電子限定描き下ろしイラスト付き
「僕って恋愛対象に入りますか?」「入り…ますね」正反対な先輩×後輩の青春BLにキュン♡
イケメンカフェ店員×メイク好き男子。二人とも同じ高校の先輩後輩で攻めが先輩。
受けのさっちゃんは家の庭にプールがあるような裕福な家庭の子で小学生の頃、告白した男子に「デブは無理」と言われたことからダイエットとメイクに目覚めて、今や、容姿に気を使わない人は無理、と思うまでに。一方、攻めのフミヤ先輩は実父が亡くなり、母が再婚後離婚して、その母も自損事故を起こして入院中。カフェでバイトしながら双子の妹の面倒も見ているという苦労人です。そのせいか、カフェではハーフアップのイケメンなのに、学校では髪がもじゃもじゃの省エネモード。髪を結ぶことでオンオフを切り替えています。
フミヤ先輩はバイセクシュアル、さっちゃんはゲイを自認していて、カフェで仕事中の先輩に一目惚れして、「僕ってあなたの恋愛対象に入りますか?」と声をかけ、「入りますね。恋愛対象」と先輩が答えて、その後、同じ高校だったことが判明したことから急速に距離が縮まります。
男同士だから、というハードルはなく、フミヤ先輩もさっちゃんに一目惚れしていて最初からわかりやすく溺愛モードなので、ほとんど山や谷はなく順調に関係性が発展していく感じでした。
唯一のハードルと言えるものは、フミヤ先輩が嘘が嫌いで、さっちゃんは太っていた過去を知られたくなくて、から揚げが嫌いだと嘘をついたり、メイクで素顔を隠していることに対して、「フミヤ先輩に本当のことを知られたら嫌われちゃうかも」という悩みはあるのですが、読者としてはそれを知られたところでフミヤ先輩の態度は変わらないでしょと思えるので、恋のハードルとしての共感はかなり低かったです。
フミヤ先輩のことを名前で呼ぶ紬先輩という女子が当て馬として出てきますが、フミヤ先輩は紬先輩よりさっちゃんを優先しているので、彼女に対してもハラハラドキドキ感はあまりなく。
恋に恋して自分磨きに余念がないさっちゃんも、そんなさっちゃんを可愛がるフミヤ先輩も、キャラとしては特に好きでも嫌いでもなく、という感じで読んでいましたが、付き合った後の花火大会のシーンで周りに人が大勢いる中で、舌を入れるような濃厚なキスをするんですよね。フミヤ先輩にフラれた紬先輩も近くにいて、「誰か見ていたかもしれない。紬先輩だって。でも、そんなのどうだっていい」と思いながら。
付き合い始めのカップルのリアルなんでしょうけど、紬先輩はフラれるのが濃厚な状況でも告白していて、潔い当て馬キャラとして好感を持っていたのと、以前にフミヤ先輩が二股かけられてフラれたときに涙を見せたというエピソードから、フミヤ先輩もそれなりに心を許している相手だと思っていたので、せめて見えない場所でキスをするとか、彼女のことを考えてあげてほしかったなと思い、二人に対する好感度は少し下がりました。
付き合っていることをクラスの友達に話すのにも特に抵抗はなく、多様性の社会が浸透していることを嬉しく思いながらも、男同士というハードルにBLの面白さを感じる人間としては、男女の恋愛ものとの違いを感じられず、BLとしての萌えは薄かったです。
ストーリーも、ストレスなく読めるのはいいですが、読み応えという点では物足りなかったです。
メイクに目覚めるきっかけとなった発言についても、初恋の相手が謝罪に来て、「女の子が好きと言ったら傷つくと思って、デブは無理だと言った」と言い訳していて、いくら小学生でも「デブは無理」のほうが傷つくってわかるんじゃないかと思って、ストーリー都合を感じてしまいました。
男同士をハードルとしてとらえず、「男子高校生が恋をする話」を読みたい人には合うのかもしれません。
令和の時代に生きる学生達の恋愛ってこんな感じなのかも…と思えるような、ジェンダーレスをたっぷり感じる作品でした!
メイクが大好きでゲイだと自覚している幸郎(さっちゃん)は、中学時代からの友達のモモに連れられてオシャレなカフェへ。そのカフェには「フミヤ」のバッチをつけたハーフアップの超絶イケメンが。さっちゃんは一目惚れしてそのまま逆ナン『僕って恋愛対象ですか?』(ここら辺も令和〜!)
返事はなんと『はい』!!(令和〜!!)
二人は連絡を交換し、ゆっくりお互いを知っていくはずでした…が、なんと!学校でもじゃもじゃ頭の三年生が『さっちゃん』と話しかけてくるじゃありませんか。まさかのそのもじゃもじゃが、「フミヤ」先輩だったのです!!笑笑
始まりから令和〜な開始で、男女やゲイ、バイ…など当たり前のように話が進んでいきます。周りの友達や家族に至るまで、みんながみんな偏見を持たず、女の子のような見た目とメイクが趣味のさっちゃんにも、それが当たり前のようにお互いを尊重して関係ができているのが伝わる表現で、見ていて嫌な気持ちになる事がありませんでした。特にフミヤ先輩に関してはさっちゃんの事をとても大切に大事にしているのが伝わって来て誠実さが素敵です。(年相応に急に『エッチおじさん』に変身するのもおもしろい)
周りがそんな感じで寛容だっただけに、文化祭での事件はさっちゃんにとってトラウマを掘り返す出来事だったと思います。
ただ、そんなさっちゃんのトラウマごと全部見たいと思ってくれる、他の人には見せたくない、というフミヤ先輩の重さはさっちゃんにとっての大きな救いだったと思いました。
さっちゃんの嫉妬深さも可愛いくて、お互いに気持ちが重いのが甘々で最高でした♡♡
収録されている番外編、二人の初めてが書かれています。
まさかのさっちゃんの両親に今からえっちしますがOKですか?と電話で聞く、さらに性感染症の罹患有無を証明書付きで持ってくるというフミヤ先輩の『重い』だけでは片付けられない行動でしたが、二人の初夜は一見の価値あります!!!
というか、次の日の朝の描写!!!ここだけでご飯三杯いけました……幸
令和の高校生は親に逐一Hの許可とるの?でもって親はあっさりOK出すの?偏見で物言っちゃアカンとリアルZ世代の妹と姪に確認したら
姪(高1)「は?????」
妹(高2)「きもっ、ありえねー」
って秒で否定された……デスヨネー……。
冒頭で述べたように「今からヤります!」って受けの両親に電話で許可取るシチュにドン引き。BLでもNLでもGLでもさすがにない。報告するカップル側でも報告される親側でも空気が地獄。それは個人や性的嗜好の尊重じゃなくてプライバシーのゴリ押し。
あっさり許可出す親の倫理観もわけわからんし、LGBT問題に踏み込んでても最低限のリアリティーが担保できてないから(何故か管理人が常駐してる非実在コインランドリーの時も思ったけど、ちゃんと資料読んだり取材してる?)ご都合主義全開な作者の脳内ファンタジーに付き合わされ苦痛だった。
自分だったら子供の立場でも親の立場でも絶対嫌だ、気持ちが悪い。幾ら家族や親しい仲だって越えちゃいけない一線はある。
この小説を高評価してる人たちは「今からお前んとこの〇〇とヤるけどいいよね?」ってよく知らん男から突然連絡来ても快諾できるの?
いざ始める前にパートナーが「親御さんに電話して許可とるね」って言いだしても喜んで同意するの?だったらすげー。
フィクションとリアルごっちゃにするのはナンセンスって叱られるかもだけど、最低限の常識・共感ラインは譲れない。
しかも泊まりがけの旅行先からコトの直前に電話なので止めたくたって実際何もできないし、電話切った後どうしたって生々しい想像しちゃうされちゃうじゃん……子供の立場だと初Hの日付とタイミング親にばっちり把握されるんだが嫌すぎ……。
ヤる前にエイズの陰性検査も重たすぎて引いたけど、まあ病気は心配だからなとそこは無理矢理納得。
だけど受けが女々しすぎる(この表現も嫌だが)通り越し、見た目も中身も完璧女子なのは無理。
見た目に関してはおめめでっかなキューティクル、趣味特技メイクで女物の服を「カワイイ~v」と好んで着る。
男同士であることより過去の自分が太ってたこと気にし、ポッキー1本食べるのにもうじうじカロリー悩む強烈なルッキズムコンプが発動。
これはもう女子じゃん。
完全に女子じゃん。
親やクラスメイトに同性愛の偏見全くないどころか一クラスに複数同性愛カプがいて、親友が恋人持ちレズビアンなのも現実離れ。低反発どころか無反発。NLより起伏がないBLで、ストーリーのフックといえば受けがおデブちゃんだったこと告白できない一点のみ。
悩むのそこ?
でもってそれそんな悩むこと??
カップルになったからってコンプレックスやトラウマ全部カミングアウトする義務ないし、家族恋人友達でも立ち入ってほしくない黒歴史や秘密はあって当たり前だし、何もかもぶちまけることを信頼関係の構築や愛情証明と勘違いして、そうしないと嫌われる!相手に不誠実!と強迫的に思い込んでる共依存関係不健全で息苦しい。人生の全イベント開示請求されとるんか?
これ感情移入できるか?
自分だったら絶対無理。
ギャグとして描いたんだとしても滑ってるしキッツい。
カフェでナンパしたさっちゃん(受)と、ナンパされたイケメン(学校ではモジャモジャで攻)なフミヤ先輩のお話。2人ともDKの先輩後輩で、ナンパから始まった関係ですが、ゆっくりと関係を深めていったり、トラウマとか悩んだりする姿が高校生で青春って感じで良かった!フミヤ先輩が若いのに慎重に丁寧にさっちゃんと身体の関係を持つことに向き合ってたのが好印象でした。
小説を読み慣れない方にもライトで読みやすかったのでオススメ!
さっちゃんはフェミニン男子で、美容に気遣ったり女友達ときゃっきゃしたりと、受が少女漫画的な雰囲気だと苦手な人は要注意です。
エロス度★★
文哉と幸朗が紡ぐ祝福の恋物語・・・開幕。
おやおや。モジャモジャだけど実はイケメンな先輩とあざと可愛い後輩の恋がとても初々しくて胸キュンが止まりませんね。
〝好きかもしれない〟だった2人がお互いのことを知っていくなかで距離が縮まり想いが募っていくのがたまらなく、砂藤シュガー先生のイラストも作風にピッタリでした。
恋人になる前から文哉と幸朗のやりとり・距離感にニマニマが止まらなく、文哉の愛の重さ・独占欲にキュンとしたり、やきもち焼きな幸朗の可愛さ・男前なカッコよさも魅力的で、青春が最高です。