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恋の終わらせ方は人それぞれ。さて、このふたりの場合は――?
帯『この幸せが消える前に何度も何度も愛し合おう。』
カナ子さんは作家買いする好き作家さんの一人。
今作も期待を裏切らず凄い良かったー!
最初見た時はすんごいタイトル~と思いましたが内容読むとふむふむと納得。
洋服命で時計から家具まで物に拘るカンちゃん[受]と物に執着しない修[攻]のゲイカップル。
修が結婚する事となり、その前の一週間旅行にカンちゃんは修に引っ張り出されます。
過去に3度も女に恋人をとられたカンちゃんはウンザリとやり場のない怒りと喪失感とでぐるぐるしちゃってて、けれど修は至ってマイペースで。
タイプの違う2人がいちゃこらラブラブする可愛いけれど、どこか痛みを包んだ優しい話。
修は物に拘らない性格なんだけどそれには実は彼の生い立ちが関係している。
カンちゃんは物に想い出をしっかりこめるタイプ、この真逆な2人が互いに無いモノをそれぞれ持っていてそんな2人がもっそい良いのだなー。
もうラブラブしてろよ、お二人サン!って気分になりつつ最後はそんな感じ。
「夜の女王」
叔父の家で育った貴志と、義弟として育った従兄弟の輝。
そして貴志に買われる売りをやっている少年ヒラ。
過去のトラウマから一人寝に怯える貴志が本当に求める存在は誰なのか。
途中で答えが出たかと思ったんですがいい終わり方で良かった。
輝の方に執着し続けるのかなとも思ったんですが(それはそれで有りだけど)こっちのラストの方が好き。
カナ子さんは元々好きっていう土台があって更にやっぱおもろかったので、やっぱ自分内では神です。
ワタシ、マンガ・小説とも何が何でも順番通りに1番初めのページから読んでいくので、たぶん明治さんの考えてる以上に騙されました!しかもなんか表紙も帯も、別れの匂いがプンプンするような感じだったので、絶対せつな系なんだろうな~と思って読み始めたら・・・
超アマアマなカップルの話でした!しかもエッロ!!
1話目を途中まで読んでたときは修に怒り、カンちゃんに涙しましたとも。
1話目後半あたりでようやく「あれ?・・・」と気付いて私も心の中で修をボコボコにしてやりました。ほんとに笑えねーよ!!
単純な頭なので、マンガは普通の人の2、3倍は楽しんでると思います。
でも明治さんのお話はなんだか油断ならないというか、幸せなバカップルの話のはずなんだけど、ただよう空気感がなんかキンとしているようで、もしかして最後の最後に恐ろしい結末が待ってるんじゃないかと思わせられるのです。
幸せな話の合間合間にすっと挟み込まれる2人のトラウマっぽい背景とか。
なんとも「うまいなあ!」と感嘆します。
で、修とカンちゃんのお話は幸せ途中で終わり。あれ、これ続編とかありそう。どうなんだろう。あったら読みたいなあ。
後半はガラッと変わって「夜の女王」。これは昔の明治さんのお話に近いかも。ジリジリしてます。
一人で眠れない青年と、その親戚の少年と、青年に買われてるデリバリーボーイの少年のお話。
この売春少年の、恋に気付いてしまってからの心情が痛かった。こういうの描かせたら、明治さんの右に出るものはいない!と思っちゃうくらい。
しかもまたまた途中まで、青年と親戚の少年がくっつくもんだと思ってたから、もうやりきれね~!と思ってたら。
このラストの展開も予想外でした。やっぱりスゲー!明治さん!
そしてこのラストはもしかしたら恋とはちがうものかもしれないけど、こういう愛情もありでは?という提示をされたようで、それもまた深い!
むう!神です!
実は初めてな明治さん。
こちらのレビューで好評だったので買わせていただいたのですが見事に当たりでした!
この方のイラスト、初めて読んだ時は失礼ながら鉛筆絵?と思ったのですが、エロシーンだけやたら気合が入ってるように感じてちょっと笑えました(笑)読み返せばこれも味があるな~と思いますが。
好きという言葉がないカンちゃん(受け)
修(攻め)が「女性と結婚する」と別れる前に最後の旅行に連れて行くが、カンちゃんは当然乗り気ではなく、修と別れたくないのに引きとめるそぶりも見せない。それは今まで恋人を女性に取られてきたから、引きとめてもまた裏切られたら立ち直れない…そんな思いから修を引き留めずにいた。
本当は自分に執着を見せないカンちゃんの気持ちが知りたいからこその修の嘘で、最終的に二人は仲直りしたんですが…カンちゃんの落ち込みっぷりを見ていて胸が痛くなったので、修の嘘には正直カチンときてしまいましたw
旅行後も変わらずラブラブで、服に執着していたカンちゃんが修への愛情をどんどん出していくところが非常に可愛くて(*´д`*)モエモエキュン…
表紙と帯から物凄いシリアスなのかな~?と思っていたのに、物凄いラブラブっぷりが見れていい意味で裏切られましたw
表題作以外では、親に置き去りにされたショックから一人で眠れない貴志と貴志に買わているゲイのヒラくんのお話です。
こちらのお話も凄くよくて、結構酷い男な貴志を健気に好きなヒラくんが貴志に振り回されながら、最後消えてしまったヒラくんを追いかけるお話です。
ずっと「惚れるな」とヒラくんに言い続けた貴志が最後ヒラくんを迎えに行くシーンは感慨深かったです。でも、結局貴志のヒラくんへの気持ちは話の中で語られてなかったのですが、迎えに行ったんだからきっと二人くっ付いたんだよね!?と信じてます。これでくっ付かなかったらヒラくんが可哀想すぎる…(´;ω;`)
両作品とも、キュンとしたり切なくなったりと心を動かされる作品でとても満足出来ました!余韻に浸りたくなりますね…
表紙を一目見たときは左の黒いジャケットの男子が幼く見えて、ショタとの破滅的な話なのかと思いきや、大人男子二人の素敵ラブ。修(右)とカンちゃん(左)に超萌えました。
カンちゃんは根っからの服好きなアパレルのバイヤー、ガタイのいい修は割とイケメンだけど服には無頓着な整体師。二人はゲイで、同棲していて、うまくいっていたようなのに突然、修は結婚すると言い出した。
「結婚するけどカンちゃんとは別れない、別れたいなら一週間俺と旅行して」
修は上機嫌でもカンちゃんの気分は最悪、こんなふうに表題作「地獄行きバス」は始まります。いきなり結論を言うと修の結婚は嘘。「服だけじゃなく、もっと俺にも執着してよ」と、要するに愛情の再確認のような感じなのですが、短い話にも関わらず私は異様に惹きつけられました。
続く「あふれそうな家」と「夏の夢」、「なにもいらない」が修とカンちゃんの話。
読んでいく毎に二人の魅力が増していきます。カンちゃんの服好きなあまりに捨てられないエピソードはかなり面白く、修は男らしくい上に育ち良さ気な感じなところも何気に伝わってきて。
特に劇的な出来事は起こらない、一組のゲイカップルの日常を描いたものですが、読んでいて気分がふわふわしてくる感じでした。この萌えは何なのだろう?
後半半分は「夜の女王」編。こちらは少し落ち着いた感じで、貴志とヒロ君が良かったです。
これもよかったー
読後、ため息が出ちゃう。
悪い意味ではなく、良い意味でのため息です。
「地獄行きバス」は、修とカンちゃんの日常的なお話です。
この2人、くっつくまでの経過が明らかにされていないんだけど、友人の紹介みたいですね。
もっとじっくり描いて欲しいなー。
洋服に執着していたカンちゃんが、洋服よりも?修のことを大事にしていく過程がよかったです。
そして、何より同時収録作の「夜の女王」他2編がよかった!
すごく良かったです!!
従兄弟の輝を監視?している貴志とデリヘル・ヒラとのお話。
貴志は輝の事が好きなのかと思いきや、そういう好きではないみたい…。
最後は、バラのアーチをくぐってヒラを迎えに行くところがすごく良かった!
胸が熱くなりました。
とにかく、読んでよかった一冊です!!