イラスト入り
まず、突っ込もうかな。
完全にファンタジーだね、これ。
えっと…男同士でも普通に結婚できて、普通に新婚ラブラブしてて、それに違和感を抱いてはいけない、そういう世界のお話です。
しっかりものの新妻・智生。
愛する旦那さま・正義は普通の公務員。
普通の暮らし、普通の幸せ。
ずっと憧れていた生活を送る智生ですが、彼には旦那さまに言えない秘密があるのです。
それは関東最大の組織の跡取りであるということ。
平凡でいいと望む智生ですが、体に流れる極道の血がたぎる。
見捨てておけない組員のために、秘密カジノに赴きギャンブルをすることに。
絶体絶命大ピンチ!そこを助けてくれたのは、愛する旦那さまに瓜二つの男。
なんとそいつは闇の帝王・キングと呼ばれている人物で──?
似ているのは顔だけで、髪の色も目の色も、何よりも漂う雰囲気の違いから旦那さまとは別人と智生は思っていますが…。
旦那さまです。はい、旦那さまの裏の顔です。
……気づこうよ、智生くん。愛する旦那さまなら。
正義には智生の素性はバレて…というか、最初から知っていたんですが、最後まで智生は正義の裏の顔を知らないままという。
あ、知らないまま終わっちゃうんだ、とちょっと拍子抜けでした。
シノ、好きだったのになー。傀儡政権企んでたのかー。
コワイコワイ。
一番の萌えどころは、保護者的立場から見守っていたと思われる貫井が、実はお姫さまに懸想していた事実。
報われない…!貫井ガンバレ!亀のヌクイは可愛がられているよ!
ビブロス時代の小説bーBoyに掲載された小説だそうですが、私はそれは読んでいないので、この新書で読むのが初めてです。
コメディタッチのファンタジーでした。
地味で固い公務員の夫と、初々しい18歳の若奥さま。(もちろん男)
周囲も当たり前のように「奥さん」として扱ってるし、「男なのに?」なんて誰も言いません。
読んでいると現代日本ではあるようですが、でも確かにここはパラレルワールド。
でもそれもいいなと思える本でした。
お互いにかなり大きな秘密を持っていて、ばれるところが山場……かと思ったら、夫の秘密は妻にばれないまま終わってしまいました。
これは続きがあるはず。
待ちますから、書いてくださいね、ひちわさん。
あ、それから続きが出るはずのあれやこれやもお願いします。
待ってますから。
発売延期を重ねての待望の新刊。
期待値を上げ過ぎました。
多分私が悪かったのでしょう。
最初状況が理解できず、裏表紙のあらすじをじっくり読み返しました。
比喩でも誇張でも冗談でもなく、本っ当に奥さまだったんですね。
これも一種の王道、お約束の定番ストーリーかもしれません。
でも、待っていたのは「そういう本」ではなかったんです。
『ギルティ』のようなもっと黒い話が読みたかった。
タイトルを見て絶対に鬼畜系ではないと分かっていたはずなのに、何を考えていたんだろう・・・。
貴之の時も思ったのですが、旦那さまもえっちの時にオヤジが入りますね。
年の差アリだから?
とはいえカマトト・智生より、智生のために財産、地位、権力、そして名前まで捨てた旦那さまの方が好感度が高かったです。
ひちわゆかファンのむつこです。
ひちわゆか作品のオススメは『六本木心中』や『13階のハーフボイルド』で、狂おしいほど萌えたんですが、この作品はこれらのオススメ作品とはまったく傾向の違う作品です。
狂おしいほどの萌えはないです。
あちこちで評判が良くなかったので、まったく期待せずに手に取りました。
そうやってハードルを下げて読んだのが良かったのか、フツーに面白かったです。
男同士の結婚もごくごく当たり前に存在するという世界。登場人物みんな不思議がってません。主役カップルは堂々と夫々(ふうふ)してます。そういうパラレルワールドであることが前提です。
公務員であるダンナの、平凡な主夫である奥さまは、実はヤクザ界のサラブレッドなのだ。
笑っちゃうほどのベタベタな展開が用意されてます。
ベタベタに所帯じみた主夫。ベタベタなヤクザたち。ベタベタなチンピラ。ベタベタなテキヤ。ベタベタな闇の帝王(←なんだよこれ!頼むよ!w)
あまりにもベタベタで、しょっちゅう吹き出してましたw
『緋牡丹のお竜』って呼称がツボにきて、『キング』という呼称で、腹筋がよじれました。
ひちわゆかさんの術中にハマった感じw
続編ありそうな予感がしますねー。伏線が回収しきれてなかったです。楽しみです。
ただ、ひちわゆかさんには、先に『ハーフボイルド』の続きを書いてほしいな~。
いろいろとツッコミどころは満載なのだが(笑)『BLはファンタジー』ましてやフィクションである。
ストン!と、ひちわさんの術中にハマッてしまえればこっちのもの。
著者自身、かなり楽しんで書いているんじゃないかと思えてなかなか面白かった。
個人的には、(正体がばれてないのをいいことに)常日頃の欲求不満を何気に新妻にぶつけている旦那サマにウケた。意外にヘタレなんだな~、と(笑)
旦那サマがオクさんに惹かれた辺りのエピソードはちょこっと語られていたけれど、その逆の描写がなかったのがやや物足りない。
続編も含めて、できれば、貫井(ヌクイ)視点で智生の幼い頃からを見守り続けてきた様子をサイドストーリーとして読んでみたい。