人に見られるのがイヤとは…処女の花嫁のような男だな

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表題作幾千もの夜の秘めごと

イドリス 第三王子 25歳
惺 射撃講師 25歳

あらすじ

内政不安の続く中東の産油国ラタキアで、王子イドリスと兄弟のように育った惺は、ある陰謀に巻き込まれ彼を傷つけたまま国を追われた。8年を経て、淡い想いすら抱いていた彼の元に護衛として招かれた惺。しかし、人が変わってしまったようなイドニスは「再会を祝い、今夜の伽を命じる」と、美しく微笑み―。熱を煽るかのように感じるところを弄られ、嬲られる。まるでプライドを傷つけて楽しむかのような彼に悔しさがこみ上げる惺だったが…。
(出版社より)

作品情報

作品名
幾千もの夜の秘めごと
著者
華藤えれな 
イラスト
梨とりこ 
媒体
小説
出版社
ワンツーマガジン社
レーベル
アルルノベルス
シリーズ
微睡む夜明けの秘めごと
発売日
ISBN
9784862961921
2.6

(19)

(1)

萌々

(3)

(5)

中立

(9)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
8
得点
41
評価数
19
平均
2.6 / 5
神率
5.3%

レビュー投稿数8

護衛官シリーズ① アラブ編

ハワイの警備会社からの派遣員の物語、二編をAmazonkindleで読了。
「幾千もの夜の秘めごと」 アラブ
「微睡む夜明けの秘めごと」ロシア

二作とも、挿絵なし。
過去に事件に巻き込まれて離別している訳アリ、だけど腕は一流の警護官。
二作とも、過去に生き別れた雇用主であり恋人と復縁する筋書き。
展開と構成はほぼ同じ、舞台が異なるだけ。

二転三転する裏切りがあって、誰が味方かわからないドロドロした状況の中で紡ぐ愛と信頼。
主人公が信じきれなくなったら終わってしまう二人の関係。
華藤先生の構成は、昔から変わらないのだな、と読後思いました。
先を読み取りやすいのと、ハピエンがお約束なので、安心して読める。

この作品の恋人、イドリス王子は、スラブ系。(印欧語族)
著者は、スラブ系が好きなんですね。

0

アラブかぁ

えれなさん、初アラブだそうで、
私も、ほぼ初アラブかもしれない。

私の場合「話を聞かない俺様男に翻弄される受け」はかなり鬼門、っていうか、地雷?
それに、アラブ書かない作家さんばかり読んでいたっぽい?

で、華藤えれなさんですよ。
例えアラブでも、えれなさんのご本となれば、読まないわけにはいかない。
ちゃんと特典小冊子付きを予約して入手いたしましたわ。

お話は、幼なじみ再会もので、切ないすれ違い愛。
攻めの傲慢王子イドリスが、相手を好きすぎる「淋しいヘタレ」だったり、
受けの惺は、イドリスを命をかけて守りながら、恋愛感情からは一歩引いている超大和撫子だったり、
お互いに、他の人間には目もくれず、お互いしか見てなかったり
そんなところが、えれなさんかなあ。
前半、イスタンブールのバカ王子ごっこの辺りは、たっぷりしていたけど、いよいよ第三王子の蜂起って辺りから、えらく端折られてた感がちょっと残念。
ま、ふつうBLで、そんなに戦闘シーンにページを割くわけにはいかない、戦うんならベッドで一戦の方をしっかり!だから、しょうがないか。

コミコミ特典の小冊子は「王子の秘めごと」
イドリス王子視点で、いちゃこら。
お互い、初恋を成就できて良かったね、って。

0

アラブだけどやっぱり華藤えれな

華藤さん、初めてのアラブものだそうです。
傲慢、俺様、金持ち、媚薬、陰謀、砂漠。
アラブものの条件は揃えていますが、やっぱり華藤流になっていて、それはいい意味での裏切りでした。
ただ、読んでいてこれは時代は一昔前、現代じゃないじゃないか?って思えるような設定に、ムムムム、、、
国家を賭けた武装勢力争いに、簡単に切り抜けて平定するラストにムムムム、、、
そんな甘さはありますが、初ということと、主人公達の心の流れはいつもの華藤さん路線で進んだので、自己のカラーが確立されているって、やはりすごいことだな、と感心いたしました。

10歳から17歳まで、アムラン王国の第三王子・イドリスと共に過ごした惺(せい)は、ある事件により国外追放になっていたが、突然迎えが来て、イスタンブールにいるイドリスの護衛をするように命令される。
何年ぶりの再会も、イドリスには婚約者がおり、放蕩するイドリスをいさめながら、国賊になった両親の許しを得る為、心を揺らせながら任務を遂行する。

アラブ設定自体が、おとぎ話的な部分があるので細かい突っ込みは置いておきましょう。
ただ、心に一物あるが故の展開。
イドリスが惺を手に入れたい一心の、結果的に全てを手に入れる形の流れで、惺はひたすら翻弄され、騙され、上手い具合にその通りに踊らされる。
しかし、惺もイドリスを手に入れることができるという、ひたすら惺のイドリスへの揺らいでいそうで強い忠誠心と愛があるからなのです。
そんな部分が、自分が過去読んだことのあるアラブものより、切ない展開になっていると思います。
イドリスのシナリオで進んでいる部分はまさにアラブで、その点ははずしてないんじゃないでしょうか。
イドリスの英語の家庭教師がイギリス人で帰化したというナディール。
彼の容貌の描写、役割など読んでいて、華藤さんは「アラビアのロレンス」のイメージを持って書いたのではないか?と思いましたよ。
ま、アラブものだからこうあらねばならないっていうものはないと思うので、これもある種の王道だったと思います。
線の細い絵が特徴の梨とりこさんの絵がアラブもの!?と驚いたのですが、意外にがっしりした身体を描かれていて、雰囲気はとてもよかったです。

1

都合よすぎ?

華藤先生の初アラブ、且つ私もアラブは初読みなので相場(?)は良く分からないんですけれど、色々と非現実的すぎやしないかなと思いました。
公私混同というか…、一応国単位の事件の中の出来事なのに私情を挟みすぎているというか…。もう少し昔の設定ならば、政治や人の動きの“穴”を突いているのかなぁとも思えますが、情報や流通が発達している現在が舞台なので、いろいろと戸惑ってしまいました。

後継者争いでいつも狙われている第三王子・イドリスの護衛として彼と再会した惺がその運命に翻弄されていくお話なのですが、ピンチのときにはいつもアンパンマンよろしくイドリスが助けてくれるし、またイドリスの護衛として身を挺して彼の命を護るので、…なんというか…レールに敷かれた萌えしか感じられない?という印象を受けました。あっと驚く新事実だとか、えっと思う展開でもなく…もう少しインパクトが欲しいかなぁといったところです。

でも、お話の筋はイマイチでしたが、キャラの性格等の造りは丁寧だったなと思います。
王子の死骸コレクション(?)には引きましたが、彼の考えや、それに歩み寄っていく惺の心の描写にはときめきました!
梨とりこ先生のイラストも大満足です。髪の毛真ん中わけの惺に萌えます。真ん中わけってちょっと子供っぽくて可愛いですよね!(鼻息
こういう、キャラのちょっとした特徴も重要な萌えポイントだと思います。真ん中わけは可愛い。華藤先生も梨先生もよく分かっていらっしゃいます!
でも王子のオッドアイ設定は要らなかったなぁ…。オッドアイである必要はなかったと思うし、文章の中で 「左右非対称の眼」 と描写されているのが妙に引っ掛かるんです…。「非対称」 て、まるで眼の位置が違うみたいじゃないですか。単に色が違うだけなのにそういう表現だったので、その言葉が出るたびに 「ん?」 と思ってしまいました。

0

アラブ?BL

・華藤さん初アラブ物。
・でもなんちゃってアラブ系。
・初恋成就モノ。
・俺様(というか王様?)な攻め。
・SP設定だけどなんだか見た目儚げな受け。
・性格ぐるぐる系。(ゆえに苦手な人はとことん苦手な部類かも。)
・受けの性格は、どっちかというと女性っぽいかも。
・一応アラブ物だからなんとか進む展開かな。
・いろんな意味で残念な感じが否めないけれど。

総評
アラブ系ではありつつ、やはり華藤さん独特の雰囲気はもってる作品かな。
ドラマティックな作品を書く作家さんですが、これに関してはいろいろと
中途半端な印象をうけました。ちょっと残念。

0

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