳、美容師、172cm
丸井ハルキ
32歳、184cm

あらすじ

どしゃ降りの雨の日、美容師のコタが仕事帰りの公園で拾ったのは
さみしがりやで愛され不足な[まるで大型わんこ]のマル。
酔って人違いをしたまま「捨てないで…」とずぶ濡れで
泣きすがる様子を放っておけず仕方なく家に連れて帰るが、
部屋に着くなり押し倒されてしまう。

ずっと誰かの"二番目"だった孤独なマルは、人違いをしていると気づかないまま
いつものように自らの身体で相手が喜ぶようにただ尽くそうとしていた。
――それが、マルにできる唯一の愛情表現だから。

翌朝、落ち着いたマルに朝ごはんを作ってあげるが、
行くところがなくなってしまったとぼろぼろ涙を流し出す姿を見て
コタもまた自身の抱える寂しさを重ねてしまい、
マルをしばらく家に置くことを決める――。


「どうしても
そばにいたいって思っちゃうんだ」

弱い自分と向き合えず逃げ出した後悔
×
捨てられないよう押し殺し続けてきた感情


居場所を探し求めるふたりが出会い、
どしゃ降りの中で見つけた、"雨上がり"の予感――。

ただ一緒にごはんを食べて、カラダを重ねて、眠って、また起きて。
成り行きではじまった名前のない関係が、愛になるまで。

作品情報

作品名
雨のちマル
著者
久喜わかめ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
竹書房
レーベル
バンブーコミックス Qpaコレクション
発売日
電子発売日
ISBN
9784801976306
3.4

(60)

(17)

萌々

(11)

(16)

中立

(11)

趣味じゃない

(5)

レビュー数
12
得点
188
評価数
60
平均
3.4 / 5
神率
28.3%

レビュー投稿数12

深い!

読み切りを読んでいたので、単行本発売を知って驚いて絶対買おうと決めていました。
読んでみたら、涙腺が弱いのでなんだか泣けてくるし読み切りで読んだ時と印象が変わってこんなに深い話だったのかと軽い気持ちで読んだのでどっと疲れました笑
キャラ設定もストーリーもしっかりしていてグッときました。


読み切りは別として、えっちしているのにいやらしくみえないし、恋人になる前から甘々で優しくてお互い好きって言ってるみたいで素敵でした。


6話ラストの2人がたまらなくて、読み切りで終わらずここまで読めたことが幸せでした!

1

大切なもの

 嫌いな思い出が有る雨の日に大きな犬(のような)を公園で拾ったコタ(山本児太郎、26歳、美容師、172cm)。
 大きな犬こと、マル(丸井ハルキ、32歳、??、184cm)を雨の公園の土管の中から拾う。土管!!土管よ!!ホラーかドラ○もんかってくらいの土管!! しかも、かなりの酔っ払い!!!!謝り縋るので仕方なく大きな犬を連れ帰るコタ、しかし誰かと勘違いしてコタを『襲って』しまう、、、が、顔が好みじゃ致し方ないよね〜

 コタはひとりで住むには広い家に住んでいるが、居場所が無いマルと一緒に暮らし始める。
 互いにに心の拠り所となりつつあるのに、後一歩が進めずにいる。致す事は致してるのに、、、。 互いに大切でかけがえがない相手。
コタは、弱い自分と向き合えず逃げ出し、
マルは、捨てられない様に押し殺してきた感情、に向き合い、ふたりにとって、互いに大切な相手であり居場所を求めてーーーーー。

家族、兄弟、親友、恋人、、、、
名前のない関係から、愛になるまでの、
心温まるストーリー。


読み始めは、気にせず受け攻め読んでましたが、巻末の先生の人物紹介を読んで、逆でも面白そう、と思ったけどそしたらお話変わっちゃうから無理かと少し妄想してしまう。



3

さびしがりやたちの癒し愛

雨の公園で拾ったコタと、拾われたマル。
二人は雨の日に出会い、その日のうちに身体を重ね、
さびしがりで健気なマルの涙にまんまと絆されてしまったコタ。
そうして、二人の成り行き同居生活がスタート。

はじまりは酔いの勢いに任せた流されエッチだったけれど、
一緒にご飯を食べて、同じベッドで眠って、行ってらっしゃいと
ただいまを言って、身体を繋げて、まるで恋人みたいな甘い日々。

一緒にいるとあたたかくて、心地よさそうで、
どこからどうみても恋人そのものな二人ですが、
恋人でもなければ、友達でもなく、二人の関係に名前はありません。
肝心なことは何も聞かず、何も話さず、曖昧なままに、
慰め合い、依存し合うだけの日々を過ごしていました。
そんなある日、二人の前にコタの前の飼い主が現れて…。

コタもマルも人を傷つけたり、傷つけられたり、と
それぞれ過去にトラウマがあって、それゆえの臆病がもどかしい。
だけど、本当はすごくさびしがりで、誰よりも愛されたがりやで、
そんな二人が出会い、恋になり、救われてゆく物語でした。

笑ったり、泣いたり、くるくると表情が変わり、
まるで大型犬みたいにコタに懐くマルが可愛かったです♡
キャラ設定ページで年齢を知った時にはその実年齢と可愛さの
ギャップに驚愕しました(笑)
そんなマルをかいがいしく世話を焼き、溺愛するコタはまさかの年下でした!
想像以上に年の差があったのもびっくりです!
でも、しっかり者の年下攻め要素が加わってからもう一度読み直してみると
コタの男前度がアップした気がしました♪

読み心地は全体的にふわっとした印象を受けました。
雰囲気的な意味ではホッとするとか、癒されるとか、良い意味で、
だけど、ストーリーとしてはそのふわっと感が逆に物足りなさを感じさせます。
二人が意外に重い過去を引きずっていたり、トラウマを抱えていたり、と
素材は面白くなる要素だらけなのに、調理が今一つ粗いというか…。
二人のキャラクターや彼らの日常が醸し出す甘く優しい空気感は
魅力十分なだけに、その一点がとても惜しく感じられました。

2

伝えるって大事

ある雨の日の帰り道。美容師のコタは公園の土管で寝ている男・マルに出会う。酔っ払ってコタを誰かと勘違いし謝りながら縋り付くマルを放っておけず、家に連れて行くという…お人好し全開なコタがちょっぴり心配になりつつ。
この偶然の出会いが彼ら自身を変えることになったので人生って本当に何が起きるかわからないもんだなぁとしみじみ思いました。

マルもコタもそれぞれ胸に抱えるものがあり、それが彼らを不器用にさせている原因で。でもこれまでのように都合良く目を背けるのではなく、きちんと向き合おうとしたのはそれくらい相手の存在が大切だったからなのでしょうね。
不器用だしなかなか本心を明かせないふたりに何度もハラハラしてしまいましたが、彼らがスッキリできるラストになっていて安心しました。

でもマルはわりと謎なまま。過去の恋人とはどうして上手くいかなかったのか…彼の性格は普通に良いし、わがまま放題なわけでもないし。
もっと深いところに理由があるのかなと思ったけれど特に描かれていなかったので「うーん?」という感じでした。

太一の恋路も地味に気になる。そして当て馬かと思いきやなかなかの良いキャラだったので、彼のお話も読んでみたいなと思いました。

ハピエンで良かったなと思う反面、深そうに見えて実はわりと浅めな展開は少し残念だったかなと思いました。

1

少し大人の少し臆病な恋

Qpano early summer 2020収録の単話読み切りが1冊にまとまってますね。
Opanoのアンソロお題が時期的な事もあって「雨」にちなんだストーリー。

そんな訳で印象深く雨のシーンが描かれています。
冒頭から雨。
そんな雨の中、マル(受け)をコタ(攻め)が文字通り拾う所から始まります。

ちょっと脱線しますが、漫画やフィクションの世界でよく見るこの人を拾うシーン…
そんなにイケメンって世の中に落ちてるのデショウカ…?!
ウチの近隣おじさんばっかりで持ち帰れない!
いいトコ陽気な学生さんだけどこれは犯罪の匂いがするから近付かない(笑)

話、本編に戻しますネ(;´Д`)

拾ったマルは何やら訳アリっぽい。
でも何だかほっておけないコタはマルをそのまま保護(同居)します。

2人とも抱える寂しさを埋めるようにカラダを重ね、そして何より暮らしを共にしている事で感じる居心地の良さに浸かっていきます。
この積み重ねの中で交錯する2人の過去や人物が絡み合い、2人の恋路を阻みます。

少し大人の少し臆病な2人の恋の先を応援したくなる背景と展開が
上手に繰り広げられます。

同情も愛情も「情」は「情」
無関心よりよっぽどいい!
ちゃんと言葉で伝えられる内に伝える大切さにじーんとしました。

優しいお話しで、読み終わった後に表紙を見てとてもじんわりします。
最初にQpanoで読んだ印象とは違った展開と着地点でしたが楽しく読ませて頂けました。
最初の印象は実はもっとヒリつく感じのお話しかと思っていたので思いの外優しいお話しだった為期待違いって所はありました。
なのでとてもいい話!なのは確かなのですが私の評価としては萌2寄りの萌とさせて頂きます。

止まない雨は無い。
真理ですね。

1

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