首にかけた鎖は愛か憎悪か──。

FRAGILE

fragile

FRAGILE
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神120
  • 萌×237
  • 萌23
  • 中立18
  • しゅみじゃない27

--

レビュー数
62
得点
835
評価数
225
平均
3.9 / 5
神率
53.3%
著者
木原音瀬 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
高緒拾 
媒体
小説
出版社
アスキー・メディアワークス(角川グループパブリッシング)
レーベル
B-PRINCE文庫
発売日
価格
¥690(税抜)  
ISBN
9784048670029

あらすじ

大河内の人生は、バラバラに壊されてしまった。一人の男の手で―。才能あふれる部下・青池を嫌い、一方的に蔑ろにしてきた大河内。我慢の限界を迎えた青池は大河内に襲いかかるという事件を起こし、社を去っていく。目障りな存在がいなくなり安堵したのも束の間、ある夜、その青池が大河内の自宅で待ち構えていた…!大反響の雑誌掲載作に大量書き下ろしを収録。二人が踏み込んだ愛憎の迷路のたどり着く先は―。

表題作FRAGILE

青池達郎、大河内の才能あふれる元部下、27
大河内友巳、性悪なサラリーマン、31

その他の収録作品

  • ADDICT
  • あとがき

レビュー投稿数62

No Title

この手の読み味のBLは減った気がします、
メリバという言葉がありますが少し前までハピエンが約束みたいな風潮がありましたし。

軟禁でなく完全に監禁です、
イジメ方も半端なく●ーメン載せのドッグフードとかどう考えても萌えません。

ただこの作品のすごいのはそこまでしてもBLとして成立してる所だと思います。
青池も大分異常ではあるけどちゃんと攻めで文章力がある以前にBLへの愛が溢れた作家さんなんだろうと思いました。

2

攻めの粘り勝ち…と手放しには喜べない

だがそれがいい…。

木原先生の作品に惚れ込み五冊目。
これまた凄かった…休む暇もなく読み続けるしかないと思えてしまう。
どれもこれも心も体も痛めな話ですがバリエーション豊富で毎回満たされまくっています。

監禁もの、そして犬扱い…受けの全裸でいる時間が長いこと長いこと!
序盤の容赦ない仕打ちの連続に全身引き込まれました。
愛のない全力のアレコレはとても読み応えがあります。

ドッグフードの食事や小スカ…
お風呂にいれてもらえない、歯も磨いていない……そんな扱いを受けていれば仕方がない匂いや汚さ。
そこらにあるシリアス話では書かれないような細かな描写が醜くも現実味あふれていて私はとても好きでした。

そして何より衝撃的だった一つが出世欲の強い受けを攻めが辞職させたこと…。
ここまでしてくれたかと。生活の中心だったそこを奪うことまでしたんですよ。
やることなすこと中途半端なんてないんですよね。

内容はえげつないんだけど、ありえない…とか怖くて読みたくない…とかそういう気持ちが一切湧いてこないんです!
元の性格だったり尋常ではない執着だったりお互い性格に難アリなのですが、木原先生の書く人物ってどうにも嫌いになるってことがないんですよね。
自分の好み関係なく惹かれるっていうのかな。だからこそどの作品もじっくり読みたくなるんですよね。


そんな異常な二人の生活も攻めが受けにも愛が芽生えたかもしれないと信じたくなりとうとう首輪を外すにいたるんですよね。
人間らしい生活をさせられていなかった受けが何か行動するかと思いきやまさかの甘めな生活が続くんです。
え、まさか木原先生の作品でそんな……こんなご都合ハピエンルートに入るわけない…そうだと言って……とゾクゾクしていたら終盤でもバッチシ見せてくれました。

とんでもねぇことした側が反省して改心してそれでも愛を求めたり
された側が攻めの真意に動かされ心変わりしたり仕方ないなと広すぎる心で受け入れたりのよくあるウルトラハッピーエンドを迎えるわきゃない木原先生の作品が大好きです。

どシリアスなよくある話って終盤で懺悔タイムに入り普通らしい愛の形で終わるのいつも違和感だったんですよね。
そこまでしたんだから愛でも歪な形したままの方がリアリティあって私は好きなのですが…物語らしいご都合的愛し愛され話にならないところが素晴らしいです。
こういうのをBLでも読みたかった、求めていたので大満足です。

今回もたっぷり堪能させていただきました。
木原先生の作品もっともーっと読みたいです!!

2

ファンタジーBLに飽きた時に読みたい!

美しいことがそこまで好きにはなれず、木原作品に消極的でしたが、レビューをみて再チャレンジ!
結果、最高に面白かったです!!!

木原さんってリアリストだなーと思ったのが第一の感想。みなさんが言うほど攻めも受けもゲスいとは思わなくて、おるなー、こういう人。BLは人格者多すぎすぎ、スパダリが多すぎるだけで、現実の人間ってこんなもんやんなーと思いました。

BLってある意味ファンタジーで、書き手も読み手もそれを承知してるエンターテイメント性が高い物が多くて、それはそれで楽しく読めるけど、木原さんのは妙にリアル、だからしんどい!イケメンな受け、だけと仮性包茎で小さめなんて描写、ファンタジーBLだとなかなかお目にかからない!
現実では少なくとも一方がノンケだと99パーセント恋愛にはならないし、セフレはあったとしてもハッピーエンドってなかなかないわけで、それでもBLにしたければ、ノンケの価値観を打ち破るだけのショッキングな何かが必要で、今回の監禁調教はそれに値する出来事で、リアリストな読み手を納得させてくれるストーリーだった。監禁調教の何が受けを変えてしまったかって、それが単なる身体の快楽だけなら、それだけの陳腐なストーリーだけど、攻めから逃げるまで間に、何度も攻めを絶望に陥れる妄想してそれにとてつもない快感を得ていたっていう描写で、憎しみ余って愛しさ100倍というか、そういう精神的なベクトルが攻めに向いてることをきちんと書いてくれたことで、ゲイ×ノンケの共依存的なハピエン?に納得できました。
ラストが特に好きで、映画のラストシーンのような余韻が気持ちよかったです。

5

出会ってしまったが運の尽き。

多様な感想があるこの作品ですが、自分は読み終わった後、面白かったなぁ! と素直に思いました。木原先生の作品を読み始めて、いろいろ酷い?カップル達に慣れてきたせいかもしれませんが……。

大河内が青池に対してやってきたことは、普通にパワハラで、しかも会社に居られないように徹底的にやる! って感じで、最初は大河内という人間に全く好感が得られませんでした。

けれど青池の奇行を見ていくうちに、だんだん大河内が可哀想になっていきます。元パワハラ上司だけど、流石にやりすぎ。

途中までは、青池がそのくらい大河内のやってきたことに怒りが治らないんだと思っていましたが、長く長く監禁が続くうちに、ただ単純に、青池が大河内から離れられないだけなんだと気付きます。

そこからは青池から大河内への気持ちが一方通行すぎて、青池の視点に立つと読んでいて気持ちが痛かったです。やることヤバすぎですが!

それでも読書的には楽しんで読ませていただきました。
ただBL的には、この2人の関係が果たして恋愛にまで発展するのか、最後まで疑わしかったです。

自分のような感想はもしかしたら少ないかもしれませんが、青池がやることにビクビク怯えていた大河内がいつ仕返しをするのか、ずっと待っていました。

ハッピーエンドとまでは行きませんが、これも一つの終着点のように思います。

3

え?健気?

攻めの属性に『健気』とあって「物は言いようだな!」と思いました

これ、健気ですかねwww?

木原さんは面白い作家さんで痛いのもコメディも読んでて楽しいです
ほんと、ハズレがない

今回のこの作品も夢中で読みました
受けが安定の卑劣な男で『いつものきたわー』と思いながらwww

まぁ、こう言う上司っているよね
自分の出来ることが人脈作りと根回しや接待って分かっててそこ頑張ってるなら別に仕事してると言えるんじゃね?と思ったのでそこはあんまり気になりませんでした

気に入らない部下に嫌がらせも悲しいかな良くある……
反対に気に入らない上司に刃向かう部下もいるわけだし……それもあり
が、人の企画横流しはダメだろー?と思いました

それで結果受けは散々な仕返しを受けるのですが『なんで俺がこんな目に』ってwww
いや、お前が悪いわとwww

序盤、受けのマンションに同性愛者の仲間を引き込んだ攻め
そこで受けはレイプされそうになりますが攻めがモブを足蹴にして事なきを得ます

この辺りから『あーはん?もしかして?』と思いました

いや、いくら仕事で虐められ、辱められ、退職に追い込まれたとは言えやってる事は常軌を逸してましたからね

好きなんだー、でも受け入れてもらえないどころか徹底的に拒絶されて捻じ曲がったんだーって思いました

そうやって読むと、まぁ攻めのやってる事が稚拙に思えて
やられてる受けも悲壮感はないしね、なんとかやり返そうとするし

一度、受けが衰弱死しそうになりますがその時の攻めの行動やその後の葛藤を読んでて『あー、ザマァねえな』と思いました

好きになって欲しい、受け入れて欲しいってダダ漏れ
受け入れてもらえるわけないじゃん
あんた、ただの犯罪者だよ?と

少しずつ、受けが攻めのことを受け入れるような描写が増えてきて『そろそろくるな』と思ってたら案の定攻めは受けに逃げられます
しかも『死ね』と置き手紙……!

こんなに胸が空いた事はありません!
ざまぁ!

受けに同情もしませんが攻めに嫌悪感も抱いてたんで
今までの木原さん作品ではなかった事です

初めて攻めに『こいつホントどうしようもないな、痛い目みりゃいいのに』と思って読んでたし

最終的に逃げた受けを待ち伏せし見つけ出し付け回しレイプ

いやー、受けも危機感なさすぎ
ドア開けるにしてもドアチェーンは外さないもんですよ?今まで受けた経験を少しは活かせよ!

しかしね、この受けホント強い
精神的に打たれ強い

普通発狂するよ?
何事もなかったかのように日常に戻れるとか凄すぎる

結果、刃傷沙汰で警察沙汰
そしてまた同棲が始まる

『共依存だな』と
『割れ鍋に綴じ蓋だな』と
一生攻めの青池は受けの大河内に妄執し続けるだろうし、それがデフォになってきてる

これも一つのハピエンなんだろな、と思いました

6

木原作品はやはり期待を裏切らない

狂犬ストーカーの青池と、ずる賢くて性悪な大河内。
正直、木原作品によく出てくるタイプのクズキャラだなぁという印象で、青池が大河内を陵辱、監禁するシーンも描写としてはキツいですが木原作品をすでに結構読んでる身としてはキツい描写に慣れてしまってそこまで新鮮味ないな…と思って読んでました。
しかしそう思うのも序盤だけで、どんどん物語にひきこまれまい…
大河内視点のときは青池の思惑がわからず、青池視点のときは大河内の思惑がわからず、ゾクゾクしながら一気に読み進めてしまいました。
終盤は、大河内が案外あっさり陥落したと思いきや、突然落としてくるという…青池が手紙を手にしたシーンは衝撃でした。
最後の最後まで大河内って嫌な奴だったなと…(青池もやばい奴ですが)
でも木原作品の良いところは、嫌な奴がなかなか良い奴にならず、ほぼそのままの人間性のまま両想いにたどり着くところだと思うので、期待を裏切らない落とし所でした。
滅茶苦茶な恋愛関係(といっていいのか…)だと思いますが、こんな憎しみ合いカップルもまた一つの萌えでした。最高でした。

4

まさに激辛料理

初めて読んだときは過激な描写に圧倒されて、あとがきの「ハッピーエンド」が納得できなかったのですが、繰り返し読むうちに、傷つけ合い、相手の嫌なところも体も全て知り尽くした男二人がたどり着いた結末と考えれば、これはありだと思うようになりました。

表題作「FRAGILE」は、優秀な広告プランナー・青池が卑劣な上司・大河内に凄まじい復讐をする話。
大河内が犬のように裸で首輪につながれ、辱められ、プライドをズタズタにされる描写には背筋が凍りました。青池の怒りの凄まじさ。中でもドッグフードの場面は吐き気を感じるほど。
大河内の視点で書かれているので、途中までは青池がただ恐ろしく残酷な男にしか見えなかったのですが、大河内が入院した時には大慌てしたり、お粥を大河内にかいがいしく食べさせたりするあたりから、何かあるような気がしてきました。そして大河内に「愛していますよ」と言う…。青池の中に隠されている感情がほんの少しだけ暗示されて、この話は終わります。
人の自尊心は壊れやすく(=FRAGILE)、理不尽に傷つけると痛い目にあうという教訓は感じても、続く「ADDICT」を読まなければ、なんだか消化不良で。

一転して、青池視点で語られる「ADDICT」では、真面目で繊細な青池の人間性が浮き彫りになり、驚きました。卑劣な男と分かっていても、好きと言う気持ちをどうしても手放せない。大河内の反応にいちいち傷つく青池が哀れです。
憎しみが薄れ大河内を性的にいたぶるようになると、青池は心を手に入れられない虚しさを感じ始めます。この「調教」が後に大河内の中でじわじわと毒のように効いてくる仕掛けが面白い。
たまらず青池が「好き」と口にした時から、大河内は密かにそれを利用して復讐の機会をうかがい、強烈な仕返しをします。しかし、傷ついた青池が自爆するような行動に出て…。渡辺淳一の「失楽園」を思い出しました。若い人はしらないかもしれませんね(笑)。失楽園は合意の上でしたが、こちらは青池の強制。そんなに大河内がよかったのか。青池も「自分は頭がおかしいんだろう」と言っていますが、有能な男が卑劣で臆病な男にここまではまるのは、まさに中毒(=ADDICT)。
一方、大河内の体も、知らないうちに青池の「調教」で青池中毒に。物語の最後、大河内の視点に切り替わり、青池に付きまとわれる自分は最高に運が悪い、不幸、とつぶやくのが、まったく説得力がなくて、笑えます。青池に「もう一個」とブドウを催促する言葉のなんと甘いこと!汁気たっぷりのブドウがまたエロティックで。体の相性が良く、取り繕う必要が全くないないなんて、青池は見栄っ張りな大河内には最高の相手だと思います。本人は認めていませんが。

一番面白かったのが、大河内が女性との普通のセックスが激辛料理の後の豆腐料理のように味気なく感じるというくだり。お豆腐、おいしくてヘルシーですが、辛い料理のおいしさを知ってしまったら、戻るのは難しいですよね。すごい説得力です。
この作品が激辛料理のようだと思いました。辛さに慣れると、酸味、旨味、甘みをじわじわ感じて。その混然一体のおいしさを、読み返して何度でも味わいたくなります。

10

さすが木原ワールド

あっさり好きになったなと思ったら、やっぱりそこはさすが木原作品。
どんでん返しがありました。
まだ木原作品を語るには数は少ないですが、
相変わらずキャラブレしないですね〜!
クズは直らない。ということで、清々しいほどのクズ。しかし憎めない!青池が沼にハマるのも分からなくはないです。

4

想像を超えてくる

萌えやBL的要素は少ないお話です。BL好きな方が読むと神や萌えではない展開だと思うので評価を中立にしました。個人的に執着ものが好きなのでこちらのお話はドストライクで大好きです。ネタバレはしませんが最終的には事件ですし、その事件の内容も怖すぎますし、精神的に追い詰められていく攻めと受けが可哀想・・・この悲劇的展開しか想像できないストーリーを木原音瀬さんが描くとこうなるのか!とまた木原ワールドが好きになる一冊でした。高緒拾さんのイラストも最高です。

1

まさに愛憎!

ちょっと前に読んだのですが、未だにすごい作品だったなという印象があります。

精×かけたドックフードを食わせるBLがある、というのをネットで見かけて何それどういう状況!??やばいでしょ…?と思い買ってみたという経緯があり、事前にレビューなどでかなり人を選ぶこと、結構きついことを知っていて心の準備を完璧にしながら見たのですが……それでも結構苦しいBLでした。

高飛車で、気高くて、偉そうで人としてどうなの?という人物である大河内。彼からひどい仕打ちを受けていた青池。青池が大河内に復讐する、というような内容ですが、いや報復にしてもやりすぎでしょ!と目を瞑りたくなるようなこともしばしばでした。けれどこの2人がどうなるのか、大河内が陥落するのかと先が気になって恐ろしいながらもページをめくる手が止まりませんでした。暴力や強姦の末愛が芽生え…かと思ったら陥落していなかった!というシーンではもうめちゃくちゃグッときました。BLの酷い仕打ちを受けるもの(主に強姦)の受けって、陥落がすごい早い印象があって。陥落しないで!がんばって!逃げて!と謎の応援をするタイプなので(笑)置き手紙の衝撃といったら!!! すごい破壊力でした。その後の展開も恐怖と衝撃の連続でした。本当にすごい作品です。

とはいっても、最終的には収まるところに収まるのですが。ハッピーエンドというか、バッドエンドというか。メリバですね。互いにとって不幸なようでもあり、幸せ!…とは言い難いように思いますが、これもひとつの愛の形かなあと。
第一、青池の不幸は大河内を好きになった時点で始まっていますものね。彼は結局幸せを得られたのでしょうか?

読む人は選びますが、色々と考えさせられる、読めば心に蟠りが残るような作品です。この作品にぴったりな言葉はまさに愛憎でしょう。

※前に読んだ作品ですので思い違いがありましたら申し訳ございません。

5

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