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表題作水底に揺れる恋

志堂孝臣/家庭の事情で高校を中退して漁師になる
高田直己/東京の警察を辞め地元の県警に帰ってくる

その他の収録作品

  • 悩める男たち

あらすじ

高校を辞め、一人家業の漁師を継ぐ決意をした志堂にあてつけるように、東京の大学へ行くことをその前日まで黙っていた高田。警察官となり十年ぶりに故郷に戻ってきた高田は、志堂と気まずい再会を果たす。会えば喧嘩ばかりの二人だが、時折見せる志堂の熱い視線に、かつて一度だけ重ねた唇の感触が蘇る。逃げ出したいのか捕まってしまいたいのか。相反する想いを抱え、誰よりも男らしくあることに拘る高田は、自分の中に潜む女を認められず必死に目を背けるのだが……。
出版社より

作品情報

作品名
水底に揺れる恋
著者
中原一也 
イラスト
立石涼 
媒体
小説
出版社
二見書房
レーベル
シャレード文庫
発売日
ISBN
9784576090085
2.7

(12)

(1)

萌々

(1)

(6)

中立

(2)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
6
得点
29
評価数
12
平均
2.7 / 5
神率
8.3%

レビュー投稿数6

悪ガキあがりの漁師とおまわりさん。青春群像モノです。

漁師×警察官(*>ω<*)=3
ふたりは、ヤンキーあがりなんですよw

親友でありライバルであり・・・誰よりも大切に思う存在。
でも、ふたりは漢すぎて
親友という距離すら保てず離れてしまって
そして大人になって再会するんですよー。

単なる再会再燃モノかとおもいきや
受けを警察官にした理由もちゃんとあったし
攻めが漁師っていう理由もちゃんとあったw

友人の事件というアクシデントを軸にすすむお話。
BL小説の刑事事件って、正直陳腐なものが多いのですが
この事件のスケールがでかすぎずちいさすぎず
ちょうどよかったんですよね。
初恋の女の絡ませ方も、巧いなぁと思った。

悪友4人との関係が非常にツボでした。
仲がいいからこそ羨望したり嫉妬したり・・・
青春群像でしたよ。
職業萌えを期待するとNGかもしれない。
エロいとか萌えっていうよりも青春の延長戦みたいなお話にグっときた。
ヤンキーとかちょっと素行の悪い男ほど
女より親友を優先させるじゃないですかw
硬派な男ほどBLなのかもしれない
・:*:・:(ノ'∀`*):・:*:・きゃーファンタジー☆

拳で愛し合うガチンコLOVE
受けも攻めも、腕っぷしが強いっていうのは萌えるわぁ。
素直じゃないなぁと思ったら意外に素直だったり
空気の綺麗な田舎町でまぶしいくらいに美しい友情であり恋愛だと思った。


3

まさにラブバトル

ガチってやつ?真っ先にそれが言いたいです。

親の後を継いで漁師になった志堂と、東京に出て警察官になり地元に戻ってきた高田の格闘技のようなラブです。
友人を巻き込んだ薬物関係の事件を絡めてお話は進みます。
早熟だった割には本当に好きになった相手・高田にはっきりと告白できないまま別れ別れになってしまった志堂は、結局今でも言葉が足りない感じ。その分視線で訴えてくるので高田としてはその視線が辛い状態。
高田といえば純情で熱血で、志堂の事は好きで抱かれたい気持ちがあるのに、誰よりも男らしくあることに拘っているので素直になれない。友人たちに比べていい環境で育ったことに後ろめたさを感じていて、自虐的にもなるので、そんなところが志堂の欲情をそそるのでした。

何かというとどちらも譲らないので、売り言葉に買い言葉それが高じて殴りあいになったりと、とにかくいちいちバトるのでありました。
友人たちのフォローのおかげで踏み出すことにした高田はとうとう誘い受け。(ここで一旦本編は終わり。)しかし、やっとハッピーエンドかと思いきや高田は男であることにこだわり過ぎ、志堂は恥ずかしいほどあからさまに要求してくるので二度目がままならない。どちらにも言い分があるようで、まーず素直じゃない。そこに、志堂の遭難事件が起こり・・・ここでは先が読めちゃいますが、ハッピーエンドで良かったねと、でもきっとこの二人ずーっと喧嘩のしっぱなしなんだろうなー。

1

ギャアギャアとうるさい二人です

志堂孝臣(漁師)×高田直己(警察官)

自分に内緒で高校を中退し漁師になった志堂に当てつけるように、高田は東京の大学へ進学することを教えず、出発の前日に二人で話をするも口ゲンカをしたまま別れてしまいます。その後高田は東京で警察官になりますが、両親の体調不良から地元の県警の採用試験を受け直し約10年振りに故郷に戻って来て、志堂をはじめ同級生と再会します。高田の歓迎会の当日来るはずだった同級生の一人が事件に巻き込まれてしまいます。友人の疑いを晴らそうと高田は自分なりに捜査を行いますが……

口喧嘩をしたり殴り合ったりでコミュニケーションを取っているような二人が主人公なので、もうすぐ30歳になろうといういい大人なのにまるで中学生のような恋愛をしているのがとてもじれったく、「しょうがないなぁ…」と呆れつつもそんな二人のやりとりを楽しく読みました。でもまぁとにかくギャアギャアとうるさい二人なので全然ロマンチックな雰囲気にはならないんですけどね。

ただでさえ意地っ張りでプライドが高い高田に対して、志堂もわざとあおるような行動を取ったり(言ったり)するから無駄に怒らせちゃうんですよ。高田を意識しているのに高校卒業の時にもそれをやらかし、結果10年も会えなくなったというのに再会後にその教訓が全く生かされていないというのはどういうことか!?ホントしょうがない奴ですね(お互いに)。志堂・高田の他に二人の同級生(カップル)が登場するのですが、この二人が上手くフォローしていなければ絶対くっつかなかったと思います(苦笑)。

二人の関係やストーリー全体の流れなど、ものすごく面白い(萌える)という訳ではなかったのですが、同級生四人の関係が何だかとてもいい感じでその雰囲気がとても気に入りました。でも本当は漁師×警察官(交番勤務)という職業にかなり期待していたので、その辺にあまり萌えなかったのがちょっと残念でした。職業はストーリーにちゃんと関係しているのでそれなりに納得はできるのですが、せっかくの設定をもっと生かしてもらいたかったなぁという点がちょっと消化不良気味になってしまいました。

1

制服萌え?

漁師ものかと思えば、、、警官もの?(笑)

これは実は純愛もなんではなかろうか…
と思うくらい孝臣と直己の高校卒業のファーストキスからの、いやその前からか。
勢いのある恋愛って、嵐みたいな二人でしたね。最近は切なほっこり系をよく読んでいたので、思わず素直になれない直己に「四の五のいわずに抱かれときな!」と心の中でツッコミを入れる始末。

でも、受けの男としての矜持をどう処理するかは、元がノンケの場合は重要な問題なんだろうなとも思いました。女役は戻れないかもしれない、って不安があるのか…と妙に納得してしまった。
それより知らない間に進と達夫が出来てるって…そう来たか。
初期の頃の作品(ベースはデビュー前だそうな)だからか、素朴な、という感想だったりもします。会話の読みにくさや、エピソードがバラけてる(ばら撒かれている?)のとかも、今の作品を読んでいると最初はこういう感じだったのか〜と。
コレは図書館で借りたから思うのであって、もし定価で購入してたらちょっと辛口になっていたかも知れないな。

ただ、前途多難な二人がその後どうしてるかは興味ありだなぁ。

0

ちょっともったいなかった

志堂から高校を中退することを知らされなかったことが面白くなく、東京の大学へ行くことを前日まで教えなかった高田。
それから10年。父親の病気をきっかけに、地元へと戻って来た高田。志堂とは帰ってきてからも、すんなりと仲直り……というわけには行かず、どこかぎこちなさが残っています。
幼馴染みでもある達夫や進と一緒に、4人で久しぶりに飲み、中退することをなぜ知らされなかったのかという理由を友人から教えられます。

だからといって、すぐに素直になれるのか? といえばそうでもなくて、お互い気にかかっているだけに、積極的にならないことがめっちゃジリジリさせられます。

さて、お巡りさんとして交番勤務をしている高田ですが、進が事故に遭い、それがきっかけとなって麻薬が進の車から見つかってしまいます。
達夫も高田も、進が犯人なわけがないと思っていて、高田はひとりで調べ始めます。
この事件自体はそう難しいものではなくて、犯人はちゃんと見つかるんですけど、そのきっかけになったのが高田の昔のマドンナ的存在の女性でした。
志堂は男にしてもらった女性で、高田も実は初恋の相手だったりして。その女性と再会した高田は、そんな昔の想いをひっくるめて、女性の店で抱いたりするシーンも出てきます。
そして、この女性だけでなく、達夫と進が出来ちゃってたことも、この事件のキーポイントだったりします。
そして、達夫と進の関係を知って、やっと高田も素直になるというか。自分から志堂の漁船に向かうんです。

あ~、漁船でエッチするためだけに漁師っていう職業だったのかなぁ~ってくらい、志堂が漁師ってことが活かされてなかったような。もったいないなぁ。せっかくの漁船エッチなのに。
やっぱりまだまだワカゾーだから、エロ発動! ってことにはならなかったのかもしれません。
ホント、返す返すももったいない。

2

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