ばらとたんぽぽ 上

bara to tanpopo

  • ばらとたんぽぽ 上
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神29
  • 萌×27
  • 萌2
  • 中立1
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
7
得点
180
評価数
39
平均
4.6 / 5
神率
74.4%
著者
遠浅よるべ 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
KADOKAWA
レーベル
B's‐LOVEY COMICS
発売日
電子発売日
ISBN
9784047373587

あらすじ

君のとなり、いつも愛(おれ)がいるから。

トモちゃんとのドスケベな生活を手に入れたいーーー

ハイスペ男・征士郎の頭の中はそればかり!!

と思いきや、トモちゃんを床にも置かない尽くしぶり。
過去のせいで他人を受け入れられないトモちゃんを
あの手この手その手で溶かしていく…
だけど超強力なライバル現る!?

尽くす男と尽くされる男の笑えて泣ける
(不)純度10000%ラブコメディ!




表題作ばらとたんぽぽ 上

時田征士郎,人気少女漫画家
夏目ともはる,舞台俳優,32歳

同時収録作品ばらとたんぽぽ 上

新倉,ともはるの幼馴染兼監視役
夏目ともはる,高校生

その他の収録作品

  • くらっしゅ・おん・U(描き下ろし)
  • あとがき
  • カバー下イラスト

レビュー投稿数7

征士郎かっこよ

まず、ページめくって最初に思ったのが

ん。
ヤバイ。
読めるかな。

コマ割りが苦手かも…絵も苦手…かも。

かもかも…と、思いながらも読み進めていくうちに止まらなくなりました。

シリアスとギャグが絶妙です。

少女漫画家のハイスペック征士郎と心因性EDの舞台俳優ともちゃん2人のお話です。

インド人のカップルヨガで笑いました。
漫画アシさんのカネゴン視点の回も好きです。

征士郎のともちゃん愛が大きくて、とってもカッコ良いです。
ともちゃんの鰹節を早く削ってあげて欲しい…。

ともちゃんのトラウマの原因…
にーくら、許すまじ。

最後に登場した佐智先輩が気になる〜。

早く下巻読まなきゃ。

1

癖になりますw

遠浅よるべ先生の作品を読むのは初めてになります。最初はコマ割りと見慣れないタッチの絵にちょっと引いてしまいましたが、読み進めるうちに「こんなの知らない」「こんな漫画があったんだ!」と、どんどん作品の世界観に引き込まれていました。

なんと言っても征士郎のキャラが魅力的でした。どんなトモちゃんでも愛する芯の強さが格好良いのです。前向きで強かで明るい征士郎に不覚ながらキュンと来ました。セフレが5人いようが風俗に通っていようが、全然彼の良さを損なっていませんでした。w

セックスに対する恐怖感から鰹節のように硬くなるトモちゃんに、安心させるべくゆっくり進もうとする征士郎がとにかく格好良いのです。

そんな征士郎だからこそトモちゃんも漸く自分に向き合って行く事を決めた時は感動したし、トラウマを植え付けた「にーくら」を許すまじと思ったし、傍観してた父親を抹殺したいと思いました。

多くの方に読んで欲しい作品です。

2

不思議なバランス

少女漫画家でめちゃくちゃ性欲が強い征士郎と舞台俳優で過去のトラウマからセックスができないトモちゃん。
ギャグとシリアスをテンポ良く織り交ぜながら、同棲生活をおくるふたりの日常が描かれていました。

征士郎は自身の性事情をあけすけに語るので派手に遊んでいるようにも感じるけれど。
そんな中でもトモちゃんのことが大好きで、大切にしているのがすごく伝わってくるのが素敵でした。
割り切った付き合いのセフレと性欲を満たすことをトモちゃんも認めていうちょっぴり不思議なカタチのカップルだけれど、きちんとバランスがとれているというのも面白かったです。

トモちゃんがセックスできなくなってしまった理由は結構重たいもので、胸クソなところもあったのですが。シリアスな場面でも征士郎がちょいちょい笑えるエピソードを挟み込むので、暗い気持ちになりすぎずに読むことができたのも良かったなと思います。

1

愛ある日常

尽くしすぎるハイスぺ彼氏と尽くされる訳あり彼氏のなんでもない日々。
独特のテンポ(1ページ3コマ)や真面目にふざけているような感じが面白くてクセになっちゃう中毒性のある作品です。ともちゃんがEDだから、せーしろーにセフレOKなふたりの関係性は、決してほのぼのではないはずです。彼氏とスケベができないと悶々としても、別にスケベができなくても大好きな人と一緒にいられるから幸せ!ということが、彼らの淡々とした(時々狂気アリ)日常の至るところから感じられ、”恋愛”は身体の相性じゃなくて(そういうのも好きですが…)、相手を想う気持ちありき、という素朴なメッセージを受け取ったような気がします。

恋人と暮らすことは楽しいことも多いけれど、相手の価値観へ歩みよるという努力も必要という同棲生活のリアリティも感じられました。全く違う環境で育って、性格も全然違うふたりなんだけど、季節の行事を徹底的に楽しむ!とか、相手が大切なものに同じように敬意を払うとか、必要以上に踏み込まないとか…心地よく距離感があるところが大人な感じがします。尽くすことも、尽くされることもごく自然で能動的、彼ららしい愛のかたちだなと思いました。爆萌えするわけじゃないんですけど、ずっと地味に見守り続けたいと思ってます…!

2

シリアスとギャグの融合

前作「潮騒のふたり」ではリアル系の絵柄が凄みすら感じさせましたが、本作はリアルといってもかなり読みやすい、逆にその絵で物語が魅力的に見える!
「ばらとたんぽぽ」というタイトルからくるイメージと内容のギャップ。
シリアスとギャグのギャップ。
私個人はギャグ系は苦手なんだけど、この作品のシリアスな側面を緩和するというか、クスッと笑えるようなユーモアを加えていると感じた。

だって、好きな相手は性にトラウマがあって一緒に住んでいるのにセックスはできない。
これはとってもシリアス。
でも征士郎はあけっぴろげにセフレライフをぶっちゃけてアホっぽさを全面に出して、お相手のトモと読者を救ってるよね。
トモちゃんのトラウマはかなり深刻で、その直接原因のクソ野郎、また間接原因のクソ家族。
そんなトモちゃん命な変態が征士郎。
でも逆説的に、トモちゃんが誰ともデキないからより一層愛しさが増してるんじゃない?なんて思ったり。
トモちゃんを一生愛せるのはオレだけだぁ、みたいな。
ところで、征士郎とトモちゃんの出自ってロミジュリでもありますね。

1

いろいろキョーレツでした

作風が、私の好みではなかったし、正直、征士郎がかっこいいとも思えなかったんですが、読み進めていくうちに、征士郎の揺るぎない愛に心をつかまれました。

セフレが5人いて、風俗も行っている。そして、ラジオでは下ネタばかりって、好きになれない気がしました。でも、一心にトモちゃんを愛していますよね。こんなに何でも持っている人なのに、演じることしかできないトモちゃんを深く愛している。
それも、エッチもできないのに、2年間同棲して愛し続けている。
すごいですよ、征士郎さん。
セフレも風俗も大好きなのに、トモちゃんとエッチができるようになったら、全てと手を切るつもりだし。
キョーレツな性格だけれど、そういう所が大好きです。

それにしても、にーくら。
この人は自分の方が能力が上なのに、家柄のせいでトモちゃんより下に見られることに腹立たしい気持ちがあって、こんな行動になったのか。憎しみと愛情がないまぜになって、こんな行動になったのか。
とにかく許せません。トモちゃんを全否定して、家の中でレイプなんて、ひどすぎます。
早く、トモちゃんの鰹節化が治まりますように。
トモちゃんの「鰹節を削ってくれ・・・中にいるおれを取り出してくれ・・・」が心に響きました。
征士郎はきっと鰹節から本当のトモちゃんを取り出してくれるはずです。

下巻で、にーくらが出てきそうですが、彼が反省してくるような展開を期待しています。

1

「どちゃくそ」な1冊。

pixivでずっと追いかけてきた「ばらとたんぽぽ」が商業化されると聞いて、それはもうテンション高く発売日を心待ちにしていました。

コミカルで、シリアスで、そして深い愛情をこんなにも上手にミックスさせた作品はそうそうないなあ、といつも思っていまして、ただ「セフレ」という存在がごく当たり前のように登場していたり、性暴力の描写もあるので苦手な方は注意が必要かもしれません。

内容をざっくりと。ネタバレ含んでいます。





人気少女漫画家・征士郎には恋人がいる。
彼が「トモちゃん」と呼ぶ、夏目朝春、32歳の舞台俳優だ。

イケメンで、何をやらせてもパーフェクトにこなす完璧男子(何しろ現職は人気漫画家だ)の征士郎はトモちゃんを心から愛しているが、けれど二人の間には身体の関係はなく―。

家事全般が得意で仕事も家事もそつなくこなす征士郎。
が、一方のトモちゃんはズボラ男子で放っておけば食事もろくに取らないような男性。尽くす男・征士郎と、征士郎から受ける愛情を当たり前のように享受しているトモちゃん、という図式があります。そして二人が未だ身体の関係を持てずにいるのは、トモちゃんが行為を拒否をしているからで…。

と、こう書くとトモちゃんがやや難アリの男性のように思えます。
が、トモちゃんがセックスができない理由がきちんと存在していて、それがまあ胸糞で腹が立って仕方がない。そんな不憫なトモちゃんに、読んでいて少しずつ傾倒していきますが、トモちゃんを応援したくなる理由が、他にも存在しています。

それはハイスペック男子・征士郎の性癖。
トモちゃんとセックスができない征士郎は、トモちゃんの公認を受け、数人の…、と話が続きます。

遠浅さんのデビュー作『潮騒のふたり』を読んだときにも思ったのですが、遠浅作品は商業BLらしからぬ、というと語弊を招くでしょうか。昨今のBL作品では、恋人が何かしらの理由でセックスができなかったとしても、だからと言って外で発散する、という展開のものはあまりお見掛けしない気がします。

そんな「王道」からはあえて外れたストーリー展開が遠浅作品の醍醐味かもしれません。「性」と「愛」をすべからくイコールで繋いでいない。恋人ではない男たちと関係を持つ攻めさん、という展開でありながら、ベースにあるのは征士郎とトモちゃんの深い愛情。素晴らしいです。

「ばらたん」は1、2巻が同日発売になりましたが(ちなみに2巻完結の作品ではありません)、1巻は過去のトラウマでセックスができないトモちゃんが少しずつ征士郎に歩み寄り何とかEDを克服しようとするところまで。その過程が甘々なだけではなく、時にコミカルに、そして時にシリアスに紡がれていきますが、根っこにあるのは二人の相手への愛情なので読んでいて萌えしかない。

そして1巻の終盤で、トモちゃんが信頼してやまない「先輩」が登場するところまでが描かれています。そして2巻へ続く!となります。

トモちゃんが征士郎の好きなところ、として、征士郎のどちゃくそなところが好き、と告げるシーンがありますが、さながらそれは今作品を一言で言い表しているワードだなあ、と読んでいて思いました。

甘いだけでもなく、エロ重視でもなく、時にコミカルに、時にシリアスに進む、いわばごった煮の内容。でも、それが良い。

それらを上手にミックスさせ描いていく遠浅先生の手腕にKOされたところで、続巻へと続きます。

6

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