電子限定かきおろし付
『春雷と蜜』に比べたらだいぶと好みでした。なんだか作家さんからの熱量を感じるなと思ったら、劣情先生の経験に裏打ちされたお話だということがあとがきに書いてありました。それが十分にわかる作品だった。意識して変えてるのであろう絵柄も平成の風味と令和っぽさが混じって可愛かったし。
荒井のキャラデザとか目つきは大変好きで、一方まひるの事があまり好みになれなかったのが悔しい。まひるにハマれれば神評価もあったかも。ミューズに選ばれる何かが伝わらないままそれ前提で話が進んでいくから、追いつけないまま終わってしまった感じ。まひるは可愛いけど、突然モデルやれって言われてはい出来ました、だとなんだかなぁという。
自分のミューズを追い求めるファッションデザイナーと可愛い服が好きだと心に秘めながら上京し働く男の子のシンデレラストーリー!
周りに否定されてきた自分の『好き』という気持ちを、そのままでいい、と肯定して受け入れてくれる攻めの姿に胸が打たれる部分がありました。ありのままでいいんだよ、好きだと思う気持ちを、自分を否定しなくてもいいんだよって背中を両手で支えてもらえるような作品だと感じました。
フォトスタにあげたまひる君の声がすごく辛くて蓋をしたくなることだけど、それを否定しないで手を掴んで引っ張って、輝く場所に連れ出してくれた陽平との出会いが運命みたいだと感じました。
最後ショーで着た服、ひとつひとつ細かい所にまひる君の好きなものが詰まっていて。見たくない過去も、全部含めて今の自分なんだよ。自分を大事に愛してあげて欲しいっていう気持ちが服から伝わってきて、とても感動しました。
陽平はまひる君のことよく見てくれてて、まひる君の事考えながら服を作ったのかなって思うと、そこには愛しかないな、と思います。
でもそれは陽平も同じで、まひる君に着てもらえる事が自分のデザインへの自信に繋がっていて服を通して一人の人生を飾っていきたいって思える存在と出会えた事が素敵でした。
最後の陽平の言葉がプロポーズでしかなくて最高にきゅぅんってなります。
自分が作った服を好きな人に着せて自分色に染め上げる行為、最高にえっちだな、と感じます!
服や小物センスバチバチにかっこよくて各話の表紙デザインも全部すばらしく素敵です。
何度も何度も読み返したくなる作品。
コメントをチラッとおみかけしましたが、そう!!おちりの描き方が最高。とぅるんとしてて、ツヤツヤきらきらしてて……。ふたりがどうやって繋がっていくのか想像出来なかったから余計に、気付けばもう隣にいるのがめちゃくちゃ自然で、本当に作品のタイトル通り「どうあがいても愛」なんですよね。読めばその意味が伝わってきて、やっぱり何度も読み返したくなります。わたし的にはめちゃ好きなシーンがあるのですが、ネタバレになるのでお口チャックしておきます。
可愛いものや洋服が大好きなまひるくんの、シンデレラストーリー。
可愛いものが好きで身に付けていた子どもの頃に、周りにからかわれる様になり、自分の好きを隠すようになったまひる。
そんなまひるを見出し、自分のデザインした服を着るモデルにとスカウトしたのがよーへー。
元が良いまひるくんが、もっともっとキラキラ輝いていく姿が、スカッとします。
ちょっとした端っこの絵が可愛かったり、面白かったりと、読み応えもあり。
まひる家族の設定が暗い物かと思いきや、最後に笑わせて頂きました!
ホントキラキラしていて、楽しい1冊でした!!
先生ご自身も元アパレルデザイナーだったということで、ファッション業界まわりの描写や、洋服の描写が素敵で何度も見返したくなります。
デザイナーの陽平(ようへい)が、工事現場で働いていたまひるをモデルとしてスカウトしたところからはじまる物語ですが、まわりに何と言われようと自分が着たいものを着て、生きたいように生きればいいというメッセージが一冊通じて描かれていました。
ただ、読み口は全体的に軽い感じでサラッと読めました。
エロシーンは本編だけだと2回位かと思います。
個人的には受けのまひるのセクシー下着&お尻の描写がお気に入りです。陽平がムラムラしちゃうのも納得。
受けのまひるが、結構バカ正直なキャラで、経験はないけど性的な行為に積極的なタイプなので、そこの葛藤は少ないという点で好みがわかれるかも…?
私はほのぼのして好きでした。
それよりも個人的には、攻めの陽平が天才肌で変わり者感は出てたし流し目もセクシーでかっこいいのですが、今一歩魅力に欠けるかな〜というところがありました。
全体的には、絵も上手いし、お尻もエロいし、ストーリーもよくまとまっていて楽しめました♡