MUNDANE HURT

mundane hurt

MUNDANE HURT
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神55
  • 萌×217
  • 萌9
  • 中立12
  • しゅみじゃない11

--

レビュー数
27
得点
382
評価数
104
平均
3.9 / 5
神率
52.9%
著者
木原音瀬 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
井戸ぎほう 
媒体
小説
出版社
リブレ
レーベル
ビーボーイノベルズ
発売日
価格
¥1,020(税抜)  
ISBN
9784799725283

あらすじ

高二の体育祭、長野の意外な格好良さを見た西崎は彼に興味を抱く。西崎は長野の気をひこうとするが、落とせない彼に苛立つうち…。

表題作MUNDANE HURT

長野雅之・弁護士・30歳
西崎達也・無職・30歳

評価・レビューするAIの精度がアップいたします

レビュー投稿数27

神かしゅみじゃないか安定の二極

下記全部ネタバレです。
初見の方にオススメできるのかという点で見るとやや微妙。
97年本誌掲載作の改稿とのことで、もとは約20年前、大層に言わせてもらうと四半世紀前の作品ということらしいです。違和感はほぼないですが、発売延期が続いたところを見ると、リメイク作業が結構大変だったのかなあと思いました。ラストがあまりラストっぽくないというか、ここで止めておかないとまたずるずる続いてしまう;という畏れから打たれたピリオド、っていう感じで、前後編の前編を読み終わったような印象に近いです。続きがぜひ読みたい。長野視点で。個人的にこの長野という人物がよく掴めず、熱い人なのか冷めた人なのか、どこまで冷静なのかとか、本当はどんな性格の人なのかが最後までわからなかった。ただ、尊敬している元カノの事ですら、絶対最後まで苗字か名前か知らんけど「さん」付けで呼んでいたに違いないのに、達也の事は「お前」なんだ。ってフッと考えた時にすごく萌えた。あと、「好きな人としかしたくない」っていう乳臭い主張を笑われ、換気扇の下に煙草を吸いに行った時って何考えてたんだろう?とか。その煙草を吸う姿が「そこそこ様になっていた」っていうのも萌える(是非井戸先生のイラストで見たかった)し、煙草なんて吸いそうにないのを「……たまに」吸っているのは、やっぱり達也が忘れられなくてなの?って考え始めるとたまらないですよね。センチメンタルフレンドの小田っぽいかな?とも思うのですが、あそこまで支配的なタイプでもなく達也が荒らした部屋の中で平然と弁当を食べる…器量が狭い人なのか大きい人なのかわからない。マイペースなのか合わせる人なのかもわからない。このわからなさ加減が絶妙ですごく興味をかき立てられるキャラでした。あと、怒り方がすごく自分の好みでした。「……話した?」ってところとか。それからヴィジュアルがすごい好きなのかもしれないです。作中では会話?とかダセェダセェ言われてるけど、身体的にはスタイルも良くて、後頭部の形とかもいい人なんだろうなあ、と。確かに喋りは「であるがしかし」みたいな固さがあり、頭でっかちかな?って思うと、作中にもあるような大人の返しを唐突にしてくる。そういう計り知れない部分が魅力的でした。カッチカチに喋ってたり、「そう」「近くで寝てるから、具合が悪くなるようなことがあれば起こして」って、「起こしてくれ」まで言わない「起こして」で終わる感じもあって萌える。
ハートつながりで言うと(正確にはhurtとheartで何も繋がってないですが)コールドハートももう10年近く前の作品になってくるわけで、いや、この前読み返して感じ入ったばっかりなので、そういう作品が光を失わず私たちを引きずり込む力を持ち続けているというのは本当にすごいことだと思いますね。全然とりとめがなくなってしまった

17

BLのお約束はない1冊

評価のとても難しい1冊。主人公の受はクズとしか言いようがなく本当に性格が悪い。何か困難があるとその原因を他者のせいにして、心から反省するということがない。つまり共感しにくい人物であるということ。
対して攻は寡黙で少し言葉足らずな部分があって、これまた理解をしにくい。
それでも物語には魅力があり最後まで一気に読み終えた。結末もはっきりと白黒ついたモノではないが私はその曖昧さが良いと思った。主人公が人生で初めて必死になって求めた物が得られると私は信じたい。

15

最後に求めたものは手に入ったのか。

皆様のレビューを先に見てしまい発売日に購入したにも関わらず尻込みしてしまい1ヶ月後の本日読み終えました。


さすが、と思うのは作品の吸引力!止めることが出来ず1日で読み終えてしまいました。途中で止める所がありませんでした……



クズだクズだとの噂通り、受けはクズでした。ただ、前半のクズは高校生独特のものかな、と思いますがそこが後半のクズ具合より遥かに私は嫌悪してしまいました。


高校という箱の中の限られた物しかない空間で勉強、友達、恋愛は三種の神器みたいなものだと思うのにそれをどれもグシャグシャにされてしまった攻めが酷く切なくて。まぁ、友達に関してはやや自分の早とちり等のせいでもあるんですが。頑張ってた勉強も手に着かなくなる程の恋愛に振り回されてしまった彼は学生にありがちですが、彼のバックボーンも相まってとても辛くなってしまいました。


そんな彼が努力して夢を叶え色々な武器を手にし趣味?なのか海外のサイトを見たり砕けた話し方が出来るようになっていたのに感動してしまいました。君の努力の賜物だよ、と。


努力をしなかった受けとのコントラストが読んでいて面白かったです。


人は努力なしでは変われない。それをまざまざと見せていただけました。


私は基本、攻めに酷いことをされなければ他者からどんな責め苦をされても大丈夫なので、後半のクズへの暴力レイプシーンは受け流せました。攻めがとても優しく愛してくれたからなおのことです。


酷いことしかなかった時に優しくされそれが嬉しかった、そんなの当たり前のことです。こいつしかいないと思うのも当然です。ただ、優しいのもあいしてくれたのも嬉しかった、すがりたい、で終わるのではなくそこから昇華させていってね、と受けの最後の言葉を読み、ささやかながら応援したくなりました。



あとがきに二人が暮らすとありましたが、それを物語で読んでいないので想像に終わりますので、やはり最終的にどうなったか気になります。対クズ受けになると、どうしても強く踏み込めない攻めはきっとなし崩しに面倒を見てしまう気もします。懐疑心を抱きながら。それをどのようにして受けは返しいくのか気になります。


このような終わり方に文句も何もありませんし、素晴らしいと思いますが……やはり続き……下さい!!

9

受けに挽回のチャンスを!

いつになったら受けが改心するんだろう?と思ってページをめくり、めくり、めくり、あれ?もう残り少ないけど・・・となり、結局いいところ無しで終わってしまいました・・・( ̄□ ̄;)
あとがきを読んで、特に次の刊が出るわけでもなさそうな雰囲気なので、「ちょっと待って」って感じです。
受けもやればできる子だと思います。
木原先生、お願いですから受けに挽回のチャンスをあげてください。
そして長野を幸せにしてあげてください。
お願いします!!!

8

クズクズ可哀想! と思い読んだらやはりクズ

木原音瀬先生、相変わらずだな。読後の感想はそんなところでした。
安定のゲスい受け×不憫攻め。どこまで進んでも平行線、というか反発もあり。
でも一ミリでも方向が変われば、いつかは2人の思いが交わる…。でも木原作品はそこまで書いてくれないんです。
ビーボーイから出版されているのはどれもこれも、いえ、ビーボーイに限らずどれもこれも心が痛くなる作品ばかりの木原音瀬先生ですが、コレクターとしては読まねばならぬと思い頑張って読みましたが…。いつものとおり、読後感どんよりでした。
それでも新刊が出たら読みます。それが木原音瀬の魅力です。

8

木原小説上級者向け

こんだけクズで憐れな受でありながら、ちゃんと読ませる展開に持ってこれる木原先生はやっぱり神です。でもラストは受け入れられない人も多いと思うので、安易にオススメはできません・・・。

木原慣れしてる人には「いつも通り嫌な奴が出てくる痛い木原小説だよ」って伝えます。

木原小説読んだことのない人には、「木原先生なら、他の読んでからこれ読んでみよっか?まずは『美しいこと』とかどお?」ってさりげなく話題逸らしたくなる、そんな作品です。

8

あとがきまでしっかり読まないとね

酷い。主人公の受がクズ過ぎるというレビューばかりですが、なるほどクズ過ぎです。最後まで良いとこ無しのクズなだけの男でした。
ストーリー展開はまるっきり馳星周の小説の如く、主人公が自滅ボブスレーに乗っかって選択の余地なく地獄のゴールへ一直線というものでした。もちろん馳星周よろしく最後の最後まで酷いほどに救いがない。
ハピエのかけらもないBLってどうなんだろうと思いますが、あとがきでちょっとだけ救いがありました。巧いです。ホントに巧いです、木原先生。敢えてそのネタを本編で欠片も見せないあたり、主人公のクズさを損ないませんでした。
でも木原先生、あとがきのそこ妄想、ホントそれがいつか作品になるの、待ってます。

5

いつもとはまた違う角度で胸をえぐる木原節

メンタルが弱ってる時に読むと余計にやられる気がします…。
今までは痛みと同じくらいなにかしら深く刺さる感情を与えてくれる木原作品が大好きだったのですが、これはもうひたすらにクズだし痛い。
胸にグサグサくるストーリー展開を期待して読んだので、神評価にします…。

イラストが井戸ぎほうさんなあたりでもっと心構えをして読むべきだったかもー。
作品の雰囲気には合っててよかったです。

5

く、クズい…!

ゲスでクズな受け:西崎(ただし美人)と硬派で実直な攻め:長野(ただしそれなりにエロい)の二人がどう足掻いても交われないお話、つまりはバッドエンドです。
西崎を愛する事はできても決して人道に反する事のない長野に対して、西崎は外れた道を突き進みながらも誰かの愛情を傲慢に受け取ろうとする。
今回、バッドエンドとは知らずに読み進めていたので、終わり方には衝撃を受けました。
そしてその衝撃を代弁するかの様なラストの描写。さすが木原先生。
確かに人生は甘くないけれど、気持ちの持ちよう一つでどうにでもなったんだぜ西崎よ。
バッドエンドは嫌いだけど木原先生の小説は読みたい、という方には、あとがきにほんの少し救いがあるので最後まで読み進められる事をおすすめします。

5

一番つらい痛みは

病院経営者の叔父を持ち裕福で自堕落な生活を送っていた高校生・西崎は、体育祭で誰より速く駆け抜ける秀才・長野に目を奪われ、退屈しのぎに長野を落とそうとします。堅物で純情な秀才を落とすまでは楽しかったのに、付き合ってみれば退屈で、西崎が長野の父親の前科を仲間に暴露したことから、二人の関係は終わります。
大学に入ると、西崎の叔父は事故死し、母は暴行され、兄は犯人を殺し、生活は暗転します。孤独の中、女にたかり、薬に手を出す転落人生。ヤクザにつかまり、ある弁護士が持つデータを手に入れてくるよう命じられます。その弁護士こそが、西崎がかつて振った長野でした。偶然を装い接近し、長野の家に転がり込んだ西崎は、長野がまだ自分に想いを残していることを知り、ハニートラップを仕掛けます。期限が迫る中、長野のPCから手に入れたデータをヤクザに渡しますが、それは偽物と発覚。西崎は車で運ばれ始末されそうになりますが、交通事故のおかげで間一髪、助かります。交番に駆け込み、長野に連絡を取りますが、迎えには来てもらえず…。

長野と西崎の対照的な生き方が、とても印象的でした。
父親が罪を犯し、両親が離婚、苦学を強いられながらも、ひたむきに勉学に励み、長野は弁護士になる夢をかなえます。しかし、長野を上から見下ろしていた西崎は、社会の底辺に堕ち、卑屈に生きることしかできませんでした。昔「親が金を持っているのも才能」とうそぶいていた愚かな目でしか、自分を見ることができなかったのでしょうね。

そんな二人が再会後、なぜ体を重ねたのか。西崎には魂胆がありましたが、それでもやはり二人は惹かれ合っていたのだろうと思います。堅物で気が利かない長野にとって、自分を遠慮なくからかって笑う西崎と過ごす時間は、今も昔も変わらず楽しかったのでしょうし、西崎にとっても、長野の真面目さや不器用な優しさ、走るときの美しいフォームが、とても眩しかったのでしょう。

物語の最後、長野に去られ、やっと自分の本当の気持ちに気付く西崎が、痛々しくてたまりませんでした。
作中、蔑みや暴力など、この世の痛み(=Mundane Hurt)がこれでもかと描かれてきましたが、もしかしたら一番つらいのは、愛を失う痛みなのかもしれないと思いました。
長野の愛を取り戻すために、西崎は誰のせいにもしないで頑張る強さを身につけなければ。自分がクズで、つまらないプライドが邪魔して「好きだ」と言えなかったと、やっと気づけたのですから、そこから始めればいいと思います。長野はきっと西崎を見捨てないのでしょう。美しい表紙イラストの二人のしぐさが、行く末を暗示しているように思えました。

長野がなぜ西崎に「困っていることがあるなら、話してくれ」としか言えず、踏み込んで聞けなかったのか。気になって、「弁護士職務基本規程」を読んでみました。依頼者の意志の尊重、依頼者の利益と他の依頼者の利益が相反する事件に関する規程あたりが、関わっているような気がしました。素人考えなのですが。

あとがきによると、二人には救いがあるようですね。作品中、何度か描かれていたコーヒーが重要な役割を果たすようで、コーヒー好きな私としてはとても楽しみです。

5

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