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あなたを私の主人への捧げものにします。
とてもロマンチックな話です。
攻も受もどちらも好感の持てる人物で、どちらも応援したくなりました。
特に受の強さが抜きんでています。
男らしさとも違う人間としての強さを感じました。
具体的に言うと職場でゲイばれしても職務の為に普通に通勤してくる所や
その職場で後々出世してるところがすごいなと思いました。
そういう趣旨のストーリーではないですが痛快でした。
ど真ん中ハッピーエンドです。
高階佑先生の描く褐色肌のアンドレアがかっこよすぎる。あとがきの描き下ろしイラストのアンドレアが一番好きだ。
母への復讐心をレオーネに向けるのはお門違いと言いたいところだが、まあ仕方ないよね。自分は殺されかけたのに、同じ母から生まれた弟は幸せそうに生きてるんだもんね。
でも、母を殺しに行こうとは思わなかったのか?近くにいたのに。アンドレアの復讐は忘れても、母への恨みは消えない気がする。最後に暴いたりするのかと思ったけど。なかった。
アンドレアの酷い仕打ちで病んでいくレオーネの姿が痛々しいけど良かった。窓の縁に頭を預けて足を投げして座ってるシーンが好きだ。その後、アンドレアに抱えられるのも。
最後はアンドレアに置いてかれてしまったが、それで良かったと思う。恋人が誰かの慰み物になるなんて見たくないよね。それが、自分のせいだとしても。
レオーネの女装姿は最後まで見れなかったが残念。絶対、美しいのに。ネロ、そこは押し切らないと駄目だと思う。その、ゴツくて髭の叔父様の女装姿も興味ある。
レオーネの部屋で女物のドレスを見付けたアンドレアがレオーネに着せて楽しんでる姿を妄想する。アンドレアに言われたら、しぶしぶ着そうだし。
15世紀後半あたりのトルコとヴェネチアのお話。
ヴェネチアの元首一家に連なるレオーネは「海との結婚式」の日、アンドレアと出会う。
職を求めていたアンドレアはレオーネの家で雇われ、やがてレオーネの従者に。
しかし、ある海戦でアンドレアを守ろうとレオーネが起こした行動が結果的にアンドレアを裏切る形になり。
死んだと思っていたアンドレアと再会を果たすが、彼はトルコの特使となっていて、レオーネにスルタンへの献上品になれと言い出し…。
微笑ましい主従から下剋上へ。
そして、愛憎。
そこに国家間の問題が加わったようなお話でした。
下剋上好きの私としてはかなり楽しみにしてたんですが…うーん、なんだろ。
面白かったんだけども、ガッツリ自分の大好きな下剋上かというとちょっとズレてたかなと思ったり。
実際、アンドレアはスルタンへ捧げるためにレオーネに対して調教を始めるのですが。
これで、立場が逆転してるので下剋上ではあるのですが。
ホントになんというかただの「調教」なんですよね。
そこには、アンドレアの生い立ちとか海戦での裏切りとかがあっての憎しみの方が前面に出ている気がして。
まあ、あの時点では憎しみの方が勝っていたのかもしれませんが。
個人的には「こっちはこんなに好きなのにこんなことしても何とも思わないのかー!」的激情ぶつけちゃう感じの凌辱の方が好みなんですが。
ホントはレオーネだって内心では忠実な従者だった男のまるで違う態度にとても困惑しているしショックも受けてるんですが。
それを出すまい出すまいとするがために温度差がどんどんできてくるようなところもあって。
たとえ一方通行であっても気持ちが出てる行為であればもっと萌えただろうなーと。
お互いに「好意」が見えない状態では、どうも琴線にあまり触れないみたい。
毎夜のように続く調教が進んでくるとレオーネもだんだん何が何だかわかんなくなってきて。
それでも、その行為がそれまでのアンドレアが抱え込んでいた闇を少しずつ消していくのだとわかってからは、どこかそのことに安堵さえ覚え。
自分の身の上よりもアンドレアを想う気持ち。
それがなんなのかようやくわかり始める。
この自覚が遅いんだよなぁ…。
でも、レオーネのアンドレアを守るためなら自分はどうなってもいいっていう精神は好き。
首を跳ねられようが、男娼にされようが構わない。
それで、アンドレアが助かるのなら。
しかも、それを「アンドレアを助けるためだから」とは絶対に口にしない。
彼の枷になるような言葉は言わないのだ。
「下剋上」と聞いて期待しすぎてたのかしら?
それとも、下剋上にもいろいろあるってこと?
面白かったんだけども、印象としては自分の求めていたものとは違うかもーということになってしまいました。
あと、高階さんの絵がステキでした。
もうアンドレアが男前ターバンでワッショーイ!!(笑)
綾なす愛憎。
謀略と、恩讐。
中世のベネツィアを舞台に繰り広げられる、愛と復讐の物語。
華藤さんの受けって、志高く、高潔。
もちろん超絶美形。
その受けが、自分のしっかりした意志で、攻めの陵辱や調教を受け入れ、あまつさえ、攻めが自分に対して、そうせざるを得なくなった心情にまでおもんぱかる。
これですよ!
戦う姫は、何をされても汚れることはない!
ただの自己犠牲の自己陶酔じゃない
受けの、この潔さが好き。
調教やSMは苦手なので、なかなか手を出せなかったのですが、表紙に引かれて読んでみました。
ヴェネチアの光景が目の前に広がるかのような文章に、素敵な挿絵。
それだけでも素敵なお話なのですが、せつなさの定番であるすれ違いや身分の差が良かったです。
レオーネ(受)が終始、男気あふれる、それなのに美しくて本当に素敵でした。アンドレア(攻)も最終的に選んだ決断は素敵。
ただ、アンドレアはレオーネを調教と言って抱くには、甘かったかなと思います。調教と言いながら、レオーネを最後まで手放さないのかと思いきや、本当にハレムに入れる計画もあったというのが、なんだか残念・・抱きたいための口実だったら良かったのに。
最後のアンドレアが捉えられた辺りから急速に話が進むのですが、雄大な話を1冊にギュっとまとめてあって、満足でした。
兄上の話もあったら、いいなぁ。鉄面皮の食えない兄を誰が料理してくれるのか、とスピンオフをちょっと期待。