電子限定おまけ付き
竜が求めたその男は、やがて不朽の愛となる。 不遜な竜神×天涯孤独の男 ドラマティック神婚奇譚
うわぁ〜〜……
期待を裏切らない後半戦。素晴らしいのひと言です。
これまでたくさんのファンタジー作品を読んできたけど、また1つ名作に出会えた感動で胸がいっぱいになりました。
番に恋をして、温かい感情を抱くようになった竜人のアダン。人間嫌いで何百年もの間孤独で生きてきた彼がヨナークを愛し、慈しみ、大事に想う感情がひしひしと伝わってきて、ああ…もうなんと表現したら良いのか分かりません。
アダンのヨナークへの想いはダダ漏れで、クールな態度の中にも甘さが滲みます。
何て言うんですかね……上巻のときのアダンはヨナークを気に入っていたとは言っても、義理で動いていた感じなんですよね。セックスにしてもただの交わりの行為であり、性欲発散の手段って感じで、そこに感情は乗っていませんでした。
上巻の終盤あたりくらいからは、おや?と思えるヨナークへの気持ちの変化が見られ、この下巻ではそれが大爆発!下巻の冒頭から早速の甘いシーンのお出ましにウヒョッ!(´⊙∀⊙`)てなって、アダンの発情期には更に更にウヒョウヒョヒョ〜〜(//∇//)\(//∇//)\でした。
感情的に人間っぽくなってきたアダンの変化は必見ですよ。
アダンの中に芽吹いたヨナークへの愛をとくとご覧下さい。そしてヨナークの方にも……です^ ^
そんなBL的にオイシイ場面が怒涛の勢いで畳み掛けるのを横目にしながら、引き続きオルクスの事件とシュルツ魔導院についての問題に取り組む展開からも見逃せません。
シュルツ魔導院に隠された秘密や、アダンの弟・ルキウスと密に関わっていたことの背景にはどえらい情報がいっぱいでビックリ。ヨナークの村の女性狩りから、まさかこんな風に繋がるとはでした。
BLにしても事件にしても、見どころしかない……!!そんでもって、ちょっと薄気味悪かったオルクスがすごく好感の持てる種族だった!(笑)
下巻は上巻の回収劇になっていくのは分かっていたけど、予想し得ない不思議さや面白さがいっぱいに詰め込まれていて、下巻でものめり込むように読み終えてしまいました。
相変わらずシリアスとコミカルのバランス力が素晴らしく、下巻に至っては甘さに加えて多幸感にも思いっきり溺れました。
人間世界とは違う竜人時間の流れの無情さに少しセンチメンタルな気持ちにもになりましたが、孤独ではない2人の生活の営みには胸に温かいものを感じました。
何度も読み返しては、この物語の余韻にいつまでも浸っています。
異種間の番婚、しかも神との半ば強制的で「対価」という始まりの「番」だったアダンとヨナークのお話し
2人のビジュアルが全く変化がないから一瞬忘れそうになるけれど、彼らが共に過ごした時とこれから過ごしていく時は人知の及ばぬ悠久
時間の概念はこの作品ならではです
例えばアダンには発情期があるのですが、BL読んでいて発情期と聞けば結構頻繁にあるようなルーティンイベント感があったりもするのですがこの世界では違います
竜神の発情周期は何と15年!
時間経過の感覚は手放して読んだ方がいいですねw
気付けばそんな人が一生を終える時をゆっくりじっくっり過ごして来た2人
2人の寝台上での情景変化がすごく良かったです
初期の頃はほんとに性処理というか、行為中の会話も業務連絡をするかのような艶感の無い絡み
それが徐々に相手を気遣うようになり、発情期では身を挺してアダンと共に過ごすヨナーク
発情期の昂ぶりで鼻血は出るし、性衝動でヨナークを噛んで口元には血は滴ってるしで、、、まさに本能を曝け出すような絡み
本能ではあるけれどそれを曝け出し受け入れるという「熱」を感じます
そしてイルゼーの墓参りを共にし、ルキウスとアンヌの途切れぬ友情を目の当たりにし、ありえなかったオルクスと人間が共生している時間を目にして「孤独が当然」だったアダンとヨナークは共に変化をしていきます
そんな2人の本編最後の寝台上時間ではアダンはヨナークの名を何度も呼びながら求め、ヨナークはアダンの名を呼び抱きしめる
その激しさにヨナークは発情期と勘違いしてしまう程なので本能を超え、「情」が沸いた故のまさに「情交」…♡
この変化を感じる2人の濡れ場、すごく心象描写とリンクしていて素敵だな~と思いました
しかも作画が美しいので何度でも見たくなってしまう///
更に本編終了後の最後の寝台上時間では、また業務連絡をするかのように会話をしながら致してはおりますが、その会話の内容は「村の惨状や身の上話」ではなく、まさに「番」としての会話です(≧▽≦)
2人に大きな祝福があらんことを…♡
と心から思うラストでした
なかなか難しい所もありましたが、その分読み込む事が楽しい作品でした!!
時間をかけて読む価値のあった作品でした
はぁぁぁ~~…!読んだなぁ~~~!!!
すごい重量級の作品だったです!!
下巻も230ページ超えなので上下巻で460ページ超えの超大作ヾ(〃∀〃)ノ
凄かったです!
上巻レビューで「贅沢なラブコメ」と書きましたが、下巻を読むとラブコメというワンジャンルでは括り切れない奥行きあるヒューマンドラマだったな…とこの作品世界の壮大さを感じています
先ず攻めが「亜神」であり受けが「人間」
神を信じるかどうか?という問いかけが潜んでいたように思います
そしてそれは同時に神は信じられたかったのか?という事をアダンの存在を通して考えるに至ります
都合よく崇め奉られ、恐れられ、結果「神の御業」としてしまう事で問題の原因を隠してしまう者や、目を伏せてしまう者、、、
盲信や過信という”過ぎた行為”での問題の本質を見誤ってしまう人間の愚かさを突きつけられているようです
そこでヨナークの存在が救いとして見えてきます
ヨナークは自分で考え、良かれとする事を理から外れても試みようとします
それは敵対している筈の「オルクスと解決の為の対話」を望み、その為に努力をする事だったり、非道な名ばかりの聖職者への拒絶であったり、、、
神も人も動物達も、、、命ある全てのものは大きな枠で「こういうもの」と括られる事など無理からぬお話しな訳で、、、!!
だからこそしっかり対峙をし、それぞれに対してすべき事、したい事を施せる知識が物を言うんだな、、、と考えたりしてみました
人間だっていつも機嫌が良い事なんてないし、逆にずっと不機嫌な事もない!
例えば同じ畑で作ったキュウリだって真っすぐ育つものもあれば曲がっちゃうものだってある!!
ーーみんな違ってみんないいーー
「のけもの」とされた人にも家族は居るし、誰かの大事な人でもある
だけど誰かにとって「のけもの」は「のけもの」のままである事だって断罪して良い訳でもない
関心を持ち、共感し、分け合える
これが出来たら諍いなんて起きないんだろうけどね、、、
なんて世界平和を願いたくなっちゃう読後感でした(´ ˘ `*)
上巻を読み知りたい!と思っていたいくつかの事で綺麗に、鮮やかに回収されたストーリーにはとても興奮しました!!
人間の欲深さ、、、まるで武器商人が戦争で潤う不条理を憂いたくなるような展開に得も言われぬ感情が沸きつつも、ストーリーの構築の秀逸さにやっぱり脱帽してしまうばかり!!
こういう感情をグチャグチャに乱されながら没頭できる「読み物」を手にしてる事と時間に出会えた贅沢さに心底感謝でゴザイマス(ღ˘͈︶˘͈ღ)
色々小難しく書きましたか…アダンとヨナークのお話しが1番分かり易くて、ここがBLの本分を全うしてくれていたのがホント良かったです♡
多くの感情が動く出来事や、日常の中のふとした瞬間を知って行く事で互いの側に近付きたくなる、、、
本人たちが無自覚だからこそ、読者が掬い上げながら慮って心を彼らに寄せて感じる事が出来るのがとても素敵な時間でした
そしてサイドストーリーとしての「家族愛」や「友情」が2人を交えてルキウス、イルゼー、ベルナルト、そしてアンヌを通して描かれていた所も大きな見所でした!
だからこそ感じた「ヒューマンドラマ」だったと思うのです(*˘︶˘*).。.:*♡
色々あり過ぎるので簡単に言い表せる作品ではありません
それこそこの作品に対峙してこそ掴める世界がいくつもあるような作品でした!!
これを凄い…!と言わずして何と言う、、、?って位魅力ある上下巻!!
ファンタジーとしても双頭竜だったり、オルクスといった独自の生き物だったりという作画で魅せる楽しさも圧巻٩(♡ε♡ )۶
読むべきストーリー、読み解く楽しさ、画で見るワクワク、画に魅了される心酔、、、!
様々な楽しさが得られる本当に手の込んだ贅沢な上下巻でした ((*♡ω♡*))
修正|不思議修正、、、攻めtnは白抜き、受けtnがトーン(たまに白抜き)、、、全部トーンにして欲しかった~~~!(シーモア)
※性描写でなかなかの地雷要素かな?があったので書いておきます
まるで映画「グレース・オブ・ゴッド 告発の時」のお話しのような流れがあります
聖職者による児童への性虐待ですので、、、苦手な方が多そうかな?と思うので書いておきました
恋愛になるまでだった1巻(上)から一転、2巻(下)ではしっかり愛が深まっております。
そこにシュルツの罪がミステリ風に絡んで物語は進みます。
注意事項としては受けのヒゲ。とはいえ顎にうっすら程度で、1話だけの限定なので、気にならない方が多いかも。私はあってもなくても大丈夫派なのですが、あとがき読むまで気付きもしなかった(鈍)
人間速度でいうと時間の経過が早い展開ですが、背景の文明開化具合からそれを察せられると思います。
竜のアダンと竜の番ヨナークはちっとも老けません。
ですが、背景がどんどん文明が進化していく様が描かれていて、時の流れを感じられます。
発情期せっとっても良かったです。
納屋をボロボロにするほどつらいのに、引きこもってひとり苦しむアダン。
それを助けようとするヨナーク。
竜の唾液に媚毒があることは、読み返すと1巻のヨナークの酩酊具合からも、なんとなくわかります。
免疫がついちゃってるってことは、そんなにたくさんキスしたんだねとにっこりです。
ここも時間の経過を感じますね。
発情期アダンには、角が生えたり腕が4本になったり(プレイでも生かされてます)して、とても素敵でした。
発情期あけに寄り添う2人が、尻尾と足の指絡ませてるとこも大変萌えます。
ヨナークの不信心の理由を知り、己と司祭を重ねて距離を取るアダン。不器用かわいい。
寝床をわけます。
室温も広さも快適になったはずの寝室に、少し不足を感じるヨナークも、立派な屋敷に小さめの寝台を置いて、2人で使っていたアダンも可愛いが過ぎる。
オルクスを助けた辺りからシュルツの罪が少しずつ明らかになっていきます。
イルゼーが死に、ヨナークはアダンの愛の深さを理解します。
なんとなくぼんやり見えていたものが、はっきりと示された感じで、とっても素敵な表現でした。
ヨナークの怪我はきっと犬を助けたときのものでしょうね。
人間社会の業の深さ、シュルツの罪とアンヌの生存、ルキウスの涙のとこで泣いてしまいました。
2人の友愛と、過ち、祝福。託される命。
長々とまとまりなく書き散らしましたが、竜アダンに寄り添うヨナーク、星空の下ヨナークを拾うアダン、竜アダンに謝るヨナークなど、絵がもう本当に綺麗なので、ぜひ読んでほしいです!
神話のその後、童話になる前のような世界観が美しい。
ちるちるでも上下巻で登録がされているのに、私の買ったAmazonKindleでは1、2巻表記…続くと信じて良いのでしょうか。
期待しつつ、レビューをあげておきます。
処理は白抜きや形だけみたいな加工でしたが、何がどうなってるのか、ちゃんとわかりました。(AmazonKindle)
一緒に過ごす時間が長くなるにつれ、気持ちも関係性も変化させていくふたりを追いながら
長い年月の中で絡まっていった魔導士や人間たちとの確執の糸を解いていくことになった下巻。
お話が深くなっていく分複雑さも増していきますが、その一つひとつを噛み砕きながら読み進めていくことにのめり込ませてくれるようなストーリーでした。
恋という感情を知っても尚、それを伝える術を知らないアダン。
そんな彼の不器用すぎる愛情表現は微笑ましくも痛々しくもあって、上手く伝わらないこともしばしば…。
ですが、発情期の後からはヨナーク自身の考え方やアダンに対する想い自体も変わって、
その関係が少しずつカタチを変えていくのを実感できて嬉しかったです。
彼らがより深い関係になっていくまでには
ルキウスとアンヌのことだったりそれぞれの遠い過去のことだったりと様々なエピソードが挟み込まれていて、それをすべて繋ぎ合わせるのは難しく思うところもありますが。
それは人間とは違う時間を生きている彼らの道のりを知るための大切な鍵で、
これからも続いていく日々の1ページなので
複雑な部分までも愛おしく眺めることができました。
そんな風にふたりの恋"だけ"を描いたお話ではないからこそ、アダンとヨナークの気持ちがしっかり伝わる部分もあって、
たくさんのエピソードの中からそれを拾い集めるのも楽しかったです。
上巻同様、巻末の解説も本当に素晴らしくて、
最後の最後までどっぷり世界観に浸ることができた作品でした。