心を殺さなければ―――

この夜のすべて

konoyo no subete

この夜のすべて
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神33
  • 萌×28
  • 萌12
  • 中立5
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
18
得点
238
評価数
59
平均
4.1 / 5
神率
55.9%
著者
 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
BL漫画(コミック)
出版社
大洋図書
レーベル
ミリオンコミックス HertZ Series
発売日
価格
¥619(税抜)  ¥669(税込)
ISBN
9784813052715

あらすじ

ある政治家の私設警護班『士旗の会』に所属する七青は、新入りの葵の教育を任せられる。軽薄なようでいて汚い仕事も淡々と確実にこなす七青と、優秀な腕と頭脳を持ちながら潔癖で純粋な一面がある葵。水と油のようにまるで性質の違うふたりだったが、息の合った連携で次々と功績を上げていく。しかし、葵にはある秘めた想いが胸にあって・・・。
闇に生きる男たちが辿り着いた先とは!?
(出版社より)

表題作この夜のすべて

政治家の私設警護 七青
10歳年下の同僚 葵

その他の収録作品

  • 白夜
  • 淡い空

評価・レビューするAIの精度がアップいたします

レビュー投稿数18

復讐心に打ち勝つ情の深さ

 シリアスな雰囲気が強めの物語でした。政治家である大須賀の、私設警護の任務に就いている七青の下につくこととなった葵。冷静沈着で私情も挟まず淡々と仕事をこなす葵ですが、どうも人を殺めることには抵抗があるようで、それに気付いた七青はさり気なく葵が最後までは手を下さなくて済むように動いてあげています。後々明かされていくんですが、実は七青の下につくことになる新人には共通点があり、それは何かしらの裏事情を抱えている可能性がある人物であるということ。七青は毎回それを探る任務も兼任していたのでした。葵も内心では大須賀に恨みを持っており、彼に復讐するために来た人間。それが明らかになった瞬間から物語は大きく動き出します。

 一度は敵対関係になる七青と葵ですが、七青の葵への情はきっと葵の復讐心を知った程度では揺るがないだろうことは読んでいれば十分に見て取れたので、まったく不安に感じたりはしませんでした。そして、それ以降の七青の行動がとにかくスマートで惚れ惚れしました。一緒に警護任務に就いていた時からずっと、七青は常に先回りして葵をフォローしているんですよね。けっして葵に恩を売るような形なのではなく、あくまで七青の意志でというところが本当に男らしく、この人に着いていきたいと思わせてくれます。殺伐とした雰囲気の中で繰り広げられる、静かに熱い想いを抱えている男達の絡みがとても読み応えのある作品だったと思います。

0

作家さんの描きたい!が詰め込まれた作品

日本人のような名前や刀を使うところから
日本のようにも見えますが全然違う異世界ファンタジーです。
現代の日本と思って読むと最初混乱してしまうかも…
スーツに日本刀、軍人、バディと、
作家さんの萌えポイントなんだろうなと感じました。
ミナヅキ先生が楽しんで書かれていたのがわかります♬
ストーリーは糖度少なめですが、
ストイックな受け、スマートに日本刀を振るう姿は
その道の人(?)なら萌えポイントにバンバン刺さるのではないでしょうか〜〜

一見チャラい七青が本命には真摯に接するところは
好きな攻めのパターンで萌えました(*´∪`)
もう少し長いストーリーで2人のBL的シーンが長かったり、
バディとしての絆を深めていくところがじっくり描かれていれば
個人的にはもっと好きな作品になったと思います

0

世界観ピッタリな絵

内容は好きだけど独特な絵柄が好みと外れるため、あまり萌えない…というのが、今までの私のミナヅキ先生の作品に対する感想。(失礼言って申し訳ないです)
でも今作は良かった…非常に萌えました!
絵柄もこの作品にによく合うというか、いやこの絵柄だからこそ伝わるものがあるというか。
今まで未読(発売が7年も前!)だったのが勿体なく思えました。

戦後やら士旗の会やら、はたまたスーツに刀というスタイルもあり、最初は物語の舞台が一体どういったものなのか分からずに混乱しました。
要は架空の世界のお話なので、この辺は深く考えずとも大丈夫です。
七青の葵への想い、そして葵の復讐心と七青への想い、物語終盤での萌えがたまらない…!!
お互いがお互いの存在を自分の全てと思える関係性に、どうしょうもなく胸が熱くなりました。

士旗の会メンバーの椎名と椿の関係も非常に気になります。
七青と葵のその後も読みたい…!
もう昔の作品だから望みは無いかもしれませんが、もし発売されたら、今度は発売後すぐに読みたいと思う作品でした。

2

スーツに日本刀の色気

まず表紙の画風が好みだったのでパッと手にしましたが期待以上であり、すごーく萌えました。私は小説とコミックのどちらも読み、神評価もたくさんつけているのですがこれぞ神中の神作品です。スーツと日本刀の男たちの魅力にはもう、完全にヤられました・・・!
 ミナヅキアキラ先生は今まで存じ上げなかったのですが、かなりハイレベルなストーリー・テラーであると思います。この作品は過去とも近未来ともつかない曖昧な時代に設定され(確かなのは戦争後だということ)、主人公二人が属する「士旗の会」なるものもある政治家の私設警備班だという以外はよく分からないのですが、初めからぐいぐい引き込まれていきます。
主人公、攻めの七青(ななお)は飄々として虚無的な雰囲気があり且つ、凄腕のアサシン、元兵士だと初っ端に分かります。受けの葵は最初は氷のようにクールな印象ですがまだ未熟で、青年というより少年な感じです。
血生臭く仄暗い”仕事”を教育係の七青と葵はこなしていきますが、スーツに日本刀、プラス皮手袋の斬新ないでたちがカッコ良過ぎなんですよ、本当に。
そして何よりも、七青と葵が結ばれるまでが萌え萌えで死にそうになりました。
「俺にはお前がすべてだ」と言う七青のカッコ良さ、心を開いた葵の色っぽいことといったら。
2010年、少し前の作品になりまして、画風と独特なストーリーは好みが分かれると思います。やはり、ハードボイルドなものが好きな方でしょうか、たまらん魅力に溢れていますので未読ならばぜひ!


2

スーツだけどリーマンじゃないよ

『知らぬはおまえばかり』が非常に良かったので、内容も確認しないで作者買い。
表紙から勝手にリーマンものだと思い込んでいたので、読み始めて即「??(@△@)??」状態になりましたw
カバーのあらすじ読んで納得。

スーツに日本刀って良いですね(*´Д`*)♪
絵柄も話の雰囲気にしっくりときて…!

七青と葵には是非幸せになって頂きたいものです。
どうか二人の逃避行が上手くいきますように…。

椎名さんと椿の二人がとても気になりました。
スピンオフ描いてくれないかな~?
(※商業コミックス化希望)
んでもって七青と葵のその後が同時収録されてたら更に良し(●´∀`)b

1

今わの際の彼ら

殺伐とした動乱の世にはミナヅキ先生のこの陰影を色濃く映した画風がしごくぴったりです。ストーリーをより薄暗くそしてシリアスに仕立てていると思います。
読了まで明治~大正くらいの話だろうかと考えていたのですが、どうやら架空の時代みたいですね。なるほどだからどこか映画的だったんだなぁと納得いたしました。
また表紙のセピア調もですが、カラー口絵も彩度を落とされた風合いでこれまたお話にぴったりなんです。作り込まれている印象を受けました。

汚れを知らない風であったからこそ、汚れさせてはならないのだと汚れた七青は思ったのでしょう。それが、葵にとって良かったのか悪かったのか私は今もわかりません。
もし、入隊してから3年の間に葵が誰かを殺めることを覚えていたら(いや士旗に入ったのですから早々に手柄として、建前上は大須賀を護るべく誰かしらを静粛していなきゃいけないのですけどね)、葵はもっと早く七青に整理されていたかもしれません。
七青があのとき、ふらりと葵に迫っていなければ。
彼が穢れていないと知らなければ。
なにより葵自身が清廉さを纏っていなければ……。言い出すとキリがないのですけれどもね。

葵を汚してはならないと思った心理は、チャプター4で七青が言った「お前はきれいだよ」がすべてかなぁと感じます。エゴですよね、七青の。それでも、エゴでも守りたかったんだと、ペアとして組んだ3年間がそうさせたのだと、そしてその間に葵のなかにも変化が生まれてしまったのだと、思うと切なくなるのです。
(余談ですが私はこのチャプター4の扉絵がとびきり好きです。七青の独占欲を感じさせる強い視線がたまりません。前までの扉絵ではただのバディであるのに、これに関しては距離感の近さを覚えますもの)

葵の、見たこともない感情を荒げた姿を目の当たりにしたからこそ、七青は動いてしまったのでしょうね。七青が知らない顔を見てしまったら、もう彼には彼の恩人である大須賀に手を掛けることしか頭になかったんでしょう。
なにより、葵を穢せないとも感じたはずです。
葵の感じる 仇 を、成し遂げさせてはならないと。その理由が「葵が士旗に殺められてしまうから」ではなくて、もっとこう七青は葵の内面の変化を危惧したように見えました。
たぶん本当に葵が大須賀への感情を爆発させて殺めていたら、人として葵のようなタイプは戻ってこられない場所にいってしまうように私も感じました。歪みきってしまうというか、今でも十分心が拗れているだろうに。
目の前ですべてが壊されて〈この夜〉に取り遺された葵の孤独を、同じように孤独であった七青がゆるやかに包むしかこのふたりの〈夜〉を生き抜く術はないのだろうなぁ……。
だからこそ最終話と描き下ろしのラブシーンには、幸せよりも一抹の焦燥感を覚えました。
うたかたの世の夢のように見えて。ひどく儚く思えて。だからふたりきりの幸せもあるはずなのに、もう何にも縛られないでいられるのに……。

この、やや荒涼とした世界観に被さるメランコリーな風合いが見事でした。ふたりの切れそうで紡いでいたい関係が紙面越しにギシギシとこちらへ伝わりました。
なににも冒されずに、ごくごく当たり前の幸せをふたりで縒り合わせていると……いいなぁ。

3

愛しか見えない、閉じた世界に酔わされる。

◆あらすじ◆

動乱の時代(現代のようですが架空の時代です)の日本が舞台。
主人公の七青(ななお 28歳?※)は、政権奪取をもくろむカリスマ政治家・大須賀柳観の親衛隊「士旗の会」のメンバー。大須賀が集めた行き場のない若者たちで組織された士旗の会は、大須賀の警固は勿論、暗殺や諜報活動も任務とする過激な武装集団です。
そんな危険な集団に自ら志願して入って来た、若い新人・葵(あおい 18歳※)。
葵の教育を任された七青は、頭脳明晰で腕も確かながら人を殺めた経験はなさそうな葵が、何の目的で士旗の会に志願したのか、疑念を抱きます。
葵を監視するうちに、次第に葵に惹かれていく七青。やがて、葵の目的は父を殺した大須賀への復讐であることを知った七青が、葵を復讐の人生から解き放つためにとった行動とは――

◆レビュー◆

「士旗の会」メンバーの、スーツに戦闘用グローブ、そして日本刀という武装スタイルが大きな魅力の作品。
表紙に日本刀が描かれていないのはちょっともったいないですね。
このスタイルを実現するため?かどうかは分かりませんが、時代は架空。
ただ、他の方も書いていらっしゃるように、モデルになっている時代は幕末あたりなのかなという気がします。
「士旗の会」は血気盛んな若者たちで構成され、その任務にはスパイ行為や暗殺も。時には仲間うちで私的な粛清も行われたり・・・どこか新撰組を彷彿とさせる雰囲気です。

大須賀を光の中に押し出すために、ひたすら大須賀の闇の部分を背負い、手を汚していく七青たち。悲壮感はなく淡々と殺戮をこなしていく彼の姿が描写されているだけですが、それだけに殺伐と荒れすさんだ彼の内面が伝わってきます。

しかしまあ、葵の目的が実は大須賀暗殺だったことが判明し、すわロミジュリ化か??と思わせてからのスピーディな衝撃展開は、あまりに鮮やかで魅せられました。
愛と、何かしらとてつもなく重いものとを天秤にかけて愛の重さを可視化する…という手法は、BLの定石ではありますが、それにしても、七青が葵への愛のためにとった行動は、ゾッとするほど大胆不敵で、残忍。
「今までありがとう
目的のない俺を拾ってくれた
でも こめんね? 
最初で最後 これは俺の意志だ」
まるで世間話をするような何気ない口調で大須賀に別れを告げた後、大須賀を斬る七青。
その、ためらいのなさ。
それが葵を復讐に縛られた人生から解放するためであるにしろ、何か、狂気さえ感じます。
背徳感・狂気を感じさせる突き抜けた愛・・・そういう意味では、この作品って芯は耽美系という気がするのですが。ええ、まさに私の大好物の匂いがします。

唯一、敢えて文句をつけるとすれば、椎名は何故2人を逃がしたのか? 彼のこの行動に関する伏線がないことでしょうか。
終始大須賀の忠実な犬のようにふるまっていた椎名なのに。彼を決意させたものは何だったのか?すごく知りたい。
ただでさえ椎名の短髪に萌えてた私としては、全体的に椎名が足りなかった気がしています。

特殊な照明に照らされているような、濃い陰影に彩られたミナヅキさんの絵の世界。
好みは分かれそうですが、この作品の殺伐と冷えきった世界にはこの絵がとてもマッチしていると思います。
まさにミナヅキさんの本領発揮、な作品。この路線でまた新作を…できれば椎名主人公のスピンアウトを、描いていただけたら最高です♪

※2人の年齢は冒頭の時点のものです。

3

茶鬼

yoshiakiさま

返信おそくなりました!(>_<)
スーツに刀・・・銀さんみたいな?西洋の洋刀をつりさげる感じ?
違和感なく、なんだか当たり前にカッコイイアイテムとして受け入れられてしまいました♪
現代の世では銃刀法規制にて持ち歩けませんが、心に刃を・・・とか
世界が広がる素敵な作品でした

むぼち

そうかー、言われてみれば耽美なんですね。
現実にはありえないような、二人の関係に激萌えしますね。
続編を、私も読みたくてたまりません。
先日出版社さんと先生に、続編連載のお願いの手紙を出しました。

自分の新たな萌えを発見 ありがとうございます

読み終えた後、すぐに再読したくなる漫画に当たったのが久しぶりで、それだけでも満足だったのです。

二度目を読む前に、皆さんのレビューを見て、今度は「スーツに刀」に注目しながら読んだところ、私にとっても、それは大層よいものだと分かりました。

ミナヅキ先生のホームページを拝見し、続編の同人誌を早速注文してきたところです。

萌えは自分の内から自然に現れるものではなく、掘りおこされ、呼び覚まされるものなのですね。

教えていただき、ありがとうございます。

2

yoshiaki

むぼちさま

もう続編お願いされていらしたとは!恐れ入りました。
私は椎名主人公で…と願っていますが、むぼちさんには別の思いがおありかと(笑)
なんにせよ「士旗の会」群像劇という感じで、続き出してほしいですね>大洋図書さん

ストイックな熱情にグッとくる

ピンと張り詰めた空気の中に、時おり混じる情感や温かさがすごく「人」を感じさせます。いつ死んでもおかしくない世界に生きる二人だからこそ、お互いを想う気持ちがドバッとあふれ出る後半の展開が切なく真摯で目を奪われるというか。
普段はスーツに刀に煙草に…とクールでストイックに決めているのに、濡れ場となると一転、肉感的な裸体に情熱的な絡みが見られて、そんなところにも刹那に生きる二人の強い生命力を感じました。

舞台は、多分架空の設定アリの日本。詳しいことは説明されませんが「内戦」「暫定政府」などの言葉から、そう昔でもない過去に戦争があり社会が荒廃していたことが分かります。
表向きは政治家・大須賀の私設警護班、裏では大須賀の手足として不穏分子の調査にあたっている『土旗の会』。
七青(ななお)は、新入り・葵の教育を任され、コンビとして任務にあたることに。クールなようで脆い所も見える葵に、人を殺したことがないんじゃないかと訝る七青。様々な任務で功績を上げていく二人だが、ターゲットに手を下す役割はいつも七青が務めた。
ある日、葵が警護班に入った真の目的を知った七青は…という話。

「最期にはお前がいて欲しい」という帯の言葉通り、全てを失ってもお互いがいれば前に進んでいけそうな二人の姿がとても印象的なラストでした。組織の追っ手のことなどは大丈夫なのかな~?七青の言葉を信じたいけど、政界ビッグネームの命が関わっているだけに油断はできないような。しかし、日の当たる道は歩けなくてもお互いがいるだけで十分幸せなんだろうな~と思わせる、ラブラブ甘甘な後日談は良かったですv

気になったのは、二人とともに警護班に属する椎名と椿!
ミナヅキ先生もあとがきで「この二人どうしてくれよう」と書かれていましたが、いつか彼らのスピンオフも読みたいな~。堅物な椎名と美人で明るい椿。いいカプになりそうな予感がするんですけどね。
椿は仲間の七青と葵がいなくなって寂しく思ってそうだし、騒動のフォローに回る椎名の心中も非常に気になります。組織のその後も含めて、まだまだ続きが読みたいと思わせる作品でした。

3

スーツに刀!

表紙でリーマンもの!と思った人は多いはず。前作と同じような路線を望んでたわけじゃないけど、これはあまりにも、あまりにも、ご自身のお好きな世界丸出しじゃなかろうか。
いや、あとがきにもそう書かれてましたね。

いつの時代の話だろうと思いながら読んでいるうちに、架空の時代なんだということに途中で気づきました。
暗く甘い毒のような独特な世界です。
戦後の混沌とした日本、政治家の私設警護班、闇の中でもがくように生きている男たち、常に死と背中合わせの緊迫した環境…
でもなんかちょっとこう、上澄み部分だけすくって食べさせてもらったみたいなこの感じはなんだろう。
刹那的で常に暗い影が射す中で、確実に育っていた愛。
その愛がこれからどうなっていくのか、つきまとう不安。
なのでね、ラストはあのぐらい甘ったるくてよかったんだと思うですよ。

高杉晋作みたいに着物にピストルってのもカッコイイですが、スーツに日本刀っていいな~。

4

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