表題作青い鳥

天然ギャルソン・千影
魔性のゲイ・小野

作品情報

作品名
青い鳥
著者
よしながふみ 
媒体
漫画(コミック)
サークル
大沢家政婦協会〈サークル〉
ジャンル
オリジナル
シリーズ
西洋骨董洋菓子店
発売日
4

(5)

(1)

萌々

(3)

(1)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
3
得点
20
評価数
5
平均
4 / 5
神率
20%

レビュー投稿数3

幸せは、今いる場所にあるもの・・・

千影と寝てしまった小野。
ふたりは、恋人同士というには不安定な距離。

橘と千影と小野は、ものすごく歪な三角関係なんですよね。
お互いに情はあれども、情の種類が違うんだよー。
切れない情につながれた3人。
なんだかんだで3人とも優しくて臆病なので
前には進まない感じもあるのですが

『青い鳥』というタイトルから察するに
幸せを探しに千影と小野は、どこか遠くへ旅立とうと話し合うけど
“青い鳥”は、けっきょく・・・
自分たちの今いる場所だったということなのかな。

激しいセックスシーンも収録v

3

この場所で生きる

「永遠はありますか?」「悪魔のような男」で、
別れた男に自宅で待ち伏せされて怪我をさせられ、
そして橘に迫り、更には成り行きで千影と寝てしまった小野。

それから5日。
自宅マンションは危ないと、急遽アンティーク総出で引っ越し。
お礼にと小野がご馳走し(でも仕切るのは橘w)、そのまま新居でワインを飲んで……
酔いつぶれた橘が眠ってしまい、結局橘と千影は泊まることに……

夜中、いつものようにうなされた橘と、起こして寄り添う千影。
「俺はこうやってお前に起こされて震えているような俺のままでも、
生きていかなくちゃいけねえし
生きていけるんだって事にやっと気づいたのさ、おまえには感謝している」
この同人誌、話のメインは小野なんだけれど、
私はこういう橘が語る台詞に、強く心揺さぶられる。

そんな千影と橘の強い絆に嫉妬した小野。
千影を愛している訳でも、一緒に生きてきていきたい訳でもないのに。

夜の街に繰り出して男を漁った帰り道、待っていた千影に……
泣いてメチャクチャなことを訴える小野。
それを聞いてしくしくと泣きながら、
愚かな程まっすぐにそのまま受け止め応えるようとする千影は、
小野の救い主だろう。

おまけ。のHは、まぁお二人激しく致していますが、
小野の「ま、いいか」が暖かく優しく響きます。

3

天使みたい

防犯の意味も含めて、橘と千影のマンション近くに住まいを移した小野。
引越しを手伝ってくれたお礼にと3人で食事をした後、小野の新居で振舞われたワインであっさり酔いつぶれてしまう橘がちょっとカワイイ(*^-゜)
ボンボンなのに本当に意地汚いったら・・・(笑)
結局、橘も千影も泊まっていくことになるのだが、その夜に2人が心から信頼しあう姿を偶然に目撃してしまい、小野はどうしようもない嫉妬心に苛まれてしまう。
そこからまた荒れたゲイライフを送る日々・・・心配で駆けつけた千影に独占欲丸出しの発言をするのだが、それにすら精一杯応えようとしていた千影がすごいステキだなぁと思った。

橘の「一生好きにならないけど、一生離れない」より、千影の「大切な人を嫌いになることは出来ないけども、知らない土地であなただけを見て生きてゆくことは出来る」の方がきゅんとくる。
きゅきゅーん。
私は橘の優しさよりも千影のそれの方が好きだ。
やはり橘の優しさと言うのは、相手に踏み込みきれずギリギリの所で留まっているようにも見える。
それが悪い事だとは言わないが、やはり千影のようにズカズカと入り込み、その波に巻き込こんでいくくらいが小野にはちょうど良いかもしれない。

ちなみにオマケのエッチはサービスだろうか(笑)
それともよしながさんが描きたかっただけなのか。
なくてもいいかな?と思ったりもしたが、せっかくだから楽しませてもらった。
表紙も含めてとてもお気に入りの1冊である。

3

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