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御曹司アルファは契約婚をお望みです

onzoushi arufa ha keiyakukon wo onozomi desu

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表題作御曹司アルファは契約婚をお望みです

レスター・ダットン,投資銀行勤務,ダットン家の御曹司,31歳,(α)
鷹鳥千歳(エリック・チトセ・タカトリ),オメガ保養施設の縁組支援担当,24歳,(Ω)

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

契約結婚を望む不遜な御曹司アルファ×ベータ性を偽るトラウマ持ちオメガ

オメガゆえにアルファの父から支配を受けていた千歳は、家族と縁を切ってオメガ保護施設で働いていた。発情期がきていなかった千歳はベータと偽りオメガとアルファのための縁組支援事業を担当していたが、ある日支援申し込みメールを確認していると名家の御曹司アルファであるレスター・ダットンの名前を見つける。その後、契約婚を望む彼の相手探しを担当することになるが、傲慢で不遜な態度が父と重なり千歳は辟易としていた。ようやく彼が及第点をつけるオメガが見つかったと思ったらトライアル当日にキャンセルが発生し、不本意ながらレスターと二人きりになってしまう。嵐が吹き荒れる夜、発情期がきていなかった千歳の体は火照りはじめ、レスターを誘うように甘い匂いを漂わせる。自身がオメガだとばれてしまってもなお、必死に本能に抵抗するが、レスターに触られた途端に自分がどうしようもなくオメガであることを突きつけられーー!

作品情報

作品名
御曹司アルファは契約婚をお望みです
著者
神香うらら 
イラスト
渋江ヨフネ 
媒体
小説
出版社
KADOKAWA
レーベル
角川ルビー文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784041141939
4.1

(42)

(17)

萌々

(17)

(7)

中立

(0)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
9
得点
174
評価数
42
平均
4.1 / 5
神率
40.5%

レビュー投稿数9

先生初のオメガバース


アプローチが面倒すぎて契約結婚したい御曹司アルファ × 自立したいオメガ


オメガ保護施設の職員の千歳(受け)はベータと偽って働いているオメガです。
保護されているオメガとアルファのカップリングを担当しています。
現在面倒に思っている担当アルファのレスター(攻め)はアメリカでも屈指の名家の御曹司で、結婚しろコールに辟易して契約結婚する相手を探しています。毎回遅刻してくるし傲慢な態度だし、オメガとの面談には毎回千歳を同席させるしと迷惑ばかりかけられています。
やっと何回かの面接を終え次の段階へと進むことになったレスターですが、2次段階のデートを飛ばして擬似同居を行うトライアルにしたいと言い出します。今回も千歳も同席で。
何とか断りたい千歳でしたが施設長からも許可が出てしまい、仕方なくトライアルのホテルに向かうと、結局相手のオメガが怖気付いてしまいお流れに。
なのに、大雨で道路が封鎖され家に帰れません。そんな時によりにもよって突然ヒートに襲われてしまい、レスターの関係を持ってしまいます。
それからは、レスターからのアプローチが始まります。契約結婚なんてまっぴらと思う千歳ですが、少しづつ距離が縮まりつつあるある日、施設のオメガの誘拐事件が発生するのです。



エリート一家に生まれた千歳はオメガだとわかった途端結婚して子供を産むことを強要する父に嫌気が刺し、傲慢な婚約者に襲われそうになったことをきっかけに、家を飛び出しオメガの保護施設に入り、ヒートが来てないためベータと偽り施設で働いています。いずれは大学に行き教師になりたいと思っています。
そんな時会った瞬間ざわざわする存在がレスターでした。

ヒートが来ないオメガが、心をザワザワさせるなんともムカつくアルファと出会い、突然のヒートに関係を持って少しづつ近づいていって事件に巻き込まれてという、オメガバースの王道な感じです。

レスターははじめは他のアルファと同じで、傲慢で自分勝手で、早々に千歳に目をつけ会う口実に他のオメガををダシに使うなどあまり印象が良くなかったのですが、途中から千歳のために何か買ってくるとか気を使うことを覚え、ちゃんと千歳のことを考えられるようになってきて、その成長がよかったです。

攫われた千歳たちを救う場面では、千歳にはヒーロー登場にしか見えないのに、他の人の視点ではどう見ても殺人鬼がドアを破壊して侵入しようとしか見えないという場面が想像するだけで笑えます。

一世一代のプロポーズも上手く言えなくて何度も言い直して、はじめは傲慢なプロポーズが最後にはちゃんと千歳を愛してるから結婚してくれと言えて偉かったねと褒めてあげたいです。

事件の後があまり描かれていなかったので、親とは和解できたのかとかレスターの家族との顔合わせとかいろいろ気になるところはありますが、概ね楽しくや読めました。


0

オメガバ×ミステリー!

面白かった〜!
初読み作家様でしたが、一気読み。

オメガバースの王道ストーリーでありながら(不憫受けΩと御曹司俺様α、突然のヒートにセッで対処、アルファの溺愛、Ωのピンチに駆けつけ救い出すαなど)、そこに受けの職場で起きた誘拐事件が絡み、ミステリー仕立てになっているのが新鮮でした◎

俺様アルファのレスターの台詞の数々に…あるあるかもしれないせど…痺れた!心の中でゴロゴロしちゃいました…

「(君が落ちるのも)時間の問題だ(ニヤリ」

「君の気持ちなんか知ったこっちゃない。俺のために俺と結婚してくれ」
↑やー!俺様!ニヤけちゃう(°∀° )

受けの千歳が、庇護されるタイプじゃなく自分で道を切り拓いたり、ピンチを乗り切ろうとするところも、個人的にいいねいいね!とグッときたポイントでした◎
(もちろんレスター様が救いには来るのですが!)

惜しむらくは、誘拐事件の解決があっさりし過ぎていて肩透かしをくらった感があることでしょうか…
黒幕があんなにアッサリ自白するかなあ…?と疑問に思ったり。
物語前半から伏線が綺麗に張られて繋がる事件だったため、ちょっと残念だなあと思いました。

そうそう、ベイビーのできた千歳はいったん四年制大学に行くのは諦め、育児に専念することにしたみたいですが…

そこはレスターさん、家の力?を使ってお手伝いさんならシッターさんなりを雇い、子育てしながら千歳の夢を叶えるために一肌脱いでもいいんじゃない、と思ったり。

千歳の教師になるという夢、ぜひとも叶えて欲しいな〜

その後の2人も気になります。読みたい!




0

これだからアルファは!( *´艸`)

神香うらら先生、初のオメガバースになるこちら。
えっ!?そうなの!?とちょっとびっくりしちゃいました。

受け様は、オメガの保護施設にて縁組支援コーディネーターをしている千歳。
オメガでありながら今までヒートがなく、このまま平穏に自分の人生を生きていきたいと思っていたある日、御曹司のアルファ、レスターが縁組支援に申し込んでくる。
この圧倒的オーラを放つレスターこそ、この度の攻め様。

しょっぱなから"これだからアルファは"と言いたくなるような傲岸不遜なレスター。
でも、千歳を前にすると、ちょっぴり可愛げも見える。
ははぁ、さてはレスター、これが初恋だな( *´艸`)
匂いとか相性とか、色々言ってるけど、それはつまり独占欲だよ、なんてにまにま。

千歳が行方不明だと分かってからのレスターの焦りと行動力、いいわぁ(≧▽≦)
攻め様はそうでなくっちゃ( ^ω^ )b
千歳を助けに入ろうとする姿、想像するまでもなく、シャイ○ングだよね( ^_^ ;)
なりふり構わずなレスターにきゅん。
その後のプロポーズには、不器用かよ!とアルファらしさ全開で笑っちゃう。
もうレスターのアルファさが、全面的に可愛げに見えてしまってました( *´艸`)

さすが神香先生、と納得のラブコメを楽しませて頂きました。

1

海外ものが上手い作家さま

神香うらら先生の作品を読むのは実に「極上御曹司の初恋略奪方程式」以来になります。神香先生は海外セレブを書くのが凄くお上手な作家さまだと思うのです。今作でもレスターのセレブぶりを楽しませていただきました。

このレスターですがあらすじとカバー表紙からどんなに酷い性格をしてて、最後は攻めザマァな展開かしら?と勝手に想像していたんです。
ですが読み進めるうちに彼の印象がガラッと変わっていて、とても魅力的なアルファだということが分かって来るんです。

そうなると千歳の頑なさに「レスター不憫」と応援したくなり、当て馬にされたハンナの煮え切らない態度にイラッと来たりしました。

途中で事件も起きて海外ドラマを観ているような気分になり、ページを捲る手が止まりませんでした。
この犯人の匂わせ方もお見事で、予想が当たった途端に次は誰がどのように追い詰めるのだろうとワクワクしました。

そこはまぁ、ハイスペアルファであるレスターが見事に追い詰めて解決するのですが、ここら辺からがちょっと駆け足で残念だったと思いました。BLであってサスペンスものではないのでしょうがないですが、もっとじっくりと書いて欲しかったです。

そして個人的に爆笑したのがレスターの名付けのセンスでした。千歳には頑張ってあの名前を阻止して欲しいと思いました。www

1

レスターと書いてかわいいと読む

意外にも神香うらら先生初のオメガバース作品。
はー、すごく面白かったです!

オメガを保護し、いわゆるお見合いのような縁組支援も行っている施設という設定が新しくてですね。
ふんふんなるほど…と世界観を把握しながら読み進めていくと、するすると流れるように面白い展開へ。気が付けばあっという間に読み終えていました。
海外舞台・ラブロマンス・事件要素のある神香先生作品は漏れなく面白いに違いないと思っています。今作もまさに!でした。

攻めのレスターの印象がもの凄く悪いんです。
もしお見合いだとしたら、初対面から無しって決めてました。ごめんなさい。と言いたくなってしまうような、いっそ美しいほどに傲慢で利己的な合理主義者のアルファ男性なんですよ。
ただ、この印象最悪男の印象がどんどん良くなっていくではありませんか。途中からはもう、レスター…もしかしてあなたかわいい人…?なんて思ってしまう魔法にかかります。
特別なことはしていないはずなのですけれど、なんだか妙にかわいいところがある攻めでした。
というのも、相手となる受けの千歳のキャラクターとの相性がすごく良かったのだと思います。
不遜な態度をされたのならば丁寧に熨斗を付けるようにこちらも不遜な態度を。なよなよしさとは無縁のはっきりとした性格の人です。
言われたら言い返しますし、時には「こういう時はそんな物言いはしないでこう言いなさいね」なんて、まるで攻めを躾けているかのよう。ママ…

施設の女性オメガとの縁組支援を希望していたはずが、とあるきっかけから千歳に猛アピールをし始めるレスターの図がかわいらしいやらなんやらで楽しくて笑えてしまうんです。
初めて好きな子が出来て、俺の考えた喜ぶに違いないプランをドンと出してみてもなかなかなびいてくれません。でもめげない。
そんなある種の健気さと同時に、元からの自信家めいたものが混ざったレスターのキャラクターが良くて。ああなんてかわいい攻め。
いやあ良いコンビ…もとい、良いカップルでした。ニコニコしちゃいます。

2人が繰り広げる攻防ならぬ攻避戦を楽しんでいると、合間にきな臭い事件が。これが恋愛面に絡んでいくのも上手い上に、お話としても面白さが増していくのだからすごい。
最高に楽しいラブストーリーでした。200P弱の中に夢中になって読めるお話が詰まっていますよ。
ハラハラドキドキそわそわと、喜怒哀楽の喜楽+哀ほんのりが揃った素敵な1冊です。
神香先生流のオメガバース、非常に楽しませていただきました。2人のその後も読んでみたくなりますね。

6

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