電子限定おまけ付き
竜が求めたその男は、やがて不朽の愛となる。 不遜な竜神×天涯孤独の男 ドラマティック神婚奇譚
BLの枠に収まりきらない壮大なハイファンタジーであり、愛の物語。
俺様強引攻めが、反省する話は幾度となく読んだけど…この物語の8話から9話はなかなか衝撃的。BL作家さんで、これに気づいて言及しる?キャラに落とし込んで反省させてる作家さん初めてみた。
俺様強引攻めが性癖だから、見落としがちだけど、絆され受けちゃんの寛大さに頼り切ってちゃダメよね。貴腐人として、ちょっと考えたよ、うん。
物語として、本当に完成されてて、絵も綺麗で、オススメですよ!
下巻は弟のエピソードがどのように絡んでくるのか、裏切りモノだったりするのかしら、とか思いつつ読んだら、全然違いました。
すごく切ないエピソードだった。
歳月が過ぎていて、当人たちは見た目が全然変わらないけれど、イルゼーの孫がちらっと出てきたりして、そこの部分のエピソードは胸がキュッとしました。根底に優しさが流れていて。
やきもちを焼くアダンもかわいい。
番になるところも好きです。ヨナークが無理をするけれどそこに愛があって。アダン本当に良かったね。
細かいところもあるので、じっくり読み返してます。
下巻も面白かったです!
ヨナークに恋したアダンに訪れた発情期〜!
ルキウスの助言を聞いて挑みましたが、聞いてた話しと違う展開になるのにはにやにやが止まりませんでした。
下巻もアダン→ヨナークの思いが強いなぁと感じました。
ヨナークがかなりの男前受けでアダンはヨナークの言動に一喜一憂するのかわいいです。
時間が経ってもイルゼーの存在はやっぱり大きくて、、そんなイルゼーが老衰という展開に驚きました。ヨナークも不老不死になっていたんですね。
ルキウスとアンヌの話しやオルクスの謎も下巻で解けてすっきりしました。
そして下巻も描き下ろしの番外編が良かった!もっと読んでいたかったです。
1話ごとの先生の解説も興味深く読みました。
上巻から引き続きー
故郷を救うために竜のアダンの番となったヨナーク。
敵対する部族・オルクスの討伐や婚約者との別離を経て、
アダンとの穏やかな日常に戻りつつあるヨナークでしたが、
ある日、アダンが発情期を迎え…。
ヨナークを傷つけないよう遠ざけようとするアダン。
けれど、一人で苦しみに耐え続けるアダンを放っておくこともできず、
ヨナークは覚悟を決めて彼の元へ向かいます。
「日数×24時間の営みが必要」ということからもわかるように
竜の発情期というのは性欲がそれはそれは尋常ではないらしいのです。
人間の身体では耐え切れるものではないとアダンの弟・ルキウスからも
逃げるよう忠告を受けるヨナークですが、それでもアダンの苦しみを
和らげようと迷うことなく自らの身体を差し出してしまう辺りに
ヨナークという男の情の深さを感じました。
どんなに他者からひどく扱われようと、自身はどこまでも他者に優しい。
そんなヨナークだからこそ、アダンも大切にするのだろうなぁ、と。
対して最初こそ強引に抱き潰したり、と傲慢俺様野郎だったアダンですが、
同じ時を過ごした分だけヨナークへの愛もどんどん深まってゆき、
ヨナークが喜ぶような美味しい料理を作り、温かい衣服を仕立ててやり、
世話焼きなスパダリムーブが炸裂しちゃっております♥
明確な数字では記されてはいませんが、おそらく二人が番となって
既に半世紀以上は経っているのではなかろうかと想定されるのですが、
それだけの時を経ても未だにヨナークの元婚約者に嫉妬丸出しで
独占欲の強さも健在です。
色恋には鈍感なヨナークもアダンに大切にされていることを自覚し、
アダンと共寝できないことに寂しさを感じたり…、
いつの間にかヨナークに芽生えていた感情は紛れもなく愛でした。
そんな二人の甘やかな日々が微笑ましい一方、
ヨナークとアダンの出会いのきっかけでもある敵対部族のオルクスとの調和や
ルキウスを討滅した国家の影で暗躍する一族シュルツ家の罪が明かされるなど、
上巻で張られてきた伏線が回収されてゆきます。
あらゆる事象が複雑に絡み合っていて、その分文字数も増えてくるので
うっかり読み飛ばしてしまうとわからなくなってしまう部分もありますが、
緻密に作り込まれたストーリーは読めば読むほどに読者を引きこんでゆきます。
ルキウスとシュルツ家に纏わる一件で
一旦お預けになってしまうアダンとヨナークの物語でしたが、
最終話では数十年越しの両想いにぐっときてしまいました。
ずっと口にすることのできなかった互いへの罪の意識、
それを許し合うことでようやく想いを通わせられた二人。
二人の口からは最後まで「好き」なんて言葉は一つもなかったけれど、
これはもうそんなのとっくに通り越して“愛”なんだろうな。
ラスト1ページで見せるアダンの無邪気な笑顔に
胸が多幸感で満たされました。
人間嫌いな竜と、故郷で嫌われ者だった青年、
二人ののけものたちの物語は極上のハッピーエンドを迎えますが、
不死身な二人なのでこのイチャ甘ライフがこの先も続くのかと思うと、
二人のその後も永久に眺めていたくなってしまいました…!
読了後、今さらながらタイトルの「のけもの共」の意味を噛み締め、震えたまりあげはです。
ということで、下巻です。
アダンが納屋に閉じこもり、発情を迎えるエピソードから始まります。
それからとうとうオルクスが登場し、人間の女性連れ去られ事件の真相にも迫ります。
悪いヤツらかと思いきや、助けてくれたヨナークに恩を覚え、親切に家へ招いてくれました。
(むしろ愛おしささえ覚えたまりあげは)
ではどうして、彼らの母親たちが身ごもったときにその肉体におかしな現象が起きてしまうのか。
その裏に仕組まれていたものをアダンが暴いていきます。
あと、かつてヨナークが将来を共にするはずだった女性、イルゼーがいつの間にか人としての人生を全うしてたこと。
タイトルでも触れましたが、世間の時間がだいぶ過ぎていたようです。
イルゼーは老衰で亡くなり、かつてヨナークのことをライバル視していた彼女の夫が、墓のありかを知らせてくれ、ふたりで参ります。
そして何十年も経ったというのに、いまだにイルゼーへ嫉妬するアダンに萌えた、まりあげは。
攻めはずっと危機感を覚えて、受けのことを執着していてほしい性癖です笑
また、アンヌとルキウスのお話もありました。
結果、もともとそれぞれの場所で「のけもの」同士だった孤独なふたりが番となり、長い年月をかけてともに過ごしたことでようやく幸せを得る。
壮大なるファンタジー(えち多め)の果てに見たラストに、ふたりがこれからも離れ離れになることなく、永遠に祝福を受けられますように、とそっと願いました。