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冒険者皇子の唯一にして最愛の子猫

boukensha ouji no yuiitsu nishite saiai no koneko

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表題作冒険者皇子の唯一にして最愛の子猫

シリウス・フォン・アインベルタ
冒険者、アインベルタ皇国第三皇子
ノエル
18歳、転生者、獣人(猫族)、『精霊の愛し子』

あらすじ

好奇の目に晒され狩猟の標的とされるこの世界の獣人たち。森の奥に隠れて生きてきた猫族のノエルは養い親を亡くし、ひとりぼっちになってしまった。ハンターに襲われたところを冒険者シリウスに救われ、彼の頼もしい従魔たちと旅を共にすることに。「恩返しできるまでの間、一緒に」と心に決めるも、シリウスの大きな優しさにみるみる惹かれ……?

作品情報

作品名
冒険者皇子の唯一にして最愛の子猫
著者
杉原朱紀 
イラスト
花小蒔朔衣 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784344855649
4

(25)

(8)

萌々

(10)

(7)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
7
得点
101
評価数
25
平均
4 / 5
神率
32%

レビュー投稿数7

子猫が有能なお仕事マンでした

パッと見て分からないけど、転生ものです。
タイトルにもあらすじにも書いてないから、あ。これ転生ものじゃんって読んでて気付く方は多いかも。転生設定のパンチあるストーリーに没入しまくりでした!


タイトル的に冒険ファンタジーでゴリ攻めしていく作品かなと思っていたら、予想外にもお仕事ものの要素入ってて、これがめちゃくちゃ面白い。冒険者であり皇子のシリウスとの出会いに始まり、チビ竜を拾い、皇都へと進む道のりは冒険要素つよつよな感じでしたけど、皇都に入ってノエルに皇宮での仕事を与えたところ、いきなりの実務要素……!!(´⊙ω⊙`)

ノエルのビジュ見ました?
猫獣人で、白くて華奢でおかっぱで儚げで耳がぴょこんってしてて可愛くて。
ノエルの転生前は日本で経済や商業関係の仕事に携わっていたらしく、この皇宮でも会計監査の部署に配属されるわけなんですけど、前世の知識と経験を生かしてものすごい有能。しかも数字に強いときた。このギャップすごすぎん?(笑)
こっちの世界の方が経理関係の仕訳の知識が遅れてて、それをノエルが効率のいいやり方を指南するなど、周りの面々に驚かれる一幕も。
ノエルが国家公務員的な仕事をバリバリこなすシーンや、貸借対照表・損益計算書なんてワードが飛び出すのも違和感がありすぎて、めっちゃ笑っちゃった。
上司にや同僚に、即戦力すぎてお願いだから部署異動しないでと懇願される始末。そりゃそうよ(笑)ほわほわ〜とした雰囲気と佇まいで、数字と決算書をバリバリ扱う姿が最高でした。

そんなノエルの手腕によってこの国の事業内容がよりクリアになっていきます。
もちろん各貴族の収支報告なんかも透明化されていくのですが、その中身がおかしいぞと。数字が合わんなってなって、そこからとある伯爵家の不祥事と不正が露わになっていきます。
そこには獣人の人身売買などきな臭い動きがあったりと、ノエルが絶対に巻き込まれていきそうな香りがぷんぷんします。実際に狙われちゃうんだけど、ノエルを狙った相手がまさかの相手で……ってところが、これまたハラハラとヒヤヒヤのドキドキ展開。
ノエルの前世のトラウマがここに繋がっていくのかと。思いもしない衝撃の事実に、この物語からますます目が離せませんでした。


シリウスとの最初の出会いから、ノエルの身の周りの環境が目まぐるしく変化していきますが、ちゃんとシリウスとのBLもしっかりと育っていて、全方位で抜かりなく楽しめましたヽ(´▽`)/
シリウスに婚約者もどきが登場し嫉妬を煽るシーンもあるけど、ウザ絡みのクソ令嬢はガン無視OK。シリウスの過保護で溺愛のあまあまムーブをとことん楽しんで下さいね!

7

No Title

ファンタジーが好きなので、読みました。

冒険者、アインベルタ皇国第三皇子のシリウス・フォン・アインベルタと、転生者、獣人(猫族)、『精霊の愛し子』のノエルとの物語です。

養い親を亡くし、ひとりぼっちになってしまった猫族のノエルは、森の奥に隠れて生きてきました。

ハンターに襲われたところを冒険者シリウスに救われ、彼の頼もしい従魔たちと旅を共にすることになったノエルは、徐々にシリウスにひかれていきます。

人を好きになる過程が、じっくりと描かれているのが、よかったです。

包容力のある「攻」と、かわいい「受」という王道の設定だとおもいますが、こういう設定が好きなこともあって、たのしくよめました。全体的に、あまり雰囲気のお話で、読んでいて、胸がきゅんとするシーンもおおくあり、よかったです。

2

粗筋には無いですが〚転生モノ〛です

普通のファンタジーBLかと思いきや、主人公が現代日本の前世を持つ〚転生モノ〛でした
前世の記憶や人間関係が作品のキーとなっているので、割とガッツリ転生BLだと思います
粗筋にないので、普通のファンタジー作品をお求めの方はご注意を……

とは言え、モフモフ従魔達と猫になれる受の可愛いさにホッコリ癒され、圧倒的“光”属性のスパダリ皇子様と、過去に囚われたヤンデレ執着魔術師様との三つ巴展開をハラハラ堪能できて楽しく読了◎

シリウスが意外にも執着心強めの溺愛攻めで嬉しい誤算でしたが、いつの間にかヌルっとノエル命になっていて〚溺愛に至るまでの過程が大事派〛的には物足りず★4評価に。
ぴるぴる怯える子猫を優しく保護する“お世話焼きお兄さん”な印象だったので、突然のノエル溺愛モードについて行けず「ん??いつ恋愛感情になった??」と完全に置いて行かれました笑

また、当て馬好きとしてはヤンデレ魔術師ディクスとノエルの絡みをもう少し堪能したかったのが正直なところ…と言うか、個人的には前世からノエルを依存させようと仕向けていたヤンデレ感が大変好みでした♡
こう言う、ヤバイ男大好きです!

色んな要素満載で読み応えのある一冊でしたが、終わり方が若干唐突だったので本編のみだと「ここで終わり?」感が否めず。
もしかすると、コミコミ限定の特典小冊子や電子特典SS等で補足があるのかな…?(本編のみ読了)

0

異世界転生、でもいきなり困難直面




森で隠れ住んでいた猫獣人ノエル(受け)はならず者に襲われ逃げた先で魔獣に襲われ倒れていたところを、第3皇子で冒険者のシリウス(攻め)に助けられます。
ノエルは森で暮らしていたので知識は多いのに自己評価が酷く低い、シリウスはそれを不審に思います。それは田舎では獣人差別が酷いからでした。
皇都に連れてこられたノエルでしたが、獣人の行方不明者が多発していることが判明し、ノエルはそれに巻き込まれてしまうのです。


ノエルは森に捨てられていた獣人で、老夫婦に拾われて育てられました。獣人は差別されて酷い目に遭うからと森の外には出て行かないようにと言い含められていました。
シリウスに助けられた時に、前世の記憶が蘇り、精霊が視えることで気味悪がられていたこと、幼馴染の後ろにいつもいたことなどを思い出します。
前世は今世よりもずっと進んだ世界なので、皇城に連れて行かれ仕事を与えられた時もその知識で周りから重宝されますが、自己評価が低すぎてそれを素直に受け取れません。

獣人の誘拐事件、シリウスの婚約者候補(事件の首謀者絡みで泳がせるため)、前世の幼馴染との再会などが絡み合い、不穏な空気がずっと
続きます。

シリウスは獣魔使いで、フェンリルのザフィリスと火喰い鳥のリリーネ、途中で助けた白龍のテトがノエルの心身に安寧を与えてくれます。ザフィリスは兄のようにリリーネは姉のようにテトは弟のように。
彼らは危ないところを助けてくれたり、ほのぼのした交流だったりとても楽しかったです。
特に猫の姿になれるノエルが何度もザフィリスに子猫よろしく運ばれていくシーンは想像するだに可愛くて大好きです。

腹黒なシリウスの兄の策略もなかなか楽しく、ノエルはまぁある大変な目に遭いますが、為政者はこれくらいのしないとなと納得でした。
シリウスの家族や親友夫婦など、ノエルに好意的な人ばかりで本当によかった。
これからも大変なことはあるだろうけど、幸せになって欲しいものです。

ただ、獣人誘拐の首謀者は捕まりましたが、奴隷にされ隣国に売られた彼らはちゃんと返してもらえたのでしょうか。そのあたりは書かれていなかったのでちょっと気になりました。

ノエルは精霊の愛し子でしたが、第3皇子妃になるなら、前世の知識を利用したものを普及させるのもいいですが、精霊について研究するのはどうでしょうか。
精霊が視えるひとか稀にいるらしいし(シリウスの親友然り)彼らを保護できたらいいなと思いました。

0

もりだくさんな内容でした

過保護な攻めはいいですね!堪能いたしました!

冒頭からなかなかハードです。荒くれ者に襲われ気を失った猫獣人が主人公。前世をぼんやり思い出し、目が覚めたら冒険者の青年に保護されていてー。

青年と愉快な仲間たちと共に旅をし、冒険者にー…とはなりません。青年たちと皇都へ向かう旅の途中で子龍を保護し、皇都にたどり着いたところで明かされる、青年の正体。職を与えられ、職場では前世チートな書類処理能力で重宝され、自己評価が低すぎるのがたまに瑕☆な、仕事のできる猫獣人が爆誕しておりました。
両視点で書かれてますので、攻めの過保護っぷりもしっかりわかります。主人公がおつかいに行こうものならこっそり護衛がついていく。主人公に想いを伝える前に外堀から埋めていく。そんな攻めでした。好きです。

話が通じないタイプの女性が出てきたり、獣人行方不明事件が起こったり、前世にまつわる彼が登場したり…。次々と起こる出来事で先が気になり一気に読んでしまいました。面白かったです!

主人公の前世、彼との関係は切なかったです。そんな彼とまさかの再会で、しかしきっぱりと誘いを断る主人公が格好良かった!冒険者の青年と出会い、彼が自身を見てくれるからこそ自信もつき、変われたんでしょうね。
青年と出会う前に、前世の彼と遭遇して誘われていたら…俯いて、ついて行ったんじゃないかな。前世で何度も聞いたあの言葉を聞きながら。彼の後ろを。

実は第三皇子だった青年の隣を歩いて、冒険者したりお城でバリバリ書類処理したり、生き生きと顔を上げて暮らしてってほしいです!

4

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