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はじまりは契約から

hajimari ha keiyaku kara

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表題作はじまりは契約から

八代理一
会社員
渚唯
フリーター

あらすじ

ある日、セフレの家を追い出されてしまった唯は
バイト先の客である理一の家に""条件""つきで居候することに。
その""条件""とは、恋人という設定で一緒に暮らすことだった…!
お礼に持っているテクを駆使して身体でご奉仕しようとするが、冷たく断られてしまう。
不安に思いながらも始まったニセの恋人生活だったが――…。

「素敵です、きみは」
一緒に過ごしていくうちに冷たいと思っていた理一の優しさに惹かれていく唯。
この関係がいつか終わってしまう契約上のものだとわかっていても、
理一とずっと一緒にいたい、そう思っていた矢先…!?

作品情報

作品名
はじまりは契約から
著者
比谷 
媒体
漫画(コミック)
出版社
ジーオーティー
レーベル
Bivy comic
発売日
電子発売日
ISBN
9784823608773

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4.3

(31)

(15)

萌々

(12)

(4)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
8
得点
135
評価数
31
平均
4.3 / 5
神率
48.4%

レビュー投稿数8

契約から愛になる

切なくてしんどくて…
だけど、最後は完全無欠のハピエンに辿り着けるそんな1冊でした。

フリーターの唯はある事情から他人の家を転々とする生活を送っていますが、
ある日、突然居候先から追い出されてしまいます。

行き先を失い途方に暮れていたところをバイト先の常連客である理一に
“恋人役”を演じることを条件に居候させてもらえることに。

お礼をするため身体でのご奉仕を提案する唯でしたが、
当の理一は唯との関係は“契約”にすぎないとそっけない態度で…。

第一印象は冷たい理一でしたが、よくよく観察してみると
唯の話を聞くときはいつもコクコクと頷いてくれているんですよね。
どこか幼さを感じる唯に対しても決してバカにしたりすることはなく、
ただありのままの事実だけを受け止め、言葉を飾ることなくまっすぐに
伝えてくれる誠実さのようなものを感じました。
ただちょっと感情表現が乏しくて不器用なだけで、本当は優しい人。
そんな理一の人柄に一緒に過ごす中で唯も惹かれてゆきます。

対する唯は…とにかく健気でいじらしさの塊でした。
普段はニコニコと笑っていてときおり発言がずれていたりもするのですが、
その根底には褒められたい、愛されたいという願望があって、
理一から「仕事が終わるまで静かにしていて」と言われたときには
飲まず食わずで息をひそめて黙って仕事が終わるのを待ち続けてしまう
そのいじらしい姿が可哀想で愛おしくてたまりませんでした…!
こんなの愛おしくならないはずもなく、ぶっきらぼうな理一も
そんな結の健気さにじわじわと絆されてゆくのでした。


状況は違えど、理一も唯もそれぞれに実家との関係に問題を抱えていました。
そもそも唯が“恋人”として理一の家に居候することになったのも
不仲な両親と縁を切るためでした。

一方の唯もまた高校中退後に家を飛び出して以来、
両親と疎遠になっていました。
けれど、理一と違っていたのは唯が両親を深く愛していたということ。

子供の頃から習い事にしても勉強にしても何一つ上手くできなかった唯。
周囲の子たちが普通にできていることが自分には出来ない、
その事実は成長と共に唯の中で強いコンプレックスとなってゆきます。
それでも唯のことも変わらずに愛してくれる両親でしたが、
ある日、恋愛対象が同性であることを自覚した唯は
恋愛すらも“普通”にできないと劣等感に押しつぶされ家を出ることに。

そこからは両親への仕送りのために自らのことは顧みず、
ただ必死にお金を稼ぐ日々。
ときには居候のお礼に宿主の男たちに抱かれることもあった唯ですが、
そんな中で何もできない自分でも抱かれることだけは上手にできる、と
歪んだ充足感を得てしまう唯が切ない…。
やたら理一に身体でご奉仕したがるのもはじめは貞操観念ゆるゆると
思っていたのだけれど、こうした経験が唯の認識を歪めてしまったのだなぁと
合点がいきました。

本当は誰よりも寂しがりで愛されたがりで、明るい笑顔の裏に
孤独を抱えていたことがわかってしまうとより一層胸が締め付けられました。

だからこそ、唯が理一に出会えて本当によかった…。
最初こそ理一の無愛想さに戸惑っていた唯でしたが、
考えてみればどんなに塩対応でも唯を蔑ろにすることはなく、
唯が望めば一緒にご飯を食べてくれたり、話を聞いてくれたり、
唯に寄り添ってくれていた理一。
自分の気持ちを自覚した後にはそれまでのそっけなさが嘘みたいに
愛情表現たっぷりの溺愛彼氏に成長を遂げ唯を大切にしてくれて、
心から嬉しそうに笑う唯に胸が多幸感で満たされました。

0

【みんなができる普通が、俺にはできない(唯)】


エロス度★★★★

おやおや。恋人契約のはずがお互いを本気で好きになっていく2人がかわいいですね(I)。

理一のエリートで敬語攻め・唯の純粋無垢な青年受けが美味しく、冷たい印象だった理一が唯に対して過保護だったり優しく接する姿に胸キュンしまくりでした。また、自分とは正反対の唯の素直で真っ直ぐな人柄に惹かれ、大切にしたい想いが芽生えていくのが尊い。

唯も他の人と同じような普通のことができない苦しさ・体で奉仕することが自分にできる事と歪んだ認識をしてしまうのが切ないけれど、理一の優しさに救われるのが胸熱。

1

健気過ぎて、不憫に見えちゃう

比谷先生の既刊作品は拝読させて頂き、今作も作家買いさせて頂きました。

個人的、各項目5段階で
健気 4
エロ 2
不憫 2
な感じだと思います。

理一さん×唯くんのカプです。

セフレの家を追い出されてしまった唯くん。そんな時、バイト先の客である理一さんから、恋人という設定でなら、暫く一緒に住んでもいいも条件を出されて…。

セフレが何人か居て、その中の誰かの家に住まわせてもらっていた唯くん。なので、明確な描写は殆ど無いですが、お礼としてセフレに身体を差し出しているようです。
そして理一さんにもお礼をしようとしますが、勿論断られます。しかし、どうしてもお礼がしたい唯くんは、身体が駄目ならと、理一さんが寝ている間に口で奉仕し始めます。

若干、倫理観や貞操観念が低めですが、素直で健気な唯くん。でもその言動が少し幼稚さがあったり、幼少期の親からの期待やそれに応えられなかった罪悪感などから、少し異様な言動をしていても、それが無自覚なので不憫に思えてきます。

そんな唯くんの両親や明確な描写はないですが、理一さんの両親、どちらも毒親って程ではないのですが、あまりいい気分にはならない言動をしています。

恋人という設定、その契約から始まった関係ですが、理一さんの優しさや唯くんの健気でほっとけない危うさが、2人の距離を縮めていくので、是非とも読んでほしいです。

1

細やかな心理描写やキャラクターの魅力がたくさん!

ある日、セフレの家を追い出されてしまった唯くんが、バイト先の常連客・理一さんに拾われて始まる物語――最初はちょっと不穏(?)な展開かと思いきや、ふたりのやりとりがどんどん微笑ましく、愛おしくなっていって、最後には胸がいっぱいになりました。 最初は“契約”で始まった関係なのに、理一さんの不器用な優しさと、唯くんのまっすぐな心が少しずつ重なっていく過程が本当に丁寧に描かれていて、「この関係、終わってほしくない」という唯くんの気持ちに深く共感しました。 理一さんは一見クールでスマートなエリートサラリーマンなのに、読み進めるほどに「ちょっと待ってその反応!?」「あれ、理一さん天然では!?」と驚かされ、ギャップにどんどん惹かれました。まさに“おもしれー男”! 一方の唯くんは、純粋で常識人で、優しくて、どこまでも他人思いな子。親と疎遠になっても仕送りを続けるなんて、なかなかできることじゃないと思います。 そんな唯くんに、理一さんが少しずつ心を開き、人として惹かれていく過程がとても愛おしかったです。
テンポよく繰り広げられるふたりの会話、コミカルなSDの表情、優しさにあふれたセリフのひとつひとつが全部大好きです。シリアスと笑いのバランスも絶妙で、読後は心がふんわり温かくなりました。 特に、唯くんが両親と再会し、わだかまりが解けるシーンには思わず涙が……。 親からの愛情や理一さんの優しさを受けとって、自分を少しずつ肯定していく唯くんの姿がとても美しく、大切なことを教えてもらった気がします。 そして、エチシーンも本当に素敵でした。
身体だけでなく、心から「大切にされている」と感じられる描写に胸がじんとしました。 愛情って、こういうことなんだなって……。 この作品は王道のようでいて、細やかな心理描写やキャラクターの魅力が詰まっていて、素晴らしい作品だと思いました。

0

唯くんに幸あれ〜〜〜!泣

比谷先生の可愛らしい絵と何かしらの過去トラウマ持ちのキャラが救われていくストーリーが大好きで毎作追いかけています!
今回はエリートサラリーマン理一(りいち)と金欠フリーター?(バイト掛け持ち)家なし子唯(ゆい)。
2人は唯のバイト先のコンビニでの常連客と店員という関係でしたが、理一のある条件をのむ事で家に住んでもいいという契約を交わします。
何かお返しを…と思う唯は理一の布団に潜り込み!?

理一さんも決められたレールの上を歩んで来て親の言いなりの自分から抜け出したいと思う人でそれなりに苦労してるのですが、それ以上に唯くんの生い立ちがしんどすぎて読んでいて辛かったです。家庭環境にはなんの問題もないのですが、何をやるにも不器用で不得意なものばかり。次第にお金を出してまで何か得意な事を探そうとする親と不甲斐ない自分から逃げ出し、流れついたのが売り専という泣
無邪気で無垢な心を持っている彼がふと自分を大事にしない、他人事のように扱う瞬間があってそうでもしないと心が保てないのかなと思うととても辛くなりました。

理一さんを交えての両親との話し合い。思っていたよりも温かい家族で、帰る場所も見守ろうという気持ちもある事にほっとしました。唯くんには誰よりも幸せになってほし〜!!

描き下ろしのえちえちがとってもえちかわでした♡
電子白塗り

0

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