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表題作堕落家族論 下

都賀藤馬
めぐるの父親候補,チンピラ,27歳
小谷仙太郎
めぐるの父親候補,ゴースト作曲家→無職,26歳

その他の収録作品

  • 描き下ろし(22P)

あらすじ

酔った仙太郎にキスをされた藤馬は、かつてと今の仙太郎に向き合い心が動きはじめる。しかし、藤馬の関わる暴力団「藍田組」周辺がざわつく中でめぐるがこつぜんと姿を消してしまい!?

作品情報

作品名
堕落家族論 下
著者
鶴亀まよ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
新書館
レーベル
Dear+コミックス
発売日
電子発売日
ISBN
9784403669514
4.5

(218)

(160)

萌々

(36)

(15)

中立

(2)

趣味じゃない

(5)

レビュー数
15
得点
991
評価数
218
平均
4.5 / 5
神率
73.4%

レビュー投稿数15

こんな家族と仲良くなりたい

 ストーリー構成というかキャラの作り込みもしっかりしていて、上下巻完結というけっして長くはない作品でありながら、最後まで引き込まれました。藤馬の育った家庭を知り、今の彼に納得。真っ当な家族に誰よりも憧れる一方で、子は親の呪縛からは簡単に逃れられず、離れたくても完全に縁を切ることはできない。ヤクザと一般人の狭間で、どちらにも両足でしっかり立つことができず不安定なまま生きていたのが彼なんですね。

 凛々子が本当の父親を父親候補に挙げなかったのは、組から抜けていない彼を父親にするのは危険だったからでしょうが、藤馬も候補にしたのは彼の本来の気質を知っていた、見抜いていたからかもしれませんね。クズといっても子供に暴力を振るうような男ではなく、心の中は真っ当であり、奥底では家族の温かさを望んでいる男だということを。そこまで考えていなかったとしても、仙太郎との何かしらの化学反応に賭けていたのかも。めぐるの面倒は元気なうちはもっとしっかり見るべきだったとは思うし、祖母ではなく生前彼女から2人に話すべきだったとも思うけれど、結果的には2人とめぐるを引き合わせたのは彼女ができうる限りのことをしたと言ってもいいのかも。

 家族の話ばかりになってしまいましたが、藤馬と仙太郎のBL展開も萌えに溢れていました。仙太郎にも色気はちゃんとあるし(笑)、藤馬はヤリチンに見えるけれど遊んでいい相手とそうじゃない相手はきっちり区別していて、後者を弄ぶようなことは絶対にしない人だと分かります。自分に惚れている仙太郎に手を出したんだったら、めぐるがいようといなかろうと、浮気をすることはないと安心できます。現実的に考えると、法的手続きなど問題はいろいろ残っています。それでも今この3人がこの時間を居心地が良くて愛おしいものだと考えているのなら、時間をかけてゆっくりとこれからのことを考えていけばいいんじゃないでしょうか。

0

これが彼ららしい形かな?

甘さはなかったけど、
彼ららしく家族になったのかなっていう
終わり方でした。

藤馬の生い立ちを見るに、
仙太郎とめぐるが藤馬にとって
初めて家族と思える相手になっていくのかな?
とか思うとちょっと泣けます。

この二人に育てられるめぐるがどういう大人になっていくのか、
めちゃくちゃ興味あるんですけど、
もう見れないんでしょうか…

藤馬は綺麗に身辺整理されたっぽくて良かったです。
仙太郎は無職のままって、
ゴースト作曲の件はあれで終わり??
まだまだ気になることが残ってるし、
ずっと読んでいたいと思っちゃう作品でした。

0

読みごたえあり

受け、攻め以外に子供、キーマン(りりこ)の背景や心情や過去話、という風に通常より多いであろう情報量を、それらいつどこにもってくるかなど、構成大変だったと思うけど、見事上下巻にきれいにまとまっていて、素晴らしかった。
こういう話大好きです、ちゃんとエチシーンもあって完全燃焼できたし、星7つしたい!
でも欲を言えば、少なくとも3巻くらいかけると良かったような。
だって、特にセンタローの音楽の着地点は入れるべき要素と思うのに。
・各話での扉絵で目線がドキッとするほど色っぽいのがあって惚れた
・めぐるちゃんが最高にクールでかわいい(でも自分の娘ならしんどい)
・アニメイトの小冊子が当たりだった
・せんちゃんの子育てが愛おしくて泣ける
・トーマはクールキャラ一徹かと思いきや、けっこう狼狽えたりして案外かわいい

2

よかった〜〜!!

鶴亀まよさんの絵柄が大好きなのですが、今回のお話は設定が結構重めなうえに6歳の女の子にそんな二択をせまるのか……と購入を迷っていました。
でもやっぱりキャラクターが魅力的なのと絵柄が大好きすぎて思い切って購入。

受けに振り回される攻めが大好きなので、酔っ払って絡んだうえに記憶がない仙太郎と意識させられる藤馬にめちゃくちゃ萌えました。
表紙やカラー絵の色合いもとっても素敵でした。
雰囲気も暗すぎず、話のテンポがよくて読みやすかったし、表情や目線の描写が細かくて好きです。
そしてめぐるちゃんがたくましくてかわいい。
三人のほのぼのした日常をもっと見ていたいです。

0

彼らは家族ではない

上巻のレビューで揃いも揃って本音を隠したがるって書きまして、結局、本音というか真実をあらわにしきらないまま(読者にはわかるけど)終わる作品て珍しくて、面白いなと。めぐるとおばばは父親が誰か分かってんのか明確ではなく、藤馬と仙太郎が互いにしっかり好意を表明することもなく、生業としていたものを暴かれるでもなく、それぞれ隠し事ばかり。藤馬と仙太郎の関係は、これからが面白いところではあるから残念なんだけど。

あと共生を否定して共存と言って終わるところも家族モノの作品では見ない終わり方で面白かった。共生の方が近いし湿度があると少なくとも自分は思いますけど、彼らは詰まるところ家族ではなく、よき隣人であると。実際、仙太郎と藤馬はめぐるに対して本来なんも責任ある立場ではないですからね。おばばから金もらってるなら面倒はちゃんと見た方が良いとは思うけど、家族である必要はないと。

一方で凛々子やらおばばやら東海林(若頭)は完全に人を巻き込むタイプで、世渡りがうまいといっちゃうまい。しかし無責任なのでやや腹が立つ。仙太郎と藤馬は人が良好きでこういう輩共に搾取されるんだろな〜

描き下ろし、ガキができたと分かったときは確かに仙太郎を頼ろうとしたかも知れないけど、死ぬと分かった時に頼られたのはあなたも同じですよ。
それにしてもあんなに職質されそうな風体で、ポケットに粉をいれたままにするなよ。

0

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