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深井さんは安定したストーリーと萌えを感じさせてくれるので、時々読みたくなる作家さんの一人です。
この短編集も、全てのお話が全く違うシチュエーションで、話の展開も色々あって楽しめた作品集でした。
ちょっと血のつながりのある義理の親子、執事と主人、大臣の息子と元大臣の秘書、過去に因縁のある2人。
眼鏡やスーツも楽しめるし、ちょっとオヤジも高校生もいるし、その上西洋ものもある。
結構幅が広くて色々な読者が楽しめるのではないかと思います。
あっ!という展開があるし、短編ですが丁寧にお話が進んでいくので、満足感も高いです。
近親ものは苦手な羊。。。
その割には好きな作品も多いのだけれど(笑)
何かね、言い訳があればいいみたいです。
ま、今回のは完全に父と子ってわけじゃないので、言い訳成立さ!
短編集です。表題作とその続編のほか、3作品を収録。
[おとうさんは罪作り・おかあさんは恋敵]
おとうさんと、その妻の連れ子くんのラブストーリー。
おとうさんと妻はいとこ同士なので、連れ子といっても血はつながってるんだけどね。遠い親戚レベル。
ヒヨコ頭の子供みたいな優しいおとうさんと、恋に生き過ぎて、危なっかしいというか、ある意味逞しいというか、「母度」の低いおかあさんのせいで、おとうさんが好きで好きでたまらない息子君。
そのおとうさんがまたかわゆいの。
優しいだけかと思ったら、ある意味ちゃんと大人だし。
なんだか周りにもいるなぁ、こういう人。
優しい人は大人なのです。刃を隠せるから優しいんであって、弱いってのとはまた違うのね。
羊も心の奥底に真剣を隠し持ちつつ、強く優しい大人になりたいもんですわ。(もう大人だけど 笑)
[INCOGNITO]
深井さんには珍しい気がする、ご令息と執事のラブ。
寝てるご令息に夜な夜なオイタする奴がいる!!
誰かと思ったら、クソ真面目ヅラしてた執事でした(笑)
ご令息の身売り縁談に我慢できなくなっちゃったみたいです。
ストーリーは単純だけど、真面目執事には弱いのです。
[Priceless]
ガテンくんと自転車屋さんのオヤジ。
実は自転車屋さんが間接的にガテンくんの過去にからんでいて・・・
何がいいって、この自転車屋さんが。無精髭のワイルド状態も素敵なんですけど、
追い詰められて強盗未遂するガテン君を助けに来るときには、ビシッッと銀行員仕様なんですの。
男も女も、色気とはギャップなり(笑)
[密めく恋の声]
これがいちばん好き。
政治家のドラ息子と、メガネ秘書さん。
秘書さんの秘密が素敵です。肌を晒してメガネを取ったら・・・・
男子の「昼は淑女夜は娼婦」のユメが理解できますわ(笑)
短編集よりも、1冊丸々のドラマの方が読み応えあるけど、
短くても萌えどころは押さえてますね!さすがです。
この単行本で一番深井さんらしい、というか本領発揮してるのは
間違いなく「密めく恋の声」でしょう!
政治家モノの力の入れ具合、大好きです(笑)
「おとうさんは罪作り」「おかあさんは恋敵」
なんでしょう、この誰一人嫌な人のいないBL!
バイトの先輩もお母さんもいい味だしてます。
ぽややんカップルに癒される作品。
バイト先の先輩素敵ですw
「密めく恋の声」
深井さんの他社作品に「砂の下の水脈」という作品があるんですが
その作品でも色濃くあった政治家設定。
深井さんの得意ジャンルだと思いますw
執事設定も政治家設定も形は違えど「主従」っていう点では
似てるのに、なんで執事設定いやなんだろ・・・と思ったら
執事設定はすぐエロに走るのが多いからだ!とわかりました。
「ご主人さま、ご奉仕云々・・・」てな感じでwあれ?私だけ?w
その理論で同時収録の「INCOGNITO」はごめんなさい(笑)
薫さんの不幸っぷりが半端ないのでそこで苦しくなりますが
奔放で明るい由亮さんといる事で彼が幾分でもいから
幸せになってくれればな~と思います。
というか不幸な受けの心情描くのが深井さんはうますぎる。
深井さんの底抜けに明るいお話もいいですが
このお話みたいに不幸と幸せが共存している話もお勧めです。
深井さんの作品は、痛くて暗いものから、ちょっと痛さを残しながら突き抜けた愉快なものと、守備範囲が広くて楽しめます。
この単行本は、どちらかというと明るい作りの構成になっていますね。
表題作、義理の父と息子の近親相姦(と呼んでもいいのか?)もの。
おとうさん、外見息子と同じくらいにしか見えませんよ!
でも血が繋がってない、籍さえ入ってなければ全くの他人ですから愛情感情が生まれてもおかしくないかな。
こんなかわいくてエロいお父さんと一緒に暮らしていたらムラムラもしますよ。
しかし、私室にホモ雑誌とか、しかも近親相姦特集とか置いてあるところ、かなり悩んでいたんですね。
ハゲのマッチョ男性が息子さんをください、って家にくるところびっくりしちゃいました。芝居だとは予感してましたが。
お父さんも、息子と関係を持ちたいと思っていたなんて。
ということで、離れたくない二人はいつまでも一緒ですね。
靴下はいたまんまのエッチって萌えますね~。
で、その後「おかあさんは恋敵」でお母さんが家を出た理由とか、お母さんがトラブルに巻き込まれたことで戻ってきて、お互いの本音が知れたことで、この”お父さんと息子”のシリーズは、納得のいくストーリーになりました。
ピンチにお父さんが、警察を引き連れて乗り込む姿が、いつものヒヨコ頭のほんわかさからピリっとしていて、かわいいだけじゃなくてカッコよかったです。
そんな明るめの話の中で唯一、切なさが前面に出ていたのが「密めく恋の声」でしたかね。
代議士が亡くなって、家出中のその息子が帰ってくる。
地元としても、その息子に跡を継いでほしいと期待しているのに、頑なに拒む息子。
一生懸命説き伏せようとする秘書に、ずっと好きだったと告げる息子。
その秘書の過去がとても悲惨で、、それを知ってやっとお互いの気持ちが通じあう。
一蓮托生なお話でした。
深井さんのポイントはやはり靴下をはいたままのエッチと、スネ毛♪
表紙カバーをはずすと、お父さんに鼻血を吹きだす息子の絵が出てきます。
本当、お父さんは罪な人だよ。
表題作のような、「育ての親に恋愛感情を持って」系のお話って、ジャンルとして時々見かけますが、大抵の場合、年下が攻め、
って言うか、年下攻めじゃなきゃ話が広がっていかない。
(これが逆だったら、鬼畜で、虐待で、とにかく拒否感強くなる)
この作品も、勿論、年下、息子攻め。
お話は、子連れで結婚した母はとっくに他の男の元へ行ってしまい、義理の父の元へ残った息子が成長して、、、、
セオリー通りな展開ではあります。
でも、この義理父がかわいかった。
まだ若くて、ほよほよしていて、いかにも「押し倒して下さい」みたいな風情
それでも、ちゃんとお仕事しているオトナで、「どいつも こいつも つかまっちまえ」の1頁ぶち抜きドーンの台詞はかっこよかったです。
併録の2編は、どちらも主従下克上物
表題作の義理父子物も息子攻めだから、これも下克上のパターン。
そうか、近親物に萌えるって言うより、下克上に萌えていたのか