誘惑のアダルト&ハードラブ!

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表題作セントエルモスファイア

寡黙でSの造形作家 不動健
素質はMの翻訳家・名家御曹司 河村和彦

あらすじ

「いやらしいやつだな。後ろをいじられるのが気に入ったのか?」
学生時代からの親友・河村と不動の関係はある事件を境に、形を変えた。ただのじゃれ合いから濃密な愛玩へ、性愛混じりの友人から情欲に溺れる相手へ――。不遜に見つめる鋭い瞳と、皮肉な笑いを浮かべる唇を持った支配者のような不動に、縋るように囚われる河村。事件は新たな局面を見せるのか、二人の関係が愛になる日は……? 渾身のアダルト&ハードラブ!!
出版社より

作品情報

作品名
セントエルモスファイア
著者
花郎藤子 
イラスト
円陣闇丸 
媒体
小説
出版社
アスキー・メディアワークス(角川グループパブリッシング)
レーベル
B-PRINCE文庫
発売日
ISBN
9784048675871
2.7

(7)

(1)

萌々

(1)

(1)

中立

(3)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
2
得点
15
評価数
7
平均
2.7 / 5
神率
14.3%

レビュー投稿数2

エルロイ大おばさま?

大好きなお家ドロドロ!

まぁ結局そのドロドロを生み出してるものって、
いつだって性欲or金なんですが(^_^;)
この物語の舞台、河村家も例外ではありません。
その手の問題からバランスを崩し、今は借金まで抱えちゃってる没落旧家です。

そのお家の現当主が、主人公・河村和彦(受け)です。
でも彼は、妾腹の子。
兄弟に妹がいますが、
この妹は正妻の子で血は半分繋がっていないんです。

ちなみに、この兄妹はヤルまではいかないものの、
兄のほうが妹に対して欲望を抱いているという設定です。
でも受けなので……、つまりヤル相手は男なんですよ。
ちょっとそこがえーっ!って感じでもあり、新鮮だった部分。
もういっそのこと、
兄×妹の近親ものでもいいよ!って、なぜか私はそこで妙に興奮しました。

最初の方に、
この兄が妹のパジャマのボタンを外し、胸元の汗を拭いてやるシーンがあるんですが、
そこが妙にエロイ! 
ここまでいったら攻めと受けと妹で、
男女入り乱れた3Pの話にしてくれても良かったかな。

で、もう一つ、私が読みはじめてすぐに感じたのは、
この兄妹の祖母、瀧子は、
人をなんてイライラさせるババァなんだ!ってこと。
まるでキャンディキャンディに出てくるアイツみたい。
と思ってムカムカしながら読んでいたら、挿絵もそっくりだし。

でも、そうやってイラつけるってことは物語としては成功なんでしょう。
昼ドラ見てて『うわーなんて醜いの!』って思うみたいなもんだから!

あ、全然ちゃんと本来の受け攻めの説明をできてないレビューになってしまいました。

0

サスペンス>ラブ

1998年にビブロスより発行された作品の新装版です。(過去にも読んだ記憶があるんですが、記憶に残っているのがお婆様が燃えるところだったりして・・・)

借金まみれの没落した名家の跡取りで、翻訳家として家族を養っている河村は、子供のころ両親の入水自殺現場を目撃し、プライドの高い祖母には厳しく育てられ未だに手綱を握られており、腹違いの妹にはほのかな恋心を抱いているのに、親友の不動と体の関係を持ち、家の為に政略結婚の婚約者がいるという、不幸のかたまりのような存在です。
それじゃあ流されタイプなのかと言えば、河村家当主としてプライドは高く責任感も強く、意外と頑固なところもあり、その分ヤキモキさせられたりもします。

親友の不動は寡黙でワイルドな造形作家なのですが、最初から最後まで一貫して河村一筋。
初めのころは陰から見守る程度だったものの、殺人事件の後からは河村の亭主的存在になってきます。二人の関係が、淡いものからより濃く濃密に変化していくのもこの時期です。

妹の深生子は明るい美少女で、このお話の中では一番しっかりした存在にも見えます。
彼女がいないとこのお話自体が成り立たないくらい重要な存在です。

お話としては、経済的にぐらついている河村家の中で起こる、河村和彦の苦悩の数々・・・殺人事件がらみ。といったところでしょうか。

お話の中心が河村と不動のラブではなく河村家のほうなので、端々に鬼畜攻的Hシーンは出てきますが、どうにも影が薄く感じました。
これが不動目線で語られるようだったら、もうちょっと濃厚になったのかもしれませんが、河村目線なのと、河村自身がラブに気付くのに時間がかかるのとで、不動の熱い気持ちはどこで表現したらいいの?ただの鬼畜にしか見えないんですが・・・って感じるところがあります。だから一回振られるんでしょうけどね。

そういうわけで、サスペンスかアダルトラブか絞りきれないところがあるので中立評価になりました。どこかで不動の気持ちを書いて欲しかったなあ。

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