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小説
あらすじの短さ、可愛い表紙や今までにない感じのタイトルから、いったいどんなお話だろうと思ってたら。
長かったです。読み応えがあります。
しかも凝ってます。
読んでくうちにどんどん深みにはまり、あれ?みんなそれ疑問に思わないの?な所もいくつかありつつ。
どんどん新たな謎が増えていくところがさすがです。そして漣の覚醒前と後と。覚醒すれば万事上手く収まると思いきや?
お話はとても面白かったのですが萌えの部分が自分には物足りなかったです。
銀子君、漣をどう思ってるの?璃唱のことはどう思ってたの?恋愛的な意味で。
そこが最後の最後まではっきり(私が鈍いだけ)しなくて、やっと最後に短く書かれていただけなのが満足度に響いたかな。
でも最後のシーンで約束してたんだなあ、叶ったんだなあと知れてジーンときました。
もしかして電子特典とかで甘々後日談があるのかしら。
イラストもとっても良かったです。
釘宮つかさ先生初のキャラ文庫作品とあってか、非常に気合の入った一冊だったと思います^ ^
ボリュームもそこそこにあり、読み応え十分な中華風ファンタジーストーリーです。
ファンタジーの名手である釘宮先生の色がよく出ていて、時をかけた運命の再会劇がとにかく面白い……っっ!!
不安定なお国事情、王の危篤、国の存続の危機、身内の裏切り……設定が盛り盛りで内容がめちゃくちゃ濃い。人間の内側にあるドロついた思惑や陰謀によって、1つの国が……いや、その周辺国までも巻き込まれていく壮大な事件はミステリー的要素も強く、最後の最後まで目が離せませんでした。
作品的には一応転生ものですが、少しパラレルワールドのエッセンスも入ってます。
コッチの世界では高校を卒業したばかりの漣は、アッチの中華風の世界では璃晶という青年として生き、そして何者かに殺されたという。王族お抱えの治癒師の家系で育った璃晶は天才治癒師として名高く、生まれ変わった漣に、病に伏せる王を助けて欲しいとアッチの世界に連れてこられてしまう……というのがストーリーの導入部です。
無理やり連れて来られて最初は怒り心頭だった漣が、漣を敵襲から守ってくれた銀子君と過ごすうちに惹かれていくのがBL部分の注目シーン。嫌いな相手を好きになっていくのはBLあるあるですね、身を挺して敵から守ってくれる銀子君がカッコいいです。
前世の璃晶の存在感があまりにも大きすぎて、漣自身じゃなく、漣を通して璃晶を見ているのではと不安になってしまうのは、漣としてはツラい心境です。特に好きな相手に身代わり的に扱われるのは不本意ですし、そうした漣の複雑な嫉妬心はBLパートの見どころでもあります。
璃晶であることを期待されて、いつでも璃晶の力を発現しないことに焦る漣の重責はかなりのものでしょう。王の回復の背後には何百万人という国民の生活があって、その者たちの未来も漣の治癒力にかかっていると言われたら、ストレスで胃に穴が空きそう( ̄▽ ̄;)
ついこの間までただの普通の高校生だったことを考えると、18歳そこいらの漣がいきなり背負わされる国の未来の責任としてはスーパー激重です。
しかも、悠長に構えてもいられない時間のなさときたら。
治癒力を取り戻すことに加えて、裏切り者が誰なのかも突き止めなければならない、王の呪いも解かなきゃいけない、ゆっくりとBLをしてる時間もあまりない。…そんなこともあってか、2人の甘いシーンは多くはありません。終盤になって、それまでの足りなさを埋めるカタチでワーッてくる感じかな。
逆に言うと。事件のウエイトが高いので、本格的なファンタジーミステリーを楽しみたい層にもハマる作品だと思います。
愛憎劇に端を発するこの騒動の顛末はどうなるのか。ネタバレ的に多くは語れませんが、黒幕の人物の予想だにしない最期を迎えたときはドキドキしました。王太后…すごい…
一番嬉しかったのは、漣に家族ができたことかな。漣が過ごした世界ではクソ父しか身内がいないので、銀子君たちがいるコッチの世界で賑やかワイワイ過ごせる環境が整ってくれたことが最高のエンディングでした♪
楽しみに楽しみに待っていた、釘宮先生の新刊!
ああ…良かったー…・:*+.
約400P(あとがき入れずに379P)という圧倒的ボリュームと読み応えの、
転生中華風ミステリーでした。
黒髪長髪攻め大好き人(びと)としては嬉しい、長髪男前攻め。
治癒士や呪術なども登場する中華風王宮が舞台のファンタジー、
ミステリー好きにはたまらない謎めいた要素満載で、
ぐいぐい惹きつけられて一冊読んでしまいました。
…のですが...!
本当に一点だけ、どうしても「なんで…!」と
思うことがあって…!
それは、タイトルについて。
雑誌掲載時のタイトル『暁に金の星を得るまで』、
なんで変わっちゃったんだろう…!
現在のタイトル、内容の想像がついて分かりやすいとは思うのですが、
内容が割とシリアスな陰謀ものなだけに、
改題前のタイトルの方がより雰囲気に合っていた気がするー…!
と、読み終えた直後の今「ううう…」となっています。
と、それはさておきこちらの一冊のその内容。
ハラハラ・ドキドキの展開、思わぬ事実が明らかになる場面も多く、
手に汗握って興奮しながら見守りました。
息つく間もない展開、真犯人や真相を追っていく過程が
ミステリー好きにはたまらない!!と刺さりまくる反面、
ラブ面では正直なところ、攻め・銀子君(ぎんしくん)の心情に
もう一歩踏み込んだ描写も見たかったかなあ、という気も。
ラブ面のボリュームを求める方には、もっともっとー!と
思える部分ももしかしたら、あるかもしれません。
なにしろ王の命だけでなく転生した主人公・漣(れん・受け)の
能力や命まで狙われ、刺客との戦いや裏切り者の炙り出し、
漣の転生前の記憶・エピソード、その治癒能力が戻るまでの過程やきっかけー
と、本当にいろんな要素、事件や展開が盛り沢山なのです。
それでも、張り巡らされた糸がこんがらがることなく、
綺麗に一本の糸へと纏まっていくエンディングは素晴らしいし、
気持ちがいいー!!
淹れたコーヒーが冷めてゆくのにも気付かないぐらい
没頭して拝読しました。
主人公・漣は医学部入学が決まり、
高校を卒業したばかりの17歳。
父親だけが身内にいるものの、わけあって疎遠に暮らしており、
孤独を感じて過ごしています。
そんな漣が昔から頻繁に見る夢ー
それは瀕死の自分が長髪の”誰か”の振り下ろす剣によって
首を斬られる場面。
最近なぜか特にその夢を見る機会が多くなり
不安に思っていたところ、真剣を持った暴漢達に襲われるという事件が発生。
その時現れて自分を救ってくれたのは、
なんとあの夢の中の男で...
と続く、転生ファンタジーです。
前世で天才的な治癒師だった漣(前世での名前は璃晶(リショウ))。
その力をもって、病に伏している幼い王の命を救って欲しい…
自分の意思に関係なく異世界へと連れ去られ、
そんなふうに縋られ頼られ、理不尽さを覚えながらも
命を見捨てることはできず、懸命にもがき王の命を救おうと奮闘する漣。
最初はただただ意地っ張りで反発するだけ、のように見えていた漣だけど、
次第に本来持っている彼の優しさ、弱き人のために尽くしたいー
という思いが見えてきて、ぐぐぐっと物語にも漣という人物にも
引き込まれていきました。
治療院で、市井の人々を救うため
一日中走り回って&動き回って働いたり、
幼い王にかけられた呪いを解くため、
一人で敵地へと乗り込む決心をしたり。
いつの間にか、そんな漣の頑張りを
グッと拳を握って応援していました。
恋愛面での見どころは、誰も彼もがどうしても
漣のことを”璃晶”として見、期待してくる中で、
銀子君には「漣」として自分を見てほしいー
と漣が切なく願うところです。
前世での記憶が戻っても、人格が璃晶に戻ったり
統合されたり…ということはなく、
漣はあくまでも漣という人格のまま、なんですよね。
実は、”攻めの拗らせ片想い”大好きな自分としては
前世では璃晶→銀子君への片想いだった…というのが
ちょっと残念だな;なんて思っていたのですが。
いや、でも!!
漣が璃晶としてではなく、「漣」という新たな人格で
転生して銀子君と出会ったからこそ
銀子君は漣から目が離せなくなったのだろうし、
この恋が生まれ、成就したんだなあ...と。
まさに「漣」であることに意味があったんだなあと気付き、
感慨に浸っています。
ミステリー面では、「王の命を狙う者」の正体は
割と予想どおりで「やっぱりね!」だったのですが、
その犯人と結託し、呪いをかけた呪術師の正体。
ここに「まさか!?」と思う意外な人物が関わっていて、驚きました。
なぜ…?というその理由の部分も切なく、
胸が痛みます( ; ; )
その分真犯人に対して怒りが湧き、この後どうするどうなる!?と
ページを捲る手が止められませんでした。
そして物語の謎めいた部分をより際立たせ、キーとなっていたのが
「対の主」という設定。
治癒師と王家の者だけが結べる、特別な契約ー
なぜ、銀家の者である銀子君と璃晶が
契約を結ぶことができたのか。
物語の鍵を握るこの設定、
物語を盛り上げてくれる要素でもあるんですが、
「萌え」という点でも二人の絆の深さを感じ、
たまらなくグッとくるところでした。
釘宮先生も書かれているように、
この物語、攻め視点で見たらまた全然違う景色が見えそうで、
想像するだけで興奮、ワクワクしてしまいます。
銀子君について特にときめいたのが、
「もし漣が戻りたければ 色々整理をつけたあと
自分がそちらの世界へ行く」(!!)
と言い切ったところ。
離れることなんて、微塵も考えてない!
ただただ一緒にいたい、そのためには
自分が漣の世界に飛び込んでもいい。
きっぱり言い切れる銀子君、潔い。かっこいい。。
いつか、攻め視点の番外編なぞ読めたら幸せすぎるな…
などと妄想しながら
しばらく読後の余韻に浸りたい、圧巻の中華転生ファンタジーでした☺︎・:*+.