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表題作運命の恋は甘く囁く

恵藤まお・プライベートは全て極秘の人気恋愛小説家
三ツ谷京・中堅出版社で人気作家を担当する編集・28

同時収録作品運命の恋は甘く囁く

安堂聖志 京が担当している小説家
柳瀬香留 喫茶店のマスター

同時収録作品気分上々

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

我が儘で傍迷惑な人気恋愛小説家・恵藤まお(♂)がどうやら自分に恋をしているらしい。担当編集の三ツ谷は好奇心で体を重ねてしまうが、愛を信じない渇いた心は、恵藤の一途な情熱にいつしか溺れていって…。

作品情報

作品名
運命の恋は甘く囁く
著者
黒崎あつし 
イラスト
明神翼 
媒体
小説
出版社
角川書店
レーベル
角川ルビー文庫
発売日
ISBN
9784044422271
3

(7)

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萌々

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(7)

中立

(0)

趣味じゃない

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レビュー数
5
得点
21
評価数
7
平均
3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数5

我儘は好きだからこそ

今回はプライベートは全て極秘の人気恋愛小説家と
中堅出版社で二人の人気作家を担当する編集者のお話。

攻様が我儘な作家から優しい恋人になるまでの本編と
その後の二人のラブラブな一幕を収録。

受様の実家は
代々元華族の由緒正しい主家に仕える家系。

主家の先々代当主が芸術家肌で
企業経営を嫌がって受様の祖父に
会社経営を丸投げした時からは
主家の為と会社経営に努めるようになります。

結果、
受様の兄は政略結婚、妹は主家に預けられた為、
受様も三十歳になったら会社に貢献する事を
期待されています。

受様は自由なうちはと出版社に入社しますが
最近は辞めてもいいかと思うようになります。

その原因は今回の攻様であり
受様が担当している人気の恋愛作家の存在。

攻様は有名なカリスマケータイ作家で
受様が先輩編集者からの依頼で
育てることになった新人作家でした。

ロマンチックで優しい作風に
最初はかなりの好印象を抱いた受様ですが、
覆面作家での執筆を譲らなかった攻様を説得する際に
熱心な言葉で口説いた事を
自分に惚れていると勘違いされて以来、
何を言っても好かれていると誤解が解けません。

説得に失敗した上、
我儘な振舞で迫られ続ける事になって
胃が痛い受様でしたが、

作品の為とまずい酒を飲まされたある夜、
ついにプチ切れ
攻様の性格の悪さを熱弁してしまいます。

会社を辞める決意もした受様でしたが、
次の呼び出しで会った攻様は
拍子抜けするほど控えめで自信なさげ?!

受様が問いただすと
今までの態度は受様に好かれる為に
故意に我儘な性格を演じていたというのです!!

誤解を解いた受様と攻様の関係は形勢逆転。
受様は傍若無人に振舞いますが、
兄の主催する主家の当主の展覧会で
攻様の正体と妹が彼と婚約したらしいと知ります。

プライベートを明かさなかったのはこの為?
こんな二人の未来は大丈夫?!

既刊『恋の予感は甘く香る』のスピンオフ。
既刊の攻様の担当編集が本作の受様になります。

受様自身を筆頭に
様々な人の思惑と思込みが重なった結果、
誤解された上に関係が始まりますが
誤解が解けるに従って少しづつ変化し、
素のままを好きだと言ってくれる攻様と
親公認の仲になるというお話です。

最初から誤解がてんこ盛りなので
一つ解けるごとに別の面が見えてきて
素直になったり、更なる誤解に展開したりと
ハラハラな展開がとても楽しかったです♪

今回はやっぱり既刊のご一読をお勧めしますね。
黒崎あつしさんの『恋の予感は甘く香る』は
本作の受様のもう一人の担当作家の恋話で、
本作の受様は意地悪に活躍仲です♪

1

恋愛至上主義な年下攻めに、傲慢で捻くれている冷え症男子受け。

自分の性格を客観的に見られるというのは、なかなか出来ないことです。
受けの三ツ谷京は自己分析が出来ているタイプ。
自分の容姿や家柄がもたらす効果、俺様で自分の性格の悪さも自覚がある。
表面ではにこやかだけれど、腹の中では毒も吐く。
我が儘で身勝手で、人を見下した感じの所があり、おまけに冷え性。
でも、そういう自分を分かってるのがポイントかな、と。
のちのちに、こんなに強そうな京なのに「気が弱い」と言われたり「臆病だから」と言われたりする。
これらの言葉については、話を読み進めて行くと、なんとなく、傲慢で強い性格だけど『性格』の最後のツメが甘いってことのな?と思えてくる。
嫌がり毒を吐くけれど、最後は自分が折れたり。
親にたいして抵抗しようと思えば出来るのに、抵抗せずに流されようとしている所など。
かといってヘタレとは違うんですね。

恋愛小説家・恵藤まお(P.N.)は本名はおろか素性全てが謎の人。
隠しているのにはそれなりの理由があり、思惑もある。このことを京は恋人関係を結んだ後もしつこく尋ねるけれど、全く教えて貰えない。
これについては実は、教えてしまったら恋愛が成立しなくなってしまうという隠された理由がある。

恵藤まおはゲイで男前で、包容力というか懐がかなり広い人物。京の我が儘全てを許容し、有り余る愛情でもって京を飲み込む人なのです。
恋愛方面では本当に京に欠如している部分をたくさん持っている人。
一日千秋の思いで京のことを想い続け、夢にまで見た京と恋愛関係を結べることは彼にとって大変嬉しく喜ばしい事だけど、京からしたら恵藤まおの美しく暖かな手がくれる体温の暖かさ目当てで。

恋愛感情はないけれど、あなたと付き合ってみても良い。
担当者と小説家先生という関係なく、いち個人として男とイタすことに興味があるから寝る。
という上から目線での言葉にも、恵藤まおはそれでも良いというのだ。
心底惚れているからなせる技。

話を読み進めて行くと京の実家の三ツ谷家と、代々三ツ谷家の人々が仕えている大江家という存在が頻繁に出てくるようになり、伏線としても京の幼少時の話が出てくる。
この大江家の一族は欲がなくおおらかな主君で、三ツ谷家はそんな大江家に心酔し忠誠の誓いを立てた忠義に厚い一族。
この一族の主従関係が話の中の受け攻めふたりの関係の本当の関係の謎の部分になっていました。

ちょっと中立よりな気分ではありますが『恵藤まお』の健気さ尽くし攻めっぷりが良かったので、萌かなって思いました。

0

尽くして、尽くして、尻にしかれる年下ワンコ攻

ショタじゃない明神さんのイラスト大好きなんで、
モロにジャケ買いなんですが、前に読んだ黒崎さんの作品が
ツンツン元気受でおもしろかったから、
今回もツン受には結構期待して買ってみました♪
いざ読んでみると、想像以上の女王様っぷりのツン受と
年下ヘタレワンコ攻にかなり萌えさせていただきましたww
一応『恋の予感は甘く香る』のスピンオフ作品なので、
そちらを先に読んでいた方がより楽しめるかと...
もちろん、この作品単体でも十分楽しめました★

とあるグループ企業のトップの家系に生まれながらも、
30才の誕生日までは好きなことをやると決め
出版社勤めをしている三ツ谷京。
担当しているベストセラー作家の「恵藤まお」がとにかく
傲慢で高飛車なせいで、うんざりする毎日を過ごしていた。
ところが、そんなオレ様なまお先生が急にしおらしい態度で
京に接してきた。
しかも、今までは演技でオレ様な態度をとってただけで、
そうする方が京に好かれるって情報をもらったからだ、
と告白されてしまう。

この告白以降、形勢逆転して京がオレ様っぷりを発揮。
一目ぼれのまお先生は何もかも京の言いなりになって、
かいがいしく尽くしまくる日々...
でも、そんな甘いセリフをくれるまお先生に体も心も揺らぎ、
付き合うことにした京。

ノンケの男が男とエチしてみようと思うきっかけが
ん~?ってとこですが、エチでも尽くす攻がなんともかわいいんです♪
後半はずっと秘密にされてきたまお先生の正体が明らかになり、
京の乙女モードもちらほら出てきます。
でも、前半の伏線から先が読めるような事実だから、
秘密って程の秘密じゃないんですけどね。
それでも最後の最後までヘタレ攻とツン受の立場が
変わらなかったのはおいしく頂きました★
クサいぐらいのまお先生の甘いセリフの数々も
明神さんのイラストだから違和感ないし、
ワンコ攻のキャラ的にも合ってて萎えることなかったです。
ちらっと見れた京のデレ具合もかわいかった~♪
エチの時はかなり淫乱受になる京がまたかわゆいww

『気分上々』
『恋の予感は甘く香る』のカップル(聖志×香留)宅にお邪魔する2人。
いつもいじめてる聖志にちょっとした仕返しをされる京ですが、
そのおかげでラブラブ度がアップしつつ、
恋人の操作方法も会得して気分上々な京でありますww

0

傲慢かと思ったら尽くすワンコだった。

三ツ谷京(受)は、私の好きなタイプとは言い難いのですが、別に嫌ではなかったです。限りなくデレ成分が少ない『ツンデレ』というんでしょうか。もしこれが攻なら、絶対ダメだと断言できますが、私は受に関しては非常に許容範囲が広いようです。

恵藤まお(攻)が、前半は何とも傲慢なイヤな奴で、正直うんざりしてたんですが、実は演技だった(それが京の好みだという間違った情報によります)という驚きの急展開ですよ!

いや、この『素』に戻ったまおがね~。これでもか、と尽くして尽くして尽くし倒す年下ワンコだったんですね。イヤこれは新鮮だわ・・・と知らず知らずストーリーに入り込んでいました。

まおの正体は、まあ謎というほどではなかったですが、それはもう『気付かないのは相手だけ』っていうお約束でいいでしょう。まおと京の生育環境の違いが、2人の性格の違いに影響してるというのもわかります。

ベタだけでなく、意外と面白かったです。

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主人公を受け入れられるかがポイント

表題作も後日談ショートも、京(受け)が主人公です。

この京という男、良く言えば素直なんですが、悪く言えば自己中心的でワガママです。ツンデレともちょっと違うような気が…。
社会人としての礼儀はわきまえてはいますが、腹の中ではぶつぶつ文句を言っています。それが私には面白かったですし共感できる部分もあったのですが、その性格についていけない方もいるのではと思いました。

「恋の予感は甘く香る」のスピンオフ作品であり、聖志×香留が気になる程度に登場しますので、前作を読んでいた方がもやもやしないとは思います。

攻めにベタベタに甘やかされる受けがお好きな方にお勧めです。

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