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表題作きみに飼われたい

青木一真,28歳,元同級生の獣医
江上礼人,28歳,書店のカリスマ店員

その他の収録作品

  • 結婚してくれ!

あらすじ

カリスマ書店員、礼人の野望は幼なじみの獣医、一真とラブな関係になること。対人関係がめっぽう不得手な一真の唯一の理解者、専属“通訳”として十年以上、片想いを絶賛続行中の礼人だったが、彼の仲介で里親となった仔猫をダシにこのところ急接近。ある日、風邪でぶっ倒れた礼人のSOSで駆けつけてくれた一真に、とうとう理性の鎧が外れて…。親友から恋人へ…そして嫁へ…!? 桃色ステップアップ大作戦!
(出版社より)

作品情報

作品名
きみに飼われたい
著者
牧山とも 
イラスト
杉原チャコ 
媒体
小説
出版社
イースト・プレス
レーベル
アズ・ノベルズ
シリーズ
きみに飼われたい
発売日
ISBN
9784781603346
3.6

(18)

(4)

萌々

(5)

(8)

中立

(0)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
5
得点
64
評価数
18
平均
3.6 / 5
神率
22.2%

レビュー投稿数5

鈍感選手権優勝男?

「きみに飼われたい」なる題名ですが、ちょっと内容は違うかな?
恋の相手が獣医さんですからそうならないでもないですが、雰囲気としては鈍感男と人間通訳機(?)みたいな。
そんな男が相手なんで一緒にいないと不安でしようがないって甘甘なお話です。

書店で働く人気の店員・礼人は、幼なじみで中学の頃から好きって意識してきた獣医の一真に絶賛片思い中。
一真は口数も少なければ表情も乏しく、感情を顔に出すことがへたくそでともすれば誤解をうける正反対の顔をしてしまったりする超鈍感男。
ずっと一緒にいるから、自分しか彼の気持ちを読める人間はいないって、彼専用の翻訳機だって思っている部分が、彼が自分だけのモノっていう唯一の優越感。
好きで好きで好きで、でも気持ちが言えなくて、熱を出した時に一真を呼んで、夢か現かわからないままセックスをせがんでしてしまって、それで恋人お試ししませんか?
っていうまでが本編。

一馬の鈍感、エイリアンみたいな部分を強調しようとかなり作者さんが、言いまわしに工夫をしている部分があります。
わからないように書けばそれはすごいってことになるんですが、努力しているなっていうのが丸わかりで、涙ぐましい。
そして、一真に心を知られてはいけないとポーカーフェイスを装うために登場する”礼人1号”・・・これも作者さんの苦労が見えます。
”礼人1号”は、礼人の本音・一真を好きな乙女な部分、素な気持ちの部分を担当しており、随所で活躍しております

そして『結婚してくれ!』が作品のヤマになる部分ですね。
お試し恋人期間だけど、いつ本物になるのか?
実はそれをすっ飛ばして結婚までぶっ飛んでいくところが一真らしいといえば、らしさなんですよ。
それにしても何も言わないから、礼人もこの時ばかりは翻訳機が活躍せず、”礼人1号”に続いて嫉妬とか攻撃という部分担当の”礼人2号”が登場してしまって、それが礼人の葛藤と苦悩を、面白おかしく表現しているのです。
礼人が言わないと一真からは誘ってくれないし、セックスもしてくれないし、あげくは顔を見てくれないし、最悪は何も言ってくれない。
礼人は苦労するんですが、本気&本性を出した時の一真は誰にも止められない暴走トラックのようでした!
思わず、それじゃぁ遠慮もするよ、、、カワイソウに礼人、、、と思ってしまったですものww

作中には礼人の大学の友人で、一真への恋愛を知っている志穂という女性と、その兄でバイの哲が登場してきますが、二人が影のキューピッドかも?
何でも志穂にぶっちゃけて相談している部分が礼人はやっぱりゲイって感じを持たせます。
礼人はお嫁さんっていう立場を何の抵抗もなく受け入れているし、(さすがにウエディングドレスは着ませんが)一真も給料3カ月分の結婚指輪を渡しているし、とにかく最後は甘~いハッピーエンド。

一真の鈍感をどのように表現するのか、難しかったと思いますがその努力を認めて萌え評価を。
獣医設定には余り意味がなかったかな?でもスイスイ読める楽しい話でした。

3

気がつけば、フルキャラ萌え

一見、クールでかっこいい獣医なのに世界鈍感選手権で優勝する勢いで
対人関係が不得手な一真(攻)と、そんな一真の幼馴染で一真のよき
理解者(通訳)でカリスマ素敵書店員の礼人(受)のお話。
このお話は、とにかく外見からは想像できない一真の天然っぷりと礼人の
ひたむきさ&内心活動(1号・2号)に萌えました。

単なる朴念仁の攻だったらいやだなとちょっと心配していたのですが、
朴念仁というよりは、本当に不器用というか感情表現が苦手な感じで、
礼人のことは本当に大切に思っているので、普段無口な分、たまに発する
言葉の一つ一つがかなり直球そして濃厚で、そのギャップもよかったです。

反面、礼人の一真を大好きだけれど不安、色々訊くに訊けない…と
うち悩んでいる姿も切なくて共感できました。
そして、読者的にもツッコミたいよね一真のそこ!みたいな部分を礼人の
友人・伊沢が批判し、礼人をたきつけるような場面があるのですが、
いざ、一真を批判されて、やっぱり一真のことが大好きなのだと礼人が再度
自覚するところなど、伊沢とのやり取りをしている礼人、
そしてその伊沢の論陣にもちょっと萌えた。
↑伊沢は主人公たちよりも少し大人

他にも、一真のかわいい系アシスタント獣看護士・水谷君など、
キャラそれぞれ、全キャラに魅力があって、レビュー書くのが難しい。
(単に己の文章力不足)

礼人のルックスが、かわいい系ではない、クールで神聖な感じ
というのも個人的にはハマリどころでした。

それにしても牧山先生ってこんな感じでしたっけ?今までは面白さと
スピード感…って感じで、そういう意味では安定感はおありでしたが、
最近きっちり面白くて、かつ読み込ませてもらえる作品つづきで読者的には
うれしい限りです。

礼人の心理が、普通の描写に加え、一号(最も素の礼人・デリケート担当)
二号(嫉妬担当・好戦的)という感じで書かれているのですが、
その動きがとても可愛かったり、ツッコミが面白かったりで、
杉原先生の最後の一号・二号のイラストがピッタリ!あてはまっていました。

幼馴染としては、付き合いの長い二人ですが、恋人としては、本格的に付き合い
はじめ、同棲に向け準備している(結婚する)ところで終わっているので、
一真の天然っぷりからすると、結婚後もツッコミどころ満載の面白い二人に
なると思うので、結婚はゴールではなくスタート…ということで、この二人の
今後も読んでみたいと思いました。

周辺の水谷君や伊沢さん・志保さん兄妹も絶妙なキャラだったので、
是非是非、これから何か起こってほしい。礼人、ガンバレ!

1

脳内変態キャラ炸裂・・で満足でした・・

久しぶりに牧山さんの脳内変態キャラを堪能させて頂きましたね~・・
とっても楽しかったです!昔の作品には結構多かったこの脳内変態キャラですが、最近とんとご無沙汰の様だったので、ちょっと物足りなさを感じてたのですが・・前作ではちょっと巻き返し気味?を感じましたが、この作品は復活の兆しが見えてとっても満足の作品でした・・この脳内変態キャラが攻めならば、間違いなく「復活!!」なんですが、受けでも十分楽しめましたね~・・でも、やっぱり受けだと行動が伴わないぶん昔に比べると大人し目ですが・・すっごく面白かったです!

最初に後ろの方のチャコさんのあとがきを読んだ時に「1号2号」と書かれていて、それがとっても可愛かったんです!とっても期待して、読みました!あの絵の通り想像出来てちょっと得した気分でしたね!!

内容はというと・・十年以上幼馴染に片想い中の受けの脳内変態キャラの礼人のお話です。2部構成になっていて、
1部は告白して、Hする!って所までですね・・
2部がお試しお付き合い期間が始まるお話なんですが・・こちらの礼人は結構おとなしめになってます・・
想いの一方通行の切なさがとってもよく表現されていて・・面白いだけの作品ではなくて、ちょっぴり切なくてその辺は満足です。


なんせ、寡黙な攻めの一真ですんで、何を考えているのかも分からない?状態ですね・・でもいったん喋りだすと・・
あふれんばかりの礼人への愛情・・やっと礼人も長年の片想いを成就させたんですが・・・
これからは、受難?が待ってる?・・なんといっても牧山さん・・Hが濃いですから・・
絶倫男を書かせたら右に出るものは居ないだろう・・っていうくらい、いつも濃いいエロです!
そのうち「内面担当の1号」「武装キャラの2号」の他にこの濃いい一真に対抗するべくキャラの3号が出てきそうな予感ですね・・・
とっても楽しい作品でした・・次は是非この脳内変態キャラの攻めでお会いしたいですね・・・

1

面白いですが、どうしても…な場面があって

面白い設定だと思います!
脳内で自分の一号・二号を飼っている妄想気味な受けと、不愛想で鈍感なくせにエロ絶倫な攻め。
全体的には明るく甘い話です。サブキャラも好人物ばかりで楽しく読めました。

ただ、個人的にちょっと気になる点がいくつかありました。

一番大きいのは、一真が礼人を抱く最中、ハードさに音を上げる礼人に「この程度でか」と言う場面。(今までの彼女とはもっと激しいことをしていたのか…)と想像してしまい、不愉快になりました。そんな意図はなかったのでしょうが、礼人が初体験なので猶更その一真の慣れている感が嫌でした。

また「結婚してくれ!」では、一真がプロポーズを決めたきっかけが付き合って一月半というのが曖昧でした。物語が付き合って1か月後からスタートしているので、その頃は既に思っていたで良いのでは。

あと、礼人は「恋人になりたい」という希望しかなかったのですが、折角ならタイトルに絡めて、結婚願望まであれば面白かったのではと感じました。

それと、友人でも”通訳”が必要な一真を、水谷だけはなぜ礼人並みに分かったのか。昔飼っていた犬に似ているとか何か理由があれば、理屈屋の自分としては納得できたのですけど。

私は絵心がないのでぱっと見の印象なのですが、表紙イラスト、礼人の腕が長すぎるのでは?
その他は、二人のつやつやの髪も良いし、みるくも可愛いですし、サブキャラも登場して嬉しいですし、構図も素敵でお気に入りなので、客にその一点が妙に気になってしまいました。

と、文句ばかり連ねていますが、幼馴染のノンケ×ゲイが恋人同士になる甘い話がお好きな方にはお勧めだと思います。テンポも良いですし、中編2作品で長さも読みやすいですよ!

0

漫画むき

受け視点なのに時々地の文に受けの可愛さ、魅力を讃える描写が入るのが何とも…
あと、攻めどころか外野まで受けを当然のように攻めの嫁扱いするところとか
風邪を引いて本調子ではないとお互い分かってるのにセックスするとか
彼女にはあまり誠実ではなかった攻めが自分を特別扱いするのに受けがキュンとするところとか
好みじゃないなーと序盤で抱いた感想が最後まで崩れないまま読み終わってしまいました
攻めの魅力も受けの魅力も伝わってこなかったので
(容姿以外で)二人が何故たがいに惹かれ合ったのか分かりませんでした
あとネタ的にこれは小説じゃなく漫画向きのネタじゃないでしょうか
文章にするとどうしても安っぽくなりがちなベタな設定とか
文字より絵の方がその可愛さが伝わってくるだろうなって描写があるので
挿絵も一枚絵としては線がシンプル過ぎて想像を掻き立てられないですが
漫画だと読みやすそうだと思いました

0

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