電子限定描き下ろし付き
すずくこま先生、デビュー作の『ブルーイルドープキス』が特に大好きで
電子も紙も購入し、何度も読み返しています…!
そんな先生の第三作目は、絵画いが舞台のヒリつくサスペンスBL。
「ブルーイル…」はワンコ攻めでしたが、今作はなんと、ぽやぽやワンコ受け。
…やーーー最高に沁みました。
季節的にも、残暑(というか、まだ夏真っ盛りのような..;)の今、
ピッタリだと思う一冊。
ストックホルム症候群、リマ症候群(犯人が人質に対して親近感を抱くようになる現象)、
吊り橋効果…
心理学のいろんな現象が詰め込まれた、
ひと夏の誘拐と脱出劇。
タイトルの「リマ」は攻め受け二人の名前じゃないし、
何だろう?と思っていたのですが、”リマ症候群”から取られたものだったのですね。
誘拐犯×人質の間に生まれ育まれる特別な感情と、
シリアスな展開。一気に世界観に引き込まれます。
ぽやっぽやで頼りなげで儚くて、
あまちゃんなセオがなんと言っても可愛くて!!
典型的な「世間知らずなお坊ちゃん」なんですが、
その純粋さ健気さにはルカ(攻め)も
そりゃ毒気を抜かれるよね…納得、うんうん頷いてしまう。
隣にいるのが自分をさらった人物とは露知らず、
「自分もルカを守りたい…!」なんて恐怖に耐えてふんばるセオ。
こんな子を近くでずっと見ていたら
同情心と共に、むくむく別の気持ちが湧いてきても仕方ない…かも…と、
変にルカに共感してしまいました(*´∀`*;)
緊張感ある誘拐事件の一方で、
二人の心の距離が近づき、関係性が変化していく様子に
”ほっ”と一息つき、甘い気分に浸りたくなります。
そんな中明らかになる、ルカの父親の事件の真相!
「あれ?」と少しずつ積み重なっていく違和感、
点と点が一本の線に繋がった時の、「そうだったのかーー!!」という衝撃。
冒頭の、家族に手紙を書いていたセオのシーンが
もうすでに伏線になっていたんですね…!興奮...!
いや、多分勘のいい方だったら早々に
気付いていたのかもしれないのですが、
自分は攻め・ルカとほぼ同じタイミングで「あっ!」と真相に気付き、
ドギマギしました//
サスペンス・ミステリー好き(特に海外の)には
たまらなくグッとくる終盤の怒涛の展開。
息つく間もなく引き込まれました...
身分も立場も性格も、何もかも正反対のルカとテオ。
そんな二人が惹かれ合い、互いを守りぬこうとする姿が
健気でいじらしくて、愛おしくてたまらなかった。。( ; ; )
素晴らしい夜明けのサスペンスBL✨
すずくこま先生の見せてくださる新たな世界に、
最初から最後まで興奮しきりでした...!
★修正:tn枠あり白抜き+描き下ろしの濡れ場ではtnトーン(紙本)
カバー下には先生のあとがきが。
先生の描かれるデフォルメキャラが大好きなので、
二人のちみっこ姿が見られて嬉しかった☺︎
特にむちむちボディ(特にセオ)の可愛さたるや!大好き...♡
アニメイト4Pリーフレットは、ちょっとエッチな
テオの”お尻開発”のお話。
無自覚天然なテオの”らしさ”が爆発しているお話でした(*´艸`)
作品の中で扱っているのが「誘拐」や「人質」という物騒そうな設定なのに、表紙はとても爽やか!
私はこの読む前の「掴みのギャップ」でしっかり掴まれました(*´▽`*)!
試し読みしてみて益々気になったので初読み作家様でしたが読んでみました
(シーモアで試し読みをしたのですが、試し読みは本編1P目からではなくって少し驚きました)
誘拐事件としてのミステリー?要素があるのでBL的要素のみではない「読み所」を欲してる時にはすごく良い刺激を貰えるお話しでした
誘拐の真相的な所も頭をフル回転させなければ追い付けないような複雑さを要するものでないのもすごく丁度良かったと思います
ストーリーの中の事件部分とBL部分の程良さの匙加減が「今の気分」にすごくピッタリでした♡
試し読みした感じで勝手に思っていた左右と実際の左右が分かる迄の自分的ミステリーも楽しめました♪
普段とは違った作品が読みたいけどBLからかけ離れ過ぎるのは少し不安だな・・・って思う事がある読者様には是非ともおすすめしたい作品です
タイトルの“LIMA”とは“リマ症候群”から。
復讐や誘拐など重たいテーマながらも、
青年たちの純粋さに胸を揺さぶられる1冊でした。
夏休みに友人とビーチへバカンスにきていましたがセオドアですが、
目を覚ますと廃モーテルで見知らぬ青年・ルカが隣で眠っていて…。
ルカによるとセオドアは何者かに誘拐されてしまったらしく、
その現場を偶然目撃したルカも一緒に連れてこられたというのです。
なぜか犯人の姿はなく、荷物もスマホも奪われ、
見知らぬ土地で二人きりのルカとセオドア。
誘拐されたという事実に混乱するセオドアでしたが、
優しく慰めてくれるルカの存在に救われ、心を通わせてゆきます。
けれど、すべてはルカの仕組んだ嘘でした。
セオドアを攫ったという犯人こそ、ルカ本人だったのです。
それはセオドアの父親によって家族を失った復讐のルカの復讐。
そんなことも知らずにルカをたった一人の味方と信じて、
心を許してゆくセオドアが無垢すぎて不憫でたまりません…。
ただ、ルカの過去が明かされてゆくと一概にルカを悪人とも思えず。
復讐対象の息子であるセオドアを誘拐して騙し、
同時に無垢なセオドアに心惹かれてしまい、
憎しみと愛情の間で葛藤するルカの気持ちを思うと苦しくもありました。
ルカの嘘がセオドアにバレるまでの間、外と遮断された
廃モーテルでの日々は意外にも穏やかで、同じベッドで眠り、手を繋ぎ、
友達のような恋人のような微笑ましさすらあり、二人きりの世界でした。
結局のところ、ルカ自身もまた被害者だったわけで
真犯人と言える人物は別に存在していました。
そのことでルカの犯した罪がなかったことになるわけではないけれど、
それでも少しだけ救われた気分になりました。
なにより、一番の被害者であるセオドアがルカへの罪も愛も、
全てを受け容れているのだし。
題材的にはシリアスだし、攻めが犯人ということもあり、
メリバの予感がしないわけでもなかったのですが、
全体的に重すぎず、しんどすぎずな印象でした。
ラストでは良好な関係を築いているルカとセオドアの家族との
関係性にほっこりしました。
一緒に暮らし始め、思いの外ハピエンすぎるルカとセオドアに
幸せを噛みしめながら読み終えました。
すずくこま先生の作品って、ちょっと一風変わった(褒め言葉)作品が多いのは気のせいでしょうか。
今回も、まさかの帯を見てびっくり!!
「誘〇犯と人質」というcpでした。
冒頭、友達たちとバカンスに来ていた幸せいっぱいの御曹司受けでしたが、そもそもこの段階からまさかの伏線が張られていたことに気付いたときは、ひどく戦慄しました。
人は見かけによらない、というか、犯人による憎悪が高まりすぎて緻密に練られた誘〇だったのだなあと、、、
カバー下で、先生がストックホルム症候群とリマ症候群がテーマだと仰っており、まさにソレではあるのですが、攻め受けふたりともある意味今回の事件では被害者でもあり、なんとも言えない切ない恋のお話でした。
そして終盤にかけて、真の誘〇犯の存在がチラつき、メリバの予感すら覚える局面を迎え、どうかふたり揃って幸せでいてほしい!!
と、強く願うほど心がギュッと苦しくなる場面もありました。
最初は御曹司の受けに、攻め同様イラッとすることもありましたが、空間を共有することで芽生えたなにか。
そして、受けという人物がどういうものなのか。
それから、攻めという人物が受けに見せていたもの以外の出自や葛藤など、、、
すべてが激動すぎて、ぜひこういったミステリー系のテーマが苦手ではない方でしたら読んでほしい、そんな海外ムービーのような作品でした。
ちなみに紙コミックスの修正は、白抜きでした。
エロス度★★
おやおや。誘拐犯と人質の間に芽生える愛・・・なんと素晴らしい。
廃れたモーテルが舞台。
復讐のために計画された誘拐。
サスペンスなBLですが、セオドアのヘタレ味ある御曹司キャラが微笑ましくて癒されます。
人質となった緊迫とした状況下で、お互いの存在を支えにするルカとセオドアの姿・セオドアに対するルカの復讐と情の天秤の揺れ動く気持ちがたまらなく、セオドアの裏表ない真っ直ぐで純粋な想いにルカが惹かれていくのが刺さる。
住む世界が違う2人でしたが、ルカが得る幸せ・ルカと一緒に生きたいセオドアの想いが尊い。