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作家買い。
アンソロ『君恋』で連載されていた作品で、何話か拝見していましたがこうして商業誌で刊行していただけてうれしい限り。発売日を心待ちにしていました。
オムニバス、ていうんですかね。
「おしどり縁結び商会」を舞台に繰り広げられる恋のお話です。
「マッチング度120%」を謳う、縁結びを商いにしている「おしどり縁結び商会」。
そこに一人の男性がやってくる。
山辺と名乗るその男性は、病で余命半年だといわれてしまう。ゲイという性癖を隠し、恋から遠ざかっていたが、最後にどうしても恋がしてみたいという。
期間限定の、別れが初めから見えている山辺という男性に、おしどり縁結び商会の副会長・宇楽は一人の男性を紹介しー。
という出だしで物語はスタート。
今作品の主役は山辺さんではありません。
おしどり縁結び商会の宇楽、そしておしどり縁結び商会の会長兼お茶くみの豪くん。この二人がメインとなった作品です。彼らが結びつける、複数組の恋の成就を描いたお話。
2CP目は人気上昇中の新人モデルのシオンくんと、宇楽が足しげく通うお弁当屋さん・佳人のお話。
人気上昇中、故にモデル仲間にねたみを買いあることないこと中傷を受けるシオンくん。そんな彼に宇楽が引き合わせたのが佳人、という繋がり。シオンくんの恋の成就、に見えて、実は救われたのは佳人もだった、という阿部さんらしいひねりのきいた恋人たちのお話です。最後に見せる佳人の涙に、こちらもほろりと来ました。
後半は、おしどり~の宇楽と豪くんのお話。
2人のなれそめが描かれていますが、「今」の2人から読み始めたのですごく新鮮、っていうのかな。若かりし頃は2人ってこうだったんだー、という。
ポールダンサーの宇楽は、雪が積もる夜に一人の男性に声をかけた。
寒空に一人で立つその彼を放っておけなかったのだった。話を聞けばバーで金銭その他もろもろすべてスられてしまったのだという。そのまま話をした二人。それで終わりになる、はずだった。
が、その男・豪は足しげく宇楽が働くバーにやってくるように。ニートのはず、金はどうした、借金してないよな?と心配になった宇楽は、豪に話しかけるがー。
タイトルに「上」とついているように、今作品は続きものです。この巻で二人がくっつくところまでは描かれておらず、はよ続きを…!状態になりました。おしどり縁結び商会の副会長が宇楽で会長兼お茶くみが豪。この肩書ってなんでこうなんだろう?と思ったのですが。あれですかね、お金を出したのが豪なのかな?
宇楽という人物は、これぞ阿部さん!てな感じの姉御肌の女装男子です。ピンヒールがカッコいい。シオンくんが宇楽さんを評するシーンがありますが、言い得て妙。
阿部さんて人が普段見せずに隠している部分を描くのがすごくお上手な作家さまだと常々思っているのですが、おしどり縁結び商会が引き合わせた二人の相性がドンピシャで、あっという間に恋が実るほのぼのコメディ、ではないんです。その人をその人たらしめている切ない過去だったり、黒い感情だったり。そういうものをさらりとスパンと読み手に魅せる。そこから、もがきながら必死で這い上がってくるからこそ、人は美しいし逞しいのだと。
1話目の山辺さんのお話は割とほのぼの。
からの、2CP目以降のちょっぴりダークさを孕んだ展開に、してやられた感がありました。
そして、阿部さん作品と言えばきれいな絵柄で描かれる濡れ場。
これがねー、今作品にはないんですねー。
無いけど、でも最高。
二人の間にきちんと育ている信頼関係だったり愛情が、しっかり伝わってくるから。攻め・受けの描写がはっきりあるのは山辺さんCPだけ。この恋人たちの濡れ場もごくあっさりしたもの。あとは描かれてないので、どちらが攻めさん…?と妄想するのも楽しかった。
登場人物はさほど多くはありません。
が、それでいてなおこの充足感。まるで映画を見終わった後のような満足度があります。個人的にゆかりちゃん大好きです。阿部さんの描かれる女性って非常に魅力的。
読み終わった今思うこと、それはたった一つ。
早く続きが読みたい。
今作品も最高な1冊でした。
唸るくらい素晴らしかった。さすが阿部あかね先生!名前の付かない関係の妙を描かせたら右に出る者はいないと思う。これは阿部あかね先生にしか描けない漫画だなって思いました。素晴らしかった。めちゃくちゃいいもの読んだ。予想の十倍よかった。まいりました!って思いました。
まだ上巻だけど表紙のメインCPの馴れ初めの前に2CPと愉快な仲間たちが描かれていてどちらの話もすごくよかった。BL漫画の面白さのその先にある上質なヒューマンドラマとしての面白さに溢れている。面白いし楽しいし笑えるんだけど泣ける、そしておしゃれ、染み入る。これを全部やってのける。すごい作家さんだと思う。メインCPのその後が楽しみ。早く下巻読みたい!!
人の縁って不思議で素晴らしいものですね、さよなら、さよなら、さよなら。
お洒落な表紙に阿部あかね先生
なぜ私はこの作品を見落としていたのだろう…
下巻発売のタイミングで上巻を見逃していた事に気付き急いで購入したものの先週末は読めずにやっと読めます!
遅ればせながらのレビューです
どこか下町感と山の手感を感じる不思議な彼らのおしどり縁結び商会の世界
この縁結び商会の縁で出会う2組のカプのお話しと表紙の2人、豪と宇楽の出会い編とみんな大好き♡ゆかりちゃんの描きおろし
最初の山辺さんと川谷君のお話しは縁結び商会の自己紹介的なエピですかね?
少しだけドキハラで読みましたが割とクスっと終えられて、この作品と豪と宇楽の雰囲気掴みになりました
そして次のカプの佳人とシオンのお話しはより人物像の掘り下げがされていてキャラの魅力が溢れています
どちらも生き方や人間関係に少し諦観した所がある2人
そんな2人が一緒にいる事での居心地の良さ
でも根本的に佳人とシオンの抱える諦観観念の根っこが違います
「過去」に縛られる佳人、「今」に執着を感じないシオン
言い換えれば「未来」を諦めなければいけないと思っている佳人と「未来」に意味を見出せないだけで意味さえ見つかれば歩き出せるシオン
そんな2人の救済ストーリーにはグッと来ます
すごく好きな2人とお話しでした
そして最後のいよいよ豪と宇楽のお話し
こちらはめちゃくちゃイイ所で終わっちゃう~…
だ…が!上巻の発売を見落とした私的には怪我の功名!
このまま下巻が読めるのは良かった(´▽`*)
そしてゆかりちゃん♡
絶対に幸せになって欲しいというか、今の幸せな時間がずっと続いて欲しいなってきっとみんな願ってしまうハズ
そして片想いの素敵さも、両想いの素敵さも、どちらもキャラの幸せそうな表情から感じる素敵な描きおろし
私もずっとBLに片想いしていくって決めてます( ´3`)~♡
やっと読める~♪
下巻が出たら一気読みしたい!と思い買ったまま耐えたこの1か月
未購入の電子サイトでしつこく試し読みしては2話の扉絵の豪のビジュアル見て妄想を滾らせておりました(笑)
だって好物の三白眼でしょ?それに口ピでリーゼント、その上3ピース着てるょ…ってもぉ…これは妄想の餌食ですよね?www
そしてやっと対面した豪と宇楽の世界
今、上巻を読み終えてレビュー中です
上巻は何と言っても藤井さんとシオンくんかな、ガッツリ持って行かれて藤井さんのホロ…に私もホロっとしちまいましたぜ…(´;ω;`)
「リハビリ」「ゆっくり」「俺がついてます」
疲れ切って、身動きが出来なくなっていた心を動かすのには十分過ぎる温もりが、言葉と共に握られたシオンの手から藤井さんに流れ込んで来たんだろうなぁ
すごく響きました
そして最後に豪と宇楽!
ドッチもドッチで訳アリ感が満載で気になる気になる……。
いつから豪はあのリーゼントに?そして結構出会いからキャラ変してる気がする…など2人それぞれの過去も、2人の過去も気になる~
このまま下巻が読める喜びを噛みしめつつ、もぉ1回上巻を読み直す贅沢な時間を過ごそうかな~♪
上質で丁寧、だけど作り込まれ過ぎていない自然体な人間模様と心の機微を感じ取る琴線に触れる作品です
登場人物の誰もがどこかに居そうで、どこかに居て欲しい、そんな息遣いと熱を感じる作品で、余計な演出不要なお話しとキャラだけで勝負出来る…!
阿部先生、流石です……!の一言に尽きる
カラダではなくココロのマッチングを求めている方に是非、読んで欲しい
普段、カラダ先行でもウヒョウヒョ喜ぶ私でも、まだキスだけで十分BLの愛を享受出来る!と心底思わせてくれる素敵なオムニバスです
追記|下巻を読み終わり、上巻のレビュータイトルだけ変えました
そして、今からこの作品を読もうか悩んでいる方が居たら下巻のレビューや感想もチラっと覗いてもいいかも知れない…
さすが阿部あかね先生です。でも、どうせなら上下巻一気に発売して欲しかったなぁ…。
豪と宇楽のビジュアルも良かったですが、『おしどり縁結び商会』に持ち込まれる仕事のお話が凄く面白いんですよ。特に2人は何もしてないんですが、脇キャラが動いて行くんです。
個人的には元ホストの弁当屋の藤井と新人モデルのシオンのエピがお気に入りでした。
そしてお気に入りのキャラは誰が何と言おうとゆかりちゃんでした。www
上巻が豪と宇楽の出会ったばかりのところで終わったので、2人が今の関係にどうやって落ち着いたのかが凄く気になっています。今のところエロよりストーリー重視なのも凄く好みな作品でした。
それと2人の飼い犬のウメちゃんの演技力最高でした!www