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小説MUNDANE HURTの続編です。
小説を読み終わった方は、こちらを読んでください。
小説を読み終わった時『え、これで終わり?』と不完全燃焼感がありましたが、こちらの同人誌を読んで払拭されました。ここまで読んでMUNDANE HURTは完結します。
小説は前編だったと思うくらい、こちらの本で話が一気に進みます。
どうしようもないクズだった西崎も、読み終わったらめちゃくちゃ魅力的なキャラクターになっているのが不思議です。
簡単にハッピーエンドにしないあたり、さすが木原先生だなと思います(笑) 二人がなかなかくっつかず、お互いに振り回されているところを見るのがたまらなく面白いです。
どん底だった時期を知ったうえでのラストは、他の作品を読んだときとは全く違う幸福感でした。
ものすごく大好きな作品に出会えてよかったです。
同人誌7冊にわたって掲載されていた、ビーボーイノベルズ「MUNDANE HURT」の続きにあたる短編を、一冊にまとめた同人誌です。
episode1~9。
こんなに素晴らしい続編があっただろうか。いやない。これこそが待ち望んでいた続編の番外編集といっても過言ではありません。
読み応えがありましたー。読んだ甲斐もありました。
この同人誌を単体で読んでも満足できる内容になっているのが心憎いです。でもやはり本編を読むのとそうでないのとでは、満足感の度合いが違うと思います。
少なくとも私は本編を先に読んだ上でこの本に臨んで、本当によかったと思いました。
他の人のことだけでなく自分の人生をも舐めきっていたクズの西崎が、こんなに真人間に成長するとは。
なんなら成長後の西崎は、登場人物の誰よりも大人になってるじゃないかと。若い時にいろいろ悪いことをしてどん底に落ちるような経験をしているからこそのこの浮上と余裕。
むしろ長野の方が狭量で不器用で、本編を読まずにこの同人誌しか知らない人が見たら、長野の評価こそが低くなるんじゃないだろうかと思わせられます。
長野が本編では西崎に何度も踏みにじられて、それを経てのこの不信と揺らぎなわけなのですが、episode6から先の展開は、何度読み返してもドキドキが止まりません。
振り切れた長野が西崎に盲目的にメロメロになるところなんて、本編の冒頭(高校生)の時のままじゃないかと。ここから繋がっているのだと分かります。あのときもキスが大好きだったし、西崎を好き過ぎて成績を落としてました。まったく変わってませんね(笑)
大好きな一冊になりました。