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香月がかわいい。最初に八木の誤解から可愛いタイプが好みだって聞いてしまったせいで、自分の思いを打ち明けられなかったという切ないラブストーリーでした。
両者とも、最初からゲイなので、まぁゲイ同士でも好みもあればすれ違いもあって、異性間でも仕上がる恋愛もの(要するにBである必然性が薄い)という感想です。
なまじセフレになっちゃったために、かえってそこから抜け出すことが出来ない状況にはまり込んでしまいましたね。さらに、意を決して告白しようとしたタイミングで純一と交友を深めているところ八木に目撃されちゃう。
そのせいで素直になれずに八木との距離が出来てしまって・・・
最終的には、勢いで告ってしまうんですが、八木も香月を好きだったんでちゃんと追いかけてきてくれます。スタンダードなラブストーリーの結末です。
軽い気持ちで読み切れるお話。
初っ端から強引に進められるストーリーは、展開にかなり無理があるように感じた。台本感が酷く、こうもっていきたいという作者の意図が全面に出ている。もっと自然な流れを作ってくれると、物語世界に入り込みやすくて良かった。
受けの香月は、見目麗しいわりに自信が無く虚勢だけは一人前という二次元定番のキャラ設定。内面が女々しく乙女すぎるのもBLのお約束。攻めの八木は中身がガキ過ぎて魅力を感じなかった。
サブキャラノンケ二人があっさりくっつくのも違和感。さらに舞原に至っては初めての男に戸惑っていたのに、すぐに次の男を口説き始めるファンタジー。出て来た時からなんとなく好きなキャラだと気に入っていただけに残念だった。ただの当て馬として消費されるには、小山田さんの挿絵が美麗過ぎてもったいないキャラだと思ってしまう。
仕事中に話される大人の男同士の恋愛絡みの会話は、非常にチープ。なぜそこだけ女子高生のような話になるのか。途中の心理描写も、言動が伴っておらず説得力がない。最初から男に従属する女思考の受けに、突然「対等でいたい」なんて言い出されても、取って付けたキャラ説明のようで薄っぺらい。
ラストで自分がフった男に、しかもフった直後に別の男を薦める香月に引いた。作中でもノンケカップルをかき回すような発言をし、お前が何をコントロールしようとしているんだ、作者の代弁者か?と。
全体的に上手くないな~という印象。キャラクターが動いているのでなく、作者が動かしていると感じさせる不自然さが際立つ。
文章の視点がたまにブレるのも難点。こういう違和感があると、入り込んでいた二次元から強制的に弾かれるように集中が途切れてしまう。
なんかもう、舞原とくっついてれば良かったんじゃない?くらいの適当な感想しか残らなかった。
中立寄りだが小山田さん効果で萌。
評価迷う…
冒頭から終盤まで、すごく切なくて、ドキドキして。
心が揺さぶられたランキングから言えば「神」評価に近いくらいなんだけど…
主人公はイケメンリーマンの香月。
モテるゲイだけど、心には鬱々としたものを抱え本格的な恋愛はできないでいる。
同期入社のかっこいい八木が偶然ゲイで……
…という設定です。
色々誤解があって八木と香月がセフレ関係になる、でも本当は香月は八木に惹かれていてそれを言えずに…という展開。
BLも色々読んでるとね。
これは色々紆余曲折ありつつも八木x香月で落ち着くな、とはわかりきってるわけ。
ならその間をどう展開させるか、なんだけど。
もう途中は切なさ満点ですよ!読むのもキツイくらい。
香月の煩悶やら八木の無神経やら、微かに匂わせてる八木の本気やら。香月の言葉にできないグルグルが何とも胸に迫る。
はじめにちゃんと言わないから、本当は好きなのにカラダだけのセフレになってしまってもう今更何も言えない、という堂々巡り。
そこに当て馬展開などもありつつ〜
読み手としてハラハラ萌え萌えで読んでたけど、収束が呆気ないんですよね……
やっぱこれ?これで終わり?みたいな。
バタバタ〜!と両想いでした〜でエンディングなのがどうも肩透かしというか。
八木の心理がほとんど描かれない所も不完全燃焼的な。
設定からの切なさは神に近い、でも終わり方が余りにも陳腐…
トータルで「萌」で。
個人的ツボに、ネコなのに好きな相手からタチ認定されてしまう受けと言うのがございまして。
なまじ、背も高く引き締まった男らしい体型と美貌で、仕事も攻めと張り合えちゃうくらいバリバリ出来るため、完全にライバルと見なされちゃうんですよね。
で、密かに攻めの事を想いつつも「俺はこんなゴツくて、あいつが好きな華奢なタイプとはかけ離れてるから・・・」と、良きライバルや友人を演じてしまう。
そんな不器用で、クールな見た目とは裏腹に自分に自信が持てない受けと言うのがめちゃくちゃ好きなのです。
尊いのです。
と、私にとって名作なのですが、イマイチ華やかさに欠けると言うか、認知度が低い今作。
なんと、「腐っても朽ち果てない不朽の名作BL小説100選」にノミネートされていました。
さすがちるちるさん、分かってらっしゃる!
てか、推薦していただけた方が十中八九おられると思うんですけど、お目が高い!
まぁそんなワケで感動しつつ、微々たるものですがポイントになればとレビューです。
で、こちら、ネコなのにタチと攻めから誤解されてしまった主人公が、これまた同じ相手を落とそうと狙っているライバルと誤解されてしまう。
しかも、ひょんなキッカケから二人は寝てしまいー・・・と言うものになります。
これ、とにかく二人の間のズレや誤解が切なくてですね。
二人は営業成績を競う同期でライバルでもあるのですが、その調子で職場のかわいい新人をどちらが落とせるか競う事になるんですね。
それが第三者である同僚に持ってかれ、二人とも失恋する羽目になる。
そこで、「孤独な者同士で慰めあわないか?」と攻めから誘われ、寝てしまうと言う。
いやね、誘われた香月(受け)ですが、「冗談じゃない」「バカを言うな」と次々言葉は頭の中で出てくるものの、好きな相手からそんな風に誘われて、断る事が出来ないのです。
また、華奢でも可愛くもない自分が、どんな反応をすれば良いのか・・・。
こう、今夜だけでもいいからと、一心に八木(攻め)を求める心情が切ないのです。
「早く入れろよ!」と最初は強気に言うクセに、それが「もう入れて・・・」になり、「やめないで・・・」になる。
この「やめないで・・・」にセックスの事だけでは無い、香月の本音が潜んでいるんですよね。
くっ、抱き合ってるのにスレ違っていて、切なーー!
あと、香月がこれほどまでに自分に自信が無い理由ー。
義母から過去に言われた一言が、彼の心の傷となっています。
実は八木は八木でとある誤解をしていて、意図せずその心の傷をかきむしってしまう。
いやね、香月視点なのですが、八木の行動を見ていれば、彼の気持ちと言うのは分かるのです。
互いに完全に思い違いをしていて、相手の負担にならないように行動するのに、それが互いを傷つけてしまう。
そんな、王道とも言うべきスレ違いが秀逸な作品なんですよね。
ついでに、私は攻めより格上の当て馬と言うのが大好きなんですけど、今作に登場する舞原が、まさにそのタイプ。
八木の言動に深く傷付いた香月をですね、優しく穏やかに包み込む舞原にはめちゃくちゃ滾りました。
そして、舞原の台頭に嫉妬して感情を露にする八木には、「ザマァ」とスッとしましたよ。
いや、如何なる誤解があろうと、受けを傷付ける攻めは許されないのです。
言い訳無用なのです。
ところで、香月の心の傷となった義母の一言。
これのオチがですね、長い間「ちょっと強引すぎじゃないかい?」と思っておりましたが。
つい最近、この解釈自体間違えてた事に気付きました。
もう何十回と読み返してるのですが、ずっと勘違いしてた自分にビックリですよ。
しっかりとしたオチですよ。
と、超素敵な作品なのです。
洸先生にハマるキッカケとなった作品なのです。
グルグル思い悩む受けが苦手な方には合わないかもしれませんが、超王道のスレ違いものでリーマンものがお好きなら、ぜひオススメしたいです。
丸ごと一冊がひとつのストーリーでした。
この作品、ハッピーエンドなんですけど
最初からず~~~~~っと切なかったですョ!
だからと言って、泣けるというのとはまた違うんですけどね。
でも、そういうタイプ・・・切なくてきゅぅ~っとくるような
ストーリーがお好みの方にはGOODかも♪
勘違いから、切ないストーリーが繰り広げられるのですが
そうは言っても仲良しな2人なんですよね。
そこが切なくても読んでいて救われるところ。
ストーリーの中では、受け様の目線で心情がしっかり書かれていたのですが
攻めの八木サンの心の中も、あの時どんな気持ちだったのかしら?この時は
なんでこんな事言ったのかしら?と思う所が多々あったので
そこも読んでみたかったです!!