片想い中の幼馴染から 念入りにマーキングされて… 寡黙な過保護弁護士×控えめ美人研修医 高貴なる人外ヒエラルキーBL第2弾♥

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表題作ペディグリー 2

浮石 崇靖,上級の妖怪
浮石 千化八,崇靖の幼馴染で下級の妖怪の医者

その他の収録作品

  • トップグレードの世界へようこそ(描き下ろし)
  • カバー下表紙(描き下ろし)

あらすじ

浮石千化八と浮石崇靖は家庭の事情で親元を離れ、幼い頃から兄弟同然に育ってきた。
千化八たち「人ならざる者」――いわゆる妖怪は下級が上級に絶対服従を強いられる階層社会。
力が弱く下級の千化八は苦労してきたが、いつも助けてくれる上級の崇靖にいつしか恋心を抱くようになっていた。
成人した妖怪は漏れ出るフェロモンを他者が舐めとりマーキングする「妖舐」が必須となる。
崇靖に全身くまなく舐められると千化八は恥ずかしさと快感でいっぱいになってしまうが、崇靖は行為中も平然としている。
その様子を見るたび彼は自分のことを何とも思っていないのだと思い知らされるようで…。
そんな中、二人に「青年社交宴」こと大お見合いパーティーへの参加要請が来て…!?

作品情報

作品名
ペディグリー 2
著者
丹下道 
媒体
漫画(コミック)
出版社
芳文社
レーベル
花音コミックス
シリーズ
ペディグリー
発売日
電子発売日
ISBN
9784832292352
4.2

(115)

(55)

萌々

(39)

(15)

中立

(5)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
12
得点
481
評価数
115
平均
4.2 / 5
神率
47.8%

レビュー投稿数12

最高。

『ペディグリー』の2巻目。
「人ならざる者」を主人公に据えた、ファンタジー要素モリモリのシリーズです。1巻は獣人のお話でしたが、2巻は妖怪さんたちのお話。

2巻の主人公は1巻で摩宗×朱允のペアリングをサポートした弁護士の一人・浮石 崇靖。序盤に摩宗がちょろっと登場していますが、主人公の崇靖の恋のお話はそこから7年前、という時系列のお話です。

ネタバレ含んでいます。ご注意ください。




半分妖怪、半分人間の千化八は、子どもの時から親はなく小さな神社に引き取られて大きくなった。そこで幼馴染の崇靖とともに暮らしていたが、苗字は一緒でも従兄弟でも何でもない。崇靖は妖怪で神社の和尚とも血のつながりがあるらしいが、千化八はそうではない。彼は親に捨てられた自分を、和尚さまが引き取って育ててくれたのだと推測している。

そして、妖怪の世界は階層社会で、上級の妖怪に下級の妖怪は歯向かうことができない、という仕組みになっている。千化八は当たり前のように下級の妖怪で、上級の妖怪に食い物にされないように崇靖が守ってくれているのだった。

どのようにして守るかというと…、

エッロ!

溢れ出すフェロモンを他人に舐めてもらう「妖舐」という行為でマーキングする、という手法。丹下さんらしい、汁気たっぷり擬音たっぷりの、受けさん舐められまくり…、もとい「妖舐」という行為がちょくちょく出てきます。

下級で、何かというとちょっかいを出されがちな千化八を守ろうとしてくれる崇靖に、次第に恋心を抱くようになる千化八だったがー?

あのですね、こういうCP、おそらく丹下先生の癖なんですね。
スーパーダーリンに、溺愛されるちょい不憫な受けさん。
丹下先生の代表作「恋イン」と同じようなストーリー。

ちょい飽きちゃう方もいるのかな?でも、ワタクシ、ドストライクでございます。まさに王道と言えるバックボーンに、丹下先生らしいエッセンスを加えて、唯一無二の世界観に仕上げている。素晴らしいの一言です。

お互いにすれ違うさまはもはやお約束。
それを、崇靖と千化八は、二人で乗り越え、幸せをつかみ取ろうとする。同じようなバックボーンでありながら、その恋の行方は三者三様。丹下先生のその手腕に脱帽です。

丹下先生の攻めさんてちょっと暑苦しいというか。
温度が高い。受けさんのことが好きすぎて。
が、今回の攻め・崇靖は、受けちゃんのことが好きすぎてもはや菩薩と化しています。まさにスパダリの鑑。

千化八のほうも、内面が(いやビジュアルもだけど)男前すぎて萌えが滾る。下級の妖怪だからと言って相手に背中を向けることはない。どんな相手にも果敢に立ち向かうさまはまさに漢です。カッコええです。

身体を、隈なく隅々まで崇靖に舐めとられ、けれどそこから先に進むことのない関係にもやもやしていた千化八。が、そこから二人が心を通わせ思いが通じ合った後の彼の壮絶なまでの色香がヤバいです。彼が凄まじい色気を漂わせるのにはもう一つ理由があるのですが(こちらのバックボーンがまた最高)、なにより、崇靖に愛されているという実感が彼を変化させたのではないかと、そう感じました。

2人に親がいない理由もめっちゃ良かった。二人の親さんたちもナイスガイで最高が過ぎる。

最後まで読み終わって、そこから出だしの部分を読むとめっちゃすっきり。
7年たってもラブラブな(死語かな?)二人の姿にニヨニヨが止まりません。

1巻もめっちゃ良かったのですが、個人的には2巻の方が好きかも。

キャラ良し、ストーリー良し、バックボーン良し。
ベッドシーンはそれなりにありますが、その多くは生理現象的な行為なのでエロいというよりは崇靖の千化八への深い愛情が読み取れてそこもよし。そこからの2人のエチシーンが、「妖舐」との違いがきちんと透けて見えてエロいんだけどそれだけじゃない感じ。

まあ、とにもかくにも最高すぎる1冊でした。
まだ続きがあるようで、そちらも楽しみ。願わくば、番外編でもいいので千化八の母ちゃんのエピソードや崇靖の父ちゃんの話も読んでみたいな、と切望しています。

12

ロマンティック(変態)ラブストーリー

2巻は別のカプって事でしょ?表紙の2人見た事ないし。一巻読んだから世界観知ってる、人外のカップリングのお話でしょ?ウンウンと読み始めたら、あれ?知らない……ん?理解するところからなの?と混乱しましたが、とても面白かったです。

人外は人外でも妖怪系でした。
ヒエラルギーがあるんですね、何でもないただの人間はピラミッドの最下層。
どんな人種がいててどんな仕組みかの説明が詳しくありました。
上位種からのお誘いには絶対服従のお見合いパーティーみたいな会合なんてあるんだ。

今回は幼馴染で同棲中の崇靖と千化八。一緒に住んでて濃厚接触してるけど恋人同士ではない2人のお話。正確にはどんな人外なのか後半までわからないまま。

妖人は、妖気(フェロモンみたいなの)が漏れ出てしまって、それが人を惹きつけてしまうから定期的に舐め取ってもらわないといけないんだって。なんつーエロい設定!
面倒見のいい崇靖は、毎回千化八の全身隈なくペロペロチュッチュしてくれる。唾液でぬれぬれになってますよ。
千化八ったら、これはいやらしい行為ではないと自分に言い聞かせながらも悶絶しながら感じてる。

あのね、恋人も作らず同棲して幼馴染ペロペロしてるなんてただの善意な訳ないやん、下心ありありやっちゅーの。

丹下先生お決まりの長年の勘違いすれ違いの末の両思いで遂に結ばれますが、メチャクチャ粘着質で変態的です。(褒めてます)

今回のわたしの萌きゅんポイントは、受けの千化八がエッチに積極的なところ。
丹下作品って攻めが押せ押せで受けは流されて泣かされてみたいなカップルが多いのですが、千化八さんは、淫乱受けと言うてもいいのでは?なんて思うくらいのお方でした。
自分からいろんな事挑戦したがったりしてます。

それにしても毎回桁違いのスケールのお話で楽しませてくれるのが丹下作品のいいところだな〜。
好き。

10

全然わかんない世界観!

1巻の虎の摩宗と蛇の朱允の、人外の血統を持つ2人の世界観は理解できた。今作2巻めの身分制度の階層世界観は全く理解できなかった。

だがしかし!
丹下道先生お得意のペロペロで(失礼しましたっっっ!)“無知な受けの外堀を埋めていく攻めの重い愛”が読ませる、読ませる。

難しい事はわかんないけど、千化八の駄々漏れの色気と可愛さ、
崇靖の健気さとあたふたさと角が生えてる雄気ムンムンの姿に、
また読み直そ~ってなります。

5

丹下先生ワールド全開

よくできてるわ〜物語が!
細部までキッチリと!とても関心致しました。

2巻もファンタジー100%で、当て馬、嫉妬、独占欲、体格差、ガチムチ攻、美人受、すれ違い、ねっとりセックス、求めている要素がもれなく詰まっていました。安心の丹下先生。
あと100冊読める…
と、に、か、く!人外!今回は妖怪、幻想モノ。
好きです。

来年の花音2月号より続編決定ということで、3巻が発売されるのは2025年ですね。
生きて楽しみにしております。

5

幼馴染の一途な恋と深淵な世界観

崇靖×千化八


人外ヒエラルキー2巻。
1巻のカップルとは全然違う2人が主役。
1巻とまだ直接のつながりはない。

「ハルキネシスの世界」といういうファンタジーたっぷりの舞台で、
「人ならざる者」つまり「妖怪」の中の階級差がテーマ。
ちょっと複雑かなと思っていたけど、
そこがまた面白くて引き込まれている。
やっぱりメインは人間ドラマで
この物語の真髄は、
輝いている純粋で真っ直ぐな恋心である。と思います。


幼馴染の2人がハートを掴んで離さない。
子供時代からずっと一緒に過ごして、
一緒に住んでいて、
両片思いで、
それも不器用ながらも不器用!
学生時代や社会人を経て、
最後には本気で向き合って結婚を経て、
今に至った。

「人ならざる者」の
美人の研修医・千化八の
「下級」としての立場や苦労が、
超緻密に描かれていて、
その不憫さに、
魅了されっぱなしで
彼の恋心の卑屈さ、
そして崇靖に構ってもらう中で
ただの弱者ではないという強さに、
崇靖の周りの女性たちへの嫉妬が、
彼の一途な気持ちが、
痛いくらいに伝わってくるの!
片想いが真心から湧き出てくるのが胸に突き刺さる。

男前の弁護士・崇靖。
「上級」として
平然とした態度、
その冷静な中にも、
時折見せる細かな気配りや優しさ、
そして千化八への過保護さに、
正直ちょっとイラッとすることもある。
あのクーデレっぷりも、
「いい加減にして!」って感じだよね。
早く千化八に自分の本当の気持ちを伝えてほしいと思うのは私だけじゃないはず。
読み進むと、
崇靖の中正体が気になって仕方ない。

でも、
2人のツンデレバトル、
思わずガン見しちゃう。

当て馬たちも素晴らしい。
千化八や崇靖の気持ちがより際立って見えるし、
2人の関係性をより鮮やかに浮かび上がらせている。

階級差のリアルな描写にはハッとさせられる。
上下の関係から生まれる狭間に縛られる2人の感情は、
胸にグッとくるもの!

そして、崇靖の正体・・・!
あの明かされる秘密には・・・

千化八の背景も心を打つものがある。
彼の母親の秘密が深い影を落としているのは間違いない。

シリアスなトーンとしても色々楽しめる。

丹下道先生のエロさは、
やっぱり完全に真骨頂で、
力強く描かれる2人の一瞬一瞬がもう…!
心臓バクバク、萌え度MAX!

「妖舐」
(千化八のフェロモンが漏れないよう、
崇靖が千化八の体を舐める行為)は、
もどかしいほど心の距離と
ギリギリの体の距離で心キュン!

そして、長く、長く塞がれてきた2人の想いが、
ついにエッチに解放される瞬間に
・・・マジで心臓に悪い!

「人外ヒエラルキー」という世界観で、
深淵なシリアスと
階級差の影の中で、
幼馴染の一途ラブが交差し、
純粋な恋心があふれていて、
2人の心の奥底でグラつく感情や、
もどかしい距離感が愛おしくて
幸せな現在が新たな感動と
興奮をもたらしてくれる。
エロエロに完全に萌えてしまって、
結果的に大大大満足!
何度も読み返したくなる作品でした。

新章はどんな展開になるかな?
1巻と2巻のカップルが繋がるのかな?
超楽しみです!

4

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