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小説


王位継承権争いに巻き込まれ毒殺された大好きな兄を、蘇らせたいー
20年以上もそんな願いを抱き続ける元・弟王子攻めの執着愛が光る、転生×再会ファンタジーです。
見つめ合う二人の表紙が素敵・:*+.
葵居ゆゆ先生、推してます。
こちらの新刊もあらすじと設定にドキドキ、ワクワクしながら拝読しました。
…が、読みながらだんだん「あれ…?」と思い始め、終盤のとある展開にびっくり。
攻めの言動と、絆される受けにちょっと共感しきれぬ部分があったかな、、
「萌」としましたが萌えは少なめ、緊迫感ある意外な展開に驚きがありました。
(が、この”驚き”がちょっと自分の好みとは違っていた;)
顔に目立つ傷のある薬草師・ノエ(受)。
実は彼は前世で第二王子ウリセスだった記憶を持っており、前世では王位継承権争いに巻き込まれ命を落としたのでした。
前世でも今世でも愛されることを知らず、
寂しさを抱えながらも自立して過ごすノエ。
そんな彼のもとにある日、前世で異母弟・現王弟のセドリックが現れます。
彼は薬草師のノエに、兄を蘇らせてほしい、兄と結婚したいと訴えてきてー
と続きます。
ここでまず萌えたのが、前世と今世で逆転する二人の年齢差。
可愛らしい小さな王子だったセドリックが、27歳という男盛り(?)になり、21歳(精神的には40代)のノエに迫るー
この設定だけでゾクゾクします。
ノエが前世の記憶を持っている「元・ウリセス」だと知らないセドリック。
彼が一体いつ、どのようにしてその事実に気付くことになるのか?
という点が、お話の中の大きな見どころの一つ。
また面白いのが、前世で亡くなったはずのウリセスの遺体が、なぜか生前そのままに、綺麗な形で保存されている、という謎。
一体誰が、何のために魔術を使い、ウリセスの体を保存させたのか?という疑問に対する答えが、後に提示されます。(なんとなく想像はつきつつも)
もう一つ、「どうするどうなる?」と
前のめりになった点が、セドリックを悩ませるジレンマです。
セドリックの愛する亡き兄は、今は別人のノアとして生きている。
兄ウリセスを蘇らせようとすればノアの魂を消し、奪うことになってしまう…
もちろんハッピーエンドに向かうのだよね、と半分分かっていつつも、
セドリックの決断はいかに!?とハラハラしながら読みました。
で!
個人的にこの攻め・セドリックの葛藤を、
彼視点でより深く知りたかったなあ、と…!
というのも、クライマックスの蘇りの儀式にてとんでもなくシリアスな展開になるのですが(ノエが痛そうで可哀想で震えた)受け視点ということもあり、葛藤するセドリックの心の動きがそこまで深く伝わっては来ず;
で、散々な目に遭わせておいて(殺しかけておいて)、
「これまでの四倍くらい大事にするから、僕を好きになって」と言われても、、、
初めは”弟に愛されている!”とその執着を密かに喜んでいたノエ。
しかし次第に”ノエ自身”に愛が向けられているわけではない…と傷つき悩む様に共感できただけに、攻め側の終盤の行動がやや不誠実&気持ち早変わり!のように見えてしまい、残念に思ったところでした;
脇キャラの生かし方など細かな部分や、終盤の物語の収束がやや拙速に見えるところなども、ちょっともったいなく思ったりも。
ノエを置いていったーという薬草師の師匠がどこかで登場するのかと思いきや、特に出てこなかったり。
ノエの愛猫・エトワにも何か秘密が…!?と
ドキドキしていましたが、特にエピソードはなく。
前世でウリセスの兄だった現王にあまり威厳がなく、魔術師たちやしもべの者たちに簡単に言い負かされてるところも、体制どうなってるのかなあ?とちょっと疑問に。
さらに言えば、ハッピーなラストの形にも、そんな簡単に二人暮らしが出来ちゃうものなのかなー…と思うところがありました;
辛口ですみません…
攻め側の気持ちの変化や、脇キャラ一人一人の背景をより深堀りして見ることができたら、嬉しかったかなと思います。
終盤、結ばれた二人の濡れ場は葵居ゆゆ先生らしい濃密な描写でドキドキしました//
”萌え”としてはやや控えめではあったのですが、
星で言うところの「2.5〜3」という意味での
「萌」評価とさせていただきました。
特に、先生の現代ものの中に大好きな作品が多いため
そちらを何度も読み返し、萌えを存分に味わいたいと思います…!
