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表題作一本だとちょっと辛かったよね……
あとの二作品が救ってる。
scarletは、いわゆるヤンデレというやつ。
現実ならホントアウトですよ。
そこまで好きなのに、なんで浮気するかな……
こんな弱い攻めって初めてのような気がします。
正直、続く二作も
どっちもちょっと病んでるキャラクターが出てくる気がします。
でも、全て一応ハッピーエンドなので救われてます。
……と、ちょっと後ろ向きの評価が多いですが、
個人的に二作目のような展開とか、
受けが溺愛されているパターンは好きなので、
評価は「萌×1」で!
追記
「こいしい悪魔」に収録されている、scarletの番外編。
これを読むとさらに溺愛具合が増すので是非読んでいただきたいです。
他作者さんの作品になりますが
扇ゆずは先生の「ジュリアが首ったけ」がとにかく大好きなんです。
狂犬ワンコ&度を超した執着ぶりがとにかく好きで、
他にもこういうキャラクターがいないかなぁと思って探したのがこちら「scarlet」
いました!!
ここにもジュリアと肩を並べることができる立派な狂犬が。
双璧。
周りが恐れをなしてしまうほどの美形ゆえ、ずっと孤独であった事や
受けのことが異常に大好きする執着と暴走ぶりが重なります。
ただジュリアの場合、狂った暴走が自分に向かうのに対し(自殺未遂2回、自傷寸前1回)
亮は、相手に向かってしまうんです。
それと女が絡んでくるのもジュリアとは違う。(ジュリアの世界には受けしか存在しない。)
結構(人によってはかなり)ダークなので、そこが地雷な人もいると思います。
読み手を選ぶ作品だと思う。
そしてその後の殺してやる思考も現実だったら完全に完全にアウト!
ストーカー殺人の犯人たちの思考回路と全く同じです。
私自身も現実のニュースなどで見て、ぞわわーっ、怖い、ないわー、ありえない!と思うんです。
なのに、なぜ、漫画なら読めてしまうのか自分でも理解できなかったのですが、
ストーカーはただ一方的な執着だけど、亮とアキオは違うことに気づきました。
執着度合いは亮のほうが上回っているにしても、
アキオだって最初はほだされて受け入れたとしても、今はちゃんと亮のことを好きなんです。
それなのに、こんなに命がけで執着してくる相手に好きだと言葉で伝えていないなんて、それはダメでしょう・・・亮が不安になるのも仕方ない・・・と思います。
だからといって殺傷沙汰はやばいんですけどね、肝心のアキオが良しとしてるなら、部外者は何にも言えない・・・。
正直「scarlet」だけならNGなんですが、 続編の「scarred」が良い!!
雨降って(血飛んで)地固まる的な感じです。
このお話がなければ前編はダメでした。
二人羽織的にひっついているCPが好きなので、それが堪能できて満足です。
共感はできないのに、こういう二人が好きな自分の思考回路も不思議・・・。
「ワンナイトスタンド」「ワンナイトスタンドmore」
これは読み手を選ばず、誰でも楽しめる作品だと思います。
モテモテで華がある容姿を持つ攻めと、地味な同僚という組み合わせ。
「俺の恋人」「ナオキ改造計画」
これ良かったです!
攻め(美形のモテモテ)は延々、恋人の愚痴を言ってるのですが、結局壮大なノロケでして、ご馳走様でした。
受けはちょっと暗くて、容姿もぱっとしない感じで描かれているし
(メガネ外すと美形、とかそういうオチもなく、本当にパッとしない)
作品中ではずーっと寝てるか ぼーっとしてます。
その周りを、攻めがあれこれしてて、何だかんだ言って大好き!な様子が微笑ましい。
「夢の料理大会」
三作品のCPが出て来て、お料理している様子が描かれています。
それぞれのCPの違いが描かれていて楽しい。
「scarlet」「scarred」
ハーフでイケメンの亮は女にはモテるけど、周囲に遠慮されて友達ができない寂しがり屋。自分の不器用さに気づいてくれたアキオに惹かれるのはわかるけど、晴れて恋人になったのに、アキオと一緒にいても女と消える、女と結婚すると言い出す、別れを切りだしたあともアキオに執着するなど、亮の自分勝手さには共感できません。
でも心の暗部をえぐり出す絵の巧さでなんだかクセになる話でした。
「scarred」は後日譚、この話を読んで亮の行動理由が少し理解できました。元サヤに戻った後の亮の執着攻めは狂気を感じます。
「ワンナイトスタンド」「ワンナイトスタンドmore」
地味で臆病な晴巳とイケメン花形部署の時貴。見るだけで精いっぱいだった晴巳が動揺を隠して時貴を誘い、念願叶って時貴に抱かれる姿は幸せそうでもあり一度きりなのが切なくもあり…
結局、時貴も晴巳のことを忘れられず二人の関係が始まっていくのですが、ゲイバーで晴巳をかばってタンカをきる時貴はかっこいい!そしてかっこいいだけじゃなくてS気質な時貴はさらに魅力的!
晴巳はカラダは男だけど乙女で、王子様が哀れな女の子に手を差し伸べるのは少女漫画の定番な気もするけれど、絵が綺麗だからこれも後に残る話なんですよね。
「俺の恋人」「ナオキ改造計画」
イケメンモテ男のケイトと地味オタクのナオキ。
違う話だけど、悪魔シリーズといい格差が対照的な二人って作者の伝統芸すぎる気も…
絵は綺麗だし、なんだかんだいって面白いし、またかと思っても読んでハマっちゃうんですけどね。
収録されている3作のうち、2作が浮気攻め。
私は基本、浮気攻めはイヤなんです。
だって受けがかわいそう。あんま泣かせんなよって感じなんですが、ある一部の浮気攻めは、イヤだな~→でもまあ、許してやるか…→神!となるパターンもあるので地雷とは言えないんですよね。
たぶん、攻めの受けへの気持ちがあまりにも強ければ、(もしくはなにかしら納得できる展開であれば)苦手意識を通り越して大いに萌えることができるってことなんです。攻めが悔い改めてくれればなお良し。
この作品は、許さざるをえない浮気攻めでした。
3作の中で個人的に好きな順で↓
【俺の恋人】
神!です。いやあ、萌えました。
内容らしい内容はあんまりなく、派手なイケメンでモテ男な攻めが、地味で根暗な受けをいかにメタメタに愛しちゃってるかをえんえん聞かされるってだけなんですけど(笑)
受けはず~っと寝てるだけで、あとは攻めがツンツンしたりデレデレデレとしたり、寝てる受けにイタズラ(?)したりと、テンション高く楽しませてくれます。
浮気もしちゃってたみたいですけど、もう他には興味ないってことなんで、ノープログレム。
糖度が高くて読んでいて幸せになりました。続編も可愛いw
【scarlet】
表題作。
初読でモヤモヤし、2回目でいろいろ考え、3回目で好きな作品になりました。
表紙も綺麗でscarlet(緋色)って綺麗なタイトル♪と思ってたらいきなり受け(アキオ)が攻め(亮)に刺されて流血沙汰になってまして……ああ、そういう意味でscarletかあ、と深く納得。
この亮は、とんでもなく優柔不断な浮気攻めです。ワンコ攻めでもあります。
アキオのことが大大大大大好きなのに、異様に女にだらしない。断れない。
最悪なことに、アキオと一緒の時でも女に強く誘われればついて行っちゃう。そして後で泣いて謝る。
アキオはアキオで最初から諦めてるところがあって、浮気にも傷つきながらもなにも言わず、なんでも許してしまいます。
状況はどんどん悪化し、亮は浮気の中でも本命的存在の多恵という女性と同棲を始めてしまう。
多恵がアキオに酷いこと言ってるのを目の前で見ていてもなんにも言えない亮。
多恵の言いなりのくせに、後からアキオの家の前で別れたくないと泣く亮。
正直、このあたりの亮にはイライラして、こんな奴さっさと粗大ごみで捨ててしまえ!と思って読んでいました。
かわいそうなのはアキオで、亮に捨てられ(アキオ視点ではそうなります)、多恵からは嫌がらせのような脅しのような心ない言葉の数々を電話や直接ぶつけられて。
とうとう亮の顔を見るのも避けるようになります。
自業自得の亮は、なんとかアキオに許してもらいたいのに許されず、会ってももらえなくなって次第に狂気にとらわれていき、誰かにとられてしまうくらいならと、アキオを刺してしまうのでした。
このようにビターな読み応えの本編と、ひたすら甘々な続編。
続編読まないと、亮の気持ちの描写がなく、消化不良でした。続編あってよかった!
続編読んで、行間読んで、亮の寂しさを読み取って初めて、このどうしようもないバカワンコをアキオ同様許せるし、可愛いやつめとも思えました。
これからはいっぱいコミュニケーションとって、幸せにくらしてくださいねって感じです。くれぐれも流血沙汰にならないように…。
【ワンナイト・スタンド】
イケメンノンケ×地味メンゲイ。
王道で甘めの作品。攻めがかっこいいです。
CDの予習のために読んだのですが、私が一番気に入った『俺の恋人』は未収録らしいことをさっき知りました(笑)ざ、残念。。
本編も抜群に素敵だったし、巻末の各カップルがお料理を作るオマケ漫画やカバー裏など、細部にわたってとても楽しめたので神評価です♪
「かわいい悪魔」で気になったら止まらずデビュー作に手を出してみました。
「scarlet」「scarred」
奥深い内容で心の闇がチラチラ見え隠れしているのに見えない。
自分の感受性の無さにヘコみながらも、鈍感さに安心したりもします。
続編では大分スイートになっているので、表紙裏の山本と同じ気持ちです。
微笑ましくて何より。
「ワンナイトスタンド」
初めてねっとりとしたHシーンが見られました。
時貴がよく分かりません。
偶然、たまたま出会って興味が湧いたのか。偶然、たまたま、自分の事をよく見てる人に出会って興味が湧いたのか。
書き下ろしでもやっぱり分かりません。
策士っぽさが余計疑惑を呼び、それぞれのバージョンで勝手に楽しみました。
「俺の恋人」
結局ただの惚気じゃーん。と気づかされる。
書き下ろしではまともな恋愛してこなかったケイトのツケか?憧れが一つ無に帰す事になりました。うっかり期待した自分も恥ずかしい。
そんなナオキのブレない姿に拍手してしまいます。