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小説

王様×オメガという王道だけど、設定がしっかりしていて読みごたえのある作品でした。
ファンタジー要素が強めで世界観も作り込まれているので、物語にすっと入り込めます。
登場人物たちの感情の動きが丁寧に描かれていて、特に不器用だけど深い愛情表現が印象的でした。
重めの展開もありますが、その分クライマックスに向けての盛り上がりが良く、
読後感は意外と温かいです。
オメガバースが好きな人はもちろん、切なさと愛情のバランスがある作品を読みたい人にもおすすめ。じっくり物語を楽しみたいときにぴったりの一冊だと思います。
すごく面白かった。出会えて感謝、感謝。
高評価、レビューが沢山あっていい作品だと思うけど。。。もっと読まれてほしい。
輪廻転生の愛情深い、素晴らしい作品でした。
設定盛り盛りのファンタジーだが、しっかりストーリーで魅せてくれる作品だと思う。今世を添い遂げるだけでなく、その先のハピエンまで見えてくるような終わり方。とても良かった。
狼のヨシュアとヒトのウメは双子とはいえ、表紙のように見た目も違い、ただ一緒に生まれただけな感じ。ヨシュアは生まれた瞬間からウメを囲い込み、親がウメを放棄したせいで、育てる役割も担っていた。
獣人社会でヒトの見た目を持つウメは明らかに異質で、幼いころから忌み嫌われて育つ。そんなウメに寄り添うヨシュアは、黄金の毛をウメの髪色と同じ黒に染め、自身に注目が集まるように気遣ったりと、ウメを大事に大事に守ってきた。
二人の生活が大きく変わるのは、ヨシュアが王として中央に呼ばれたところから。過疎や少子化に危機感を持つ国の情勢や、狼族が隠蔽してきた歴史、二人の出生の秘密など、たくさんの事情が絡まり合う。中でもウメに関するあれこれは、衝撃的なものばかりだった。(注意:ウメはモブレ有り)
過去の全てを知り、ウメは初めての発情期を迎え、つがいになる二人。そこに至るまでには前世も含めて1200年の歴史があって、多くの困難を乗り越えて来る様子を見てきた後なので、感動もひとしお。
その後、すでに立派な王の威厳を持つヨシュアの決断が良い。さまざまなピースが綺麗にはまり、丸く収まる展開に納得があり、悪が追放されるすっきり感も味わえる。ウメとの未来予想図も素晴らしく、幸せで泣ける終わり方だった。
全体を通して、変わらないヨシュアの溺愛ぶりがすごかった。爪で傷付けないよう常に手袋をしてるとか、生まれたときからヨシュアはウメを中心に生きている。死んでも黄泉まで追いかけ、魂を連れ戻すなんて、もう最高としか。
