電子限定特典付
定期的に摂取したくなる吸血鬼モノ。
こちらの作品は変化(?)もあったし、後天的に吸血鬼となった総一郎の人間の時の記憶も見えたりしたので、他の作品とはひと味違う感じがものすごく好みでした!
仕事の帰り道で子どもの姿で倒れていた総一郎を保護するところからはじまるふたりの関係。
手の傷から出た血を飲んで吸血鬼だと告げても驚かない千世の度胸がすごくイイ。
恐怖よりも好奇心が勝って質問攻めにするところが本当に可愛かったです。
総一郎が居候するカタチでふたり暮らしが始まるわけですが、意外にも総一郎は世話焼きでそのギャップにやられまくり。
総一郎のビジュアルが好きすぎてそれに引っ張られた部分もありますが(笑)押し付けがましくなく、かつ甲斐甲斐しい様子が本当に好きでした。
そして千世への余裕のある甘やかしかたがものすごくツボで、めちゃくちゃキュンとしました。
微妙なすれ違いもあるけれど、お互いに自分の気持ちをはっきりさせるために必要な時間だったので、ハラハラせずに見守れたかな、と。
それがあったおかげで公開告白も見れたし、無事に両想いになったふたりを見れたのですごく嬉しかったです。
吸血鬼と人間の彼らのこの先が気になるところではありますが、きっと幸せに暮らしていくんだろうなと想像できるような結末も素敵でした。
吸血鬼というとファンタジーな感じがするけど、すごくリアルな恋愛に感じました。
日常の些細な出来事が楽しくて、一緒に過ごす時間がどんどん大切になってく様子がとても伝わってきて、私も幸せな気持ちになりました。
一緒に囲む食卓、たまに食べるとテンションが上がる宅配ピザ、雨の日の帰り道、、
そんな1つ1つの出来事が特別な時間に思えて、素敵な気分になります!
千世くんの目の作画がすごく好きで!
キラキラしてて宝石みたいで、この興味津々に輝く目をずっと自分に向けてほしくて、総一郎は秘密を残していたのかな、と思いました。
あと、雨の日のシーンがとてもとても大好きです!
優しさと嬉しさが伝わってきた〜!!
あと晴れた星空のシーンも綺麗で大好きだった!
冷えきった空気と温かい手の温度がこっちにも伝わってきてドキドキしました
絵がきれい系なんですが、お話はちょっとコミカルでギャップがありました。
お話は割と各話が日常の一コマという感じでそれぞれまとまってて、全体にあっさり読める感じ。
設定が色々ん?と思うところもありましたが、あまり深く考えずに楽しむのがいいかもしれません。
行き倒れている子どもを拾ったら、怪我をした自分の指をなめてきて、みるみるイケメンに、という、ヴァンパイアものというよりはシンデレラストーリーでした。
イケメンヴァンパイアは、血をくれる人のところを転々としていたようなのですが、その割にはお金持ちで、値段も見ずに何でも買ってくれるし、素敵なディナー、そしてHの方もばっちり面倒を見てくれるという!
最後の方に、ヴァンパイアになった総一郎の生い立ちと、カップルの因縁エピソードがありました。
読んですぐに独特なモノローグ、台詞回し。
同じ雑誌で連載しているN野先生の作風を思い浮かべました。
そして受けの瞳が…そっくりすぎませんか。
過去作調べたんですけどこんなにきらきらとした瞳じゃなかったですよね。
そして一番驚いたのは表紙です。
onBLUEvol.53のN野先生が描かれた表紙とそっくりなんです。角度までもが。同じ雑誌内でこんなことある?すごくもやもやしました。編集部さん流石に気づいてると思うのですが。
攻めの総一郎がゲロ甘で大好き。
ラフで男前な外見もなんですけど、中でも口調が良くて!
海外のドラマの吹き替えにいわゆる若者言葉をほんの少し混ぜたような絶妙なフランクさで、なんか…なんか…良かったな…
「かわい」「気持ちいーねえ」なんて、知世をあやすようにかわいがる姿にすごく萌えてしまった。これは好きだ。
渡辺先生の前々作が好みだったので、吸い寄せられるように手に取ってみたところ、良い意味で生活感があふれるゆるっとした雰囲気の吸血鬼ものでした。
出版社あらすじの通り、司書として働きながらごくごく普通の毎日を送っていた知世の生活に、ある日突然吸血鬼がまるで昔からいたみたいにするするっと入ってきて一緒に暮らすんです。
描かれているのは普通の日常。ただそれだけなんですよ。
この2人の暮らしの中でのやり取りや雰囲気が甘くて優しい心地の良いぬくさ加減で、なんだかすっかりと癒されてしまいました。
優しい言葉も疑問も全てストレートにものを言うタイプの2人だったのも気持ちが良かった。
しかしながら、いわゆるスタンダードな吸血鬼ものを期待して手に取るとアレっとなるかもしれません。
同棲している甘い関係の2人の日常もの+現代に生きる吸血鬼エッセンスを少々…というライトな印象を受けました。
セリフの言い回しでちょっと分かりにくかった部分が何箇所かあったので、今回は萌寄りのこちらの評価で。
瞳とまつ毛の作画が美しく、独特な余白の取り方と会話のやり取りが個性的で素敵な作品です。
ゆるくまるく包み込むような無意識溺愛攻めがお好きな方に刺さるかもしれません。