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表題作ピットスポルム 二葉

小田島 苑,高校生
矢野 久哉,高校生

あらすじ

矢野を思う気持ちが膨れるにつれて、過去のトラウマと親との確執に押し潰されそうになる小田島。
寮での部屋割りを変えてもらうよう提案するがその表情は今にも壊れてしまいそうだった。
小田島の行動と、時折見せる切なげで愛おしく苦しそうな表情に真意が押しはかれずすれ違う二人。
相手を想うあまり心の奥に押し込めたたくさんの「好き」とその人の気持ちを知るために投げかけた「知りたい」が交わる苦しくも優しい恋物語。

作品情報

作品名
ピットスポルム 二葉
著者
三上志乃 
媒体
漫画(コミック)
出版社
ジーオーティー
レーベル
picn comics
発売日
電子発売日
ISBN
9784823603754
4.6

(275)

(213)

萌々

(35)

(14)

中立

(7)

趣味じゃない

(6)

レビュー数
20
得点
1254
評価数
275
平均
4.6 / 5
神率
77.5%

レビュー投稿数20

トラウマを乗り越え、明るい方へ

同性愛への罪悪感を乗り越え、矢野に受け入れてもらえた小田島。矢野を好きにならなかったら、大人になっても苦しんで、本当に父親のようになっていたかもしれないと思うと本当に良かった。

母親がちゃんと子どもを愛する親で良かった。苦しむ彼に気づいてくれる人で本当に良かった。

特に好きなシーンを2つ
・母親に小田島が電話をしているときに、今まで一方的に矢野を見つめていたけれど、矢野がちゃんと彼の視線に気づいて振り向いてくれて声を掛けくることで、母親に泣きながら本当の自分を告白する場面。やっと一方通行だった小田島の気持ちが報われたことを実感できる。
・最後の、廊下でふざける小田島に振り向いて、矢野が『…行くぞ』と言い、小田島が微笑んで『うん』と言いながら肩を抱く場面。今後も矢野の真っ直ぐさで小田島を明るい方へ引っ張っていってくれる予感がする。

本当は続きが読みたい。せめて1話程度の番外編でもいいから、その後の幸せそうな2人が読みたいな。

6

苦くて優しい恋物語、最高の結末です!

「一葉」からの感想の続きです。

「二葉」ではより小田島の矢野君に対するどうしうもない想いが強く描写されています。

それは行動にも現れてしまいちょっとした騒動も起こってしまいます。

それでも必死に矢野君には手を伸ばそうとしない小田島…もう苦しくて切なくて泣けました。

そして矢野君、彼もただ想われるだけの人間ではありません。

小田島の真意が押しはかれなくてすれ違ってもじっとなんてしていられない。

彼はそんな人間なんだなと思うと何だか酷く魅力的に感じられて小田島もこんな彼だから好きになったんだな、と感じました。

小田島の手が、気持ちが届いた時
矢野君が小田島の全てを受け止めた時

これ以上は書きませんが本当に素敵な結末でした。

溢れる感情、溢れる涙、どうしようもない感情激情…そう言ったものが本当に魅力的な物語だと思います。

二冊通しての物語なのでしっかり描かれているし読み応えも充分です!

でも…それでもまだ足りない…もっと欲しい。

読後にそんなわがままな読者感情が芽生えてしまう様な作品だと思います(笑)

4

余韻に浸る

下巻…最高でした。
このストーリー展開はなんなのでしょうか!
心に響きまくって、心臓がどうにかなりそうです。

小田島の矢野を想う気持ちがとにかく沁みました。1巻から矢野への愛は深いなと思っていたけど、2巻もそれは変わらずです。
自分のため、矢野のために離れることを決めても、結局は矢野のことを想い続ける小田島に涙しました。想いを消すのに距離は関係ないんですよね。


矢野と小田島の気持ちが通じ合うシーンは、言うまでもなくです。何より小田島の嬉しそうな姿(矢野を無言でギューー)が最高。大げさに喜ぶわけでもなく、喜びを静かに噛みしめる感じなのがキュンときました。


何が嬉しいって、小田島の幸せな笑顔を見ることが出来たことです。矢野と結ばれたことも幸せだけど、お母さんの縛りから解き放たれたのも大きいですね。心なしか矢野のうそ臭かった笑顔が、本心からの笑顔に変わった感じがしました^ ^



上下巻を通して。
誰かを好きになる気持ちって素敵なことなのに、この物語は好きの気持ちがプラスの感情じゃなく、マイナスの感情メインで描かれていて、読み進めるほどに悲しかったです。矢野を好きになってしまったことの罪悪感が全面的に出ていました。

矢野と関わっていく時間が増えて嬉しい一方で、叶わない想いに他の誰かで発散する小田島のやり場のない気持ちがすごく痛い。光を得れば闇もまた……といった心理描写に引き込まれました。

終始胸が押しつぶされそうになったけど、2人の恋の結末を見届けて良かったです。素晴らしい作品でした。
後日談などあったらぜひ読みたいですね。読後もまだ作品の余韻に浸っています。


タイトルの「ピットスポルム」の意味も、終わってみればピッタリだったと思います。そして上下巻が「一様」「二葉」となっているのが、今まで1人だったのが2人になった…ことを表現しているみたいにも思えますね。
素敵な言葉のチョイスにも萌えを感じました。

4

良かった…!

↓ネタバレ含みます!(一葉の内容も多少含みます)

一葉に続けて二葉の感想です。一葉の時から思っていましたがキャラクターの表情や目から感情が伝わってくるのが凄く良いです!


続きが気になるところで終わった一葉の続きから。
二葉は最初から苑の想いが切ないです!好きだから離れようとするその心を思うと胸がギュッとします。無事結ばれたことで恋よりも重くなってるその想いを伝えられ、それを受け入れてもらえた場面は最高でした。そして追い詰められた一因であるお母さんに涙ながらに伝えられたシーンでは私まで「良かったね…」と泣きそうになりました。

矢野は気持ちのきっかけとしては純粋な性格ということもありチョロさはありますが、初めての感情に色々と考えます。結果的に苑の抑えつつも、つい溢れ出していた気持ちが伝わっていて心動かされたのが良かったです!

念願の初エッチは無自覚に矢野はエロいし、苑が嬉しくて幸せそうな顔をしているのが見れたのが最高でした…!一生こんな幸せそうな笑顔で笑っててほしいです。

本編も染み渡る良い読後感でしたが、さらに描き下ろしでも幸せ嬉しい苑が見れてより気持ちの良い読後感を味わえました。

お母さんは子供にぶつけるのは悪いですが、そうなっても仕方ないと同情はします。実際は子供思いの優しくて良いお母さんなんだろうな、と感じられたので良かったです。

ストーリーには関係ないことですが、一・ニ共に綺麗な表紙です。さらに背表紙にもイラストがあり可愛いです。並べると繋がる絵なので本棚に並べたらめちゃめちゃ可愛すぎました!


早く読みたいな〜とまとまるのをずっと楽しみに待っていた甲斐がある面白さでした。途中苦しさはありつつ読後感は良いのが最高です!
そして続編が決まったとのこと!今からとても楽しみです!始まったらまとまるのが待てず単話で追ってしまいそう。
とりあえず今作を読み返しつつ続編を楽しみにしたいと思います、素敵な作品でした!

3

一葉を超えてきた~!

一葉でとても惹かれて良い作品な予感がしていたのですがまさに…!でした。

苑くんの友達(上辺…)と矢野くんの友達(いい子たち…)の対比が分かりやすく、、
からの矢野くんを馬鹿にされ頭にきて手が出てしまうシーン。
自分の為にそこまでする苑くんを見て矢野くんも思っていたことが確信へと変わっていったんじゃないかと思います。
捨てられなかった部屋割とノートの落書きを見て走り出します。
階段で気持ちを伝える矢野くんきっとすごい大きい声出してるんだろうなと太字がインパクトあって伝わってきました!遠ざけようとした苑くんの気持ちが揺さぶられるくらいの告白。良かったです。

矢野くんが核心を突こうとするといつもフラっと逃げていた苑くんもやっと素直に想いを告げて…
このあと流れ的には結ばれる展開なのに一晩あけてっていうのが最高でした。
両想いだとわかってからのふたりの空気感がなんともかわいかったです。

苑くんのお母さんがどっちに転ぶかヒヤヒヤだったのですが分かってもらえそうでホっとしました…。

えちシーンも良かったし最後の苑くんの心からの笑顔で多幸感に包まれました。
続編も決まったということなので楽しみです!

ちなみに本編えちは両想い~なかわいい感じでしたがコミコミの小冊子はちょっとSみのある苑くんと気持ちよくなっちゃってかわいすぎる矢野くんが堪能出来ました。えち度でいうと本編より高いかも。全力でおすすめします。

3

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