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編集部に勤める上芝駿一は、人気恋愛小説化の庭中まひろの担当に無理やりさせられることになる。その理由は身長が185cmという先方の指定に合ったから……。
待ち合わせ場所に、海外の偏狭の地に行ったままの格好で向かうと、まず店に入れない。いわゆるドレスコードというやつで、弾かれてしまう。
何とか待ち合わせ相手の名前を出して通してもらったけれど、席には誰もおらず、隣の男の手元から「エスカルゴ」がとんでくる。
実はそのエスカルゴをとばした相手が、実は待ち合わせの相手である「庭中まひろ」で、彼からもらった事前のFaxの内容はシナリオで、その通りの格好をしてこなかったことに怒る。
彼の希望は、彼が自分のシナリオ通りに動き、自分の描いているシナリオ通りのことをやってくれる編集者。
自分のことも予定通りにしないと気がすまない。
日めくりカレンダーに一日の予定をびっしり分刻みにスケジュールを書き込む。
そんな真尋に上芝は、もどかしく感じていて……
という話でした。
もどかしい気持ちがすれ違ってしまうちょっと切ないところで終わってしまいました。
まだまだこの上巻だけでは何も結論は出ませんが、読んでてとても偏った病的な人を書くのが上手い作者さんだなあ……と思いました。
なかなかここまで微妙なラインの話をきっぱり書ける作者様はなかなかいないなあ……って思います。
続きが楽しみです。
大らかで自然体のアウトドア派な雑誌編集者・上柴と、彼が担当することになった、引きこもりがちな変わり者の作家・庭中のお話です。
作家と担当編集者という組合せはBL作品ではよく見かけます。この作品はお仕事と恋愛の絡ませ方に不自然さがなく、最後までバランスが良くて読みやすかったです。
こちらは上巻で、上芝と庭中が出会い、お互いの予想外の行動に振り回されつつ惹かれ合う様子が描かれています。恋愛の機微というものを知らない庭中がとにかく可愛くて、裏表がない分、もどかしくて切なかったです。
陵クミコさんのイラストは好きなのですが、ちょっとこの庭中は可愛すぎかなぁと思いました。三十路どころか高校生ぐらいに見えます。ちなみに表紙イラストでは上柴がなんだか俺様な若社長のように見えますが(これも実はちゃんと理由があります)、作中ではほとんどTシャツにジーンズの爽やかな好青年でしたよ。
距離は縮まったけれど、気持ちが追い付かない二人…。下巻が気になります。
編集×作家というカップルが気になり手に取りました
攻め様は編集のお仕事をしていますが
実家はかなり裕福なおうちでお坊ちゃんですが、
ご本人はどこにでもいそうな青年です
受け様は浮世離れした性格の持ち主
話がずれているというか、言葉が足りなかったり
自分の事がはっきり見えていない感じの人です
最初はシナリオのネタデートだったのですが
徐々にお互いに引かれ合い・・・という展開で先が読めがちですが
それがそれで、受け様のあの苦悩!
恋愛経験もなく好きと言う事も分からず
自分の気持ちが解らなくなっていく感じ、すごいギュっときます
模擬デートだったりしますが、どんどん本気になっているようですが
それも受け様当人が解ってないんです!
もどかしいもどかしい・・と思いながら下巻へ(;´Д`)
近所の茶髪ホモくん・・・いい味出してます
最初から最後まで気持ち良かったです。普通ではない自分を受け入れてくれる、たった一人の相手に巡り合う―。どこかで諦めていて、自分はこれでいいのだと思い込ませながらの生活。それがひっくり返されて戸惑い、かき乱される気持ち。泣きたくなったり不安になったり、落ち着かないけれど甘酸っぱく何かを期待してしまう初体験の気持ち。
小説を読んでいるとキャラクター説明や状況説明がまどろっこしくHシーンまでの道のりがとても長く感じる事が多いのですが、この本では2人の心情を追うのがとても面白く気持ち良く、読み終えてしまうのが勿体なくて何度もページを戻りながら読み進めました。
編集×作家。ありきたりなようで一味も二味も違ったキャラクターと丁寧な心理描写で、視点が切り替わるたびに両方に感情移入してしまいました。
攻めは御曹司という設定ですが、家に縛られるのを嫌って出版社勤め。世界中を旅し、誰とでも気さくに話す人柄で一般的な感覚の持ち主。
受けは自分が立てたスケジュール通りに事が運ばないと気が済まない神経症気味の変人。オ○ニーまでスケジュールに組み込んで実行するロボットぶりです。
ふいに会いたくなる、笑ってほしいと思う、仕事上の付き合いでは満足できなくなる攻め。踏み込まれる事が苦痛じゃない、あれだけ嫌っていた「予定外の事が起こる」ことを期待してしまう、偏見と常識にとらわれない思考回路でただ「欲しい」と口にしてしまう受け。この「欲しい」という気持ちが極限まで高められるじっくりねっとりな焦らしっぷりは神でした。
ノンケ×ノンケの、頭では理解できない感情をコントロールできずに胸がつまる切なさ。ただ好きという気持ちがこんなにも切ないとは。当て馬など必要としない切なさがひたすら甘く、幸せでした。両想いと分かってしまうのが勿体ない、しばらくこの「好き」という感情に酔っていたい、下巻を読む前にこの巻を何度も読み返したい、久しぶりの感覚でした。
『ラブストーリーまであとどのくらい?』のスピンオフ元なんですが、わたしはスピンオフの方を先に読み、興味が出たので購入してみたという経緯でした。
個人的にスピンオフの攻めである滝村が好きなので、そちらの方が楽しめたんですけどね。
攻めは編集者の上芝。
彼はザ・ネイチャー!という男ですが、新たに恋愛小説家の担当となることに。
受けの庭中は、大人気の恋愛小説家。
しかし、本人は恋愛若葉マーク。
担当編集者と作家というBL界での王道設定ではありますが、そこは砂原さん、ヘンテコ受けを持ってきまして一風変わったものとなっています。
とにかく自分が決めた予定通りに過ごさないと気が済まない、病的(といっても暗くない)な庭中。
そんな庭中は、小説の書き方も常人とはかけ離れています。
担当編集者の上芝に、自分の小説のプロットまんまに演じさせることで小説を書き上げていくという手法。
いるのか!?そんな作家(笑
上芝は出版社の人気作家ですから断ることなど出来ず、内心渋々つきあいます。
そんなふたりが恋に落ちるのですから、いかに上芝が我慢強いか物語っておりますね。
ちょうど良い辺りでうまーく下巻へ続く!となっています。
ちなみにノベルズ版は未読です。
イラストは、陵さんが好きというわけではないのですが(すみません)、ノベルズ版の方は苦手でしたので文庫版の方が良いかなあ。