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ミナヅキ先生がBLから少し離れる、と仰ったのは何年前でしたかねえ…。
大好きな作家さまでBLを描かれなくなるということに少なからずショックを受けましたが、数年ぶりにBL作品に戻ってきてくださってめっちゃうれしい。
ミナヅキ先生と言うと、若干癖のある絵柄を描かれる作家さまで、ゆえに好みが分かれそうな絵柄ではありましたが(個人的には凄く好きでしたけれども)、すっきりした絵柄になられた気がします。
ということでレビューを。ネタバレ含んでいます。ご注意ください。
主人公は元モデルで現在は新進気鋭のカメラマンである清澄。
人気上昇中のカメラマンである清澄には同居人がいる。DKのひばりだ。
ひばりは、清澄の親友でカメラマンをする清澄のアシスタントをしてくれていた「みさご」の弟。事故で急逝したみさごの代わりにひばりの面倒を見ている。
みさご、そしてひばりの兄弟は親がなく施設育ち。二人寄り添い、助け合い生きてきた。
そんなみさごが事故に遭った。
清澄が頼んだ所用をこなすために雪の中をバイクで運転したのが原因だった。
そう思い込み、贖罪の思いからひばりを引き取り、守ってきた清澄。
ずっと弟のように接してきた清澄だが、けれど彼は知っている。ひばりが自分に惹かれていることを。自分はひばりに愛される資格がない。ひばりの想いに応えられない清澄だが―。
んー。
ストーリーとしてはありきたり、と言って良いと思います。王道というか。よくあるお話ではある。けれど、ミナヅキさんの描く絵柄が独特で、なんとも言えないシリアスな、耽美な空気感が漂う作品でした。
登場人物は多くありません。
清澄と、ひばり。
そして、彼らの回想で登場するみさご。
舞台も、ほぼ彼らが生活するマンションで展開されていきます。
が、この奥行きの深さがミナヅキマジックか。
切なさと、健気さと、そしてそれらを遥かに凌駕する深い愛情。
それらが今作品にはぎっちり詰まっています。
相手を想うからこそ、自分の想いを伝えられない。
けれど、人の命の儚さも、彼らは知っている。
だからこそ「今」を懸命に生きようとする若者たちに萌えが滾りました。
年の離れたひばりを思い、なかなか手を出さない清澄にも萌えた…。
ひばりが高校を卒業するまでは。
そんな分別ある大人の清澄の思いに共感しつつ、そんな清澄にしびれを切らし誘ってしまうひばりの男気も良きでした。
最後、想いが通じ、事を致すときの清澄の男臭さにぐっと来た。
今まで良いお兄ちゃんであろうとした清澄の優しい顔と、ひばりにがっつく男の色香満載の顔。
めっちゃカッコいい…。
評価で迷いましたが、お久しぶりのBLということでちょっとおまけして神で。
ミナヅキアキラさんの新刊~ッ!!
復帰を待ってたからすごく嬉しい。゚(゚´∀`゚)゚。
読み終えた後、鳩尾に重いものが残りました。
決して不快な燻りではないのに…なんだろう?この重さ。
上手く言葉に出来ない余韻があります。
精一杯の言葉をかき集めるなら『グッときた!』ってやつですね。
[家族]と[贖罪]に縛られた気持ちが彼らを動けなくし
前にも後ろにも進まない時間が少しシンドイんですが、
縛りから解放された瞬間がとても良かったです…!!!
内容は書いて下さっているので感想を。
重複しますが、この物語にあるのは
[失われた命]と[家族]と[贖罪]の重石。
それがも~~~シンドイのです!!!
攻め:清澄は、親友でありひばりの兄でもあるみさごが亡くなった原因を作ってしまったのは自分だと悔いています。だからひばりの後見人となりこれからは「家族」として守っていこうとしているのですね。そうやって自分の心を何度も縛り付けるのです。
ひばりから向けられる感情に気付きながらも気付かないふりをする。
動かしたくても動かせない腕や手の描写がすっっごく良くてですね。(このページのここ!この手がいいの!って矢印で説明したいぐらい…。文字で説明出来ない歯がゆさよ…。)動かせない手から「ひばりを抱きしめたい!」って感情が見えるのです。それが切なくてキュンキュン萌えた…(;///;)
受け:ひばりは昔から清澄に片想いをしていました。けれど兄を亡くしてからは[贖罪]に縛られる。自分には幸せになる資格がないと、望んじゃいけないと。1人で生きていく覚悟を決めながらも、清澄への恋心が漏れてしまうところがめっちゃシンドイ…(;///;)(清澄が寝てる時にこっそりキスしてるのとかッ!ほんともう~~~~ッ///)←語彙消失
ひばりはぶっきらぼう話し方…というのかな?あまり笑いません。でも回想シーンになると、兄が生きてた頃は天真爛漫で思ったことは素直に口に出来る子だったんですね。変わってしまったのは贖罪を抱えるようになってから…。なので重石から解き放たれた後のひばりの表情や言動にはウルッとくるものがありました!本来のひばりが戻ってきてる…!ああああ良き…良き…(;///;)(感涙)
[失った命]で[家族]と[贖罪]に捕らわれてしまったけれど
[失った命]がまた2人の重石を解き放つキッカケにもなります。
後悔しないように生きる。
幸せから逃げない。
清澄が動かせなかった腕。
ひばりが1度は拒んでしまった言葉。
2人が素直になって向き合った時はもうもうッグッときました!!!動けない時間がシンドかった分、その反動で心がお祭り騒ぎのパーティーナイッですよヾ(*´///`*)ノ ヤホーイ! はぁ~~~良き…良き…読み終えた後はそれしか言えねぇです。あああ良かった。好き。
ちるちるをチェックしていなければ、また新刊情報を逃していたところでした、危なかったー。
ゆっくりと噛み締めながら、久しぶりの先生の作品を堪能しました。受け攻めの気持ちの距離感を表現する描写がすごくツボで、いつもきゅんとさせられます。今回はもう、気配だけでしょっぱなからうるうるっときてしまいました。
施設で育った兄弟と兄の親友のお話ですが、三角関係ではありません。兄のみさごと清澄(すみ)は親友で、兄にベッタリだった弟のひばりは、成長するにつれたった一人の家族をすみにとられてしまったような気持ちになります。いつしかその気持ちは、すみへの恋心に変わっていき…。
恋、そのものですよね。この、性描写じゃなくて、気持ちというか、「思い」の描写がエロいのって、何がそう感じさせてくれるんだろう?
ひばりが絶対にバレてはいけないと抑えに抑えた思いを、すみが寝ている時にだけ曝すシーンは、切ないのにめちゃくちゃ官能的です。終盤、すみがけじめをつけようとしているところに、マッパで「食べて♡」襲撃はそりゃもう、おにーさんはたまりませんよね笑
すみの心情もよくわかります。ひばりからの秘めた好意を言い訳にして、自分の気持ちから逃げる卑怯さを自覚している大人。ひばりのことを大事にしたいから、本当の気持ちを伝えられない。でもひばりがかわいい、どうしよう?って、内心ぐるぐるしてる。その思いが少しずつ飽和に向かい、最終的にとてつもない爆発力を帯びるまで、読んでる方も一緒に悶々としながら、行ってまえー!って旗振りながら全力で応援してしまいます。
先生の絵は線が細く、輪郭が途切れていたり、色素薄めでラフな印象だったのですが、今作は輪郭が全て閉じているので、パキッとクッキリ。顔や目の表情が更に鮮明になって、セリフがなくても彼らの気持ちが胸に迫ってきます。人物の名付けも素敵でした。それぞれのイメージが名前に託されているのだろうかと想像させてくれます。
画力と最低限の言葉で切なさや愛しさをガンガンに伝えてくるBLコミックとして、最近触れた作品の中では一番萌えました。シンプルで潔い装丁も今作の作風に寄り添っているかのようです。足し算より引き算の美学で統一されている印象を受けました。
とても美しい作品です。
横顔のひばり。どこか遠くを見つめる表情。とんでいってしまわないように抱きしめる清澄。手放したくない思いが伝わる表紙です。
高校生のひばりは、写真家の清澄と暮らしています。ひばりの兄は清澄のアシスタントでもあり親友でもあったのですが事故で亡くなります。天涯孤独になってしまったひばりを引き取った清澄は自責の念とひばりへの想いを抱えています。
ひばりが眠ったフリをする清澄にキスをする場面はドキッとしましたが、清澄が自分からは手を出してはいけないと抱きしめたい気持ちを抑え込む姿、切なかったです。2人は想いあっているのは間違いないのだけど、清澄は常に大人の対応をするのです。
ひばりもまた悩んでいて、兄にぶつけた最後の言葉を後悔しています。冷静でしっかり者に育ったひばりは清澄の胸に飛び込んでいく事がなかなか出来ません。
関係が壊れるのが怖かった清澄が伝えられないまま後悔したくないとついにひばりに告白。受け入れるひばりの安堵の涙を見てやっと幸せになれるね…と感動しました。
何と言っても絵が素敵でした。冷静なひばりが時々見せる照れた表情とか体の線も好きです。
登場人物が少ないのも良かったです。ひばりのクラスメイトとか出てきたら、またややこしくなるので、2人の心情がじっくり描かれていて本当に良かったです。
綺麗にまとまっているので続編はないかな。ラスト、スキンシップ多め甘々な2人で幸せな気持ちになりました。
ミナヅキアキラさんの新作、ほんとーにほんとうに嬉しい!!!
それだけで感激してしまい、噛みしめるように読みました。
あらすじ読んだだけで「切ない」の確定、お久しぶりの新作嬉しい!の高揚状態でのレビューです。
あらすじからてっきり清澄<<<<ひばりかと思ったら、清澄もめーーちゃくちゃひばりを想ってて、両片思いなんですね。
だけど……
責任ある大人だから、手をださない。
ずるくて臆病な大人だから、手をだせない。
といった背中合わせの感情に揺れる清澄の姿が良かった。
すっごい年齢差があるわけではないのだけど、大人でいなくてはと思う清澄と、子供扱いされて不満なひばりといった「年齢差」萌えも味わえる。
清澄の親友であり、ひばりの兄であったみさご。
彼の「死」も物語を彩る都合のよい小道具扱いではなく、きちんと向き合って描いてるところに、作家さんの誠実さみたいなのを感じました。
それにしても、初エッチ時の清澄がかっこいいよー。
さりげなくいい身体じゃん!!と、思わず目が釘付け。
(こんな素敵な身体描く方でしたっけ?と思わず過去作を見返してしまったよ。)
ひばりに煽られて、スイッチ入っちゃってからの雄モードたまらん。
そして、描き下ろしの「わがままきかせて」が、めっちゃくちゃ萌えた!
清澄の甘えっぷりがかわいい!!
ヘタレモードの清澄を甘やかすひばりがなかなか男前に成長されていて、なにより!
これからもドンドン清澄を甘やかして尻に敷いてやってください。
だけど、エッチのときは、清澄が主導権握ってる感じがこれまた萌える。
いいカプになったなーと嬉しく思いました。